６　附属施設等

　

(１) 附属図書館

�@　附属図書館

ア　設置の趣旨（目的）及び組織　

附属図書館は，教育及び研究活動に資するため，図書・雑誌・その他の資料を一元的に収集・整理・保存し，本学の学生及び職員の利用に供することを目的として設置されている。組織は、附属図書館長（併任）のもと、学術情報課長、学術情報チームの中に総務、情報管理、情報サービスの各主査を置いている。

イ　運営・活動の状況

学習・教育・研究に必要な図書・雑誌等の収集・提供を引き続き行うと共に、電子ジャーナルを含む電子的情報資源へのアクセス拡大や利用指導にも努めた。開館日数は過去最高の352日となり、入館者総数も96,000人を超えた。

今年度実施した主な事項（企画）は以下のとおりである。

(ｱ)　基本学術研究図書・学習用図書の選定及び収集

全学の教官に対して推薦依頼を行い、それに基づき基本学術研究図書，学生用図書及び雑誌バックナンバーを収集した。また，シラバス掲載図書について全学教官に推薦依頼を実施し収集を強化するとともに、チーム内の選書W.G.は、学生用図書，学生リクエスト図書，参考図書、寄贈資料を中心に選定を行った。平成19年度に学習用図書・教養図書は1,553冊、シラバス掲載図書は、入手可能な116冊をそれぞれ購入した。

(ｲ)　ガイダンス等の実施

昨年度と同じく、新入生図書館利用ガイダンス、文献の探し方ガイダンス、電子ジャーナル講習会などのほか、教員の希望による個別のガイダンスを実施した。さらに、学部共通授業「教育情報概論」に参加し、主に著作権について解説した。

(ｳ)　平成20年度(2008.1〜)洋雑誌購入タイトルの見直し

図書購入予算の減少、電子ジャーナル所要経費の増大の中で、学習用図書購入費を確保するため購入洋雑誌のうち共通経費分のタイトルの見直しを行った。中止候補リストを全教員に提示し、改めて購入要求のなかったもの38タイトルを中止とした。

(ｴ)　機関リポジトリ立ち上げのための準備

学内の研究成果の保存・公開のための機関リポジトリを立ち上げるため、以下のような準備作業を実施した。

(1) 国立情報学研究所(NII)委託事業への応募（不採択）

(2)学術研究委員会の下にリポジトリ部会を設置し、運用方針を策定

(3) ＮＩＩ学術ポータル研修に職員(2名)を派遣

(ｵ)　学外貸出対象者範囲の拡大

平成16年10月から上越市内在住・在勤者に対して所蔵資料の直接館外貸出を開始したが、その対象範囲を妙高市・糸魚川市在住まで広げ、地域サービスの拡大をはかった。

ウ　優れた点及び今後の検討課題等

(ｱ) 　図書館資料購入費

電子ジャーナルや外国雑誌の購入価格が毎年値上げされる現状においては、現在の図書館資料購入費では、最低限必要な図書類も購入が困難となることが予想される。教育・研究・学習に必要な資料購入予算を安定的に確保する方策の検討が急務である。

(ｲ) 　情報リテラシーの向上支援

図書館利用促進のため、各種のガイダンス等を実施した。また、学部1年向け授業「教育情報概論」における図書館担当部分への学生の反応はおおむね好評であった。しかし、変化する多様な情報環境を使いこなす情報リテラシー向上のためには、講習会の方法、内容をさらに検討する必要がある。また、より積極的な授業参加についても検討すべきである。

(ｳ) 　地域社会への貢献

地域住民への貸出サービスを始めているが、今後は地域の公共図書館や学校図書館との連携・協力の推進を検討する必要がある。

(ｴ) 　資料の配置、保存、収納

当館の資料収容力は約30万冊であり、既に満杯となった書架が増えてきている。今後は電動集密書架の更新を含め、効率的な資料再配置が必要である。

(ｵ) 　機関リポジトリの立ち上げと運用

近年多くの国立大学図書館で運用開始されている機関リポジトリについて、学内での体制の整備を行い、情報基盤センターと協力することにより立ち上げができる見通しとなった。来年度には早期に立ち上げを行い、学内で生産された学術情報の収集・保存・発信を軌道に乗せる必要がある。

�A　運営委員会

ア　設置の趣旨（目的）及び組織

i) 組織設置の趣旨（目的）

館長の諮問に応じ附属図書館の運営に関する重要事項を審議するために置かれている。

ii) 組織の構成及び構成員等

第１部から第５部までの各部から選出された教授又は助教授１名と附属図書館長、学術情報課長の計７名により構成され、附属図書館長が委員長となる。

イ　運営・活動の状況

i) 委員会等の開催状況

平成19年度は４回開催した。

第１回：平成19年4月12日（木）

第２回：平成19年７月３日（火）

第3回：平成19年11月26日（月）（メール会議）

第4回：平成20年３月18日（火）（メール会議）

ii) 審議された主な事項

第１回：平成19年度附属図書館業務計画、平成19年度附属図書館経費（図書購入費、附属図書館運営費）

第２回：平成20年度購入雑誌、今後の図書館予算の充実方策

第3回：附属図書館運営委員会規程

第4回：附属図書館文献複写規程

iii) 重点的に取組んだ課題や改善事項及び前年度の検討課題への取組状況等

外国雑誌価格の高騰による図書等の購入減少を少しでも抑えるために、洋雑誌の購読見直しを決定し、中止するタイトルの選定を行った。今まで継続して購読・保管してきた雑誌の購読中止は、教育・研究への影響が懸念されるが、やむを得ない措置であった。