平成28年 教職大学院案内
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【担当コース】・教育実践リーダーコース・学校運営リーダーコース【担当講義】・教科の固有性を踏まえた算数・数学科の学習指導の理論と実際・校内研修のための授業分析の理論と実際【プロジェクトテーマ例】・算数・数学の学習指導の改善・算数・数学の授業開発研究・算数・数学の授業研究を軸とした校内研修【包含できる研究テーマ】・思考力・表現力を育む授業づくり・算数・数学の学力向上・子どもの自律性・主体性を育む指導研究内容及び指導内容私は、上越教育大学に赴任して以来22年間主に教室をフィールドとして算数・数学の授業づくりを現場の先生と協同で行ってきました。その中で、算数・数学そのものへの興味関心の覚醒、算数・数学という教科の根底にある教育的価値の実現をめざしてきました。わが子に受けさせたい算数・数学の授業であるかどうか― これが、私の教育実践研究のモットーであり、授業づくりの基準です。もともと私は、人間がどのようにして個々の数学的アイディアを創りだしたのかに関心があり、その歴史的・認識論的研究をしてきました。今でもそれは変わりませんが、こうした歴史的・認識論的研究を手がかりとしながら新しい発想の授業づくりに日々挑戦しています。今では、数学的アイディアが教室においてどのようにして生まれ、発展するかが専ら研究の関心事になっています。子どもたちの素朴で豊かな発想から教えられることが多く、これを院生の皆さんと一緒に体験し、共有することが何よりの楽しみです。また、これと並行して、授業で起こっている隠れた事実とそれが児童・生徒の算数・数学学習に及ぼす影響についても研究しています。このような事実に気づくためには、質的研究の方法論を改善したり、様々な立場の認識論を取り入れながら、自らの考え方や発想を転換することも重要です。私は、主に、知識についての知識(メタ知識)を視点として、社会学的及び認識論的視座から研究を進め、独自の研究方法論を確立してきました。教職大学院では、これまでの研究成果及び研究方法論、そして数学教育学の多くの優れた研究理論を基盤として、学校現場が抱えている算数・数学にかかわる喫緊の課題に対して、そこで起こっていることをよりよく理解しながら、チーム一丸となって解決へ向けてのアプローチを試みていきます。その他専門分野は算数・数学教育学。教室をフィールドとする研究を中心に論文を発表。これまでに、この分野における多くの現職・学卒の院生を指導。全国数学教育学会学会賞(学会奨励賞)受賞、現在、全国数学教育学会(研究担当)理事、日本数学教育学会出版部幹事、新算数教育研究会(東洋館)地区理事、新潟県数学教育会評議員。その他、文部科学省検定済教科書の監修や指導書の執筆。日本数学教育学会の全国算数・数学教育研究大会や地方の算数・数学教育研究大会等における指導助言等。(詳しくはホームページ http://www.ocial.jimu.juen.ac.jp/teacher/teacher.php?id=230をご覧ください。)研究内容及び指導内容学級担任のやるべきことは大きく分けて二つあると言われます。一つは「授業づくり」、もう一つは「学級づくり」です。昨今は、学力向上に大きな関心が払われるようになりました。しかし一方で、学級がうまく機能せず授業そのものが成り立たない学級が出てきているのも現実です。学級づくりができていない状態では、どんな優れた授業プログラムも力を発揮できません。「関係性の成功なくして仕事の成功なし」とは、よく言われることです。これを学校に置き換えれば、良好な関係性が学習の成果を高めると言えます。しかし、その良好な関係性の集団は、何をどのくらい実施すれば実現するのか具体化されていないところがあります。学級集団の機能を高めることによって、児童生徒の意欲が高まり、行事だけでなく様々な教育活動が活性化することが期待できます。学力向上と集団づくりは、別な分野の話のように扱われてきましたが、こうして考えてくると「車の両輪」ではなく、「表裏一体」と言っていい関係にあることがわかります。児童生徒の人生に生きて働く学力は一体どのような授業によって身に付くものなのか、そして、そうした授業はどのような学級ならば可能なのかを追究し、提案していきます。その他新潟県内の公立小学校に19年間勤務。2008年4月より本学に着任。小学校教員の頃より、子どもの欲を高める学級づくり、授業づくりについて全国各地のセミナーで発信してきた。現在も、教員養成にかかわる一方で研修会やPTAの学習会で講演を行う。単著書「小学校高学年女子の指導困ったときの処方菱」(2005)、「友だちを「傷つけない言葉」の指導 温かい言葉かけの授業と学級づくり」(2008)、「「気になる子」のいるクラスがまとまる方法」(2010)(以上、学陽書房)、「“荒れ”への「予防」と「治療」のコツ学級づくりの基礎・基本」(2008)(日本標準)、「小学生の問題行動こうすれば大丈夫 朝の会から放課後まで」(2008)(学事出版)、「自立論 子どものやる気を引き出す親になる」(2009)(新潟日報事業社)、「先生のためのアドラー心理学勇気づけの学級づくり」(2009)、「教室に安心感をつくる 勇気づけの学級づくり2」(2010)、「ほめる叱る 教師の考え方と技術」(2013)、「赤坂版「クラス会議完全マニュアル」人とつながって活きる子どもを育てる」(2014)(以上、ほんの森出版)、「スペシャリスト直伝 学級成功の極意」(2011)(明治図書)、「スペシャリスト直伝 学級を最高のチームにする極意」(2012)(明治図書)他多数【担当コース】・教育実践リーダーコース・学校運営リーダーコース【担当講義】・勇気づけの学級づくり論【プロジェクトテーマ例】・学級経営を基盤とした学力向上・協同的な学習による授業づくり・話し合い活動等による自治的集団の育成・学級に対する適応感を高める学級づくり・学級の良好な人間関、あたたかい雰囲気凝集性(まとまり)を高める学級づくり【包含できる研究テーマ】・自治的集団の育成・協同的な学習による授業づくり・学校生活意欲の向上・社会性の育成教授(実務家教員)赤あか坂さか 真しん二じ教授岩いわ﨑さき 浩ひろし教職大学院教員スタッフプロフィールJoetsu University of Education27

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