【生活・健康系教育講座(学校ヘルスケア)】
 

 
下 村 義 夫(教 授)
 
<教育活動>
授 業
 問題意識をもって授業に臨むよう課題を出したり、受身的な受講態度を払拭するため討論形式を導入したりするなど、受講者が主体的に学習できるよう努めた。大学院では,実践や研究事例の分析から教育・研究における実践能力の向上を図るようにした。例えば,現職教員の受講生から学校現場での保健活動の実際などを提示させ,教育における臨床場面を想定して,教育実践としての視座や具体的な活動方法を理解できるよう工夫した。成績評価についてはシラバスに示したように,課題に対する取り組みや討論場面における主張性,授業後に提出させたレポートの内容などを反映させた。
 受講生のニーズや関心に即して授業内容を準備したので,受講者から高い評価を得ることができた。特に,大学院で顕著であった。概ね予定した目標を達成できたと考える。
研究指導
 小学校の体育における保健領域の教育内容検討と児童の基本的生活習慣に関する指導の2件の卒業論文を指導した。修士論文1件は現職派遣教師による任地県における保健学習の実施状況や今後のあり方を探究したものである。何れのテーマも教育に関わる臨床的な研究であり,貴重なデータを提示しているとともに教育現場での改善につながる具体的な内容を提言している。
その他の教育活動(学外を含む)
 附属小学校における研究会の指導・助言を行った。
 
<研究活動>
研究成果の発表状況
著】@平成18年5月:『新しい小学校体育授業の展開』講座(共)小学校体育科教育実践講座,ニチブン
論】@平成18年12月:『日本の高校生における危険行動の実態および危険行動間の関連』(共)学校保健研究,48(5),pp.430-447
発】@平成18年11月:『小学校体育科『保健領域』の実施状況および教師の意識について』(共)第53回日本学校保健学会研究発表
他】@平成18年9月:『スポーツ科学事典』 日本体育学会監修, pp.820-821
A平成19年1月:『微笑みと心の糧をもって』 健,35(10),pp.8
B平成19年3月:『教育保健の研究視点と方法をどう作るかー実践の質を高めるためにー』(共)日本教育保健学会年報,第14号,pp.61-71
学会活動への参加状況等
@平成18年度日本教育保健学会常任理事
A8月18日〜19日:保健教材研究会セミナー出席
B9月2日〜3日:日本生活指導学会出席
C11月10日〜12日:日本学校保健学会出席
D平成18年度日本学校保健学会評議員
E11月18日:新潟県学校保健学会出席
F新潟県学校保健学会理事
◎特色・強調点等
 高校生における危険行動に関する調査研究は全国規模で行ったものであり,我が国の状況あるいは欧米との比較など今後の状況予測や対策を検討する上で貴重なものといえる。
 
<社会との連携>
社会的活動状況
@上越市教育研究会養護教員部会研修会講師
A上越市三和区食育推進協議会助言者
 

 
立屋敷 かおる(教 授)
 
<教育活動>
授 業
 今年度より学部2年次に保育士資格取得に必要な内容・開講形態に対応させた「食生活論」を新たに開設・開講した。また、昨年度開講した学部2年次選択必修の総合演習「学校と食の教育」では、授業目標の一つである人間と食との関係を総合的に理解することに資するため昨年度に続き摂食障害について増井晃教授に専門の立場より1回の講義を依頼し、上越地区の学校栄養職員希望者にも当該授業を公開した。さらに、同演習の5回は学校全体で行う食の教育を協同的に担う教員を養成する立場から、教員養成実地指導講師2名と共に担当した。大学院特論では、引き続き自身の研究を軸にして食を総合的に取り上げ、教養的な内容に専門的な内容を加えて講義し、授業の一環として世界三大醸造酒の各醸造所見学を実施した。大学院特別実験では従前と同様、小・中学校での食に関連する教科等の授業や食育・味覚教育等を視野に入れた内容を加えて実施した。
研究指導
 今年度も引き続き学部生・院生が演習や研究を通して、ものの見方や考え方、洞察力などを錬磨すると共に各自の研究成果が論文として纏まることを目標として指導した。さらに、学部、大学院ともに、各自の研究課題と学校教育や教科との関連について明確にし、常に認識するよう指導した。また、研究課題と併行して、学校教育における食の教育や健康教育、人と食などについて共通のセミナー課題として取り上げ、種々の観点より検討・考察させた。その一環として上越市内小学校における「健康・食育」の授業参観も実施した。なお、教員免許取得プログラム履修の院生に対して健康管理や教員採用試験準備に留意する旨慫慂し、配慮した。特に、セミナー所属学生のうち今年度教員採用試験に合格した免許取得プログラム受講2年次生(長野県小学校)と学部4年次生(名古屋市小学校)(いずれも家庭分野所属)には、その準備に際して免許プログラム支援室で指導を受ける様慫慂した。
その他の教育活動
非常勤講師@早稲田大学人間科学部 非常勤講師「食生活論」(30時間)
A早稲田大学人間科学研究科修士論文審査委員(2編)
◎特色ある点及び今後の検討課題等
 学校教育における食の教育や健康教育を協同的に担うことができる教員の養成及び教育基本法改正に伴う学校教育の変革等にも充分対応できる資質・能力を備えた教員の養成。
 
<研究活動>
研究成果の発表状況
論】@Effects of two types of inactivity on the numbers of white blood cells in rats. European Journal of Applied Physiology, 98, 590-600 (2006)(共)
A包丁による調理操作のパフォーマンスと調節能に対する利き手と非利き手の比較とその解析、日本調理科学会誌、39(1)、31-35(2006)(共)
発】@第83回日本生理学会大会 "Dietary zinc deficiency increases the number of peripheral granulocytes in rats." (共) Japanese Journal of Physiology, 56 (Supplement) S224 (2006)"、外2演題(共)発表
A第61回日本体力医学会大会「亜鉛欠乏後および欠乏解除後のラット臓器・骨格筋重量の可逆的変化」(共)体力科学、55、705(2006)、外4演題(共)発表
B文部科学省学術フロンティア研究プロジェクト「ライフステージに応じた健康増進と多様性保持」第1回研究会「茶カテキン摂取は持久性運動能力を向上させるか?」(共)(2006)外1演題(共)発表
C第84回日本生理学会大会"Anti-obesity effects of tea catechins are enhanced by the switch from high-fat to normal-fat diet in rats."(共) Japanese Journal of Physiology, 57 (Supplement) S184 (2007)"、外2演題(共)発表
共同研究の実施状況
@平成18年度早稲田大学健康医科学プロジェクト研究所 花王委託研究プロジェクト「ヒトの茶カテキン摂取に伴う脂肪分解と全身持久力の改善効果に関する運動生理学的研究」研究分担者
A早稲田大学人間科学学術院生体機能学研究室との共同研究
学会活動への参加状況等
@9月24日〜26日:第61回日本体力医学会大会(神戸)参加・発表
A12月27日〜28日:文部科学省学術フロンティア研究プロジェクト「ライフステージに応じた健康増進と多様性保持」第1回研究会(東京)参加・発表
B平成19年3月20日〜22日:第84回日本生理学会大会(大阪)参加・発表
C日本生理学会評議員、日本体力医学会評議員、日本運動生理学会評議員
 
<社会との連携>
社会的活動状況
〔各種学外委員等〕
@上越市食の安全を考える市民会議委員
A上越市健康づくり推進協議会委員
B上越市食育基本条例策定会議委員
C上越市食育推進会議委員
D学校法人香川栄養学園家庭料理技能検定(文部科学省後援)専門委員
E特定非営利活動法人上越地域学校教育支援センター学習支援センター「上越地域の学校教育における食育プロジェクト」委員
〔各種研修会等指導・助言等〕
@講演「教員養成の立場から栄養教諭に期待するもの」新潟県学校栄養士協議会平成18年度研修会
A上越市教育委員会食育研究推進事業 上越市三和区食育研究推進協議会等 指導・助言等
B上越市・上越市教育委員会主催「2006食育フォーラムin上越」ポスターセッション発表
◎社会への寄与等
@上越市の食育基本条例策定会議副会長、上越市食育推進会議委員および健康づくり推進協議会委員として市の食育基本条例策定・食育推進計画および健康づくり推進計画策定等に積極的に参画した。また、上越市食の安全を考える市民会議委員長として食の安全の啓発等に積極的に関わった。
A学校における食の教育推進に積極的に関わった。
 

 
佐 光 恵 子(助教授)
 
<教育活動>
授 業
【観点1】教育方法及び成績評価面での取組
○教育方法及び成績評価に関する取組
 学部授業では、学生の興味関心を示す事柄に着目し学習への動機付けを図るとともに、学生の学生課題に沿った課題解決型の授業形態を随時取り入れた。学生の学習成果を個別の報告(発表会)を設定するとともに、レポート提出を課し、学習の深化を図った。大学院授業では、院生の入学までの教育背景を考慮し、学校教育現場の実際を体験する機会を設定した。
【観点2】教育の達成状況
 特記事項なし
研究指導
 特記事項なし(担当なし)
その他の教育活動
 新潟県教育センター養護教諭新任研修講師
◎特色ある点及び今後の検討課題等
 教員サイドの一斉授業ではなく、随時グループワークや発表等の授業形態を取り入れ、学生の学習への動機付けや学習の深化を図るよう試みた。今後は、シラバスの内容を充実させるとともに、授業で扱う基礎基本的な内容の精選と構築が必要である。
 
<研究活動>
研究成果の発表状況
論】@平成19年2月:『スクールカウンセラーに対する中学生の意識〜イメージと相談ニーズの観点から〜』上越教育大学研究紀要第26巻 pp199-209
発】@平成18年7月:『介護支援専門員が日頃感じている困難性と研修ニーズ』日本ケアマネジメント学会発表
学会活動への参加状況等
@平成18年5月28日   学校教育相談学会参加(群馬)
A平成18年6月23・24日 日本健康教育学会参加(東京)
B平成18年7月15・16日 日本マネジメント学会参加(千葉)
C平成18年10月7・8日  日本養護教諭教育学会参加(名古屋)
D平成18年10月25-26日 日本公衆衛生学会参加(富山)
◎特色・強調点等
 平成19年1月24日 保健学(博士)学位 [女子栄養大学]を取得
  今後は関連学会誌への投稿を予定。また、現職養護教諭との共同研究をすすめ、積極的に発表していきたい。
 
<社会との連携>
社会的活動状況
@新潟県・群馬県養護教諭研修会講師
A新潟県学校保健学会役員理事
B上越市児童生徒ライフスタイルに関する調査検討委員会
C上越保健所エイズ・性感染症予防教育委員会
◎社会への寄与等
 新潟県、上越市の現職養護教諭会との学習会や情報交換を行い、大学との連携を推進した。また、現職養護教諭等の大学院進学に関する相談窓口となった。