【自然系教育講座(数学)】
 

 
中 川   仁(教 授)
 
<教育活動>
授 業
【観点1】教育方法及び成績評価面での取組
 基礎線形代数学,線形代数学,代数学Aでは,具体例を多く挙げて解説することによって,線形代数,環論・体論に関する抽象的内容の理解を高める工夫を行った。
 また,演習問題を解いてレポート提出させることによって,計算力の養成を目指した。
研究指導
【観点1】学部
 代数学セミナーTでは,2名の学生に対して,整数論を数値実験を通して体験的に学ぶというスタイルのテキストを使用して指導を行った。
 代数学セミナーUでは,4名の学生に対して,重要な関数であるにもかかわらず微積分などでは詳しく扱われない関数であるガンマ関数について指導を行った。
【観点2】大学院
 代数学研究セミナーTでは,3名の学生に対して,それぞれ,ベルヌイ数とゼータ関数,ウェアリングの問題の解析的証明,ウェアリングの問題の初等的証明のテーマについて指導を行った。代数学研究セミナーUでは,3名の学生に対して,それぞれ,代数的整数論,指数関数の値の超越性,素数定理の初等的証明のテーマについて指導を行った。
 
<研究活動>
学会活動への参加状況
@9月21日〜24日:日本数学会秋季総合分科会出席
A3月23日〜25日:日本数学会年会出席
 
<社会との連携>
社会的活動状況
@上越地区高等学校数学研究会顧問
 

 
溝 上 武 實(教 授)
 
<教育活動>
授 業
【観点1】教育方法及び成績評価面での取組
 学生の多様化に対応した授業に腐心したが,そうであればあるほど,数学において目標とするべき基準が低くなるというジレンマに陥る場面があった。これをどう改善するかが問題と思えた。
【観点2】教育の達成状況
 質の確保と多様化への対応が数学という分野でどうクリアされる加賀問題で検討半ばである。
研究指導
【観点1】学部
【観点2】大学院
 より実際の教育現場の事例を活用するようにした。
 
<研究活動>
研究成果の発表状況
著】@“M3 versus M1 problem in Generalized Metric Spaces” Yokohama Publishers, 2008,3, 266p.
論】@ M. Amano and T. Mizokami: On perfect mapping of resolutions, JP Journal of Geometry and Top. JP Jour. of Geometry and Topology, 7(2007), 45-50.
学会活動への参加状況
@日本数学会出席 
AZemtralblatt MATH のReview
B“Questions and Answers in General Topology”におけるManaging editor
CHouston J. Math.その他のreferee
 

 
森     博(教 授)
 
<教育活動>
授 業
【観点1】教育方法及び成績評価での取組
学部:基礎的な理論を解説するために,今までに学習している中から具体的な例を豊富に提示し,定理の意味を理解し易いように配慮した。
大学院:履修科目がスムーズに行くように丁寧に解説をした。研究セミナーでは大学院できちんとしたゼミ形式に対応できるように,理論の背景についての説明,基礎的な内容の確認・復習等を行い,履修者に理解できるように工夫をした。
【観点2】教育達成状況
 実践セミナー,実践場面分析演習において,「模擬授業」で取り上げた課題・教材について,その数学的な背景を探索し,数学的内容を深める検討を学部4年次生と共同で行った。
研究指導
 研究課題を関連する分野との関連性等の位置づけを理解できるよう時間を掛けた。限られた年限で研究内容を纏めるために,@自ら理解できる定理等とA当面仮定する定理等を分けた。このもとで課題研究を成就できるように議論を積み重ねた。
 
<研究活動>
研究成果の発表状況
発】@偏微分方程式姫路研究集会(2008年2月21日から23日)において「$R^2$から$R^4$への等長的はめこみ像について」共同研究者 島倉紀夫(東北大学名誉教授)が講演した。
学会活動への参加状況等
@平成19年9月21日〜23日 日本数学会出席
A平成20年3月23日〜26日 日本数学会出席
 
<社会との連携>
◎社会への寄与等
@北陸四県数学教育研究の連絡会議に出席し,第56回北陸四県数学教育研究(長岡)(平成19年11月1日開催)に参加した。
A第51回上越算数・数学研究(新井)大会を開催し,平成19年11月6日,妙高市立新井中学校,妙高市立新井小学校を会場校として公開授業,授業協議会を行った。
 

 
岩 崎   浩(准教授)
 
<教育活動>
授 業
【観点1】教育方法及び成績評価面での取組
○授業形態、学習(研究)指導法等の教育方法に関する取組状況
 数学教材開発論の授業では,研究成果の一部を教材として利用することを継続して試みている。特に,その基となるデータである授業のビデオ記録を適宜活用することにより,現場の実践との関係を深める工夫を行っている。数学的経験と学習過程では,教育実習前ということに配慮し,実践場面というよりもむしろ教材の面白さを自ら体験できるような教材を工夫している。今年度も,昨年度に引き続き題材として無理数を取り上げ,連分数を伴う具体的な計算や作図などの活動を取り入れながら,学生たちがその表現の美しさ,その歴史的・哲学的意味を体験的に理解できるよう配慮し,学生たちが学校で扱われる教材をみる視点を広げることを試みた。数学教育学特論Aでは,質問時間を意図的に多く設けたり,演習形式を適宜取り入れることによって,学生の主体性を高める工夫を行った。
○成績評価法に関する取組状況
 今年度も昨年に引き続き,レポートの課題に焦点をあて,学生たちが何をどの程度まで学んだかを評価するために,授業での学生たちの具体的な活動や取組が明確になるようレポート課題を工夫し,学生たちの達成状況をより的確に把握するとともに今後の授業改善に生かすことが出来るように努めた。また,レポートによる評価基準をできるだけシラバスに明記し,厳格な成績評価を実施するように努めた。
【観点2】教育の達成状況
○進学や就職などの卒業(修了)後の進路の状況から判断した取組状況
 担当した大学院生は2名(学卒院生1名,中学校の現職教員1名)であった。現職院生1名は,現場での実践的問題やこだわりを長期にわたる授業実践を通して追求し,その成果を学会発表するとともに修士論文として提出し,現職復帰を果たした。学卒院生1名も,同様に,自ら授業者となって授業実践を行い,その成果を学会で発表するとともに修士論文を提出した。また,公立学校の教員採用試験に合格を果たし,新潟県の中学校教諭として採用されることとなった。学部学生は1名で,長野県の教員採用試験の結果は補欠合格であったが,同県の講師として採用された。
研究指導
【観点1】学部
 学部においては,大学院におけるこのような具体的事例や他の論文の具体的な実践場面を例として,講読している文献における著者の主張や学生各自の問題意識をより具体的に捉ることを促した。近隣で開催される授業研究会に積極的に参加することを促し,個々の授業場面についてディスカッションする機会を増やした。
 また,学部学生一人一人の教育実習における研究授業をビデオで記録し,後にそれを視聴し,それについてディスカッションする機会を設けた。その際,教師の教授行為だけでなく,その授業中の一人の子どもの活動を追いかけたビデオ記録も行い,子どもの立場に立った臨床的な指導力の向上に役立てたる工夫を行った。また,大学院生を交えての卒業論文発表会を継続して実施している。
【観点2】大学院
 大学院では,院生の臨床的実践力向上のために,院生一人一人の「こだわり」に則して,特に,院生の実践的研究における,実験授業及び臨床的インタビューとそのプロトコル,フィールドノートに現れる事象の解釈・分析を通して,児童・生徒に寄り添った算数・数学の指導のあり方を具体的に捉えることを試みている。また,自らの研究の視点を広げたり修正したりする契機として,さらに第3者から評価される機会として数学教育関係の学会や研究会への参加及び発表を促進した。平成19年6月23日〜24日に開催された全国数学教育学会 第26回研究発表会(広島大学)にM1院生3名M2院生2名が出席し,M2院生1名が研究発表を行った。平成19年11月3日〜4日に開催された日本数学教育学会 第39回数学教育論文発表会(東京理科大学)では,M1生3名,M2生2名が出席し,M2生2名が論文発表を行った。平成20年1月26日〜27日に開催された全国数学教育学会 第27回研究発表会(鳥取市)には,M1生3名,M2生2名が出席し,M1生2名とM2生2名が研究発表を行った。その他,平成20年2月〜3月にかけて,附属中学校の教員との約1ヶ月にわたる授業研究に協同で取り組むことを通して,実践的研究方法論について学ぶ機会を提供するとともに実践的指導力の向上を図った。
その他教育活動(学外を含む)
その他の教育活動
教育実習における学生指導
6月31日:研究授業(城北中学校)清水奈津子
9月19日:研究授業(柿崎小学校)竹内沙知
9月20日:研究授業(附属小学校)桑原恵美子(ビデオ記録による指導)
 
◎特色ある点等
 講義や研究指導と学外で開催される授業研究会や特に大学院生の研究指導に外部評価を積極的に取り入れている点。特に,研究授業やその研究協議会に学部生,大学院生とともに参加し,その場で個々の授業場面についてコメントしたり,ディスカッションするようにしている。また,その際,ビデオ等に記録した研究授業の中から典型的な場面を,その筆記録とともに,授業で取り上げるなどして,臨床的な実践力を目指した指導を心がけている。また,特に大学院生には,できる限り学会や研究会にも参加・発表することを促し,他の研究者との相互交流を図り,それらを外部からの評価として積極的に研究指導に生かすようにしている。
 
<研究活動>
研究成果の発表状況
論】@平成20年2月:『臨床的研究の現状と課題:数学教育の立場から』(単著)臨床教科教育学会会誌,第8巻,第1号
学会活動への参加状況等
@平成19年6月23日〜24日:全国数学教育学会 第26回研究発表会出席
A平成19年9月25日〜28日:The 6th International Workshop of Mathematics Education Research with Dr. P.Thompson, Hiroshima International Plaza
B平成20年1月26日〜27日:全国数学教育学会 第27回研究発表会出席
<社会との連携>
社会的活動状況
@7月:学校図書館司書教諭講習講師
A中学校数学アカデミー(長岡市教育委員会主催)講師
B第89回全国算数・数学教育研究(高知)大会における指導助言者
C下越数学教育研究会における講演会講師
D新潟県中学校教育研究会パネリスト
E教育フォーラムin上越における指導者
F日本数学教育学会出版部幹事
G全国数学教育学会誌論文査読者
H『教育実践研究』第18集(上越教育大学学校教育総合研究センター)における[算数・数学]部門の査読及び審査委員
I新算数教育研究会(東洋館)コメンテーター
 

 
岡 崎 正 和(准教授)
 
<教育活動>
授 業
【観点1】教育方法及び成績評価面での取組
 教育方法の工夫として,作業的・体験的活動を重視し,学校現場での指導のあり方を示唆するように授業をすすめた。「数学的経験と学習過程」では,学生が将来学校現場で算数・数学を指導する際に,教材の背景となる豊かな数学的経験を持つことが必要不可欠だと考え,知のネットワークを理解できるよう教具を作成し,教材の体験的な理解を図った。また「幾何学と探究過程」では,学校数学の教材を発展させた教材を用意して,学生達に活動を通して取り組ませ,教材の背景を自ら体得するように努めた。「数学教材開発論」では,実際の子どもの考え方を教材開発の重要な視点として位置づける試みを行った。評価はレポート形式で,体験的に培ったことを振り返るとともに,将来の学校現場での指導との関連を考えさせ,評価のための評価でなく,将来に生きる評価にするよう努めた。
【観点2】教育の達成状況
 上記の授業では実際的体験が重要視されていて,そのため出席して活動することが大きなウェイトを占める。その点で,ほとんどの学生が休むことなく出席し,活発に活動していた。また,レポート内容も,将来の教育活動を十分に見据えた文章が数多くあり,おおむね授業のねらいは達成できたと考える。
研究指導
【観点1】学部
 学部生に対しては,教材の深い知識と具体的な体験が必要とされると考え,そのための背景的な理論を適宜含めながら,教材の意味,役割,面白さを体験することを中心に指導を行った。4年生に関しては,図形・幾何教育の基礎として,折り紙の数学的活動をとりあげ,背景となる数学は何か,小・中学校の教育の中でどのように位置づくか等の視点から,教材を深く見る目を養うように指導を行った。3年生に関しては,特定の教材を展開する様々な方法,子どものもつミスコンセプション,多様な考えなど,授業づくりを行う上で鍵となるポイントについて深く探究させるように指導した。
【観点2】大学院
 数学教育学の修士論文指導において,学校現場に直接関係のあるテーマを選び,授業実践研究に向けて,理論と教材分析に取り組むよう助言を行った。授業実践では臨床力を高める上で比較的長期にわたって開発,実践,反省のサイクルに取り組むことが重要だと考え,一単元の授業開発を行うよう研究指導を行った。院生の一年次生,二年次生ともに,上越市内の公立中学校で臨床的な授業実践研究を行い,一定の成果を得た。また,2年次生は,いくつかの学会で研究発表を行った。
その他の教育活動
@教育実習の事前指導,実際の観察,事後指導を行った。
◎特色ある点及び今後の検討課題等
 指導の特色は,体験的活動と学校現場との関連づけを取り入れ,より実践的に授業と研究指導を行うとともに,学生や院生の意図をくみ取って当事者の立場から活動を意味づけ,必要な指導と助言を行った点にある。こうした指導は,学生や院生の興味,関心を引き起こしながら,当事者の能力を高めることに繋がると考えられる。今後よりよい指導へと高めていきたいと考えている。
 
<研究活動>
研究成果の発表状況
論】@平成19年6月:『数学教育研究方法論としてのデザイン実験の位置と課題−科学性と実践性の調和の視点から−』(単著)全国数学教育学会, 数学教育学研究, 第13巻, 1-13.
A平成19年7月:『Prototype phenomena and common cognitive paths in the understanding of the inclusion relations between quadrilaterals in Japan and Scotland』(共著)J. Woo et al. (eds.), Proceedings of the 31st Conference of the International Group for the Psychology of Mathematics Education, 4, 41-48.
B平成19年11月:『小数除法における算数から数学への移行研究−傾きの探究を視点として−』(単著)日本数学教育学会, 第40回数学教育論文発表会論文集, 385-390.
C平成19年11月:『教授学的状況論に基づく移動による図形の探究過程−図形の論証への接続を目指した教授実験の報告(その2)−』(共著)日本数学教育学会, 第40回数学教育論文発表会論文集, 385-390.
発】@平成19年9月:『The learning of division with decimals towards understanding the functional graph』(単著)The Sixth International Workshop of Mathematics Education Research with Prof. Patrick Thompson. Hiroshima International Plaza.
A平成20年1月:『移動と作図のプロセスの顕在化による論証への移行に関する研究−図形の論証への接続を目指した教授実験の報告(その3)−』(共著)全国数学教育学会, 第27回研究発表会. 鳥取県立生涯学習センター.
共同研究(幼,小,中,高等学校及び特殊教育諸学校教員との共同研究を含む)の実施状況
@デザインリサーチによる中学校数学へ向けた高学年算数の授業開発に関する研究 代表者:岡崎正和(上越教育大学准教授) 科学研究費補助金若手研究B
A生涯学習社会における数学的リテラシー構築のための開発研究 代表者:岩崎秀樹(広島大学教授) 科学研究費補助金基盤研究B
学会活動への参加状況
@平成19年6月23日〜24日:全国数学教育学会第26回研究発表会出席
A平成19年7月8日〜13日:31st Conference of the International Group for the Psychology of Mathematics Education出席
B平成19年9月25日〜28日:The Sixth International Workshop of Mathematics Education Research出席
C平成19年11月3日〜4日:日本数学教育学会第40回論文発表会出席
D平成20年1月26日〜27日:全国数学教育学会第27回研究発表会出席
◎特色・強調点等
 研究の主眼は,算数と中学数学との乖離の現状に鑑み,それらを接続する理論的視点を明らかにするだけでなく,接続を実質的に実現する為の授業開発を行うことにある。
 本年度はまず算数から数学への移行を促す理論を開発する上での研究方法論を整備することから始め,学校現場での比較的長期の授業研究の実施とその体系的分析から数学教育の理論的知見を抽出する方法論であるデザイン実験について,文献研究を通してその位置と課題を明らかにした。
 次に,図形分野における移行教材となりうるものとして図形の相互関係をとりあげ,日本とイギリスの中学生の質問紙調査によるデータをもとにして,その理解過程を統計的分析を通して明らかにした。
 さらに,小学5年の小数除法と中学1年の平面図形の単元について,算数から数学への移行の視点から授業をデザインし,授業実践を行い,それぞれについて算数から数学へ向けて子ども達がどのように認識を高めているかについて,分析・考察を行った。
 
<社会との連携>
社会的活動状況
@平成19年「算数,数学科研修会〜もっとみがこう!小・中の授業力〜」(さいたま市)で講演と指導助言
A平成19年度専門研修講座【小学校算数科V・中学校数学科V】(金沢市)で講演
B平成19年度青山小学校学校公開 授業づくりを語る会分科会(算数)で講師
◎社会への寄与等
 上記の3つの講演では,小学校・中学校の教員がともに参加する会であったので,小学校・中学校に共通した諸問題を具体的に取り上げて,その問題が生ずる背景を示すとともに,演習を多く取り入れ,皆で具体的な教材を探究しながら,解決のための方向性を共有するように努力した。参加者の教員達からはおおむねよい評価を頂いた。
 

 
高 橋   等(准教授)
 
<教育活動>
授 業
【観点1】教育方法及び成績評価面での取組
 学部,大学院の授業ともシラバスに授業の方針を記載し,最初の授業のオリエンテーションで授業の日程や内容,評価の方法を示した。学部の授業では,必要に応じ実践でのトピックスを取り上げ,教材への視点と子どもへの視点の双方を扱うようにした。学部,大学院の授業ともできる限り学生が活動する時間を設け,学生の発言を取り上げ,議論の機会を設けた。成績評価にあたっては,レポートの内容を重視し,多角的に評価した。
【観点2】教育の達成状況
 教員希望の学生に対しては,その実践的な力量を高めさせるべく指導した。大学院修了生一名は常勤講師として小学校に勤務した。
研究指導
【観点1】学部
 学部生には,数学教育の基礎理論に関する議論の機会を設けるとともに,算数,中学校数学,及び高校数学における実践的課題の明確化と解決に向けての方策の探究をさせ,教育実習を振り返る機会を設けた。
【観点2】大学院
 修士課程院生には,実践事例を踏襲しつつ,数学教育の基礎理論を探究する機会を設けた。さらに,基礎理論と実践例とを結び付け理論枠組みを仕上げ,データの収集と,解釈,考察を行うための指導をした。
その他の教育活動
@平成19年上越教育大学附属中学校研究協議会における研究協力者となり,指導及び助言を行った。
 
<研究活動>
研究成果の発表状況
論】@平成19年11月:『縦断的に見た或る子どものもつ数学的知識に含まれる幾つかの特徴』(単著)第40回数学教育論文発表会論文集pp.799-804.
発】@平成19年11月:『縦断的に見た或る子どものもつ数学的知識に含まれる幾つかの特徴』(単著)第40回数学教育論文発表会研究発表
共同研究(幼,小,中,高等学校及び特殊教育諸学校教員との共同研究を含む)の実施状況
@比例的表象を生かした小学校の割合の授業についての学習過程臨床的研究 代表者:布川和彦(上越教育大学教授) 平成19年度上越教育大学研究プロジェクト
 
<社会との連携>
社会的活動状況
@平成19年8月2日:第89回 全国算数・数学教育研究(高知)大会指導助言者
A原則として毎月第四水曜日:Σ会(上越地域の算数・数学教師による研究会)への参加
<教育活動>
授 業
【観点1】教育方法及び成績評価面での取組
 学部,大学院の授業ともシラバスに授業の方針を記載し,最初の授業のオリエンテーションで授業の日程や内容,評価の方法を示した。学部の授業では,必要に応じ実践でのトピックスを取り上げ,教材への視点と子どもへの視点の双方を扱うようにした。学部,大学院の授業ともできる限り学生が活動する時間を設け,学生の発言を取り上げ,議論の機会を設けた。成績評価にあたっては,レポートの内容を重視し,多角的に評価した。
【観点2】教育の達成状況
 教員希望の学生に対しては,その実践的な力量を高めさせるべく指導した。大学院修了生一名は常勤講師として小学校に勤務した。
研究指導
【観点1】学部
 学部生には,数学教育の基礎理論に関する議論の機会を設けるとともに,算数,中学校数学,及び高校数学における実践的課題の明確化と解決に向けての方策の探究をさせ,教育実習を振り返る機会を設けた。
【観点2】大学院
 修士課程院生には,実践事例を踏襲しつつ,数学教育の基礎理論を探究する機会を設けた。さらに,基礎理論と実践例とを結び付け理論枠組みを仕上げ,データの収集と,解釈,考察を行うための指導をした。
その他の教育活動
@平成19年上越教育大学附属中学校研究協議会における研究協力者となり,指導及び助言を行った。
 
<研究活動>
研究成果の発表状況
論】@平成19年11月:『縦断的に見た或る子どものもつ数学的知識に含まれる幾つかの特徴』(単著)第40回数学教育論文発表会論文集pp.799-804.
発】@平成19年11月:『縦断的に見た或る子どものもつ数学的知識に含まれる幾つかの特徴』(単著)第40回数学教育論文発表会研究発表
共同研究(幼,小,中,高等学校及び特殊教育諸学校教員との共同研究を含む)の実施状況
@比例的表象を生かした小学校の割合の授業についての学習過程臨床的研究 代表者:布川和彦(上越教育大学教授) 平成19年度上越教育大学研究プロジェクト
 
<社会との連携>
社会的活動状況
@平成19年8月2日:第89回 全国算数・数学教育研究(高知)大会指導助言者
A原則として毎月第四水曜日:Σ会(上越地域の算数・数学教師による研究会)への参加
 

 
谷 川 智 幸(准教授)
 
<教育活動>
授 業
【観点1】教育方法及び成績評価面での取組
 初めて解析学を学ぶ学部生及び大学院生にでも,解析学の基礎である微分積分学の習得を目指し,単元の導入には直感的で具体性をもつ例題を多く取り入れ,数学的な意味を十分に把握できるように配慮してきた。成績評価に関しては,授業中で理解したことの確認として主に試験とレポートを課して厳密な評価を実施してきた。
【観点2】教育の達成状況
 授業に積極的に参加してもらうように,演習を多く取り入れ学生が解析学に興味を持ち,さらに向上心を持って自ら勉学に取り組めるように配慮した。
研究指導
【観点1】学部
 学部3年生2人,学部4年生2人の各々の要望に応え,まず高等学校で学習して来なかった数学(数学III, C)をセミナー形式で指導し,次に教育現場でも活用することができる解析学の応用の部分(自然現象を記述する数学モデル)を題材に研究指導を行った。
【観点2】大学院
 大学院生2人に対しては,彼らの要望に応え,微分積分学の基礎から指導を行い,「非線形微分方程式の解の大域構造の把握」という研究内容に触れ一部であるが最先端の内容を教授した。
◎特色ある点及び今後の検討課題等
 解析学の基礎となる微分積分学を習得していない学部生と大学院生に対して,如何に短期間で理解を深め,習得させることができるかを常に考えている。
 
<研究活動>
研究成果の発表状況
論】@平成19年:Comparison theorems for perturbed half-linear differential equations, Euler's 300 Birthday Anniversary volume (F.I.D.A) "Functional Equations; Integral Equations; Differential Equations and Applications" of International Journal of Applied Mathematics and Statistics,9, (2007), pp. 77−94.(共著)
A平成19年:The asymptotic behaviour of solutions of a class of nonlinear second order differential equations, Bulletin of the London Mathemactical Society, 39, (2007), pp. 413−418. (共著)
B平成19年:Oscillation theorems for differential equations involving nonlinear Sturm-Liouville operator, Georgian Mathematical Journal, 14 (4), (2007), pp.737−768.(単著)
C平成19年:Regularly varying solutions of half-linear functional differential equations with retarded arguments, Acta Mathematica Hungarica (to appear) (単著)
D平成19年:Oscillatory behavior of second order neutral differential equations with positive and negative coefficients. Applications and Applied Mathematics (to appear)(共著)
発】@平成19年9月:遅れ型半分線形微分方程式の正則変動関数解について 日本数学会秋季総合分科会, 東北大学
A平成20年2月:2階半分線形関数微分方程式の正則変動関数解の存在について 振動理論ワークショップ −福岡 2008 福岡大学
共同研究(幼,小,中,高等学校及び特殊教育諸学校教員との共同研究を含む)の実施状況
@非線型常微分方程式の漸近解析とその応用に関する研究  研究代表者:宇佐美広介(広島大学准教授)科学研究費補助金
A非線形常微分方程式の振動性・非振動性の精緻な解析を目指して 研究代表者:本人 科学研究費補助金
学会活動への参加状況
@平成19年8月28日〜29日:「上越教育大学における微分方程式セミナー」出席(上越教育大学)
A平成19年9月21日〜24日:日本数学会秋季総合分科会出席(東北大学)
B平成20年2月10日〜11日:振動理論ワークショップ 福岡 2008 出席(福岡大学)
C平成20年3月22日〜26日:日本数学会年会出席(近畿大学)
◎特色・強調点等
 非線形 Sturm-Liouville 型の微分方程式の非振動解の無限遠における漸近挙動をセルビアの Karamata が創始した正則変動関数理論の枠組みで考察するということを世界に先駆けて行った。
 
<社会との連携>
社会的活動状況
@国際誌「International Journal of Dynamical Systems and Differential Equations」の論文審査
A国際誌「Abstract and Applied Analysis」の論文審査