【学習臨床講座】
 

朝 倉 啓 爾(教 授)
<教育活動>
授 業
@大学院授業科目「学習と相互行為特論」において,指導者自身の学校現場における授業を分析させるとともに,学校種・担当教科の異なる8名の受講生に各人が最も得意とする1単位時間分の模擬授業を行わせ,それらを相互行為の視点から分析して実践的に学び合う授業を構成した。
A学部授業科目「社会科学習過程論」において,受講生の希望を受けて中・高等学校の学習指導要領の目標と内容について詳解するとともに,「地域の規模に応じた調査」の学習指導法について事例を通して考察させた。
その他の教育活動
@教職講座において「教育課程と学習指導要領」を担当し,小学校の教育課程の成り立ちや学習指導要領の改訂の要点について解説するとともに,それに関する模擬テストを作成して受講生に取り組ませた。
A学生委員会の教員養成課程学生合宿研修専門部会委員として,合宿研修の目標を明確化するとともに活動内容の精選と構造化を図った。
B学生委員会の学生宿舎専門部会委員として,「大学会館及び学生宿舎に関するアンケート調査」の調査項目を検討するとともに,調査結果の分析を行った。
C学習臨床講座及び社会系教育講座の他の研究室に所属する大学院生5名とともに自主ゼミを組織し,各人の修士論文の内容を主として社会科教育の視点から検討し合うなどの活動を行った。
◎特色ある点及び今後の検討課題等
授業−@の大学院授業科目「学習と相互行為特論」では,参加型の授業とすることで受講生の学習意欲を高めることができた。また,布川助教授とのTTにより受講生の模擬授業に対して効果的な指導を行うことができた。
その他の教育活動−@の教職講座については,従前の講義内容に加え,今後は小・中学校での目標に準拠した評価の導入を踏まえた主題による授業科目を開設する必要性がある。
その他の教育活動−Aの教員養成課程学生合宿研修については,事後調査の結果,昨年度よりもかなり高い評価を得ることができた。今後は,教育実習,就職指導,教職講座等との連携を図る必要性がある。
<研究活動>
研究成果の発表状況
@平成16年4月:「『(1) 世界と日本の地域構成』の具体化に向けて(8)」(単著)中等教育資料 No.815 pp.44〜45
A平成16年6月:「『(1) 世界と日本の地域構成』の具体化に向けて(9)」(単著)中等教育資料 No.817 pp.58 〜59
B平成17年3月:「評価規準の作成,評価方法の工夫改善のための参考資料(高等学校)−評価規準,評価方法等の研究開発(報告)−上巻 地理歴史」(共著)pp.58〜82,pp.111〜127 国立教育政策研究所教育課程研究センター
C平成17年3月:「理数科教育と他教科との関連を踏まえた学習指導の改善に関する実証的研究〈中学校教科書編〉」(共著)pp.29〜57 平成16年度科学研究費補助金特定領域研究(2)研究報告書
D平成17年3月:「理数科教育と他教科との関連を踏まえた学習指導の改善に関する実証的研究〈中学校実践編〉」(共著)pp.27〜60 平成16年度科学研究費補助金特定領域研究(2)研究報告書
@平成16年8月:栃木県中学校教育研究会(社会科部会)において「中学校社会地理的分野の指導と評価の工夫・改善」に関して講演
A平成16年8月:京都府総合教育センター研修会において「中学校社会の授業改善に生かせる評価の工夫」に関して講義と演習指導
B平成16年11月:筑波大学附属中学校第32回研究協議会において「世界地理学習導入期の単元構成」について指導・助言
C平成17年2月:新潟県社会科教育学会において「中学校社会地理的分野における学び方を主役にした地誌的学習の具体化」に関して講演
共同研究の実施状況
@理数科教育と他教科との関連を踏まえた学習指導の改善に関する実証的研究 代表者:日置光久(国立教育政策研究所)科学研究費補助金
A上越市高田地区における「交通事故危険地図」の作成による児童・生徒の交通安全のための基礎的研究 代表者:朝倉啓爾(上越教育大学)佐川交通社会財団研究助成金
学会活動への参加状況等
@平成16年5月8日:日本地理学会地理教育専門委員会出席
A平成16年6月12日:日本地理学会地理教育専門委員会出席
B平成16年9月24日〜26日:日本地理学会秋季(広島大学)大会出席
C平成16年11月5日〜7日:日本社会科教育学会(愛知教育大学)出席
◎特色・強調点等
 共同研究−@「理数科教育と他教科との関連を踏まえた学習指導の改善に関する実証的研究」において,社会と数学・理科の教師が学習内容の相互の関連性を踏まえて授業づくりに取り組んだことは,他に例を見ない先駆的なものであり,生徒の学習過程や学習の順序性について教科の相違を超えて幅広く検討したという点で優れたものといえる。
 また,共同研究−Aの「上越市高田地区における『交通事故危険地図』の作成による児童・生徒の交通安全のための基礎的研究」は,いわゆる地理的な見方や考え方を地域社会の子どもたちのために直接的に役立てようとするもので,大学の研究室と地域の教育委員会及び小・中学校の連携による取組がなされているという点で優れたものといえる。
<社会との連携>
社会的活動状況
@日本地理学会地理教育専門委員会委員
A平成15年度中学校教育課程実施状況調査(社会地理的分野)結果分析委員会委員
B上越市高田地区における「交通事故危険地図」の作成による児童・生徒の交通安全のための基礎的研究の代表者
◎社会への寄与等
 「上越市高田地区における『交通事故危険地図』の作成による児童・生徒の交通安全のための基礎的研究」の一環として,平成16年度は上越市高田地区にある18の小学校のそれぞれの学区域を中心とする大縮尺の地図を作成し,各学校及び上越市教育委員会に提供した。上記研究のコンセプト及び提供した地図は上越市教育委員会及び小・中学校が取組を開始した「子どもを犯罪から守る活動」において広く活用されている。
 

川 村 知 行(教 授)
<教育活動>
授 業
 総合学習分野の大学院の講義・演習では、「地域教育演習」「地域教育特論」などで、学外の実地研究指導によって、座学では理解できない体験学習を身近な地域素材を開発しながら、理解を深める努力をはらった。
 また、学部では総合学習の他、学芸員養成のための博物館学を担当し、フレンドシップ事業の「体験学習J」の実践指導に加わった。
研究指導
 平成12年度以来、総合学習分野の大学院生にゼミ指導・修士論文指導に当たっている。この他、従来通りの美術教育分野の講義・演習や、博物館学も担当している。
その他の教育活動
@9月:山形大学大学院教育学研究科非常勤講師として「日本美術史特論」(集中講義)を担当した。
A11月10日:日韓シンポジウム「日韓の相互理解と国際理解教育」を企画立案し、「美術史から見た日韓文化交渉における課題と意味」を報告した。
B11月4日:公孫会直江津支部研修会講師「総合学習と地域の再発見」
C11月15日:柏崎高校での出前講座講師「仏教伝来と大仏造立をめぐる謎」
D3月8日:柏崎市立鏡が沖中学校PTA主催講演会講師「修学旅行のための仏教美術入門」
◎特色ある点及び今後の検討課題等
 文化・美術の「かたち」から歴史を考察することを専門としてきたが、美術教育の枠を出て、地域の文化財と歴史を活用した総合学習において、美術史の応用として地域学習を展開することを特徴とした総合学習の構築を探求している。
<研究活動>
研究成果の発表状況
@平成16年3月:共著『上越市史 通史編1 自然・原始・古代』上越市
共同研究の実施状況
@「国際理解を中心とした総合的学習の内容構成に関する基礎的・実践的研究」科学研究費補助金(基盤研究B) 研究代表者:川村知行(上越教育大学教授)
学会活動への参加状況等
@5月23日〜25日:美術史学会出席(関西学院大学)
A6月7日・8日:日本国際理解教育学会出席(ノートルダム女子大学)
B12月1日〜2日:密教図像学会出席(金沢大学)
在外研究の状況
@7月7日〜14日:大韓民国清州市 韓国教員大学校および周辺の文化施設の把握調査
A10月20日〜27日:対馬・釜山大韓民国清州市 韓国教員大学校および周辺の文化施設の把握調査
B12月29日〜1月5日:上海、杭州、寧波の博物館・美術館施設の調査
C2月7日〜14日:台湾の博物館・美術館施設の調査
D3月11日〜20日:カンボジアの博物館・美術館施設の調査
E3月24日〜20日:釜山 大韓民国清州市 韓国教員大学校および周辺の文化施設の把握調査
◎特色・強調点等
 醍醐寺の美術工芸調査、上越市の文化財調査や世界各地の美術館・博物館の活用など、つねに目に見える実態を把握することによって、本質に迫ろうと努力していることは、美術史研究はもとより、総合学習でも有効である。
<社会との連携>
社会的活動状況
@上越市文化財調査審議委員(上越市教育委員会)
A上越市史編さん委員(上越市)
B新潟市文化財調査審議委員(新潟市教育委員会)
C會津八一記念館評議会委員(新潟市會津八一記念館)
D加茂市史編集委員(新潟県加茂市教育委員会)
E醍醐寺文化財研究所研究員(京都市伏見区 総本山醍醐寺)
◎社会への寄与等
 文化財の調査・保護について、新潟県内の市の審議会委員等として文化政策形成にかかわった。
 

大 悟 法  滋(教 授)
<教育活動>
授 業
 学部生は目的意識が薄く主体性に乏しい傾向がある。体験的な学習による意識の高揚の必要性から講義内容等について再検討し、新しい教員の資質について考えさせる様に配慮した。教員を志望していない学生が増えつつあるが、教員としての資質向上の学びが、どのような進路にも行かされるよう配慮している。
 大学院生は、現職教員、ストレートマスター、留学生による、経験等の差が大きく、実戦例、基礎知識など、受講生によって内容の変更を行う必要があり、実態に応じシラバスの内容変更が必要になるため、講義当初に授業内容についての説明時間を考慮している。
 授業評価では、個々の学生がどのような考えを持って課題に取り組んだかを大切にし、知識より、物の見方、考え方を重視することを明示している。
研究指導
 学部学生3年1人、4年2人の卒業研究、大学院修士課程学生1年2名、2年1名の課題研究と修士論文の研究指導を行なった。
その他の教育活動
 学校図書館司書教諭講習の講義の一部を担当
◎特色ある点及び今後の検討課題等
 素朴な疑問から始まる考える力の育成に重点を置き、特に日常的な事象の見直しをとおして学習課題の再発見を促すように勤めている。
<研究活動>
研究成果の発表状況
@平成17年3月:「ユズリハの両性花」(共)日本植物学会第4回大会
共同研究の実施状況
@国際理解を中心とした総合的学習の内容構成に関する基礎的・実践的研究 代表者:川村知行(上越教育大学教授) 科学研究補助金
国際研究プロジェクトへの参加状況
@平成16年11月 日韓シンポジウム 日韓の相互理解と国際理解教育 主催
学会活動への参加状況等
@平成17年3月11日〜3月13日:日本植物学会第4回大会 出席
A平成17年2月:第2回総合学習研究会 主催
<社会との連携>
社会的活動状況
@上越市史専門委員
A上越市環境審議会委員長
B上越市環境影響評価会議委員
Cリージョンプラザ上越運営協議会委員長
D上越市文化財調査審議会委員
E上越市指定管理者選定委員会委員長
F上越市新水族館整備検討委員会委員
G関川流域委員会委員
H国立妙高少年自然の家施設業務運営委員会委員長
I国立妙高少年自然の家ボランティア連絡協議会会長
◎社会への寄与等
 上越市等の審議会委員等として政策形成等に関わった。
 

中 野 靖 夫(教 授)
<教育活動>
授 業
学 部:授業計画、評価方法を事前に示し、学習への取り組みや計画を立てやすくした。マニュアルを充実し、コンピュータの演示により教育の改善を行った。また、「新・情報教育に関する手引き」を印刷させ、情報教育の目標、情報の光と影、教科の利用について教師あるいは自分がどのような力量形成を行うべきかレポートを提出させた。
大学院修士課程:教育情報学特論ではこれまでの研究成果をもと教育と情報の境界領域における研究手法について授業を展開した。シラバスの内容に加え情報教育に関わる話題を提供した。
研究指導
大学院博士課程:フレックスタイムの関係上コミュニケーションを確保することにつとめ、学会発表時に時間を設定し議論を行った。
大学院修士課程:論文を作成するにあたり、論文の文脈、教育情報の処理方法について指導した。処遇の入口、出口調査、個人特性の詳細化に重点を置いた。
◎特色ある点及び今後の検討課題等
・教員採用試験は平成10年度から15年度まで9名の学生が受験し、6名が2次試験まで合格している。
・卒業研究は2年次に教材作成、3年次にデータ収集、分析、学会研究報告で発表し、この資料を教員採用試験受験書類に添付している。
・問題解決力、教師の力量の育成をめざし、時間を確保して指導している。
・フレックスタイムの設定は行わず、可能な限り研究室に在室し、指導を行っている。
<研究活動>
研究成果の発表状況
@平成17年3月:記号の理解,上越教育大学研究紀要,第24巻第2号,pp.545-558
@平成16年9月:記号の理解(3),日本教育工学会第20回全国大会,講演論文集,pp.293-294
@平成17年3月:学校教育方法連合講座の基本概念−教育実践学に向けた方向性−,教育実践学論集,第6号,pp.122-123,兵庫教育大学大学院連合学校教育学研究科
学会活動への参加状況等
@平成16年9月23日:日本教育工学会20回研究大会
A平成16年11月22〜23日:日本教育実践学会第7回大会
◎特色・強調点等
 コンピュータ使用時の学習者特性を継続的に研究している。同様の研究を進めている研究者は少ない。情報教育は国の重点目標に掲げられ,教育は実践段階に進んできたがコンピュータと相対する学習者特性を解明することは不可欠であり,研究成果は他の研究及び教育実践に寄与できる。
<社会との連携>
社会的活動状況
@日本教育実践学会監事
◎社会への寄与等
 教育現場と共同研究を行い,情報教育に関する学習者特性の測定法と研究成果のまとめ方について情報をフィードバックし教育研究手法を提案した。教育現場における教育実践研究に適用できる。
 

西 川   純(教 授)
<教育活動>
授 業
【観点1】教育方法及び成績評価面での取組
○授業形態、学習(研究)指導法等の教育方法に関する取組状況
 出来るだけ、対話を重視した講義を心がけている。
○成績評価法に関する取組状況
 かなり高度なテーマのレポートを課している。授業における内容を、自らのものとしているか否かを総合的に判断できる方法であると考えている。
【観点2】教育の達成状況
○進学や就職などの卒業(修了)後の進路の状況から判断した取組状況
 学卒院生及び、学部卒業生は、いずれも教職に就くか、教職に就くための大学院に進学している。このことは、本研究室の文化が、教師に対する指向性を高めるものであることを証するものである。さらに、公立学校への正式採用率の高さは、本研究室での指導が教育実践に寄与するものであることを証するものである。
研究指導
【観点1】学部 及び 【観点2】大学院
 基本的に、学部及び大学院を合同にして、ゼミナール全体としての指導体制をとっている。その成果は、後述の研究成果に現れるとおりである。
その他の教育活動
・兵庫教育大学における非常勤講師
 その他の教育活動に関しては、後述の社会貢献に適した。
<研究活動>
研究成果の発表状況
学術書】@「座りなさい!」を言わない授業、東洋館出版、単著
(非レフリー付き論文は略した。)
@水落芳明、西川純(2004):他の学習者の学習状況を見えやすくすることによるコンピュータリテラシーの間接的伝播と効果、相互作用を軸とした異学年学習の実践から、教育工学雑誌、日本教育工学会、27(Suppl.)、177-180
A湯本文洋、西川純(2004):理科実験における学習者の相互行為の実態と変容に関する研究、理科教育研究、日本理科教育学会、44(2)、83-93
B三崎隆、西川純(2004):学習者の置かれる社会的状況と固有の認知型との関係に関する研究、理科教育研究、日本理科教育学会、44(3)、13-20
C久保田善彦、西川純(2004):小集団における科学的意味の構築、小集団発話の特徴としてのオーバーラップ発話から、理科教育研究誌、日本理科教育学会、44(3)、1-12
D久保田善彦、西川純(2004):公的発話とローカル発話の関連、ローカル発話による認知的葛藤の解消を中心に、教科教育学会誌、日本教科教育学会、27(1)、1-10
E水落芳明、西川純(2004):学習者の相互作用を中心としたメディア活用の授業に関する事例的研究、相互作用のプロセスの解明と教師の役割の検討、科学教育研究、科学教育学会、28、206-213
F久保田善彦、西川純(2004):教室全体の成立に関わる子どもの相互作用、ローカル発話との関連から、理科教育学研究、日本理科教育学会、45(2)、9-18
G三崎隆、西川純(2004):社会的状況の変化に伴う生徒の役割の変化と認知型との関係に関する研究、教科教育学会誌、日本教科教育学会、27(3)、29-35
H三崎隆、西川純(2005):観察・実験時に見られる生徒の役割分化と場依存型の認知型の同調行動に関する研究、理科教育研究誌、日本理科教育学会、45(3)、87-92
@西川純(2004):自然が感動させる観察、楽しい理科授業、No.454、明治図書、7
A西川純(2004):理科における学力向上作戦:自らの過去の経験に基づき議論する能力を育てる、授業作りネットワーク、No.228、12-14
B西川純(2004):生命の授業、楽しい理科授業、No.456、明治図書、16-17
C西川純(2004):自分の目で観察することから科学が始まる、知の翼、118、日能研通信教育本部、2-5
D西川純(2005):印象に残る理科授業を行う教師とは?、理科の教育、No.632、東洋館出版社、12-13
(略した。)
共同研究の実施状況
・兵庫博士課程連合プロジェクトに参加
学会活動への参加状況等
 日本学校教育学会、日本理科教育学会、日本教科教育学会へ研究指導活動の一環として参加し、ゼミ生を発表させた。
◎特色・強調点等
 上記に示されるように、研究業績はトップレベルである。
<社会との連携>
社会的活動状況
@平成16年3月6日:ソニー科学教育研究会新潟支部講演会『教師の仕事とは?』 新潟市白新中学校
A平成16年6月22日:中学校理科講座II『理科教師の本当の仕事とは何か』 柏崎市立教育センター
B平成16年7月28日:校内研修会講演 新津市結小学校
C平成16年7月29日:中学校理科課題研修講座『学ばなければならない科学からの脱皮』 新潟市立総合教育センター
C平成16年8月10日:教職員研修会・青々会講演会『臨床から見た中堅教師の犯す間違え、子どもの本音』 新潟会館
D平成16年8月27日:校内研修会『授業における評価について』 群馬南中学校(群馬県群馬町)
E平成16年8月30日:校内研修会 雄志中学校(新潟県上越市)
F平成16年9月9日: 高等学校理科講座T『臨床的研究から見える、理科のよい授業』 新潟県教育センター
G平成16年10月15日:新任研究主任講座『授業で成長する教師〜子どもの学ぶ姿からよりよい学びをつくる〜』 群馬県総合教育センター
H平成16年11月18日:附属中学校研究会『学び合う教室:個人構成主義と社会構成主義の両立を目指した新しい学校像を目指して』 兵庫教育大学附属中学校
I平成16年12月3日:研究会講演『教師対学習者から教師対学習集団・学習者対学習者への視点の転換』 白新中学校(新潟市)
J平成17年2月5日:高知大学附属小学校理科分科会講演 高知大学附属小学校
K平成17年2月7日:伊奈町教育研究会『学び合いによる学力向上の処方箋』 伊奈町総合センター
L平成17年2月14日:校内研修会『学び合いの市区もとその効果』 鳥屋野中学校(新潟県新潟市)
M平成17年2月18日:初等教育研究会理科分科会講演 筑波大学附属中学校
◎社会への寄与等
 上記は、予算的処置を伴った依頼のみを記した。その特徴は、県内以上に県外からの依頼が多い。研究室活動の成果が全国的に評価されていることが示されている。
 

藤 岡 達 也(教 授)
<教育活動>
授 業
 教育を取り巻く変化が著しい今日,時代のニーズに応えることが可能な教員養成・研修を踏まえた授業を実施した。最新の教育界の課題を取扱い,参加体験型の授業を取り入れた。
研究指導
 大学院生の個別指導については,体験型学習や問題解決型学習など今日的な教育課題の解決を目指した提言ができるような研究テーマの設定,研究内容,方法についての指導を行った。
その他の教育活動
@大阪市立大学理学部・非常勤講師「理科教育法T」「理科教育法U」(集中)
A奈良教育大学大学院教育学研究科・非常勤講師「理科教材特論」(集中)
B国際アウトドア専門学校・非常勤講師「自然環境教育」
◎特色ある点及び今後の検討課題等
 学生自身が能動的な姿勢で授業に臨むことができるように,講義形式のみの授業を少なくした。何が現在の教員養成や研修に重要であるかを,こちらも考えるための機会となった。
<研究活動>
研究成果の発表状況
@平成16年5月:『初任者研修における自然体験活動の実践−野外活動センターとのパートナーシップを踏まえて』(共著)理科の教育 第53巻第5号 pp.40-43
A平成16年7月:『教員研修における地学野外研修について−大阪府教育センターでの河川を対象とした実践を例に−』(単著)地学教育 第57巻第4号 pp.133-142
B平成16年8月:『自然災害・防災教育の今日的意義と課題−学校における安全・防災教育,危機管理の観点から−』(単著)京都大学防災研究所共同研究 pp.83-85
C平成16年11月:『サイエンス・パートナーシップ・プログラム事業における教員野外研修について−研修機関と研究者との新たな連携構築の観点から−』(単著)地学教育 第57巻第6号 pp.203-216
D平成17年3月:『高校教育現場をどう生きるか−崩れそうな一高校教員を支えたもの−』(単著)高校教育学集録(第一集) pp.193-200
E平成17年3月:『教職科目に関する大学授業についてのプログラム開発と展開−理学部における「理科教育法」の実践を例に−』(単著)大阪市立大学大学教育研究センター「大学教育」第2巻 印刷中
F平成17年3月:『パートナーシップを重視した教員研修での自然体験プログラムの開発とその評価』平成15〜16年度科学研究費補助金基盤研究(C)(2)研究成果報告書(研究代表者)
@平成16年8月:『環境教育をめぐる学校とNPOとの連携の意義と課題』,日本環境教育学会第15回大会研究発表
A平成16年8月:『これからの理科教員養成を意図した大学授業の展開についての一考察−理学部における「理科教育法」の実践を例に−』,日本理科教育学会第54回全国大会研究発表
B平成16年8月:『科学教育の視点から捉えた学校における安全・防災教育,危機管理について』,日本科学教育学会第28回年会研究発表
C平成16年8月:『パートナーシップ構築による地学教育の活性化について』(共)日本地学教育学会第58回全国大会研究発表
D平成16年8月:『中学校の地学領域内容に関する日米比較』(共)日本地学教育学会第58回全国大会研究発表
E平成17年10月:☆『自然災害・防災教育に果たす地学教育の役割とパートナーシップの構築』,日本地学教育学会シンポジウム,平成16年度科学研究費補助金研究成果公開促進費「研究成果公開発表(B)」』講演及びコーディネーター
共同研究の実施状況
@パートナーシップを重視した教員研修での自然体験プログラムの開発とその評価 代表者:藤岡達也 科学研究費補助金
A地域を主題とした環境教育,科学・技術・社会相互関連(STS)教育の意義と展開 代表者:藤岡達也 上越教育大学研究プロジェクト
B国際理解を中心とした総合的学習の内容構成に関する基礎的・実践的研究 代表者:川村知行(上越教育大学) 科学研究費補助金
C博物館におけるハンズオン教材学習プログラム開発 代表者:今田晃一(文教大学) 科学研究費補助金
Dグローバルな視点による小・中・高・大連携地震教育のための新しいカリキュラム作成 代表者:根本泰雄(大阪市立大学) 科学研究費補助金
学会活動への参加状況等
@7月31日〜8月1日:日本環境教育学会出席
A8月4日〜5日:日本理科教育学会出席
B8月6日〜8日:日本科学教育学会出席
C8月19日〜20日:日本地学教育学会出席
D日本地学教育学会評議員
E日本環境教育学会運営委員・編集委員
F日本科学教育学会評議員・編集委員・研究会運営委員
在外研究の状況
@2月16日〜2月23日:ニュージーランド 環境教育・国際理解教育に関する研究調査(カンタベリー大学,アッシュバートンカレッジ等)
◎特色・強調点等
 科研の最終年度であるため,「パートナーシップ」「自然体験」「教員研修」をテーマにした研究が多かった。自分が企画した学会「自然災害シンポジウム」の当日に中越地震が生じ,今後のこの分野の一層の取組を痛感した。
<社会との連携>
社会的活動状況
@「OECD-PISA生徒の学習到達度調査研究2006」の科学的リテラシー国内専門委員(国立教育政策研究所)
A新潟県立教育センター平成16年度中学校理科講座講師(『これからの中学校理科授業の課題と展開』を講演)
◎社会への寄与等
 大学の地域貢献事業の一環として,「大学体験講義」「出前講座」として複数の県立高等学校に講演したり,現職教員支援のための学校コンサルテーション事業において数多くのアドバイスを行った。
 

増 井 三 夫(教 授)
<教育活動>
授 業
〔学 部〕
 2部構成とし,第T部では,学生が各自経験してきた学級と教師-児童生徒関係(教育的関係)を対象化できるように,それらが教育改革のもとで形成されてきた実態を史実と図表を用いて,討議形式の授業を行った。第U部では,現在の教育的関係を授業記録に基づいて,演習形式で討議した。また,附属小学校及び大手町小学校の授業参観と研究協議会に参加し,学校現実から問題を解決する観点を重視した。
〔大学院〕
 「比較教育改革史特論」では,2部構成として,第T部では現在の諸外国及び日本における教育改革−特に「学力」改革と学校評価の関連について講義し,第U部では,教育改革における教師のリーダーシップの役割についてテキストをもとに日米の比較検討を発表形式で行った。いずれも議論を通して理解を深めるように工夫し,学生の授業評価では期待した結果を得られた。
 「学級コミュニケーション特論」では,学級における多様な相互関係を読み解く方法論を,多数の事例に基づいた練習問題で,検討した。学級における了解を志向した相互行為を読み解く方法の開発研究を試みた。この開発研究は特に現職院生からは高く評価された。
〔教育の達成状況〕
 研究室所属大学院生の富山県公立学校への正規採用
研究指導
〔大学院〕
 理論研究と実践研究を両輪として,理論を実践の条件のもとにさらし,理論と実践とが相互に作用し発展するよう,実践的活動を具体的状況のもとで検討することに努めている。
その他の教育活動
@教職講座「教育史」担当(平成17年1月12日)
A鳴門教育大学「教員養成の在り方に関するシンポジウム」(テーマ「教育実践力を育成する教員養成の在り方−教員養成は4年間では足りないのか−」)パネラー(報告「新構想大学の成果と課題−上越教育大学における教育実践力を育成する学部カリキュラム改革と現状−)
◎特色ある点及び今後の検討課題等
 ストレート・マスターが4月以降教員採用試験準備を円滑に行うことができるように,1年次の春期休業期間に通常のゼミを実施し,支援している。
 シンポジウムでは教員養成大学の今後の改革の方向性をデータに基づいて提言した。
<研究活動>
研究成果の発表状況
@平成16年6月:「15〜16世紀アジアとヨーロッパの中心・周辺意識−歴史教育・歴史的思考の多元性を考える−」(単著),加藤章編『越境する歴史教育 国境を越えて,世代を越えて』教育史料出版社
A平成16年9月:「保健室の会話記録(トランスクリプト)から相互行為をどこまで読み取れるか−ハーバーマス「コミュニケイション的行為論」の可能性(1)−」(共著),上越教育大学研究紀要第24卷第1号
B平成17年3月:「保健室の会話記録(トランスクリプト)から相互行為をどこまで読み取れるか−ハーバーマス「コミュニケイション的行為論」の可能性(2)−」(共著),上越教育大学研究紀要第24卷第2号
@平成16年7月:「コロンブスは日独でどのように教育されるか−歴史認識空間の日独比較試論−」,「フォーラム:ドイツ教育」(明治大学)発表
A平成16年10月:「プロイセン3月前期州議会審議における「私」「公」言説−教育史研究にみられる国家認識再考−」教育史学会第48会大会発表
B平成16年10月:「教育史学会会員調査(2004年6/7月実施)の中間報告」(共),教育史学会第48会大会コロキュウム発表
学会活動への参加状況等
@5月14日〜15日:日本西洋史学会出席
A平成16年度教育史学会理事
B10月9日〜10日:教育史学会出席
C10月10日〜11日:社会思想史学会出席
◎特色・強調点等
 教育方法上課題となっているJ.ハーバーマスのコミュニケーション理論を実践場面で適用できる方法を開発している。
 教育史研究にみられる国家認識は,これまでその研究の必要性は共通に認められているが,進捗していなかった。本研究はこのテーマに対する実証的かつ理論的な本格的研究であり,特にドイツ近代教育史の解釈に対する新たな見解を提示している。
<社会との連携>
社会的活動状況
@4月1日〜8月31日:新潟県教科用図書選定審議会会長
◎社会への寄与等
 上記会長として,県内の義務教育諸学校において使用する教科用図書の採択の適正な実施について,調査,審議を行った。
 

山 崎 貞 登(教 授)
<教育活動>
授 業
 成績判定基準を学習オリエンテーションで公開し、学習への動機付けと見通しを持つために、全授業において、元ポートフォリオ及び凝縮ポートフォリオを制作した。学び合いと知の再構成を支援するため、ポートフォリオ検討会の実施を工夫した。
研究指導
 2名の現職派遣の修士論文研究では、附属小・中学校において総合的学習のカリキュラムのデザイン、博士論文研究では、附属中学校で技術分野の評価規準開発を研究テーマにして、アクション・リサーチを指導し、修了後は新潟県小学校教員として就職した。
その他の教育活動
 平成16年8月:北海道教育大学旭川校教育学研究科非常勤講師「技術科教育特論」
◎特色ある点及び今後の検討課題等
 「反省的実践家」として授業を反省的に実践し、受講者の授業評価シートを毎時間回収して、自己評価と授業改善をするように努めた。現職大学院生と現職経験がない院生どうしの学び合いの工夫が課題である。
<研究活動>
研究成果の発表状況
@平成16年4月:『Energy Technology: A Cross-Curricular Approach in Japan (共著) The Journal of Technology Studies, Vol.XXX(2): 123-128
A平成16年8,9月:『海外の技術・職業教育課程の状況(1)〜(2)』(共著)技術教室 625: 54-59, 626: 60-65
@平成15年7月:『北アイルランド4〜11歳の’Science and Technology’の学習プログラム』(共著)日本科学教育学会年会論文集27, pp319-320
A平成16年8月:『技術科教育の「ルーブリック」開発とカリキュラムのデザイン』(共著)日本産業技術教育学会第47回全国大会講演要旨集, p. 98
B平成16年10月:『「関係性」から生成される総合的学習のカリキュラム・デザイン』(共著)日本教科教育学会第30回全国大会講演要旨集, pp. 72-73
共同研究(幼,小,中,高等学校及び特殊教育諸学校教員との共同研究を含む)の実施状況
@自己評価システムを利用した技術科カリキュラム開発に関する教育実践研究 代表者:山崎貞登 科研費
A未来社会に求められる科学的資質・能力に関する科学教育課程の編成原理 代表者:小倉康(国立教育政策研究所総括研究官)科研費
学会活動への参加状況等
@7月31日〜8月1日:日本産業技術教育学会全国大会出席
A8月6日〜8月8日:日本科学教育学会出席
B10月30〜31日:日本教科教育学会全国大会出席
C11月6日:日本産業技術教育学会北陸支部会出席
D12月11日:日本産業技術教育学会技術教育分科会出席
E日本産業技術教育学会常任編集委員会、同小学校技術教育委員会長
F科学教育学会年会企画委員
◎特色・強調点等
 カリキュラムと評価規準研究を重点に行い、日本の評価規準研究へ還元するように努力した。
<社会との連携>
社会的活動状況
@全国的かつ総合的な学力調査の実施に係る研究指定校企画委員会協力者(国立教育政策研究所)
A教科等の構成と開発に関する調査研究協力者(国立教育政策研究所)
Bエネルギー教育調査普及事業推進委員会委員(エネルギー環境教育情報センター)
C7月28日:川口町立川口中学校研修講師
◎社会への寄与等
・文部科学省研究開発学校の講師(大田区矢口小・安方中・蒲田中)として、研究指導を行った。
 

小 林   恵(助教授)
<教育活動>
授 業
 学部では「教育課程論(総合的学習を含む。)」、「教科・教材基礎論」、「教育課程論セミナーT、U」等を担当。大学院では「現代教育課程特論」「教育方法学研究セミナーT、U」「実践場面分析演習」等を実施する。
 学部の「教育課程論(総合的学習を含む。)」は2年生全員必修の科目である。科目履修生を含めると180名以上の学生が受講しているため、あらかじめ履修生全員に履修上の注意点(私語の禁止等)を説明した後、講義を進めた。しかしそれにもかかわらず一部の学生による頻繁な私語により、講義の中断を余儀なくされる場面が多々あり、講義へ集中させるのに相当苦労を要した。なお、教養及び教育的関心を高めさせる意図で、ほぼ隔週テーマを課してレポートを提出させた。また、4〜5月の連休と夏期休暇においては教育専門書を指定し、長文の報告書を書かせた。現在の学生の学力、意識、興味等を知る良い機会ともなった。
 「教科・教材基礎論」(3年生)では教育課程に関する書物を読んだり、ビデオを見せて学生の固定的な教科・教材観の変革を目指した。
 大学院の「現代教育課程特論」 は実践(臨床)と理論との融合性に配慮する一方、教育課程に関わる今日的諸問題について講義を進めた。受講生が比較的少人数であったので、院生の生の声も聞けて有意義であった。
研究指導
 学部4年生(2名)の卒業研究をゼミ形式で指導し、無事、完了させた。
 大学院院生1名(2年生)の修士論文指導を行う。指導にあたり、院生が入学当初から抱いていた問題意識を最大限に尊重するというスタンスを大前提とした。その上で、その問題意識の根源にあるもの(一種の哲学)を自覚できるように努めた。最終的に修了をみた。
<研究活動>
研究成果の発表状況
@平成17年3月:『第2版現代カリキュラム研究−学校におけるカリキュラム開発の課題と方法−』(山口満編著、学文社)。平成13年に出版された初版を一部修正したものである。
学会活動への参加状況等
@平成16年6月12・13日:日本子ども社会学会第11回大会出席(九州大学・箱崎文科系キャンパス)
A平成16年9月4日:日本グローバル教育学会第12回全国研究大会出席(愛知教育大学)
B平成16年10月9・10日:日本デューイ学会第48回研究大会出席(日本大学・文理学部)
その他
@平成16年4月〜平成17年3月:前年に続き、高田カトリック教会の協力のもと、「ダブルの子ども」の実態調査・研究を行う。
A平成17年2月7日〜12日:アメリカ合衆国準州グアム日本人学校訪問。(在外教育機関において必要とされる教員の資質に関する調査及び異文化における子どもの適応を参与観察する目的で訪問した。)
*本年度は特に次の2つに研究時間を集中させた。
@J.Lawson&H.Silver, A Social History of Education in England の翻訳。平成17年度中に翻訳本を共訳で出版予定。
A教育課程に関する専門書(仮題:現代教育課程論)の執筆。初稿をほぼ書き上げる。平成17年度後期の授業に活用するため、準備中。
 

角 谷 詩 織(助教授)
<教育活動>
授 業
 実践場面分析演習,実践セミナーにおいて,授業観察の手法・視点・意義などを伝えると共に,学生,院生の個別質問に対応した。報告書作成における留意点等も指導した。
研究指導
 他の研究室のゼミに参加し,研究アドバイスを行った。また,卒業論文中間発表などで,研究の指導を行った。
◎特色ある点及び今後の検討課題等
 後期からの赴任ということで,ゼミ生の所属はなかったが,分野や講座全体の研究発表の場で,学生や院生への研究向上に努めた。来年度以降,ゼミの運営を充実させるとともに,研究と実践の往復の意義を,学生・院生に伝えることを目指す。
<研究活動>
研究成果の発表状況
@平成17年2月:『教職研修』 学校全体で取り組む“子どものチカラ”向上作戦!《全6巻》 第5巻「ストレスに負けないこころを育てる学校の取り組み」(共著)教育開発研究所
A平成16年9月: 「よくわかる発達心理」(共著)ミネルヴァ書房
B平成17年2月:『 LONGITUDINAL RESEARCH ON CHILDREN’S VULNERABILITY TO TELEVISION: A Survey and an Intervention』(共著)Greenwich,CT
@平成17年3月:「高校生の性暴力被害と精神健康との関連」(共著)トラウマティック・ストレス, 3, pp.67-75.
@平成16年4月:Do science classes contribute to students’intellectual interests? (共)AERA 2004 Annual Meeting. (San Diego)
A平成16年6月:「子どもの悩みごとの対処の仕方と心理的問題―東京都親子関係調査より―」(共)第11回子ども社会学会大会(九州大学)
B平成16年6月:「高校生は規範意識が乱れているのか?−現代青年の規範意識の年代差から」(共)日本コミュニティ心理学会第7回大会(立命館大学)
C平成16年9月「縦断的データの解析―成長曲線モデルの基礎と発展―」(共)日本心理学会第68回大会(関西大学)
D平成16年10月「子どもは理科が嫌いか?―小学5年生から中学3年生の意識―(共)教育心理学会総会第46回(富山大学)
@平成16年7月:「遊悠学C国際学会に参加して感じたこと」(単)『初等理科教育』7月号月
A平成16年12月:「理科の時間と子どもの日常生活での知的関心とのつながり」(単)『初頭理科教育』 12月号(pp.66-67.)
共同研究の実施状況
@小・中学生の知的関心の発達と理科教育での疑問解決経験とのかかわり 代表者:角谷詩織(上越教育大学助教授) 科学研究費補助金 特定領域研究
A青少年へのテレビメディアの影響調査 代表者:無藤 隆(白梅学園短期大学学長) 放送と青少年に関する委員会
B東京都青少年の自立に関する調査 代表者:無藤 隆(白梅学園短期大学学長) 東京都青少年課
学会活動への参加状況等
@平成16年4月:American Educational Research Associationへ参加・口頭発表
A6月12日〜13日:第11回日本子ども社会学会大会へ参加・口頭発表
B6月25日〜27日:第7回日本コミュニティ心理学会大会へ参加・口頭発表
C9月12日〜14日:日本心理学会第68回大会へ参加・ワークショップ発表
D日本心理学会第46回総会へ参加・ポスター発表
国内外の学術賞の受賞状況
@平成17年2月21日「平成16年度後期 小貫英教育賞(心理学部門)」受賞(公益信託 小貫英教育学研究助成記念基金)
◎特色・強調点等
 社会的に貢献できる研究活動に取り組んでおり,その成果を,メディアや講演を通しても公表している。学術雑誌だけでなく,教員向け雑誌にも知見を述べることにより,実践場面の向上への貢献を試みている。
<社会との連携>
社会的活動状況
@平成16年7月22日「週五日制以降の小学校高学年の子どもたちの様子」 東京都都民連児童福祉部会講演
A平成17年1月31日「中学生が学校生活の意義を見出すとき」長野県松本市立旭町中学校講演
B平成17年3月27日「TBSレビュー:子どもとテレビ」テレビ出演
 

田 島 弘 司(助教授)
<教育活動>
授 業
○授業形態、学習(研究)指導法等の教育方法に関する取組状況
 授業に積極的にグループディスカッションを取り入れることにより、授業の中で教師と学生あるいは学生間の双方向性が確保され、学生が主体的にかかわれるように工夫している(授業中に学生が寝ることはほとんどない)。また、後期からは、講義支援システムを学部の二つの授業で利用した。具体的には、電子掲示板を使用し、個々の学生が授業の感想や課題を電子掲示板に書き込むことにより、授業の振り返り、授業間の継続性の確保や意見交換、情報の共有化が促進された。
○成績評価法に関する取組状況
 問い合わせがあった場合、成績について学生に説明できるように十分留意している。具体的には、出席、レポート、発表、電子掲示板への書き込み等を点数化し、評価基準に基づいて評価している。また、学生には、授業中に複数回、成績評価法について説明している。
研究指導
○大学院
 高度な臨床的な実践力を修得させるために、学校における教育改善の手法としても知られるアクション・リサーチを研究方法として採用した。具体的には、ストレートマスターの学生は、ベトナム・カンボジアへのスタディーツターの企画・運営をしつつ研究を行い、休職した学生は、前任校の教員と共同で総合学習のカリキュラム開発を実施することで、それぞれの実践的研究の成果と課題を明らかにした。
◎特色ある点及び今後の検討課題等
○特色ある点
 講義支援システムの電子掲示板の活用が学生間の相互評価を促進し自己評価を高めたこと
○今後の検討課題等
 電子掲示板以外の講義支援システムの機能の活用について検討すること
<研究活動>
研究成果の発表状況
@平成16年6月:「書評 多田孝志『地球時代の言語表現』」(単著)国際理解教育 第10号 pp.276-279
共同研究の実施状況
@国際理解を中心とした総合学習の内容構成に関する基礎的・実践的研究 代表者:川村知行(上越教育大学教授)科学研究補助金
A「プレースメントテストの開発に関する調査研究」 代表者:小野博(メディア教育開発センター教授)メディア教育開発センター研究費
学会活動への参加状況等
@6月5日〜6日:日本国際理解教育学会大会分科会の司会担当
◎特色・強調点等
 16年度は、上記の共同研究等を継続的に実施してきたが、未だ個人の成果として発表するには至らなかった。しかし、12月に共同研究の代表者が大学生の日本語力の調査結果についてマスコミの取材を受けた後、テレビ・新聞各社が競って取り上げるほどの全国的な話題となったことから、共同研究は社会的に高く評価されたと考える。
<社会との連携>
社会的活動状況
@文部科学省国際理解教育実践事例集編纂・国際理解教育のデーターベース化推進に関する委員会委員(文部科学省初等中等教育局)
A上越国際交流協会理事
B春日山小学校で総合学習の出前講座を実施
C城東中学校の総合学習の活動支援(生徒の日本語に関する質問への回答)
D附属中学校わくわく大学ウィーク授業担当
◎社会への寄与等
・文部科学省の国際理解教育事例集編纂に着手
・新潟県国際交流協会の国際交流事業「アジアンカレッジ」の上越地域の事業を企画運営
 

中 村 光 一(助教授)
<教育活動>
授 業
 学部の授業では,全学必修である算数科教育法では評価法の改善を進めた。従来は講義のたびに学生に小活動のレポートを提出させ,講義終了後に試験を実施した。今年度よりは試験を廃止し,2回から3回の講義が終了するたびにレポート作成を学生に課した。レポート作成の回数は5回あり,レポート提出後のその記述の様子を学生にフィードバックすることを行った。講義のたびの小活動も実施した。
研究指導
 学部,大学院ともに,臨床的実践力の習得のために,学校現場で収集したデータに基づいて論文の作成を実施した。
その他の教育活動
@国立大学法人愛知教育大学大学院教育研究科において集中講義を実施した。
A国立大学法人上越教育大学附属小学校,附属中学校の研究会実施に関わる指導・助言を実施した。
◎特色ある点及び今後の検討課題等
 学校現場で収集したデータを扱い論文を作成する点に特色がある。
<研究活動>
研究成果の発表状況
@平成16年11月:算数・数学授業からのカリキュラム改善への示唆を得るための方法論, 第37回数学教育論文発表会論文集, pp.601-606.
@平成17年3月:長さの授業にみられる対象と方法との関連に関する考察,上越数学教育研究, 第20号, pp.1-10.
国際研究プロジェクトへの参加状況
@日米共同研究:数学教師教育における「研究授業」に関する比較文化的研究 代表者:藤井斉亮(東京学芸大学教授)
学会活動への参加状況等
@11月20・21日:日本数学教育学会論文発表会出席
A日本数学教育学会学会誌「算数教育」編集部幹事
<社会との連携>
社会的活動状況
@平成16年度小学校教育方法講座(上越会場, 6月10日・中越会場, 6月17日)講師(新潟県)
A平成16年度教員研究「数学的活動を生かす授業づくりを目指す中学校数学」研修会講師(鳥取県・9月30日)
B小学校算数科講座U(下越会場・10月19日:新潟県)
C青海中学校学習指導カウンセラー(新潟県)
D平成16年度新潟県高等学校研究会数学部会全県協議会講師(長岡商工会議所・1月26日)
 

布 川 和 彦(助教授)
<教育活動>
授 業
 講義では、受講者が問題を解いたり模擬授業をする場面、授業のビデオを視聴し議論する場面を設け、実践力の育成に努めた。またその議論をベースに数学教育学の考えを説明し、理論と実践の橋渡しにも配慮した。
研究指導
 修士論文指導では小中学校で収集したデータに対する院生各自の分析を全員で議論する機会を毎週設けることで、子どもの学習過程に対する感受性を高めるよう努めた。
その他の教育活動
 北海道教育大学大学院「数学教育学特論V」の非常勤講師を務めた。
<研究活動>
研究成果の発表状況
@平成17年3月:『子どもの学習過程に基づく支援の構想』(単著)上越数学教育研究 第20号 pp. 11−20
A平成16年7月:『What students do when hearing others explaining』(共著)Proceedings of the 28th Conference of the International Group for the Psychology of Mathematics Education 第3巻 pp. 449-456
B平成16年4月:『Solvers' making of drawings in mathematical problem solving and their understanding of the problem situations』(単著)International Journal of Mathematical Education in Science and Technology 第35巻 pp. 173-183
C平成16年4月:『Students' appropriation process of mathematical ideas and their creation of hybrids of old and new ides』(共著)International Journal of Science and Mathematics Education 第1巻 pp. 283-309
@平成17年3月:『文部省検定中学校数学科教科書』(共著) 学校図書
A平成17年3月:『文部省検定小学校算数科教科書用指導書』(共著) 学校図書
@平成16年7月:『What students do when hearing others explaining』(共)第28会国際数学教育心理学会発表
A平成16年7月:『Mathematical problem solving and learning』第10回数学教育世界会議問題解決分科会 ☆ラウンドテーブルパネリスト
B平成16年11月:『数量関係の学習における小学生の既有知識による意味づけ』日本数学教育学会第37回数学教育論文発表会発表
@平成16年12月:『問題解決に対するまなざし』(単著)新しい算数研究 No. 407 pp. 36−37
学会活動への参加状況等
@日本数学教育学会資料部幹事
A雑誌『Educational Studies in Mathematics』(Springer社) Editorial Board
<社会との連携>
社会的活動状況
@平成16年6月:六日町小学校授業研修会指導者
A平成16年6月:柏崎市立教育センター専門研修講座講師(『発展的な学習と理解の深まり』を講演)
B平成16年6月:高岡市立西條小学校学力向上フロンティア事業講師(『学力向上と評価』を講演)
C平成16年8月:埼玉県算数教育会研修会講師(『学習過程臨床の視点からの算数の研究』を講演)
D平成16年9月:柏崎市立田尻小学校学力向上フロンティア事業講師
E平成16年10月:佐渡市立羽茂小学校学力向上フロンティア事業発表会講師(『きめ細かな指導を考える一つの視点』を講演)
F平成16年10月:新潟県立教育センター中学校数学科講座講師(『中学校数学科で身につける学力』を講演)
G平成16年11月:高岡市立西條小学校学力向上フロンティア発表会講師(『確かな学力を目指す算数の授業』『家庭で考える算数学習の素地』を講演)
H平成16年11月:上越算数・数学教育大会助言者
I平成16年12月:六日町小学校学力向上フロンティア発表会講師(『学力との関連で基礎と発展を見直す』を講演)
J平成17年1月:長野県木祖村立木祖小学校授業改善研究会講師
K平成17年2月:上越尚数会研究会助言者
 

北 條 } 子(助教授)
<教育活動>
授 業
 総合演習(多文化社会論)では、世界の英語を取り上げ、英語の諸相を学生に示した。国際教育概論では、国際理解・小学校英語に関する最新話題を提供し、さらに後者については上越市内の小学校の授業参観をした上で小活動案を作成し、模擬授業を実施した。
 英語科教育評価特論の授業では、評価に関する理論と実際のテスト問題作成における注意事項や実際の作成、ポートフォリオを取り上げた。英語科教育研究方法演習では、実際にアンケート調査項目を作成し、実施し、分析結果を解釈し、発表するという実習を中心に行った。また、国際理解教育演習では、受講者のうち国際理解教育の授業経験のある現職派遣教員がそれぞれの授業実践を発表し、さらに上越市内の小学校の授業参観を行い、授業記録を取った上で小冊子にまとめ、意見の交換を行った。また、2名1組で小学校英語活動の小活動を工夫・考案し、授業内で実演を行った。最後に、国際理解教育特論においては、国際言語としての英語の諸相を話題として取り上げた。
 なお成績の評価については、上記のいずれの授業においても開始時に学生にその方法を明示した。
研究指導
 修士論文の指導においては、研究テーマの設定時から研究計画、実施、結果の分析、結果の解釈、考察まで段階を踏んで、指導、助言を行った。
その他の教育活動
 平成16年4月〜平成17年3月:国立療養所新潟病院附属看護学校非常勤講師として、「外国語(英語)」を担当した。
<研究活動>
研究成果の発表状況
@平成16年9月:『語学教育における簡略化ポートフォリオ開発への試みに関する基礎的研究』上越教育大学研究紀要 (共著) 第24巻第1号 pp.245〜256
A平成17年3月:『語学教育におけるポートフォリオに対する意識の調査研究−教職経験者と教職未経験者の比較をとおして−』 上越教育大学研究紀要 (共著) 第24巻第2号 pp.295〜306
B平成17年3月:『児童の英語、小学校英語活動、外国人、外国に対する知識に関する意識調査』 教育実践研究 (共著)第15集 pp.11-18
C平成17年3月:『小学校英語活動に関する塩竃市小学校教員・中学校教員に対する意識調査−状況分析モデルによる小学校研修カリキュラム試案づくりをめざして−』 小学校英語教育学会紀要 (共著) 第5号 pp.43〜48
D平成17年3月:『リレー連載 教育のゆくえ 公立小学校における英語教育のゆくえ』 教育創造 (単著) 第149(通巻277) pp.52-56
E平成17年3月:『言語学習における自律学習を目指す教授ツールとしてのポートフォリオ利用に関する研究』 平成14〜16年度科学研究費補助金基盤研究(C)研究成果報告書 (単著)
F平成17年3月:『公立小学校の英語科導入に関する包括的開発研究』 平成15〜18年度科学研究費補助金基盤研究(B)(2) 平成15・16年度報告書 (共著)
@平成16年8月:『英語のライティング学習への動機づけに関する教授ツールとしてのポートフォリオの有効性』(共)第30回全国英語教育学会長野研究大会研究発表
A平成16年8月:『公立小学校の『英会話活動』に関する意識調査−宮城県塩竃市立小学校・中学校教員に対する調査をとおして』(共) 平成16年度小学校英語教育学会東京大会研究発表
B平成16年9月:『記号の理解(3)』(共)2004年日本教育工学会第20回全国大会研究発表
C平成16年9月:『英語のライティング学習におけるポートフォリオ・カンファレンス書式の簡略化に関する事例研究』(共)2004年日本教育工学会第20回全国大会研究発表
D平成16年9月:『 自己調節学習者育成を目的とする教授ツールとしてのポートフォリオを活用した事例研究−日本人看護学生を対象とした英語表現(英作文・スピーチ)学習において−』(共)2004年日本教育工学会第20回全国大会研究発表
E平成16年10月:『小学校英語担当教員養成・研修プログラムへの提言−上越教育大学大学院生に対するアンケート調査をとおして−』 (共)日本児童英語教育学会(JASTEC)第24回秋季研究大会研究発表
F平成16年10月:『公立小学校における「英語に親しむ活動」カリキュラムの開発研究」(共)日本教科教育学会第30回全国大会研究発表
共同研究の実施状況
@公立小学校への英語教育導入に伴う諸問題とその対策 代表者:斎藤九一(本学)科学研究費補助金
A言語学習における自律学習を目指す教授ツールとしてのポートフォリオ利用に関する研究 代表者:北條礼子 科学研究費補助金
B小学校における英語教育カリキュラムの開発研究 代表者:北條礼子 本学研究プロジェクト研究
C国際理解を中心とした総合的学習の内容構成に関する基礎的・実践的研究 代表者:二谷貞夫(本学)科学研究費補助金国際研究
国際研究プロジェクトへの参加状況
@2004年度アジア・太平洋地域教育工学東京セミナ−/ワ−クショップに参加 日本ユネスコ国内委員会・教育工学センタ−連絡協議会・東京学芸大学主催
学会活動への参加状況等
@成16年8月7日〜8日:第30回全国英語教育学会長野研究大会出席
A平成16年8月21日:平成16年度小学校英語教育学会東京研究大会出席
B平成16年9月25日:2004年日本教育工学会第20回全国大会出席
C平成16年10月17日:日本児童英語教育学会(JASTEC)第24回秋季研究大会出席
<社会との連携>
社会的活動状況
@平成16年4月〜平成17年3月:本学附属小学校研究会研究協力者
A平成16年8月:上越市教育委員会主催平成15年度国際理解教育・英語活動等研修会指導者
B平成16年6月〜平成17年3月:刈羽柏崎地教委連絡協議会「小学校国際理解教育指導資料」作成委員
C平成16年度TV公開講座講師
 

松 本   修(助教授)
<教育活動>
授 業
 大学院「実践場面分析演習」では、自身の授業をデータとし、教材開発から授業実践、授業分析に至る一連の過程を協同で行い、学習過程デザイン、データ化、分析法を学習するとともに、その方法上の問題について検討し、レポートにまとめた。学部「国語科と学習過程」でもミニティーチングをビデオにとり、その場で分析するという授業を行っている。このことにより、教材研究や学習過程デザインの上での問題が、授業という結果にどのように表れるのかについて学生に自覚化させることが可能になっている。
研究指導
 十分な話し合いによって研究上の関心を焦点化し、研究方法についても本人の関心のありように基づいて自由にその立場を選択できるようにしている。また、ゼミ生の他ゼミへの参加、他ゼミ生のゼミへの参加を開放し、オープンな運営になるようにしている。OBの行っている研究活動に積極的に参画するとともに、OBの教諭としての就職のための支援を継続し、就職に導いている。
◎特色ある点及び今後の検討課題等
 教科書研究センターの科学研究費研究における教科書研究や教科書編集の現場での取り組みを活用し、講義に反映させている。ナラトロジーを基盤とした教材・学習研究、授業分析研究については、ゼミ生やOBとの共同研究を推進し、論文化して学会誌に掲載した。
<研究活動>
研究成果の発表状況
@平成16年4月:「国語科教育研究における話し合いプロトコルの質的三層分析」(単著)『臨床教科教育学会誌』第3巻第1号 臨床教科教育学会 pp.74-82
A平成16年10月:「自他の読みを見直す学習−語りから主題へ−」(単著)『月刊国語教育』 東京法令出版 pp.36-39
B平成16年10月:「「ブラジルおじいの酒」における語りの重層性と読みの形成−教材化研究の視点から−」(共著・桃原千英子)『表現研究』第80号 pp.86-94
C平成16年11月:「語句の学習を媒介にした読みの交流−「山月記」を教材として−」(共著・筆頭著者・小宮高弘)『臨床教科教育学会誌』第3巻第2号 臨床教科教育学会 pp.73-87
D平成16年12月:「読みに導入される子どもの文脈とその交流」(単著)『月刊国語教育研究』日本国語教育学会 pp.4-9
E平成16年12月「まど・みちおの詩を読む−生きる証としての読みとその交流−」(単著)『Groupe Bricolage 紀要』No.22 pp.19-32
F平成16年12月:「「握手」における語りと主題」(単著)『Groupe Bricolage 紀要』No.22 pp.12-18
G平成16年12月:「読み語りの実践における語り方の構造」(共著・鈴木利矢子)『読書科学』190 48-4 日本読書学会 pp.123-133
H平成16年12月:「国語の学習における交流活動をどう評価するか」(単著)『中学校国語科教育CD−ROM授業実践資料集 vol.1 「伝え合う力をはぐくむ国語科経営−カリキュラムの開発と授業つくり−」 ニチブン
I平成17年2月:「「高瀬舟」の語り」(単著)『日本語と日本文学』40号 筑波大学国語国文学会 pp.1-12
@平成16年8月:「読み語りの実践における語り方の構造」 日本読書学会第48回研究大会
A平成16年10月:「読みに導入される資源としての状況の文脈とその交流」 第107回全国大学国語教育学会
B平成17年1月:「授業検討会による国語科学習指導案の改善プロセス」 第3回臨床教科教育学セミナー 臨床教科教育学会
共同研究の実施状況
@連合大学院特別プロジェクト研究「教師コミュニティーの創成を通じての教員養成・現職再教育プログラムの開発研究」 研究代表 戸北凱惟
AGroupe Bricolage 研究会メンバー
B「繭の会」 研究会アドバイザー
学会活動への参加状況等
@5月15日:日本国語教育学会高校部会出席
A5月22〜23日:全国大学国語教育学会第106回大会出席
B6月5日〜6日:表現学会第41回研究大会出席
C8月8日:日本読書学会第48回研究大会出席・発表
D8月9〜10日:日本国語教育学会第67回国語教育全国大会出席
E10月16日〜17日:全国大学国語教育学会第107回大会出席・発表
F11月5日:全国小学校国語教育全国大会出席
G1月8日:第3回臨床教科教育学会臨床教科教育学セミナー出席・発表
H全国大学国語教育学会理事
◎特色・強調点等
 ナラトロジーを基盤とした教材・学習研究、授業分析研究については新たな領域を開拓しつつある。読み聞かせ・読み語りのスタイルの研究に先鞭をつけ、『読書科学』誌に掲載された。
<社会との連携>
社会的活動状況
@教科書研究センター特別研究員
A上越市立高志小学校研究開発学校運営指導委員
◎社会への寄与等
 学校現場の教材研究・単元開発などの相談に幅広く応じている。自主的研究団体の研究活動にも積極的に参加し、研究と実践を相互につなぐよう日々活動している。
 

松 本 健 義(助教授)
<教育活動>
授 業
 学部・大学院を通じ,幼児の遊びと造形的表現の成立過程,児童・生徒の学びの成立過程について事例に基づく臨床的理解を図ると共に,表現活動演習,学習場面分析演習を行い,実践的資質の向上を図った。評価は小レポート,レポート報告,演習により行った。
研究指導
 学部では,小学校及び中学校教育実習と卒業研究を連携して事前指導,教材開発,実習授業での学習活動分析,事後継続観察調査を行う臨床的な研究指導を行った。
 大学院では,新潟県,長野県,富山県の小学校での校内研究会と連携した観察調査と実践開発研究を行い,子どもの実践を通した学びの成り立ち,教科間に通底する子どもの知の生成過程の在り方と支援について,現象学的視点から臨床的な実践研究法を指導した。
◎特色ある点及び今後の検討課題等
 認知的関係,社会的関係,個人内的関係が総合的,重層的,相互的に構成される子どもの遊びや学びの活動過程に関して,媒介された行為による意味と関係の社会文化的構成の観点から,身体の応答性の在り方や構成される行為と経験の質の記述分析の在り方の研究開発と指導を行った。
<研究活動>
研究成果の発表状況
@平成16年7月:『教育心理学』(共著),北大路書房
A平成16年8月:『社会文化的アプローチの実際』(共著),北大路書房
@平成16年8月:「子どもが生きるできごと世界としての学びの過程」,「芸術教授学」第7号,pp.63-88(単)
@平成16年8月:「子どもの身体性と学びの臨床学」(共),第8回日本芸術教授学研究会
A平成16年10月:「造形的表現における学びの活動単位」(単)第43回大学美術教育学会
@平成16年度放送大学学園科目(番組)名「教育社会学:第4回幼児教育の意味」において,「できごとの協同形成過程における幼児の造形的行為の認知的・社会的役割に関する研究」に関する研究報告(20分間:16〜36分,全45分)
A平成17年3月:三条市立月岡小学校平成16年度研究集録「生き生きと表現する子どもの育成:国語科領域「書くこと」の授業実践を通して」pp.102-104
共同研究の実施状況
@「生き生きと表現する子どもの育成:国語科領域「書くこと」の授業実践を通して」研究代表者:三条市立月岡小学校長月岡茂久(同校内研究)
A「<私>を感じる子どもを育む国語科教育の在り方に関する実証的研究」研究代表者:田代孝(新潟市立桜が丘小学校教諭)科学研究費補助金
学会活動への参加状況等
@8月17〜18日:第8回日本芸術教授学研究会出席
A10月9〜10日:第43回大学美術教育学会出席
B11月13日:第6回美術教育実践学会出席,シンポジウム「個の〈生〉と共同の〈生〉−共同性から協働性へ−」企画及びコーディネーター
◎特色・強調点等
@媒介された行為による意味と関係の社会文化的構成の観点から,学びの成立過程の記述分析の在り方について研究開発を行った。
A造形的表現における学びに関して「活動システムの単位」に着目した学習過程の把握と支援について研究開発を行った。
B子どもの生の全体性の視点に立つ国語科領域の学びの研究開発
<社会との連携>
社会的活動状況
@大学美術教育学会誌編集委員
A美術教育実践学会副代表理事
B平成17年2月:第45回新潟県児童生徒絵画・版画コンクール審査員
 

和井田 清 司(助教授)
<教育活動>
授 業
 授業面では、学部と大学院で、多様な学生・院生のニーズに対応する教育内容・教育方法の工夫に努力した。学部の授業では、教職への意欲向上と教育学の基礎知識の定着を重視した。大学院の授業では、前期の授業研究法特論及び高校教育方法学特論において、専門的な知識の教授に努力するとともに、院生の関心や研究テーマの相互交流に努力した。後期の学習指導特論では,教育学の古典に学ぶとともに,近隣の学校の実践を参観し,実践的な研究にも取組んだ。また,履修者の研究を集約し、研究報告書(『高校教育学研究集録』(A4版 全203頁),『教育実践における<基礎>と<臨床>』(A4版 全214頁)を作成した。
研究指導
 研究指導面では、学部生4名、大学院生13名、研究留学生1名の担当教官として、テキストの購読や各自のテーマについての相互交流に配慮しながら、卒論指導・修論指導に取り組んだ。
その他の教育活動
 他大学の非常勤講師としては、武蔵大学の「公民科教育方法論」・「社会科教育方法論」を通年で担当した。また、長岡大学では集中講義として、「現代学校教育論」を担当した。
 教育実習においては、地域の小・中学校に訪問指導を行った。
 また後述(社会との連携)するように、看護実習指導者講習会、市立六日町中学校、長野県立屋代高校,愛知県東浦町立緒川小学校において、種々の講師を担当した。
◎特色ある点及び今後の検討課題等
 授業や研究指導を通して重視した点として、@今日的な教育課題と相対する姿勢の重視、A広い視野から今日的問題を考察できる参照軸の拡大、Bデータの収集と分析による手堅く地道な研究姿勢の堅持等があげられる。
 また、研究室や分野に止まらず、より広いネットワークを構築する試みに取り組んだ。具体的には、放課後に分野やコースをこえて学びあうネットワークである「学校臨床コロキウム」を毎週一回ずつ継続した。多様な問題意識を持つ大学院生の研究交流は、相互に啓発されることも多く、有意義な時間となっている。この学習会では,留学生の恒常的な参加もあり、東アジアの教育事情についても情報交流や研究が広がっている。
<研究活動>
研究成果の発表状況
@9月:『教師を生きる 授業を変える・学校が変わる』(単著)学文社
@4月:「土佐の教育改革における連続と断絶」(単)『上教大紀要』23-2
A7月:「新聞教育の可能性と課題」(単)『教職課程研究年報』武蔵大学第18号
B3月:「東アジアの総合学習」(共)『上教大紀要』24-2
@7月:「東アジアの教育改革」(共)日本カリキュラム学会研究発表
A8月:「高校総合学習の研究」(共)日本学校教育学会研究発表
B9月:「田中裕一の教育実践に関する研究」(単)日本教師教育学会研究発表
C10月:「江口武正の教育実践に関する研究」(共)日本社会科教育学会研究発表
@,A5月,12月:『戦後教育実践の奇跡』(第1集,第2集)和井田研究室(A4版279頁,A4版290頁)
B1月:『中国教育改革の最前線』和井田研究室(A4版120頁)
C3月:『江口武正教育実践資料集』(第1集)上教大研究プロジェクト(代表和井田)研究報告書(A4版290頁)
D3月:『高校総合学習の可能性と課題』科研報告書(代表和井田)(A4版185頁)
E3月:『高校教育学研究集録』和井田研究室(A4版203頁)
F3月:『教育実践における〈基礎〉と〈臨床〉』和井田研究室(A4版214頁)
共同研究の実施状況
@科研「高校総合学習の総合的調査研究」研究代表者
A上教大研究プロジェクト「地域教育実践に関する総合的調査研究」研究代表者
学会活動への参加状況等
@7月:日本カリキュラム学会参加(口頭発表)
A8月:日本学校教育学会参加(口頭発表)
B9月:日本教師教育学会参加(口頭発表)
C9月:日本教育方法学会参加D10月:日本社会科教育学会参加(口頭発表)
在外研究の状況
@7月:第6回中日教師教育研究討論会(「戦後日本の教育実践」報告,香港)
A9月:日中開放式・個性化教育研究会(「日本における教育改革の課題と展望」講演,長春)
◎特色・強調点等
 特色としては,第1に、過去の典型的な授業実践への歴史的研究と今日的な視点からの再評価である。ここでは、田中裕一や江口武正の実践資料を整理し,研究の公共財として活用できるよう,研究冊子として発行した。第2は、学校教育をめぐる今日的な課題へのアクセスである。特に,教育行政改革と教育実践改革を結合する視点を重視して研究した。第3は、東アジアの教育課程改革と総合学習の特質と現状に関する研究である。ここでは,現地調査をふまえて,東アジア各地域の共通性や差異を分析し,共同研究を発展させた。
<社会との連携>
社会的活動状況
@年間を通し「学力向上フロンティアスクール」指導助言者(新潟県六日町市立六日町中学校)
A8月:長野県立屋代南高校校内研修会講師(「高校総合学習の考え方・進め方」を講演)
B9−10月:看護実習指導者養成講座講師(「教育方法」講義)
C11月:愛知県東浦町立緒川小学校公開研究会講師(「総合学習の可能性と課題」を講演)
◎社会への寄与等
 各学校よりの要請に応え,講演・講義・講習の支援をした。
 

 野 浩 志(講 師)
<教育活動>
授 業
1.学部1年対象の教育情報演習ではe-mailの利用、ホームページ作成など、情報教育に必要なコンピュータ技能を身に付けさせる演習を行った。これは学部一年必修の課目であり、情報教育専門部会の責任で行われるものであるから、年に4回の会合をもち、他教官との連携をもちながら演習、成績評価等を行っている。
2.学部2年対象の情報教育演習や、学部4年生対象のネットワーク演習では、コンピュータ演習が中心となっているので、全員の進捗状況を把握しながら演習を展開していった。評価項目をわかりやすく設定し、それに基づく成績処理を行った。
3.情報教育実践演習(大学院)では、情報教育を進めるのに必要なコンピュータスキルを身に付けさせる演習をおこなった。学生の希望も取り入れた演習テーマを設定し、学生のニーズに応えた演習となった。
研究指導
 学習臨床講座情報教育分野の院生に対して研究セミナーにおいて、研究内容における支援・アドバイスをおこなった。
 学部生(3年生)対して、卒業研究に向けての基礎知識・技能の習得指導および教員採用試験対策ゼミを行っている。
 それぞれの学生に対し、最低一週間に一こまを議論・演習の時間と設定し、指導を行っている。
<研究活動>
研究成果の発表状況
@平成15年11月:「合体型共生に対する力学的化学反応ネットワークモデル」第8回新潟大・山形大素粒子論研究室合同研究会
共同研究の実施状況
@「自己評価システムを利用した技術科カリキュラム開発に関する教育実践研究」代表者 山崎 貞登 科学研究費補助金
 

尾 島   卓(助 手)
<教育活動>
授 業
 大学院講義「授業研究法特論」では、基礎学力形成の取組と総合的な学習の時間の充実との間で揺れる学校における授業をめぐる状況を視座に入れ、これまでの学級教授システムを見直す視点としての集団づくりと教材づくりの相互連関に関する最新の知見を扱った。
研究指導
 学習臨床コース教育方法臨床分野の修士論文構想発表会および中間発表会などにおいて、戦後授業研究の成果と課題を学院論文に反映させるよう指導・助言を行った。
その他の教育活動
@平成16年4月〜平成17年3月:新潟大学非常勤講師として「特別活動指導法」及び「教育課程研究」を担当した(教育人間科学部外の学生を対象)。
A平成16年9月〜12月:国立療養所新潟病院看護学校非常勤講師として「教育学」を担当した。
B平成16年9月:金沢大学文学部・法学部・経済学部非常勤講師として「教育課程論」を担当した。
◎特色ある点及び今後の検討課題等
 大学院講義「授業研究法特論」では、「新学力観」を境とした類似教材を扱った二つの授業ビデオの比較検討を通して、受講者のイメージする「学校的常識」が通用しなくなってきた背景を提示し、教育における目標、内容、方法及び組織の間の連関を問い直す視点として、学級づくりと授業づくりの新しい関係を理論的に示唆している点に先進性がある。
<研究活動>
研究成果の発表状況
@「授業における共同探求過程成立を志向した教材開発の試み(2)」『上越教育大学研究紀要』第24巻2号623〜634頁。
A「高校総合学習の実践状況と初期評価〜アンケート調査の分析を中心に〜」科学研究費補助金 最終報告集『高校総合学習の可能性と課題〜実践状況と初期評価に関する総合的研究』(研究課題番号15530573 研究代表者 和井田清司)、3〜31頁及び41〜46頁。
共同研究の実施状況
@算数科の教材開発を通して、学級集団における授業づくりの新たな展開に関する理論的検討を新潟県下の小学校教員の自主サークル、また本学附属小学校教官との共同研究において行った。
学会活動への参加状況等
@8月4日〜8日:日本学校教育学会学会第19回研究大会出席
A10月9日〜10日:日本教育方法学会40回記念大会出席
◎特色・強調点等
 「人間関係形成能力」や「交わり能力」の低下や地域・家庭の変容をも視野に入れ、これまでの学級の授業における集団づくりを検討することは、授業研究運動の成果を継承するうえで重要な理論的・実践的課題である。
<社会との連携>
社会的活動状況
 新潟県下の教員による自主的な授業研究サークル「新潟学習集団サークル連合」における研究推進のための指導・助言を行った。また、新潟大学教育学科の教官・学生と共同で、上記サークルに所属する教員の所属校(新潟県内小学校及び本学附属小学校)で授業研究を実施した。