　生涯にわたる人間教育の基礎を培う初等教育教員には，各教科・領域の専門的知識は勿論，すべての教科・領域に関わる優れた実践的指導力が要請されているが，特に，実技を伴う音楽・美術・体育・外国語及び書写書道の分野では，それらの実践的指導力の向上が求められている。このような社会的要請に応えるために，当該センターは，音楽・美術・体育・外国語及び書写書道の各分野に係る教育研究及び指導技術の開発を行い，併せて，それらの成果を具体的に教育運営に生かす実践的指導能力を身につける場と機会を，学生たちに提供することを目的として設置された。

　当該センターの組織は，６名（音楽教育分野２名，美術教育分野１名，体育教育分野１名，言語系教育分野２名）の教員で構成されている。

　音楽に関する実技能力の育成，各種楽器（特にピアノ）の指導と実力認定，教員採用試験のための実技（弾き歌い，ピアノ，リコーダー等）の特別指導，地域の音楽文化団体との共催によるコーラスワークショップ及び子どものためのアドヴァイスコンサートの開催

　美術に関する実技能力の育成，絵画・彫塑・デザイン・工芸などをもとに総合的な表現力に関する自学自習の支援と実力認定

　体力の増強と各種の運動技法の習熟及び実力認定，教員採用試験受験者の実技特別指導（器械運動，陸上運動，水泳，ボール運動）

　外国語の読解，作文，聴解，対話に関する能力の伸長と，書写に関する理解の深化，各種表現技法の習熟及び実力の認定

　音楽教育分野セミナー（期日：平成19年12月15日，講師：東京芸術大学音楽学部　教授　澤　和樹，桐朋学園芸術短期大学　非常勤講師　蓼沼恵美子　名称：「本当は楽しい『室内楽』」，参加人数30名）

　「実技教育研究」に掲載された論文が3編となり，昨年と比較して研究活動がより活発となったものと考えられる。

ⅰ）　実技教育研究指導センター運営委員会は，センター長の諮問に応じ，センターの運営に関する重要事項等を審議することを目的として設置されている。

ⅱ）　構成員は，センター長，音楽教育分野・美術教育分野・体育教育分野及び言語系教育分野及び各部から選出された教授又は准教授各１名及び学務部長の８名である。

ⅱ）　審議事項としては，センター運営予算，センターセミナー実施計画，等について実技教育研究編集に関すること等について審議した。

ⅲ）　平成20年度より学校教育総合研究センターに統合されることから，これまでの実技教育研究指導センターの役割・活動の成果及び廃止に伴う移行方策について論議を行った。