平成29年度上越教育大学大学院案内
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35 本コースでは,教職に関わる精深な学識を授けるとともに,理論と実践の架橋・往還・融合を通して,子どもの経験の総体としてのカリキュラムを,教室や学校で自らデザインできる「指導的立場から方向性を示す教員」と「即戦力となる新人教員」を養成します。したがって,教職経験を踏まえ更なる職能発達を目指す現職教員に加え,学部段階で教員としての基礎的・基本的な資質能力を習得し,高い専門性と実践力を持った初等中等教育教員になることを強く志向する人を求めます。 本コースが想定する「教育臨床」とは,狭く教科学習だけでなく,進路指導,教育相談,生徒指導等をも含む広義のものです。これらは,どれも学校を成り立たせている不可欠な要素です。このような判断から,本コースでは,教科学習と教科外学習の内容領域を包含するカリキュラム構成としています。また,学習指導と生徒指導の内容領域を有機的に連携し,大学院生が幅広く学び合える環境,並びに,学部教育と連携し学部学生と互いに学び合える環境の構築に配慮しています。本コースでは,以下に掲げる二つの領域を想定していますが,コースの運営に際しては,その二つを区分することなく,大学院学生が自由に履修できるようにし,幅広いリーダー的資質の育成を目指します。教育実践高度化専攻学校支援プロジェクトテーマ例●論理的思考力を高める国語科の授業づくり ●国語科と「みらい学習」(生活科・総合)の「共振」を求めて●「意味づけ」の力でつなぐ読み書き関連指導 ●数学科における授業力向上の取り組み ●数学的な思考力・表現力を育て,学ぶ意欲を高める数学教育の実現●自己肯定感・自己有用感をはぐくむ全人的な教育-生活科・総合的な学習を柱として-●生活科・総合的な学習の時間を中核とした授業実践支援 ●異学年学習と小学校英語 ●幼児教育との連携を意識した自己有用感を高める低学年児童の教育●実感を伴った理解に向けた授業改善 ●思考力育成のための授業研究 ●活用力を育成する授業改善 ●豊かに学ぶ力を育むための授業改善に関する取り組み●児童・生徒が自ら問題を設定し解決する能力を育成する指導法の研究 ●学級の人間関係づくりのための支援 ●一人も見捨てない教育の実現 ●『学び合い』による授業・学校改革 ●学び合う学習集団づくり ●かかわり合う力の育成 ●教科学習における人間関係作り,多言語多文化児童生徒のルーツを尊重した言語と教科学習の支援 ●「We」(みんな)でつくる学校 ●授業,校務を円滑に進めるためのICT活用,情報教育研究 ●学力保障 ●指導技術の共有化と授業力の向上 ●小学校における授業改善と指導技術の共有化 ●特別な教育的支援を必要とする生徒の学習支援の在り方 ●自分の考えを表現し、かかわり、高め合う授業づくり ●「汗支援」と「知恵支援」 ●学級経営を基盤とした学力の向上 ●小中連携による学力向上 ●小中連携と人間関係づくり ●学校と地域・家庭との連携・協働 ●「自らの考えをもち、進んで伝え合う」子どもの育成 ●社会学的調査にもとづく指導改善・学校改革●中学校教育全般の支援(学校評価,学校組織マネジメント) ●協同・共生型学校づくり ●特別支援教育の体制づくり ●インクルーシブな教育に向けた障害理解 ●人権教育・同和教育を中核とした教育課程の編成・実施・評価・改善●公教育における宗教の取扱い ●総合的な学習の時間の充実を図る支援 ●人間関係づくりの基盤となる道徳教育の創造●効果的な道徳授業づくり ●地域に根ざした中学校教育の充実に向けて教育臨床コース 学習指導領域で養成する学習指導(国語科教育,社会科教育,算数・数学科教育,理科教育,音楽科教育,美術科教育,保健体育科教育,技術科教育,家庭科教育,外国語科教育等)の職能とは,各教科の学習のみではなく,教科学習全体のカリキュラム構成能力を主な対象としています。従って,一つの教科を主な題材として探究する場合であっても,その他の教科や教科外学習としての生徒指導を視野におき,常に教科学習全体の中でカリキュラムを構成する能力の育成を目指します。学習指導領域 生徒指導領域で養成する生徒指導(学級経営,道徳教育,生徒指導・教育相談,心の教育,キャリア教育など)の職能とは,教科外学習としての生徒指導のみではなく,教科学習を含めた学校教育全体のカリキュラム構成能力を主な対象としています。従って,教科外学習を題材として探究する場合であっても,教科学習を視野におき,常に学校教育全体の中で生徒指導を構成する能力の育成を目指します。生徒指導領域

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