平成28年 教職大学院案内
37/40

研究内容及び指導内容小学校低学年を担任する機会が多くありました。そのため、主に、生活科の学習を通して、子どもが、生命を大切にする心をもつこと、遊びの中から学びを得ること、自分の成長を自覚することなどについて考えてきました。「生活科は、遊んでいるだけではないのか?」いまだに、このような言葉が、聞かれます。子どもは、生活科の学習で、自分を取り巻く人や社会、自然を、自分とのかかわりに関心をもって学ぶ中で、様々なことに気付いていきます。そして、子どもは、自らの気付きの良さを自覚することで、自信を付け、自分の可能性、生き方等を見出すようになります。教師は、一つ一つの生活科の授業づくりや、子どもの見取りを丁寧にやらなくてはいけません。そして、生活科での学びを、子どもや、保護者に対して、明らかにしていかなくてはなりません。以前、東京のある小学校で飼っていたウサギが、複数の18歳少年に蹴り殺された事件がありました。生活科の授業を受けた世代の少年です。この事件に接したとき、生活科の役割の大きさを改めて考えました。生活科で、継続的に動物とかかわり、慈しんできた確かな学びの経験があればこのようなことにはなりません。そこで、私は、小動物の長期的・継続的な飼育システムをつくり、実践してきました。動物の飼育については、学校現場の教師と子どもとだけで、学びを進めることはできません。行政、獣医師会、保護者等、多くの連携が必要です。獣医師会の指導、協力を得ながら、よりよい生活科の授業づくりができるよう考えているところです。この他、遊ぶ単元の授業づくりや、成長を自覚する単元についての実践を重ね、研究してきました。小学校教員の研修会等でこれらの取組を紹介しています。多くの学級で充実した生活科の授業が行われ、子どもに確かな学びを提供できるよう努めています。その他・新潟県内公立小学校教諭18年間勤務。新潟大学附属新潟小学校教諭4年間勤務。新潟市立小学校教頭3年間勤務。・全国学校飼育動物研究会の発起人の一人となり、学校飼育動物に関する、学校現場、獣医師会、大学研究者の連携について取り組む。・新潟県動物愛護管理推進計画検討委員、新潟市小動物愛護センター基本構想検討委員等、教育界代表として、生命尊重教育、動物愛護についての意見を述べる。【担当】・実習コーディネーター【これまでの実践研究、興味がある分野】・生活科の授業づくり、授業改善・学校飼育動物の教材化・遊びの教材化・自分の成長を自覚させる指導特任准教授長なが沼ぬま 智とも之ゆき教職大学院教員スタッフプロフィールJoetsu University of Education37

元のページ 

10秒後に元のページに移動します

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer10.2以上が必要です