6 附属施設等
 
(4) 情報基盤センター
@ センター
ア 設置の趣旨(目的)及び組織
 情報基盤センターは,本学が高度情報通信社会の進展に対応し,情報処理基盤を整備するとともに情報セキュリティを確保し,その円滑な管理・運用を図り,教育・研究・学術情報及び事務処理等に資するほか,大学運営に係る情報化を総合的に推進することを目的として設置されており,センター長,センター配置教員(専任1名,兼務1名),その他必要な職員で構成されている。
イ 運営・活動の状況
 平成19年度に実施した主な事業は以下のとおりである。
(ア) 情報教育等の実践的指導力を備えた教員の養成・研修事業(平成17〜19年度概算要求措置事業)
 本件事業は,平成17年度概算要求措置事業として3年間の事業計画期間として採択されたものであり,最終事業年度を向かえ,事業成果の取りまとめ等を中心に以下のとおり取り組みを推進した。
・ 協力者会議の委員に妙高市教育委員会の委員を追加し,協力体制の拡大を図った。
・ 前年度までに作成した情報教育用コンテンツの活用・検証を進め,その結果に基づき一部コンテンツの改修を行うと共に,新たに11コンテンツを作成した。
・ 前年度までに作成したe-Learning用のカリキュラムとコンテンツの教育現場等における活用・検証を行い,寄せられた意見・要望等に基づき一部コンテンツの改修を行うと共に,新たに15コンテンツを作成した。
・ 本事業を推進するために不可欠な設備として平成18年度に導入した「ナレッジマネジメントシステム」の機能拡張を目的として,ファイルサーバーを導入・稼働(10月)した。
・ 3月にシンポジゥムを開催し,これまでの事業成果の報告を行うと共に,これからの教員養成・研修におけるe-Learning用のカリキュラムとコンテンツ活用方策等について意見交換を行い,その有用性を再確認することができた。
(イ) 新入生情報セキュリティガイダンスの実施
 4月10日(火)の新入生オリエンテーションで,情報基盤センターの利用に関する説明を行った。
 また,4月11日(水)には学部及び大学院の新入生全員を対象とした「情報セキュリティ講習会」を情報基盤センター主催で開催し,さらに,学部学生にあっては,1年生対象の必修科目である相互コミュニケーション科目「教育情報基礎演習」において,情報セキュリティに関する指導(啓蒙)を行った。
(ウ) ノートPC利用のための準備講習会の実施
 4月16日(月)から27日(金)に,学部及び大学院の新入生を主な対象者として,学内におけるノートPC利用のための準備講習会を実施し,1)アンチウィルスソフトの確認及び利用方法,2)学内LANの接続方法,3)Webメール・講義支援システムの利用方法等についての説明を行った。
(エ) 各種ソフトウェア操作のスキルアップ及びe-Learningコンテンツの活用促進
 平成19年度から,センターで作成した各種ソフトウェアの操作方法に係るe-Learningコンテンツをポータルサイトに登録して,学生には自主学習を進めるよう周知し当該コンテンツの活用促進に努めた。
(オ) 中期目標・中期計画に係る年度計画等への対応
a 講義支援システム利用の推進
b マルチメディアを活用した教材作成の推進
ウ 優れた点及び今後の検討課題等
(ア) 情報教育等の実践的指導力を備えた教員の養成・研修事業は,計画の最終年度を迎え,上述の運営活動状況の(ア)に記述したとおり事業を推進し,特に作成した情報教育用コンテンツについては,学内及び教育現場は勿論のこと,学外の様々な機関から照会が寄せられる等高い評価を得ているところである。
 概算要求措置事業としては本事業を終えることとなるが,これまでに作成したe-Learning用のカリキュラムとコンテンツ及び事業の継続に関しては,学内外から関心・要望が寄せられていることもあり,これまでに築き上げた学内外における協力体制を活用しながら,継続して取り組みを進めることとしたい。
(イ) 当センターは平成20年4月から組織・機能を再編・統合し,名称を「情報メディア教育支援センター」として改組することとなったが,これまでセンターが果たしてきた大学運営の情報化に係る機能・役割を一層推進すると共に,各種支援機能の更なる充実に努めることとしたい。
A 運営委員会
ア 設置の趣旨(目的)及び組織
 センター長の諮問に応じ,情報基盤センターの運営に関する重要事項を審議するため設置されており,センター長,センター配置教員,本学情報セキュリティポリシーに規定する情報セキュリティ管理者等で構成されている。
 なお,平成19年度は,センター組織・機能の更なる充実を含めた再編・統合等の今後の方針に係る検討を進めるため,次の2つのワーキンググループを設置した。
○ 総合情報メディアセンター(仮称)設置検討ワーキンググループ
○ 情報基盤センター再編方針検討ワーキンググループ
イ 運営・活動の状況
 平成19年度における委員会の開催は2回であったが,「情報化統括責任者(CIO)等の設置」,「センター組織の改組」,「情報セキュリティ対策」等について重点的に取り組んだ。主な審議内容は次のとおりである。
(ア) 情報化統括責任者(CIO)等の設置
(イ) 情報基盤センターの改組・充実
(ウ) 情報セキュリティ対策の実施
(エ) 学生向け各種講習会等の実施
(オ) 中期目標・中期計画に係る取組
 また,平成19年度に設置した2つのワーキンググループの活動状況は次のとおりである。
○ 総合情報メディアセンター(仮称)設置検討ワーキンググループ
 2回開催(書面審議1回を含む)し,附属図書館と情報基盤センターの統合等による「総合情報メディアセンター(仮称)」の設置に関する方針等についての検討を行った。
○ 情報基盤センター再編方針検討ワーキンググループ
 6回開催(書面審議2回を含む)し,情報基盤センターと学校教育総合研究センターの情報教育研究分野及び学習環境開発研究分野における組織・機能の再編・統合に関する方針等についての検討を行った。
 なお,平成19年度における取組状況の概要は次のとおりである。
○ 情報化統括責任者(CIO)等の設置
 本学における,業務・システム最適化実現のための取組を推進するため,平成19年9月1日付けで「情報化統括責任者(CIO:Chief Information Officer)」及び「情報化統括責任者(CIO)補佐」を設置した。
○ センター組織の改組・充実
 平成19年度に設置した2つのワーキンググループからの方針案を教育研究評議会に提案し了承を得て,平成20年4月1日付けで,情報基盤センターと学校教育総合研究センターの情報教育研究分野及び学習環境開発研究分野における組織・機能を再編・統合し,名称を「情報メディア教育支援センター」として改組することとなった。
 なお,情報基盤センターと附属図書館の統合については見送ることとなったが,平成20年度からの新たな体制における状況を踏まえ,引き続き検討することとされた。
○ 情報セキュリティ対策の実施
 平成19年10月及び11月に,学生が所有するノートパソコンにおいてコンピュータウイルスの感染が確認されたことから,情報セキュリティ管理者(委員会委員)等の協力を得て,緊急に各学生のセキュリティ対策状況の確認と改めての対策徹底の周知を行うと共に,全学構成員を対象とした情報セキュリティ対策説明会を実施した。
 なお,その後の感染の拡大及び新たな感染の確認はなく,上述の緊急の対策は勿論のこと,これまでの継続的なセキュリティ対策に係る取組の成果によるものと思われることから,情報セキュリティ対策及び情報モラルの徹底に関しては,引き続き啓蒙活動を中心に展開し,その確保に努めたい。