平成28年 教職大学院案内
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学校支援プロジェクトのテーマ例と概要思考力を育てる「言語活動」の展開アドバイザー 佐藤多佳子 言語活動を工夫することにより、子どもに学びの楽しさを実感させ、思考力を育て、活用可能な学力をつけることができると考えています。言語活動の充実は手段あって目的ではありません。言語活動をどうデザインするか、そして、子どもたちの学びの姿をどう分析するかを支援することを通して、子どもの思考と言語活動の関係を連携校と共に探究していきます。学級づくりと授業づくりの一体化をサポート―意欲と社会性と学力の向上を目指して―アドバイザー 赤坂 真二 小中学校を対象にして、学習における交流やコミュニケーション活動を中心にした協力体験によって、児童生徒の課題解決能力や社会性を伸ばす学級づくりを現場の先生方と共に実践してきました。学校生活の基盤である学級がうまく機能することで、学校生活の意欲や学力の向上が期待できます。協同的な学習による授業づくりと話し合い活動等による生活づくりによって、自ら学び向上する集団づくりに取り組んでいます。自己肯定感・自己有用感をはぐくむ全人的な教育―生活科・総合的な学習を柱として―アドバイザー 木村 吉彦 活動や体験を通して、自己肯定感や自己有用感をはぐくむ生活科や総合的な学習(小学校領域)を中心とした支援を行います。また、小学校教育の今日的な課題である幼児教育との連携についても、生活科を中心とした支援を行います。一方、理科や社会をも含めた生活科と他教科との関連についても支援が可能です。指導技術の共有化と授業力の向上アドバイザー 瀬戸 健 私たちが支援するのは、小学校です。特に、校内研修支援を重ねてきました。単元の導入から本時に至るまで、授業者の先生方と様々に話し合い、子供たちと一緒に歩みます。研究授業は、その先生が自分の最高の授業を目指して取り組まれます。だから、支援する側も真剣です。中途半端なアイデアや教材では使っていただけないからです。そんな真剣勝負を日々繰り返しながら、教師として、授業としての大切なところが見えてくると、大きな充実感を味わいます。算数・数学科の学習指導の改善に向けての支援アドバイザー 岩﨑  浩 数学教育学研究を基盤として算数・数学科の学習指導の改善に向けての支援活動を行っています。例えば、小学校における校内授業研究の支援では、評価することが困難な「算数科における思考力」に焦点をあてて、その高まりを授業における子どもの具体的な姿から見取る視点を出前講義や提案授業を通して具体的に提案し、現場の先生方が目指されている授業をサポートしてきました。現在、松沢チームと協同で複数のチームを編成して支援プロジェクトを行っています。授業力量形成に向けた授業デザインの創造―理科と授業検討会を中心にして―アドバイザー 桐生 徹 教師の力量形成を目指し、小中学校の理科教育と校内授業研究の2方向で支援を行っています。例えば、小学校では、タブレット端末と従来の筆記具を併存して活用する授業デザインを探究しています。中学校では、1単元10時間以上に及ぶ協働的な授業を、支援校の先生方に公開し、協同的な授業の成立に向けた授業デザインを先生方と一緒になって考えています。授業を分析する手法として2色付箋紙を用いた時系列拡大模造紙で授業検討会を実践し、子どもの学びに着目して授業を省察しています。学校課題の明確化と教職員の協働性確立に向けた支援アドバイザー 近藤 誠 これまでの学校経営の経験から、以下の3点を学んだ気がします。①自校の課題を正しく把握するのは意外に難しいこと。②教職員の協働性は、一人一人が自校の課題に正対することで育まれること。③教員は、課題解決に向けて同僚教職員と協働する中で成長すること。 出発点は、学校課題の明確化とその自己理解ですが、それには学校外からの視線も効果的です。学校支援では、むしろ支援する側の人格と識見が問われるものと考えています。支援要請をいただければ幸いです。子どもや地域の状況にあわせた学校づくりアドバイザー 辻野けんま 国の基準や地方の教育政策に従うだけの学校ではなく、子どもや地域の状況を捉え、自ら主体的に学校をつくろうとする努力を支援します。外部からの介入ではなく、学校がもともと有している底力を開花できるような活動を目指しています。フィールドワーク期間中は、学校の要望に応じて活動参加しつつ、広く学校内外から情報を集め、学校づくりに有益な情報を提供できるよう目指します。「学校支援プロジェクト」って、具体的にどんなことをするのでしょうか?Joetsu University of Education16

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