6 附属施設等
 
(1) 附属図書館
@ 附属図書館
ア 設置の趣旨(目的)及び組織
 附属図書館は,教育及び研究活動に資するため,図書・雑誌・その他の資料を一元的に収集・整理・保存し,本学の学生及び職員の利用に供することを目的として設置されている。組織は,附属図書館長(併任)のもと,学術情報課長,学術情報チームの中に情報管理,情報サービスの各主査を置いている。
イ 運営・活動の状況
 学習・教育・研究に必要な図書・雑誌等の収集・提供を引き続き行うと共に,電子ジャーナルを含む電子的情報資源へのアクセス拡大や利用指導にも努めた。入館者総数は100,474人と初めて10万人を超えた。開館日数は349日であった。
 今年度実施した主な事項(企画)は以下のとおりである。
@)基本学術研究図書・学習用図書の選定及び収集
 昨年度同様,全学の教員に対して推薦依頼を行い,それに基づき基本学術研究図書,学生用図書及び雑誌バックナンバーを収集した。また,シラバス掲載図書の網羅的収集とともに,チーム内で学生用図書,学生リクエスト図書,参考図書,地域資料,寄贈資料などの選定を行った。本年度に学習用図書・教養図書は1,390冊,シラバス掲載図書は入手可能な50冊をそれぞれ購入した。
A)ガイダンス等の実施
 昨年度と同じく,新入生図書館利用ガイダンス,文献の探し方ガイダンス,電子ジャーナル講習会などのほか,教員の希望による個別のガイダンスを実施した。さらに,学部共通授業「教育情報概論」に参加し,主に著作権について解説した。
B)機関リポジトリ構築
 本学の機関リポジトリを,情報メディア教育支援センターの協力により構築している。今年度は以下のような事項を実施した。
a)情報メディア教育支援センターのサーバ上に機関リポジトリ基本ソフトを導入。
b)シンポジウム「教育系サブジェクトリポジトリの可能性を求めて」(東京学芸大学)に職員2名参加。
c)初期的コンテンツとして本学研究紀要論文のうち656件(平成5〜16年度)を外部委託により電子化。
C)開館時間延長に関するアンケートの実施
 学部学生,大学院生を対象に,図書館の開館時間の延長について,Active Campus を用いたアンケートを行った。
D)加除式図書の追録購入タイトルの見直し
 昨年度は購入洋雑誌のうち共通経費分のタイトルの見直しを行い38タイトルを中止としたが,同様に毎年経費がかかるものとして加除式図書の追録がある。この見直しを行い3タイトルの追録購入を中止することとした。
E)市内機関との共同で「しおり」を作成・配布
 上越市内の3つの文化機関(市立図書館,小川未明文学館,小林古径記念美術館)と共同で,「しおり」(全8種類)を作成し,配布した。
ウ 優れた点及び今後の検討課題
@)図書館資料購入費
 電子ジャーナルや外国雑誌の購入価格が毎年値上げされる現状においては,現在の図書館資料購入費では,最低限必要な図書類も購入が困難となることが予想される。教育・研究・学習に必要な資料購入予算を安定的に確保する方策の検討が急務である。
A)情報リテラシーの向上支援
 図書館利用促進のため,各種のガイダンス等を実施した。また,学部1年向け授業「教育情報概論」における図書館担当部分への学生の反応は良かったが,情報リテラシー向上のためには,講習会の方法,内容をさらに検討する必要がある。また,より積極的な授業参加についても検討すべきである。
B)地域社会への貢献
 地域住民の利用は増えているが,今後は地域の公共図書館などとの連携・協力の推進を検討する必要がある。
C)資料の配置,保存,収納
 当館の資料収容力は約30万冊であり,既に満杯となった書架が増えてきている。来年度に古い電動集密書架の更新を行うが,効率的な資料再配置や新たな保管スペースの確保が必要である。
D)機関リポジトリの構築と運用
 本学の機関リポジトリは,サーバを立ち上げ,本学研究紀要論文の電子化を行った。まずこのコンテンツを登録し,学内公開してさらにコンテンツを収集したうえで,学外公開しなければならない。システムの改良,データの登録,学内広報などのほか,学外のシステムとの連携も図っていく必要がある。
A 運営委員会
ア 設置の趣旨(目的)及び組織
@)組織設置の趣旨(目的)
 館長の諮問に応じ附属図書館の運営に関する重要事項を審議するために置かれている。
A)組織の構成及び構成員等
 附属図書館長,各専攻長,及び学術情報課長の計5名により構成され,附属図書館長が委員長となる。
イ 運営・活動の状況
@)委員会等の開催状況
平成20年度は1回開催した。
第1回:平成20年4月25日(金)
A)審議された主な事項
第1回:平成20年度附属図書館業務計画,平成20年度附属図書館経費(図書購入費,附属図書館運営費),休日の開館時間
B)重点的に取り組んだ課題や改善事項及び前年度の検討課題への取組状況等
 昨年度の洋雑誌の購読見直しに引き続き,加除式図書の追録購入の見直しを行った。今後も限られた予算の中で必要な資料を購入するため,財源の確保や購読資料の見直しを行う必要がある。
 図書館の開館時間に関しては,委員会の意見に基づきアンケートを実施した。