【情報基盤センター】
 

 
大 森 康 正(准教授)
 
<教育活動>
授 業
【観点1】教育方法及び成績評価面での取組
 学部,大学院ともに,最近の研究成果,事例および実践例を取り込んで内容構成を研究し,パワーポイント,映像などによるマルチメディアの活用,情報基盤センターに導入されている講義支援システムを用いて,授業資料の事前配布,シラバス提示,授業後に学生同士で行うディスカッションの場の提供など,内容の理解を高める工夫や,予習・復習が容易になるような工夫を行った。また,一部の科目では試行として毎回の授業後に理解内容を書かせるなど学生の理解状態を把握するための工夫を行った。成績評価の面では,出席,レポート,小テストおよび授業態度などを総合的に考慮し行った。
【観点2】教育の達成状況
 技術分野に在籍した院生および学生の多くは教職関連に就いており,一定の成果を得ていると考えられる。
研究指導
【観点1】学部
 技術分野在籍の学部生1名(4年)に対して卒業研究の研究指導を行った。その研究内容は,インターネット,携帯電話などの情報通信技術を用いて地域情報を地図上で整理できる地域コミュニケーションサイトの開発である。研究の過程で,研究の方法,心構えなどを考える機会を多く設けるなど工夫をおこなった。
【観点2】大学院
 生活・健康系講座(技術)修士課程在籍の院生4名の研究指導を行った。主な研究内容は,情報モラルに関する教材開発,情報教育にオントロジーに基づく教材開発,教室での利用を意識した電子ポートフォリオなど,である。各研究内容共に,教育現場を意識させるように工夫をした。特に現場経験の無い院生が行う教材に関わる研究については,理論と実践の乖離を防ぐために,本学に派遣されている現職教員の意見,附属の研究授業の様子や場面分析演習などで行った分析などを念頭に置き研究を行うように努めた。それら研究成果の一部は日本産業技術教育学会で発表している。
◎特色ある点及び今後の検討課題等
 昨年度に引き続き,情報通信機器を用いて学生が授業および研究上の注意点,学習目標,その日の授業内容などをわかりやすく伝えるように教育方法の研究を行い実施した。しかしながら,毎回の授業における学生の理解状態の把握については一層の創意工夫が必要と思われる。来年度以降に情報システムを活用して学生と教員で理解状況を共有できる取り組みを実施する予定である。
 
<研究活動>
研究成果の発表状況
発】@平成19年11月:「技術科教育における情報モラル教材の開発」,日本産業技術教育学会第20回北陸支部大会
A平成19年11月:「中学校技術分野「情報とコンピュータ」におけるオントロジーとその活用について」,日本産業技術教育学会第20回北陸支部大会
◎特色・強調点等
 情報モラル教材は従来の教材とは異なり,紙メディアのボードゲームとコンピュータによるマルチメディア教材を有機的に結合した新しい教材である。さらにオントロジーは教科の学習内容を体系的に整理した知識モデルであり,今後の活用が期待されている。
 
<社会との連携>
社会的活動状況
@「教育の情報化」支援協力者会議(上越教育大学情報基盤センターの事業)
Ae-Learning World2007において上越教育大学情報基盤センターの事業の研究事例報告を実施
B上越市大島区および柿崎区における情報通信基盤の整備方式に関する意見書
◎社会への寄与等
(1)上越教育大学情報基盤センターの事業『情報教育等の実践的指導力を備えた教員の養成・研修−「情報モラルを核とした情報教育」及び「学校教育の情報化」の推進−』を推進する母体であり上越市教育委員会,NPO法人上越地域学校教育支援センター,情報基盤センター,地域連携推進室,学内の関係者などが参加する「教育の情報化」支援協力者会議の委員として教員養成・研修コンテンツの作成,研修会の開催などを行い,地域の「教育の情報化」の推進に積極的にかかわった。また,その成果の一部を,講演等により広く知らしめた。
(2)上越市大島区および柿崎区の情報基盤整備に関して意見を述べるなど,地域の情報格差解消に関して積極的に関わった。