平成29年度上越教育大学 教職大学院案内
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研究内容及び指導内容30数年前、大学を卒業して勤めたのは民間企業でした。メーカーの営業社員として大阪の問屋街で1年間過ごしましたが、この経験が私の修業時代。問屋のオヤジさんに怒鳴られながらマーケティングを学びました。当時、カバンの中にいつも入れていた愛読書がドラッカーの「経営者の条件」です。目からウロコの本でした。実際に営業の場にたってドラッカーを読むとすうっと頭に入るのです。ドラッカーを読んで、まず行ったのは得意先の問屋の倉庫の整理整頓です。自社のコーナーだけでなく、倉庫全体を整え、問屋の従業員よりも全体を把握できるようにしました。それから、全社の商品の配置を提案させてもらいました。出し入れに無駄が見えてきたからです。問屋さんの信頼を得たあとの受注はまかせてもらえました。たった1年間でしかなかったですが、この修業時代に身に付けた考え方や行動規範が私の原点です。「現場から課題をとらえること」という考え方です。教育委員会に勤務している時に、合併後上越市の10年間の教育計画「上越市総合教育プラン」を作成しました。学校教育だけでなく生涯学習をも含んだ地方教育行政の現場で企画立案を行う仕事をしてきました。学校経営や学校評価などをどのように学校現場に取り入れて行くのか。地方から考えるローカルオプティマムを少ない行政予算の中でどう実現するか。現場で考え、実行するという貴重な機会を得ることができました。理論は実践と組み合わされなければ意味をもちません。特に教育の現場は、社会と連動し常に変動しています。新しい教育課題が次々に生み出され、学校や教員はその対応に現場で取り組まねばなりません。それは、常に社会の基礎を教育が作っていることの表れでもあるのです。教育は常に未来を志向し続けなければなりません。そのためには教師は誰よりも学び続ける存在である必要があります。子どもたちとともに学び続ける教師を目指していきましょう。その他1954年、直江津市(現上越市)生まれ。新潟県公立学校教諭、教頭、校長。新潟県立教育センターで初任者研修研究員2年、国語科の指導主事5年。上越市教育委員会副課長を経て、上越教育大学。専門分野は、学校経営、学校評価、国語教育、情報教育。学校教育実践研究センター兼務。現在、毎週水曜日18:30から、地域の現場教員および大学院生、学生を対象とした教員自主セミナーを実施しています。特別支援、情報教育、教科学習、学級づくりなど様々な分野でのセミナーは年間100近くになります。教育現場での課題解決に結び付くセミナーに、ぜひ参加してください。【担当】・実習コーディネーター【最近取り組んでいること】・学校経営・学校評価・地域教育協議会・メディアリテラシー・校務の情報化・ICTを活用した教科指導・国語教育・教師教育研究内容及び指導内容今、様々なところで「絆」や「つながり」という言葉を耳にします。人がつながり、助け合うことの価値が見直されているのです。では、学校はそうしたニーズにどのように応えていけばよいでしょうか?子どもたちが学校生活でもっとも多くの時間を過ごすのは授業です。教科の学習の中で、つながることの価値を学んでいくことが大切です。また、先生方も様々に助け合う姿を子どもたちに見せ、夢を与えられる幸せな存在でありたいものです。私の夢は「優れた教育実践のメカニズムを解き明かし、誰もが共有できるようにすること。それによって、子どもたちや先生方、関係する人たちが幸せになること」です。先生と先生が手をつなぎ、その手と手を子どもたちや保護者の皆さん、地域の皆さんとつないでいくための学習デザインや学校づくりについて、一緒に考え、学んでいくことができたら素敵ですね。中学校6年、小学校14年の教師生活でお世話になった皆様から学んだこと、研究生活で学んだことをいかし、実践研究と学術研究の融合を視点とした研究を行います。研究成果は、毎年様々な学会、研究会で発表しています。その他群馬県教員、新潟県教員を経て本学に着任。兵庫教育大学大学院連合学校教育学研究科博士課程修了。博士(学校教育学)実践的な活動としては、2005年夏から毎年、「教室『学び合い』フォーラム」を開催し、全国の実践者、研究者と交流を深めています。詳しくは「教室『学び合い』フォーラム」HP http://manabiai.jimdo.com/をご覧ください。学会活動としては、以下の学会誌に論文が掲載されているほか、日本科学教育学会北陸甲信越支部支部長を務めています。日本教育工学会、日本科学教育学会、日本理科教育学会、日本教科教育学会、日本教育実践学会、日本地学教育学会また、博士課程(兵庫教育大学大学院連合学校教育学研究科)も担当しています。その他、論文、著書、研究室活動の様子等については、水落研究室HPhttp://roomofmizuochi.jimdo.com/ をご覧ください。【担当コース】・教育臨床コース・教育経営コース【担当講義】・学習デザイン論・子どもを引きつける授業づくりの理論と実際【プロジェクトテーマ例】・目標と学習と評価の一体化による授業デザイン・教科指導におけるICT活用【包含できる研究テーマ】・学び合う学習集団づくり・教科指導における人間関係づくり・特別支援を必要とする児童のいる学級における学習デザイン教授(学校教育実践研究センター)石いし野の 正まさ彦ひこ教授(実務家教員)水みず落おち 芳よし明あき教職大学院教員スタッフプロフィール35Joetsu University of Education

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