平成29年度上越教育大学 教職大学院案内
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多言語多文化を認め合う教育アドバイザー 原 瑞穂 現在、学校には生まれ育った国を離れて学齢期に日本の学校に編入する、また外国にルーツがあり日本で生まれ育つ等、多言語多文化の児童生徒が多く在籍しています。日本語習得や教科学習の不振、第一言語の喪失など深刻な課題を抱えていますが、学校では充分なカリキュラムも方向性も不在のまま対応を迫られてきました。また、外国語活動や国際理解教育等を通して学級全体が多言語多文化に対するマインドを深めることも肝要です。そこで、本チームでは学校と協働して多言語多文化を認め合う教育を探究します。生活科・総合的な学習の時間の充実を目指した支援アドバイザー 松井千鶴子 生活科と総合的な学習の時間の充実を目指し、担任の願いを実現するためのカリキュラムづくりと、アクションリサーチによる授業検討のサイクル化に取り組みました。子どもの思考を重視した課題設定や評価規準を意識した授業づくりなどにより、子どもの思考力や教師のカリキュラム・マネジメント力の高まりが見られました。一人も見捨てない教育の実現アドバイザー 西川  純 本チームが最も大事にしているのは、「子どもも教師も一人も見捨てない」ことです。そのため、一人の教師が全てを背負うのではなく、同僚と子ども達と一緒になって、『学び合い』を実践し、学校教育の諸問題を解決します。協働で授業を経営することによって、教員の授業能力の向上とそれを支える研修体制の確立、教員同士の協働の確立による負担感の軽減を行います。「汗支援」と「知恵支援」アドバイザー 葊瀨 裕一 「人格の完成を目指す」という教育の大目的を基軸に、「小中連携」「学校評価」「学年運営」など、様々なテーマで連携協力校の学校改善を支援してきました。 先ず、授業補助や調査データ分析等を通して子供の実態と学校の課題を把握します(汗支援=当事者性)。それを踏まえて課題解決の方策を探り、チームで検討し、提案します(知恵支援=専門性)。 この支援プロセスを通して学生自身が学びを深めます。算数・数学科の学習指導改善の取組アドバイザー 松沢 要一 岩﨑研究室との合同あるいは単独チームです。授業の観察や補助を通して、子どもたちの現状を把握します。どのような手立てが連携協力校に少しでも役立つかを探り、提案します。これまで、思考力・表現力を高めるために「問い返し」や「展開の工夫」に着目したチーム、生徒の振り返りシートを細分化しながら、授業者にフィードバックしたチーム、グループ活動の活性化を図ったチームなど様々です。自立した人間として他者と共によりよく生きる基盤としての道徳性の育成アドバイザー 早川 裕隆 昨年度は、教科化される道徳での「質の高い多様な指導方法」の授業力向上や、小・中合同道徳授業の実施を協働で行いました。道徳授業の方法に関する疑問や課題を整理しながら、互いに授業力を磨き合うことができ、子どもたちの価値の再構築の様子や授業内容に「深化(進化)」を認め合えました。社会学的調査研究にもとづく指導 改善・学校改善アドバイザー 堀 健志 学校は、一筋縄ではいかない矛盾や葛藤に満ちています。そうした現実をふまえながら、子どもの指導や組織経営のあり方を検討していきます。そのためには、学校で繰り広げられる日常を多面的・重層的に読み解くことが欠かせません。そこで、社会学的なアプローチを採用して、子ども・教員・保護者を対象とした質問紙調査や学力調査、聞き取り調査や観察調査といった社会調査法のいくつかを組み合わせて実施します。調査研究のテーマは、大学院生の問題関心に応じて多様に設定されることとなりますが、個人的には、沈黙を余儀なくされた声に耳を傾けること、その沈黙を強いる力学や仕組みに目を向けることで、学校教育が抱え込む矛盾や葛藤に対峙したいと思っています。「We」(みんな)でつくる学校アドバイザー 水落 芳明 学び合う授業づくりや高め合う校内研修をテーマに、現場の先生方と一緒に研究しています。大切にしているのは同じ目標に向かって「We」(みんな)で協力してつながること。ICTを活用した英語や社会科の授業、特別支援を必要とする子のいる学級づくりやフォロアーシップを育てる生徒会活動の支援等々、学卒院生、現職院生が現場の先生方と一緒に取り組む中で、個人の努力では得られない様々な成果や感動を共有しています。僻地の子どもの人間関係を多様化する全校『学び合い』「学校支援プロジェクト」って、具体的にどんなことをするのでしょうか?15Joetsu University of Education

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