【生活・健康系教育講座(保健体育)】
 

 
伊 藤 政 展(教 授)
 
<教育活動>
授 業
【観点1】教育方法及び成績評価面での取組
○授業形態、学習(研究)指導法等の教育方法に関する取組状況
 体育心理学, 体育心理学特論の授業では, 体育・スポーツの学習における付加的フィードバックや示範の効果的利用法に関する最新の理論と研究成果を取り込み, 年少者を対象とした体育・スポーツの学習指導上の諸問題について問い直す努力をするとともに, 生態学的知覚論の視点から感覚統合を促す運動遊具や運動遊びについて積極的な討論を行った。また体育心理学実験, 体育測定評価の授業では, データの収集をとおしてそれらの解析方法と解釈の仕方を理解させるとともに, 各自の研究成果の発表をとおして研究会や学会におけるプリゼンテーションの在り方について学ばせた。
研究指導
【観点1】学部
 卒業論文2件の指導に当たった。卒業論文では, ボール運動遂行時の予測機能について, 及びスポーツ少年団に所属する小学生の目標指向性と行動規範の関連について検討を加えた。また体育心理学を選択したゼミ生とともに, 年少者の体力・運動能力の発達に関する文献を広く収集し, 児童の発育発達のレベルを考慮した体育指導の在り方について情報の整理を行なうとともに, これらの問題について積極的な討議を試みた。
【観点2】大学院
 修士論文3件の指導に当たった。修士論文では, フェアープレイについての授業実践が小学生の道徳性に及ぼす影響,女子の投動作の改善を促す指導法, 及び運動学習における自己評価の機能に関する問題を追求した。また体育心理学を選択したゼミ生とともに, 身体運動における運動スキルの学習に関する文献を広く収集し, 児童の発育発達のレベルを考慮した体育指導の在り方について情報の整理を行なうとともに, これらの問題について積極的な討議を試みた。
 
<研究活動>
研究成果の発表状況
著】@平成18年9月:『メンタルプラクティス』(分担)日本体育学会(監修)スポーツ科学事典 平凡社 pp.810-812
論】@平成19年2月:『児童の運動学習における結果の知識の相対頻度と熟慮―衝動認知スタイルの相互作用』(共著)上越教育大学研究紀要 第26巻 pp.159-170
他】@平成18年7月:『上越教育大学体育心理学研究室紹介』(単著)日本体育学会体育心理学専門分科会会報 第18号 pp.47-49
A平成19年2月:『書評・スポーツ心理学入門』(単著)日本体育学会(編集)体育の科学 第57巻 p.153
学会活動への参加状況等
@平成18年度日本体育学会体育心理学専門分科会理事
A8月17日〜19日:日本体育学会出席
B12月7日〜9日:日本スポーツ心理学会出席
 
<社会との連携>
社会的活動状況
@日本体育協会公認スポーツ指導者養成共通科目集合講習会心理部門講師(東京にて『スポ-ツの心理T』を講義)
AJCV公開講座講師(『体力・運動能力の発達』を講義)
B日本体育協会公認スポーツ指導者養成共通科目集合講習会心理部門講師(京都にて『スポ-ツの心理T』を講義)
C出前講座講師(柏崎高等学校において『観ることで動作を学ぶ』を講義)
 

 
加 藤 泰 樹(教 授)
 
<教育活動>
授 業
【観点1】教育方法及び成績評価面での取組
○授業形態、学習(研究)指導法等の教育方法に関する取組状況
 学部の授業では、一貫して学生の主体的取り組みを啓発することを主軸に置きながら、体育・スポ−ツに関わる学生個々人の興味・関心を基に、問題性の深化に向け、毎時間のミニレポートやグループワーク、そして発表や意見交換など、授業展開の工夫に努めた。大学院の授業では、現職院生たちが研究活動へスム−ズに移行できるような内容構成を工夫し、自己開示に関わる個別演習並びにグループ演習を積極的に組み込んだ。
研究指導
【観点1】学部
 体育・スポーツに関わる時事的な諸問題について、資料収集や分析等のフィールドワークを課し、レポート作成と発表を積み重ね、当該の専門的教養の広がりを得ると共に、教職へ積極的な動機付けに努力した。
【観点2】大学院
 実際にフィールドに出かけてのスノー、マリン、ゴルフなどの実技演習を通して、身体的な実感を伴う運動認識の獲得と運動感性の覚醒に努めた。
その他の教育活動
@国立病院機構新潟病院附属看護学校非常勤講師として、平成18年4月〜10月まで「体育実技」を担当
A小中学校実習に際して、ゼミ生と共に実習校を訪れ、授業観察とそれに基づく事後検討会など行った。
B福島大学・千葉大学・筑波大学・上越教育大学との4大学研究交流会 11月1〜2日 妙高国立青少年の家にて実施。
C卒業生修了生OBのためのフォローアップ活動の一環として、「かかわり研究会」を月例で開催した。
Dマリンスポーツ実技研修会 平成18年8月4〜6日 佐渡にて実施。
Eスノースポーツ実技研修会 平成19年3月4〜6日 栂池、白馬で実施。
◎特色ある点及び今後の検討課題等
 学部生と院生との「合同ゼミ」による、知的再生産効果を含めた全体指導と様々なフィールドワークを課題とした感性の覚醒と身体知の獲得に基づく研究活動を行うところに特色がある。
 
<研究活動>
研究成果の発表状況
論】@平成18年9月:「いきいき浜っ子」、 柏崎市立荒浜小学校 p.52
学会活動への参加状況等
@9月2〜4日:日本体育・スポ−ツ哲学会第28回大会参加
A平成18年度日本体育・スポ−ツ哲学会理事
B平成18年度新潟体育学会評議員
 
<社会との連携>
社会的活動状況
@8月22日:出前講座第3回「やさしい運動の指導法」(柏崎市荒浜小学校)講師
A8月25日:出前講座第1回「やさしい運動の指導法」(糸魚川市糸魚川小学校)講師
B11月14日:妙高市教育研究会「体力向上と健やかな身体の育成を目指して」講師
 

 
直 原   幹(教 授)
 
<教育活動>
 授 業
 学部ブリッジ科目や大学院の教科専門における実技を伴う授業では、授業形態は、運動技能の上達過程における身体の内的変容に対する問いかけを重視した示範型の一斉授業の形式で実施した。また、指導方法では、運動技能の上達に伴う身体的実感の意識・言語化を学習目標とし、受講者の運動指導の指導実践能力と結びつくよう配慮して授業内容を工夫した。特に、大学院については学校現場における対人的な危機回避能力を啓蒙する視点から、武道学、運動学および運動生理学を基盤とした専門的な知識と技能の拡充および得られた知識の指導実践への応用可能性について指導した。
研究指導
 学部学生、大学院生の研究志向に応じて、教科「体育」における教育現場の今日的課題を教科教育学的、体力学的、運動学的視点から幅広く取り扱っている。今年度は、学部生の場合、運動学の領域において野球、バスケットボール、バレーボール、ダイエット体操および剣道に関わる卒業研究(4年生4名、3年生1名)を指導した。また、大学院においては、歩行動作、剣道、空手道およびニュースポーツ領域に関する修士論文(1年生2名、2年生3名)を教科教育的視点から指導した。各研究テーマ上の専門的な知識の拡充および教育現場における臨床的課題に関わる学術的な論文が纏められるよう指導したが、全員が教職希望者であることから、例年のように、教育現場での指導実践に関わる方法論やマルチメディア機器の活用可能性を重視して指導した。また、ゼミ所属の4年次生4名の内、1名は教員採用試験に合格し、2名臨時教員枠による就職となった。他1名は本学大学院に進学した。
その他の教育活動
@公開講座:小学生を対象とした剣道基礎講座を実施した(充足率100%)。
A課外活動(剣道部)顧問として、年間を通じた稽古指導(年間200日)および合宿・大会の引率(年間6回)
◎特色ある点及び今後の検討課題等
 運動学の研究内容、授業内容等において教科臨床的視点に立った専門内容の再構成化を試みている。特に、@日本の型文化からみた現代の子どもの体の拘束性、A武道教育からみた「いじめ」と「フザケ」、B東洋的体育の再構成化と身体開発、C学校現場における対人的な危機回避能力の育成等、東洋的な身体運動文化の学校教育における今日的意義を検討している点に特色がある。また、本研究・授業指導とは直接の関連はないが、今後の課題として、教員免許プログラムを利用する大学院生の授業履修と研究指導のバランスを工夫する必要を感じた。
 
<研究活動>
研究成果の発表状況
作】@平成18年8月:『第41回全日本少年剣道錬成大会(小学生団体戦)』(新潟県代表高田修道館監督)日本武道館(全日本剣道連明)
A平成18年8月:『全日本少年武道(剣道)錬成大会(小学生団体戦)』(新潟県代表高田修道館監督)日本武道館(全日本道場剣道連明)
B平成19年3月:第29回全国スポーツ少年団剣道交流大会(中学生男子個人戦、女子個人戦:新潟県代表監督)岡山県桃太郎アリーナ(日本体育協会スポーツ少年団)
学会活動への参加状況等
@平成18年9月:日本武道学会出席、日本体力医学会出席
A平成18年度日本運動生理学会評議員
B平成18年度新潟県体育学会理事
◎特色・強調点等
 現在、博士号論文の準備・構想・執筆に取り組んでいる。
 
<社会との連携>
社会的活動状況
@平成18年5-7月:上越教育大学公開講座(少年剣道教室)講師
A平成18年7月:新潟県夏季剣道講習会(新潟県剣道連盟)指導講師
B平成18年7月:全国教育系大学学部学生剣道セミナー講師(指導法、審判法)
C平成18年8月:上越教育大学・信州大学間の連絡協議会(地域貢献部会)平成18年度個別事業(少年剣道交流フレンドシップ)実施
D年間:上越地区小・中・高校生剣道強化練成会指導(年間24回)
E年間:上越市内在住の幼児・児童の剣道指導(スポーツ少年団、週2回/年間)
F年間:県内の各種剣道大会に審判員として協力参加
G年間:高齢者を対象とした早朝剣道稽古会主催(週1回/年間)
Hその他:全日本学生剣道連盟理事
全日本学生剣道連盟事業委員会委員
北信越学生剣道連盟理事
全上越剣道連盟常任理事
上越市剣道連盟常任理事
高田修道館館長
NPO法人上越市体育協会理事
◎社会への寄与等
 上越地域の児童の健全育成に寄与するため、上記のような剣道を通じたフレンドシップ的な活動および新潟国体に向けた技術強化委員長としての錬成稽古会を、本学学生と共に年間150日以上実施した。
 

 
榊 原   潔(助教授)
 
<教育活動>
授 業
 学部では,学生が将来小学校や中学校の教員になることを想定し授業を構成した。授業用ノートを作成し授業の初回に配付することによって,事前の準備学習と事後の復習をしやすいようにした。この授業用ノートには,授業の概要と成績評価の基準を明示し,学生の学習意欲を喚起するようにした。また,学習カードを用い,授業後に学生が自己の学習活動を振り返る機会を設けた。
 体験学習では、春日小学校放課後児童クラブと連携し、児童と共に活動する機会を定期的に設けた。
 大学院では、体育授業の教材になっているスポーツ運動をテーマとして,自らが実際に動く中で指導過程を構築する時間及びそれらを受講生間で討議する時間を設けた。
研究指導
学部
 研究テーマの設定,関連資料の収集,資料の整理,論文のまとめ方などを中心に指導を行った。
大学院
 中学校体育授業で課題になっているテーマについて,実際の授業を丹念に観察・分析することで課題解決の手がかりを得るよう指導した。
その他の教育活動
@上越教育大学附属中学校教育研究指導者として,生活健康科の指導・助言を行った。
A教職講座「器械運動」において、採用試験対策のアドバイス及び実技指導を行った。
◎特色ある点及び今後の検討課題等
 スポーツ実践(サッカー)では,小学校の体育授業でチームづくりを円滑に運ぶことが、その後の学習に大きな影響を及ぼすことを理解できるよう授業を構成した。その上で、サッカーの集団的スポーツとしての特性に焦点を当て、『チームの仲間とのかかわり方を学ぶ』ねらいのもと構成した授業を展開した。体育授業の課題を理解する上で有効であったと思われる。
 全ての授業は,初等・中等学校の体育授業を想定し,学生が教員になってから役立つ実践的内容で構成した。また、教員になることを支援する教員採用試験対策を含めた授業内容とした。
 
<社会との連携>
社会的活動状況
@4月〜5月:本学公開講座講師「山屋敷サッカー教室」
A6月:上越教育大学出前講座「運動遊び」 上越市立大和小学校
B8月:上越教育大学出前講座「運動遊び」 佐渡市立深浦小学校
C11月:上越教育大学出前講座「運動遊び」 上越市立直江津南小学校
D2月:上越教育大学出前講座「運動遊び」 柏崎総合高等学校
E12月〜1月:本学公開講座講師「山屋敷フットサル教室」
◎社会への寄与等
@新潟県サッカー協会及び上越サッカー協会と連携して,サッカーの普及,競技力の向上にかかわった。
A出前講座「運動遊び」では、小学生とその保護者を対象としたPTC活動、高校生を対象とした授業および小学校教諭の実技研修など幅広い要望が寄せられた。運動遊びを通して、人との関わり合いがより円滑になることを実感してもらえたと共に心身の健康について考えるきっかけになったものと思われる。
 

 
清 水 富 弘(助教授)
 
<教育活動>
(1)授 業
【観点1】教育方法及び成績評価面での取組
○授業形態、学習(研究)指導法等の教育方法に関する取組状況
 学部授業では「スポーツ実践」の水泳を担当している。受講生の技術・能力レベルが授業開始時点で大きく異なっており、それが学生相互にも認知しやすい特徴がある。そこで各レベルの学生個々の動気づけを高めるため、泳げない者を泳げるように保証する「水泳教材データベース」を作成し、水泳能力の評価、分析および指導教材を提供し、学生の水泳に関する問題解決を支援した。また、授業では能力レベル別のグループを作り、各グループごとに達成可能な課題を提案している。また集中講座「ウォータースポーツ」とリンクし、泳ぐ技術習得に時間のかかる受講生に対し、個別指導を行うことで受講生とのコミュニケーションを深め、自己の課題に挑戦し、その結果を出すことを重視している。
 その他集中授業の「マリンスポーツ」「野外運動B(カヌー)」では、シラバス、全体ガイダンス、受講者ガイダンス、学内実習、本実習というステップを経ることで本実習までに野外教育に必要な情報、方法を段階的に伝えることを重視している。
 大学院でも上記と同様の「到達度評価」を実施しているが、特に指導理論と自己の能力との融合を重点的にとらえさせている。また、自己の課題も学部より多岐にわたるよう工夫している。
○成績評価法に関する取組状況
 「到達(達成)度評価」を実施している。これは、授業開始時に学生の能力レベルが大きくことなるため、技術・能力レベルおよび知識レベルにおける観点について開始時から終了時までにいかなる変化が生じたかを評価の大きな観点とし、その客観的変化を毎回の授業ごとに、受講生に公開した。また、受講生の行う授業評価については、大学側アンケートの他、独自で作成した授業評価チェックリストを授業最終回に無記名式で実施した。
【観点2】教育の達成状況
○進学や就職などの卒業(修了)後の進路の状況から判断した取組状況
 小中学校の教師に必要な体育実技・指導能力のひとつに水泳がある。また小中学校の教員採用試験にもほとんど水泳が課せられる。このため、学部授業「スポーツ実践」の中の「水泳」を担当しているが、前期授業において水泳初心者には100m(クロールおよび平泳ぎ)泳げることを達成基準としている。最初の授業の段階でこの基準を既に達成している者には、200m(クロールおよび平泳ぎ)泳げることを達成基準としている。また5分間泳のパフォーマンス向上を最終課題においている。本学の学生は、当授業終了時までに水泳の能力を必ず身に付けることになる。また、その過程における支援的教授により、水泳能力が未熟な学生にとっては不可能と思える課題を系統的に挑戦することで、段階的に克服する体験を味わい、さらに成果を上げることを重視している。さらに学生が自主的に水泳技術を習得するために、具体的にどのような課題に取り組めばいいかを明確にするために水泳教材データベースを作成した。
(2)研究指導
【観点1】学部
 研究指導を開始する時点で、1年間の最終目標を明確にし、その目標の達成のために、毎月の活動がどのような意味をもつのかを学生自身が自己評価することを重視することで、学生の研究に対する動気づけを高める指導を行った。
【観点2】大学院
 研究課題となる内容について、院生自身が実験・調査のために必要な環境を具体的に明確にし、その交渉自体を院生の手によって行わせる。研究目的の明確化(GOAL)→現状の把握・問題の認識(Reality)→選択肢の創造(Option)→具体的スケジュール(Will)という「問題解決をめざすGROWモデル」を院生自身が推進するための、コーチング(教員は直接指示することなく、質問・傾聴・提案・要求・承認により院生に気づかせる手法)を主体にコミュニケーションをとることを重視した。このようなゼミを前期は週に1回、後期は週に2回実施した。また、学校教育現場との教員と関わりからの学びの必要性から修了生を中心とした現場教師との共同ゼミを積極的に開催した(年間2回)。
(3)その他の教育活動(学外を含む。)
 平成7年本学に赴任以来、12年間学内プールの年度大掃除およびシーズン中のプールの施設管理およびプール水の衛生管理に関わる業務を私一人で担当している(大掃除は私の授業を受講している大学院生の協力がある)。
 他大学の非常勤講師は、新潟県立看護大学にて『健康スポーツ学』(講義及び実技)を、前期及び後期担当した。
 教職講座では、水泳を担当し、受験する都道府県の出題傾向に応じた実技(特に水泳)指導を行った。個別の指導により、短期間で技術(泳法技能、スタート、ターン)の改善に成功した。
◎特色ある点及び今後の検討課題等
 上記(1)〜(3)を通じて、学生とのコミュニケーション及び教授過程において、「コーチング」手法を導入した。コーチングとは、教員は直接指示・指導することはなく、質問を多用し、状況に応じ提案や要求を提示することに徹し、学生・院生自身に気づかせ「自問自答」する習慣をつくることを目的とした支援型コミュニケーション法である。
 
<研究活動>
(1)研究成果の発表状況
著】@平成19年2月:『温泉力検定』(単)メタモル出版
論】@平成18年8月:『高齢者に対する温泉浴体操の効果』(単)日本温泉気候物理医学会雑誌第69巻第4号
発】@平成18年5月:『温浴水中体操の開発と実証的効果』(共)第71回日本温泉気候物理医学会総会
A平成18年5月:『抵抗具を用いた水中運動が歩行能力に及ぼす影響』(共)第71回日本温泉気候物理医学会総会
B平成18年5月:『温泉療養に関する人材育成事業の検証』(共)第71回日本温泉気候物理医学会総会
(2)共同研究の実施状況
@経済産業省委託事業「地域資源活用型健康サービス人材育成事業」委員 代表者:里敏行((社)民間活力開発機構理事長)
A新潟県「健康関連ビジネス推進事業」南魚沼地区における健康推進の実証的研究の研究者 代表:黒岩卓夫(医療法人社団萌木会理事長)
 上記@は、平成17年度経済産業省「地域資源活用型健康サービス人材育成事業」の採択を(社)民間活力開発機構が受け、そこから委嘱された私共委員により「温泉療養に関わるコーディネーター」を育成するため温泉療養学に関するカリキュラムおよびテキストの作成を行った。
 上記Aは、ワーキンググループの研究員として大学、民間研究所および民間企業の研究者とともに予防医学・健康科学としての温泉入浴、運動、栄養の処方的実証調査・研究を実施した。
(3)学会活動への参加状況等
@平成18年5月26日:日本温泉気候物理医学会に発表者として参加
 
<社会との連携>
(1)社会的活動状況
@文部省認定・日本体育協会公認A級スポーツ指導者養成講習会講師(日本体育協会)
A(財)日本水泳連盟競技力向上コーチ委員会委員(日本水泳連盟)
B平成18年度経済産業省「地域資源活用型健康サービス人材育成事業」のうち「温泉療養コーディネーター育成」委員会メンバー(経済産業省)
C「温泉療養システム研究会」委員(社団法人民間活力開発機構)。
 

 
土 田 了 輔(助教授)
 
<教育活動>
授 業
【観点1】教育方法及び成績評価面での取組
○授業形態、学習(研究)指導法等の教育方法に関する取組状況
 各授業とも,シラバスとの整合性を意識した内容とした。また,授業のねらいや評価の方法について,初回の授業で強調するように努めた。学部学生への講義,実技については,教育現場を意識させるように,指導者の視点からの話題を盛り込むことを心がけた。実技を伴う授業では,学部,大学院とも,現場での体育実践を意識したグルーピングをし,その意味も解説した。
【観点2】教育の達成状況
 グルーピングなどの授業形態で,既に現場を意識させるスタイルで授業を実施しているので,学部生などは,特に,教育現場でボールゲーム指導をする際に即戦力として活躍できると考える。大学院の授業では,ボールゲーム指導全体を考える上で重要な,プレーヤーの視点からみた球技の分類論を紹介し,実践している。従って,これまで各種目について別個に組み立てていた授業に,系統性,統一性を加味することができる現職教員を現場に送り出している。 
研究指導
【観点1】学部
 学部生に対しては,卒業研究で取り組むテーマについて,これまでの運動歴,スポーツ活動を通じて得た経験を見つめ直す時間を十分に取り,課題を精選させた。教育現場において問題解決能力の高い教師を育成するために,3年次のセミナーから,卒業研究に至るまで,自らの経験に基づく課題設定と課題解決を意識させるように指導した。
【観点2】大学院
 大学院生に対する研究指導は,これまでも教育現場から持ち込んだ課題を尊重し,その解決の支援をした。特に,研究の条件設定や授業計画の立案時において,共感的な人間関係づくりを意識したグルーピング,防御者突破を意識したステップドリルの創出等において専門的な指導をした。
その他の教育活動
 新潟工科大学非常勤講師(体育実技),宮崎大学非常勤講師(バスケットボール実技),教職講座(バスケットボール),ゼミ所属学生5名に対する教育実習の指導を実施した。
◎特色ある点及び今後の検討課題等
 今年度も,教育現場を意識した指導に力点を置いた。特に,問題解決能力の育成を意識しているため,研究指導では,論文作成時の研究計画より,課題の設定プロセスに時間を割いているのが特色である。
 授業に関しては,特に大学院のバスケットボール演習において,受講者における現職教員の割合が減少していることから,今後は,受講者の多様性に配慮した授業構成が必要になる。
 
<研究活動>
研究成果の発表状況
論】@平成19年2月:『小学校の休憩時間における児童のハンドベースボールに関する基礎的研究』,上越教育大学研究紀要第26巻。
発】@平成18年9月:『児童の休憩時間におけるベースボール型ゲームの研究』,身体運動文化学会第11回大会,久留米。
A平成18年10月:『児童の休憩時間における集団的遊戯活動の研究〜集団目標達成機能と集団の統一維持機能に着目して〜』,新潟体育学会平成18年度大会,新潟。
学会活動への参加状況等
@9月23〜24日,身体運動文化学会第11回大会出席(発表)
A10月21日,新潟県体育学会平成18年度大会出席(発表)
◎特色・強調点等
 今年度発表した,小学校の休憩時間における児童の集団的遊戯活動に関する研究は,休憩時間の児童の活動を遊戯「集団」として捉えた点が特色である。
 
 
<社会との連携>
社会的活動状況
@8月27日,出前講座(下高井農林高校)
A9月12日,出前講座(上越市立名立中学校)
◎社会への寄与等
 上越市バスケットボール協会理事として,地域のミニバス指導補助,各種大会の審判員として上越市のバスケットボール振興に積極的に関わった。また,北信越学生バスケットボール連盟,新潟県学生バスケットボール連盟として,地区の学生のスポーツ活動の振興に関わった。
 

 
大 橋 奈希左(講 師)
 
<教育活動>
授 業
 学部では、将来教員になるための表現力・身体コミュニケーション力の育成を目標に、授業を行った。大学院では、表現運動・ダンスの指導のための実践力の育成を目標とし、現場で即指導・支援のために役立つ内容を行うよう心がけた。
研究指導
 学部では、実践的・具体的な運動指導の事例をもとに、指導のための理論的背景を学ぶ活動を行った。大学院では、2名の修士論文指導を各々の課題について行った。
その他の教育活動
平成18年9月:海外教育(特別)研究A <オーストラリア>学生引率
 
<研究活動>
研究成果の発表状況
論】@篠田明音・大橋奈希左「ダンスの授業における学習者の動きの発生に関する事例研究〜牛山による実践の場面分析を中心に〜」『舞踊教育学研究』第8号 pp.10−27
A阿部靖子・大橋奈希左「教員養成学部学生の表現・コミュニケーションに関する実習授業について−私の顔・あなたの顔の活動を中心にして−」『日本教育大学協会研究年報』第25号
作】@平成18年9月 アーティスティック ムーブメント イン トヤマ 指導作品2作品発表
A平成18年12月 全国創作舞踊研究発表会(東京) 指導作品発表
発】@平成18年8月 大橋奈希左・篠田明音「表現運動・ダンスにおける課題学習についての一考察」日本体育・スポーツ哲学会第28回大会一般発表
共同研究の実施状況
@公立小学校の英語科導入に関する包括的開発研究 代表者:齋藤九一(本学)科学研究費補助金
 
<社会との連携>
社会的活動状況
@第59回新潟県高等学校総合体育大会兼第19回全日本高校・大学ダンスフェスティバル(神戸)予選会コンクール部門審査委員長
A新潟県女子体育連盟常任理事
B新潟体育学会監事
C新潟県高校体育連盟中越地区ダンス指導者講習会講師
D新潟県健康運動実践指導者認定試験委員
E新潟県介護福祉士会上越ブロック研修会講師
F上越市ずっとずっと元気体操 ビデオ・パンフレット作成
G上越市国際教育推進協議会委員
Hふもと地域支援センター 地域支援事業講師
I上越市運動普及推進員育成研修会講師
J上越市健康づくりのための運動指針講習会講師
K上越市総合型障がい者スポーツクラブ設立準備委員会委員
L上越市高田南部温浴施設等整備検討委員会委員
M上越教育大学出前講座講師(上越市立上杉小学校・上越市立大和小学校・柏崎市立荒浜小学校・糸魚川市立糸魚川小学校