【生活・健康系教育講座(技術)】

 

石 田 文 彦(教 授)

<教育活動>

授 業

 大学院の「金属加工学特論」では,日常的な金属加工の現象を,金属結晶を構成する原子の運動という視点から理解できるように心がけた。

 学部の「金属加工法」 の講義では毎回レポートの提出を,実習では製作図と製作物の提出を求め,授業内容の定着を図った。

<研究活動>

研究成果の発表状況

@平成16年4月:『前理工科留日学生−以日本為媒介西方科学技術的摂取−』(共著),呉文化博覧(中国,無錫), 第135期, pp.10-16.

A平成16年10月:『近代日本的技術移植−以石油産業為例』(単著),日本研究論集2004, 第9集, 天津人民出版社(中国,天津), 2004, pp.356-373.

B平成16年11月:『On the Chinese Students Who Studied Science or Engineering in Japan』(単著),Proceedings of the 4th China−Japan International Conference On History of Mechanical Technology, Beijing, China, November, 2004, pp.17-22.

C平成17年3月:『理学・工学を専攻した中国人の留日学生史』(単著),技術史教育学会誌, 第6巻2号, 2005, pp.22-27.

@平成16年5月:『旅順工科大学の教育と日中共学』(単),日本産業技術史学会第20回年会で発表.

A平成16年11月:『On the Chinese Students Who Studied Science or Engineering in Japan』(単),The 4th China−Japan International Conference On History of Mechanical Technology, 北京,中国で発表.

学会活動への参加状況等

@6月19〜20日:日本産業技術史学会第20回年会に出席・発表.

A11月1〜3日:The 4th China−Japan International Conference On History of Mechanical Technology, 北京,中国に出席・発表.

◎特色・強調点等

 論文3編,講演1件はそれぞれ中国で出版,発表されたものである。

<社会との連携>

社会的活動状況

上越術総合研究所理事として講演会等を企画・実行した。

 

平 田 晴 路(教 授)
<教育活動>
授 業
 学部の「木材手工具加工法」,「木材機械加工法」の授業では,中学校技術・家庭科での指導内容に関係する内容で授業を行い,また,特にその基礎に重点を置いて指導した。CDケース,椅子を製作させて完成の喜びを体得させ,その経験が教師となって生徒を指導するときに活かせるよう心がけた。また,学部の「中等技術科指導法(原理・教材・授業論)」では,技術・家庭科の指導内容の変遷を理解した上で,主に,どうしたらよい授業ができるかということについて,自分の研究成果に基づいて講義した。大学院(修士課程)の「技術科教育方法特論」,「技術科教育教材分析演習」では,自分の研究成果を基にして実践に直接関係して役立つよう,配慮して授業した。「木材加工学特論」では,木材の性質について深く講義し,適切な加工方法を検討した。
研究指導
 学部の木材加工・技術科教育セミナーの1年目である3年生(2人)には,かんな身刃の研磨方法の習得,調光スタンド・時計・釘と接着剤を使用しない椅子の製作等について指導した。
 大学院(修士課程)2年生(中国人留学生)に対して,「木材の辺材部分と心材部分の硬さの比較について」と題する修士論文指導を行った。本研究では,中学校や大学での加工教育で使用される木材が辺材部分と心材部分の硬さを測定して比較したデータが世界的に見ても存在しないので,自作した硬さ計を用いて両者の比較を行った。その院生は研究成果の一部を第54回日本木材学会大会と第55回同大会で発表し,所定の評価が下された。
その他の教育活動
@平成16年9月:信州大学教育学部非常勤講師として「木材加工基礎」を担当した。
A平成17年2月:信州大学教育学部非常勤講師として「木材加工学」を担当した。
◎特色ある点及び今後の検討課題等
 主として,技術科の特徴である実習に関連した授業,研究指導を行った。それらの指導を行うのに適切なスペースが不足していると思うことが再々あった。またそのスペースを求めて,材料,工具,機械等の他教室への移動に苦労したこともあった。本来は,このような問題点は生じないようにし,指導に専念できるようにしたい。授業・研究指導の工夫も含めて,今後の検討課題と考える。
<研究活動>
研究成果の発表状況
@平成16年12月:『手工科及び作業科中等教員の養成について』(共著) 山口大学教育学部研究論叢 第54巻第3部 PP. 83-99
@平成16年8月:『手びきのこぎりのひき曲がりに関する研究(X)あさりの偏りによるのこ身の曲がり』(共) 第54回日本木材学会大会研究発表
A平成16年8月:『いくつかの樹種の辺材部分と心材部分の硬さの比較』(共) 第54回日本木材学会大会研究発表
B平成17年3月:『いくつかの樹種の辺材部分と心材部分の硬さの比較(2)』(共) 第55回日本木材学会大会研究発表
学会活動への参加状況等
@8月3〜5日:第54回日本木材学会大会参加
A3月16,17日:第55回日本木材学会大会参加
◎特色・強調点等
 研究発表した『手びきのこぎりのひき曲がりに関する研究(X)』は,10年間以上取り組んできたあさりの出の偏りが原因のひき曲がりの機構を解明する内容であり,研究の到達点に近いものである。
 

黎   子 椰(助教授)
<教育活動>
授 業
 学部の「機械工学概論」では,創成的な思考法及び基本的な実践力を身に付けさせるため,LEGOマインドストームを利用するものづくり学習の試みを行った。LEGOマインドストームは歯車,ウォーム,光センサ,モータ,制御ニュニットなどを含むパーツキットである。このキットにより,オリジナルの製品や装置を容易に組立できる。LEGOのこの特徴を利用して,4足ロボットの作製を課題として授業に取り入れた。授業において,学生の発想,アイデアを引き出すように適切なアドバイス,指導を与えながら,各自で独特な4足ロボットを造らせた。また,討議,発表,ロボットコンテストを通じて,自己評価,相互評価を行い,問題解決能力を高めるように工夫した。
研究指導
 大学院生の指導では,より高度な臨床的な実践力を修得させるために,バーチャルリアリティ技術を活用する旋盤操作技能教育・訓練用シミュレータの開発を行わせた。その成果を日本産業技術教育学会や日本バーチャルリアリティ学会などで口頭発表した。
<研究活動>
研究成果の発表状況
@平成16年4月:『An Optimal Approach of Can Curves to Control the Residual Vibration with Indexing Cam Mechanism 』(共著)Proceedings of the 11th World Congress in Mechanism and Machine Science , Vol.3, pp.1018-1022
A平成17年3月:『中国における技術教育の新しい動き』(共著)日本産業技術教育学会誌,第47巻第1号pp.55-60
B平成17年3月:『バーチャルリアリティ機能を有する旋盤操作技能教育・訓練用シミュレータの開発』(共著)科学研究費補助金(基盤研究(C))(課題番号14580185)研究成果報告書
@平成16年8月:『技術とものづくり学習をサポートするソフトウェアの開発』(共)日本産業技術教育学会第47回全国大会研究発表
A平成16年8月:『共同制御型ロボット教材とネットワークを活用する学習システムの構築』(共)日本産業技術教育学会第47回全国大会研究発表
B平成16年8月:『ミュニケーションロボットを利用した教育実践について』(共)日本産業技術教育学会第47回全国大会研究発表
C平成16年8月:『4足歩行ロボットを用いた問題解決学習の授業実践』(共)日本産業技術教育学会第47回全国大会研究発表
D平成16年8月:『ディーゼルエンジンにおける燃料噴射システムの学習教材の試作』(共)日本産業技術教育学会第47回全国大会研究発表
E平成16年8月:『マイコンpicを用いた猫型ロボットの製作』(共)日本産業技術教育学会第47回全国大会研究発表
F平成16年8月:『安全教育を重視した旋盤シミュレータの開発』(共)日本産業技術教育学会平成16年度機械分科会研究発表
G平成16年9月:『バーチャルリアリティ機能を活用する旋盤操作機能教育・訓練システム』(共)日本バーチャルリアリティ学会第9回大会研究発表
H平成16年9月:『VR技術を用いた旋盤操作技能・訓練シミュレータの開発』(共)日本教育工学会第20回全国大会研究発表
I平成16年10月:『中国の小中学校におけるIT教育の策略』(共)日本産業技術教育学会第17回九州支部大会(宮崎大学)研究発表
J平成16年11月:『中国における小中高校の技術科教育の動向』,日本産業技術教育学会第17回北陸支部大会 研究発表
K平成16年12月:『旋盤操作技能教育・訓練用シミュレータの新バーションの開発(各種模擬切削機能の実現)』(共)日本産業技術教育学会第20回情報分科会(宇都宮)研究発表会研究発表
L平成17年3月:『旋盤操作技能教育・訓練用シミュレータの開発(複合切削による部品加工機能の実現)』(共)日本機械学会北陸信越支部第42期総会・講演会研究発表
共同研究の実施状況
@バーチャルリアリティ機能を有する旋盤操作技能教育・訓練用シミュレータの開発,代表者:黎 子椰 科学研究補助金(基盤研究C)
A技術科における問題解決学習のカリキュラムと教材の開発 研究協力者:佐野浩(新潟県荒川中学校教諭)
学会活動への参加状況等
@平成16年7月31日〜8月1日:日本産業技術教育学会第47回全国大会出席
A平成16年9月8日〜9月10日:日本バーチャルリアリティ学会第9回大会出席
B平成16年9月23日〜9月25日:日本教育工学会第20回全国大会出席
C平成16年11月6日:日本産業技術教育学会第17回北陸支部大会出席
D平成16年12月25日:日本産業技術教育学会第20回情報分科会(宇都宮)研究発表会出席
E平成17年3月9日:日本機械学会北陸信越支部第42期総会・講演会出席
F平成16年度日本産業技術教育学会機械分科会幹事
<社会との連携>
社会的活動状況
@上越市中小企業研究開発等支援資金融資委員会委員
 

大 森 康 正(講 師)
<教育活動>
授 業
 大学院では,最近の研究成果を取り込んで内容構成を研究し,マルチメディアの活用,情報処理センターに導入されている講義支援システムを用いて,授業の記録などを映像で配信するなど、内容の理解を高める工夫や,予習・復習が容易になるような工夫を行った。
 学部では,最近の学説や理論など中心に原理原則についてわかりやすくなるように内容構成を研究し,実際の講義では大学院と同様に講義支援システムを活用し、内容の理解を高める工夫や,予習・復習が容易になるような工夫を行った。
研究指導
 生活・健康系講座(技術)修士課程在籍の院生2名、技術分野在籍の学部生3名の研究指導を行った。主な研究内容は,情報モラルに関する教材開発、GISの教育への応用、教育実践データベースの開発、技術科教育向けのWebLogを活用した電子ポートフォリオの開発など、である。その成果の一部は日本産業技術教育学会で発表している。
その他の教育活動
 平成16年4月〜6月:新潟県立看護短期大学非常勤講師として「情報管理学」を担当した。
◎特色ある点及び今後の検討課題等
 情報通信機器を用いて学生が授業および研究上の注意点、学習目標、その日の授業内容などをわかりやすく伝えるように教育方法の研究を行い実施した。また、研究で活用するシステムを用いて評価も行った。
<研究活動>
研究成果の発表状況
@平成16年12月:情報モラルに関する教師用研修教材の開発と評価 (共)日本産業技術教育学会第20回情報分科会
学会活動への参加状況等
@12月25日: 日本本産業技術教育学会情報分科会出席
A3月2〜3日: 情報処理学会全国大会出席
◎特色・強調点等
 本年度は、科学研究費補助金「教師研修を対象とした適応型遠隔教育支援システムに関する研究」(研究代表者:大森康正)を中心に、遠隔教育支援システムに関する研究を行い、学外の研究者とともに、技術教育における遠隔教育のあり方について議論を行った。特に、技術科教育における情報モラル教育のあり方について議論を深め、新たな知見を得た。
<社会との連携>
社会的活動状況
@電子情報通信学会知能ソフトウェア工学研究専門委員会委員
A先進的教育用ネットワークモデル地域事業推進委員(上越市)
B新潟県スクールネット防犯連絡協議会委員
C三和村高度情報化推進委員会委員
◎社会への寄与等
 上越市や三和村などの各委員会の委員として、地域の情報化における政策形成、地域の教育ネットワークの構築に積極的にかかわった。