平成29年度上越教育大学大学院案内
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29 芸術の表現や鑑賞等に関する科目,音楽科教育,音楽に関する専門科目,美術科教育,美術に関する専門科目等について総合的・専門的な研究を行い,教育実践力を養う。芸術系教育実践コースは,音楽と美術の二つの科目群で構成されている。教科・領域教育専攻最近の学位(修士)論文題目●小学校音楽科における歌唱共通教材の実践研究−NFシステムを導入したワークシートにおける思考過程の構造化について−●小学校音楽科授業のユニバーサルデザイン化に関する実践学的研究−行為・行動の因果関係に着目した授業分析をとおして−●小学校音楽科における活用力を育む学習活動についての一考察−[共通事項]を手がかりとして−●学校教育における総合表現活動の考察−音楽と総合的な学習に着目して−●高等学校芸術科音楽Ⅰにおける旋律創作の指導と評価に関する研究−創造的な聴取を取り入れた実践と「創造的な表現と鑑賞の能力」の検討から−●武満徹作品における引用に関する考察−《系図−若い人たちのための音楽詩−》を中心として−●いしいしんじ『麦ふみクーツェ』の音楽化−文学作品における架空の楽曲について−●電子オルガンによるブラームス《交響曲第1番》第4楽章の編曲・演奏法−楽曲分析を通して− ●ミュージカル《マイ・フェア・レディ》イライザ役の研究●レーヴェ《女の愛》とシューマン《女の愛と生涯》の比較研究−作曲家による詩の読み方に焦点を当てて−●ベートーヴェンのピアノ作品における交響的な響き−プロメテウス(エロイカ)の主題による15の変奏曲とフーガを通して−●J.Sバッハ作曲《クラヴィーア協奏曲 第1番 BWV1052》の研究 ●ユーフォニアムのアンブシュア安定化の研究−タンギングやブレスの際に起こる諸問題に焦点をあてて−●日本の音文化の特徴について−水琴窟に焦点をあてて− ●郷土の芸能の教材化−新潟県糸魚川市の「根知山寺の延年」を中心に−※過去の学位論文リストについては,本学ホームページ(附属図書館→データベース検索),および,芸術系教育実践コース(音楽)のホームページ (http://www.juen.ac.jp/music/index.htm)でご覧いただけます。電子メール:氏名の横のアルファベット表記 @ juen.ac.jp2016年度担当教員と研究・教育の領域,主要著書,論文,作品等 専門の作曲関係の授業のほか,ソルフェージュ等の科目では,学校での実践場面を重視した授業を展開。作品に≪逆説の網目≫(オーケストラ,33CM・268 に収録),≪弔いとしての状況≫(吹奏楽,KOCD2904),合唱,室内楽作品等。論文に「三善晃論について」(本学紀要),「遠山一行の武満徹論について」(日本音楽表現学会)等。教 授 阿部 亮太郎(あべ りょうたろう) 025-521-3504 aberyo 声楽関連の授業を担当。言語と音楽の有機的結びつきの分析から演奏表現法を導きだす,実践的な分析モデルの構築に興味を持って取り組んでいる。また,オペラ演出,合唱指揮の分野でも活動している。論文:「J.S. バッハの音楽と言葉-マタイ受難曲のバス独唱曲の分析」(音楽紀要17-2)等。http://sun-cc.juen.ac.jp:8080/~mueno/index.htm准教授 上野 正人(うえの まさと) 025-521-3508 mueno 音楽科教育を担当。インクルーシブ・エデュケーションの観点から生活や文化に根ざした音楽教育のあり方を探る。論文:「構造化のアイディアを取り入れた自閉症児の音楽学習」(日本学校音楽教育実践学会),「AACの概念を導入したJ-POPの教材化」(日本音楽教育学会)等。准教授 尾﨑 祐司(おざき ゆうじ) 025-521-3511 ozaki 音楽学を担当。専攻は,日本の古典音楽・音楽史,および日本の美学思想史。これまで人々がどのように音楽を実践してきたか(実践)と,人々が音楽をどのようなものと考えてきたか(思想)の両面から,音楽文化を総体として捉える研究を行なっている。論文に「なぜ初心を忘れてはいけないのか」(高田教育研究会)等。准教授 玉村 恭(たまむら きょう) 025-521-3514 tamamura 器楽(管楽器)関連の授業を担当する。管楽器の技術や表現法,合奏の指導法について幅広く研究を行う。専門であるテューバで独奏・合奏の活動を行うほか,管弦楽,オペラ,吹奏楽の指揮でも定期的に演奏会へ出演している。論文に「ブラームスの交響曲における金管楽器の強弱法」(本学紀要)等。准教授 長谷川 正規(はせがわ まさのり) 025-521-3519 hasegawa 作曲を専門とする。作曲実技の他,和声学,対位法,楽曲分析などを主に研究する。作品に合唱組曲《みまかれる美しきひとに》(全音楽譜出版),連作歌曲《この世界の全部》(JFC 出版)等。著書に『対位聴音274』(共著,全音)等。論文に「《フィガロの結婚》のカリカチュアとしての《ドン・ジョヴァンニ》」(日本音楽表現学会),「岡野貞一の旋律構造」(同)等。教 授 後藤 丹(ごとう まこと) 025-521-3521 goto ※2 音楽科教育を担当。日米学校音楽の国際比較,「総合表現型カリキュラム」の開発と評価などをテーマに取組む。近著:UsingCross-Curricular Classes to Help Meet the Mandated Goals of Japanese Music Classes. ISME 2010 World Conferencepublish. 等。教 授 時得 紀子(ときえ のりこ) 025-521-3522 tokie 器楽(ピアノ)関連の授業を担当する。鍵盤楽器に関わる全ての領域を研究対象として,ピアノ独奏やピアノが関わるアンサンブルは勿論,声楽・器楽・合唱における伴奏法,ならびに楽曲研究や作曲家研究にも力を入れている。論文:「バルトーク《10のやさしいピアノ小品》におけるー考察」(日本ピアノ教育連盟紀要2004)等。教 授 平野 俊介(ひらの しゅんすけ) 025-521-3501 hirano 芸術系教育実践コース(音楽)は,声楽,器楽,作曲,音楽学,音楽教育学の五つの領域によって構成され,ピアノ,管楽器,独唱の表現法を学ぶ授業,合唱・合奏や音楽劇に関する授業,作曲や楽曲分析に関する授業,日本の伝統音楽やアジアの音楽を扱う授業,教育現場の最近の動向を分析して教材と指導法の開発を行う授業など,多彩な講義と演習が開講されている。特に,音楽教育の実践場面を取り上げて分析する『実践場面分析演習』では,教員・院生・学部生が合同で現場の諸問題について討議を行っている。 院生は,五つの領域のいずれかに属して研究を進めていくが,いずれの領域においても,専門研究とともに教材研究や授業実践を重視している。さらに,どの科目もすべての学生に開かれており,領域の枠にとらわれない幅広い視点からの研究を行うことができる。 院生は,学部を卒業したばかりの学生からベテランの現職教員まで,幅広い年齢層で構成され,お互いを刺激しあいながら各自の研究に取り組んでいる。研究の進め方,論文の執筆法等について各種演習や専門セミナーを通して指導を受け,学位論文を作成する。また,学位論文については,研究題目によって研究演奏または研究作品を論文に加えることができる。なお,より高水準の実技に取り組む場合は,演奏または作品制作によって修士論文に代えることもできる(その場合も「特定の課題についての研究の成果」の提出が求められる)。 平成27年3月に耐震改修が終わり新装成った音楽棟には,院生専用の研究室,最新のAV 機器を備えた音楽視聴室があり,また, 西洋,日本,アジア諸国の各種楽器やシンセサイザーを取り揃えている。さらには,70 室にも及ぶ音楽練習室がある練習棟が隣接するなど,研究環境の充実が図られている。院生による演奏会や作品発表会,論文計画発表会等もあり,年間を通じて研究成果の発表が行われている。音 楽芸術系教育実践コース

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