平成28年 教職大学院案内
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学卒院生の実習と現職院生の実習との相違教職経験の豊富な現職教員の実習は、学卒院生の実習科目とは異なります。現職教員の実習科目においても、多くの場合、学卒院生と現職院生が支援チームを組み、実習を行いますが、現職院生は、支援チームにおいて指導的な役割を果たすことが期待されています。したがって、現職院生によって行われる授業は、学卒院生の実習科目をレベルアップさせるための「示範授業」の意味を持つことにもなります。また、支援チームの重要な一員として、連携協力校等の様々な課題解決に学卒院生と共に参画します。このことは、学校現場で若手教員を育てる過程そのものでもあります。現職院生は、連携協力校等の教員と協働し、その学校の教育課題を解決する過程を通して、現任校における教育課題の解決を今までとは違った視点で追究することができます。しかも、通常勤務の時より余裕を持って行うことができます。一方、学卒院生も現職院生と協働して、学校における様々な教育課題の解決に参画することができます。学卒院生も余裕を持って、先輩の現職教員と、学校課題の解決を通して協働するという経験をすることができるわけです。このように、上越教育大学教職大学院における実習科目「学校支援フィールドワーク」は、現実の「学校を支援する」中で、連携協力校等、学卒院生、現職院生、教職大学院教員の協働の場として位置づけられているのです。したがって、連携協力校等にとっては実習生が来てくれて助かったと思える実習、現職院生にとっては学卒院生の存在がありがたいと思える実習、学卒院生にとっては現職院生の存在がありがたいと思える実習、その全てが成り立つ実習でなければなりません。このような実習を成り立たせるためには、実習科目のかなり前から、連携協力校等(担当教員等)・実習生(現職院生、学卒院生)・教職大学院(実習担当教員、実習コーディネーター)の間で密接な実習準備の協働がなされる必要があります。また、実習中も実習後も3者の協働が必要です。選択科目に「学校支援リフレクション」と「学校支援プレゼンテーション」の2科目が用意されていますが、これらは実習前・実習中・実習後の協働を実現する場を提供するものです。この2科目は、「学校支援フィールドワーク」と一体になり、「学校支援プロジェクト」を形成するということは、既に述べてきたとおりです。学卒院生の実習と現職院生の実習はどう違うのですか?Joetsu University of Education13

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