【社会系コース】
 


赤 羽 孝 之(教 授)
 
<教育活動>
授 業
【観点1】教育方法及び成績評価面での取組
 地理学は地表面に関わり景観的で実証的な性格をもつ為,パワーポイント・景観写真・統計・地図などをなるべく利用し,対話型の授業を心がけた。成績評価も筆記試験の成績のみでなく,日常的な出席数や受講姿勢なども取り入れ,試験結果と出欠・態度をほぼ同じ比重で評価した。
【観点2】教育の達成状況
 受講学生による授業評価の結果を見ても,一部を除き,大半の受講生の評価は良好であり,授業は概ね,その目標は達成されていると考えられる。問題は,意欲に問題のある一部の受講生に対する今後の対応を如何にするかであろうと思われる。
研究指導
【観点1】学部
 卒業研究『新潟県上越市安塚区における過疎化の実態』を現地調査も含めて指導した。
【観点2】大学院(修士課程,博士課程)
 研究セミナーT・Uを通じた指導に関して,M2院生の修論研究では,留学生2人のために文献・書籍を用意するだけでなく,論文チューター2人を付け,教員自身も執筆指導,文章の添削なども行った(M2留学生1人は研究能力・姿勢に問題があり,修論未提出となった)。M1:2人は日本人であり,各自の課題と研究目的・方法に従った指導を行った。研究生3人も留学生(内1人は後期から)であり,留学生の経済的理由もあって文献等を研究費で購入貸与し,研究室で指導を行った。基本は,前期・後期を通じたゼミ指導であるが,各種の先行研究の論文の輪読,修論研究の調査結果の中間報告などを行った。
 
<研究活動>
研究成果の発表状況
論】@平成21年3月:(2)高田平野,『日本の地誌 首都圏U』C.新潟県,519〜527.(単著)W甲信越地方の地域誌,朝倉書店
他】@平成20年9月:上越教育大学の立地と周辺環境の変化.『上越教育大学三十周年記念誌』上越教育大学,192〜194.
国際研究プロジェクトへの参加状況
@平成20年8月25日,講演「日本,新潟県上越地方の風土」ハルビン師範大学外国語学部日語系 代表者:赤羽孝之(上越教育大学),海外交流事業
A平成20年8月27日,講演「日本,新潟県上越地方の風土」濱才日本語学校(ハルビン市南岡区西大橋) 代表者:赤羽孝之(上越教育大学),海外交流事業
学会活動への参加状況
@平成20年11月:人文地理学会大会(於:筑波大学)
 
<社会との連携>
社会的活動状況
@1月:上越市北陸新幹線建設促進期成同盟会顧問,A上越市新幹線新駅地区土地区画整理審議会委員,B上越市建築紛争調整委員会委員
 


佐 藤 芳 徳(教 授)
 
<教育活動>
授 業
【観点1】教育方法及び成績評価面での取組
@教育方法
 大学院の「自然地理学特論」では,自然地理学の最新の研究成果を取り入れ,資料等の教材化も念頭に入れて構成した。学部の授業では,環境科学的内容を充実させたほか,地理学実験などの実験科目を中心に,学生が地理的現象を具体的に取り扱えるよう授業内容を工夫した。また,IT機器を必要に応じて導入した。
A成績評価
 学生の努力を成績に反映し、学生が評価に納得するよう工夫した。
【観点2】教育の達成状況
 授業目標は,概ね達成できた。授業評価を教育に活かし,教育効果も向上したと考えられる。
研究指導
【観点1】学部
 卒業研究においては,地理学関係,特に自然地理学を中心に指導を行った。
【観点2】大学院
 修士論文作成においては,自然地理学関連の論文指導を行った。
その他の教育活動
@新潟産業大学で非常勤講師として,年間30時間担当した。
 
<研究活動>
研究成果の発表状況
発】@平成20年5月:高田平野における被圧地下水の水質と安定同位体組成.日本地球惑星科学連合2008年大会
共同研究(幼,小,中,高等学校及び特殊教育諸学校教員との共同研究を含む)の実施状況
@独立行政法人産業技術総合研究所 客員研究員 「広域地下水流動系の研究」
学会活動への参加状況
@日本水文科学会編集委員
 
<社会との連携>
社会的活動状況
@新潟県環境影響評価審査会委員(新潟県)
A新潟県環境審議会委員(新潟県)
B上越市水道水源保護審議会委員(上越市, 委員長)
Cダム水源保全・涵養検討委員会(上越地域水道用水供給企業団,副委員長)
D上越市環境審議会委員(上越市)
E長岡市地下水対策協議会委員(長岡市)
F上越水資源開発利用協議会顧問(上越市,妙高市)
G上越市大規模開発行為審議会委員(上越市)
H糸魚川市環境審議会委員(糸魚川市,委員長)
◎社会への寄与等
(1)上越地域水道用水供給企業団ダム水源保全かん養活動
(2)上越市ガス水道局植林活動
 


鈴 木 敏 紀(教 授)
 
<教育活動>
授 業
【観点1】教育方法及び成績評価面での取組
@経済理論の数式化,グラフ化の基本的能力を身に付けさせ,統計資料から表及び図の作成能力を身に付けさせた。
A新聞の経済欄から現在の経済問題を理解させ,同時にその理論を学習した。
Bレポートと試験問題を組み合わせ,理解度を確認し,成績評価を行った。
【観点2】教育の達成状況
@社会人として最低限必要な経済学的素養を身に付けさせた。
研究指導
【観点1】学部
@公民教材開発論において資源循環型社会の構築に向けて必要な理論的素養を身に付けさせた。
A実践セミナーT「社会」において,中学校公民分野の教材開発を基に授業内容及び授業方法を指導した。
【観点2】大学院
@修士論文「中国のビジネスホテルの経営革新に関する調査・研究」及び「日中の電子商取引に関する比較研究」の作成に当たり,文献,資料,調査,研究等に関し指導を行った。
A実践場面分析演習T「社会」において,中学校公民分野の教材開発を基に授業内容及び授業方法を指導した。
その他の教育活動
@長岡工業高等専門学校において授業科目「経済学」及び「社会学」を講義した。
◎特色ある点及び今後の検討課題等
(1)公民教材開発論における資源循環型社会形成推進に向けた理論の授業成果を冊子にまとめ,授業研究に寄与した。
(2)実践セミナーT「社会」・実践場面分析演習T「社会」における公民分野の授業成果を冊子にまとめ,授業研究に寄与した。
(3)経済学専門書の読解力を身につけさせるため,さらなるレポートの数を増やす必要がある。
 
<研究活動>
◎特色・強調点等
(1)「労働疎外の理論と現実」について研究。
(2)市場利子率の形成に関する理論的研究を継続。
 
<社会との連携>
社会的活動状況
@新潟県立中央病院倫理委員会副委員長
A出前講座:「地域づくり」「初等中等教育のための経済教育」
B上越市柔道クラブ顧問
C大和小学校青少年健全育成協議会会長
D学習支援教室主宰
◎社会への寄与等
(1)新潟県立中央病院倫理委員会副院長として医療倫理に関して提言し,問題解決に寄与した。
(2)上越市柔道クラブ顧問として,上越地域の小・中・高の児童生徒の柔道指導に当たり,柔道の普及と向上に寄与した。(ボランティア)
(3)新潟県柔道連盟より「柔道功労者」として表彰された。(平成21年3月22日)
(4)大和小学校区青少年健全育成協議会会長として地域の子どもたちの健全育成のために活動した。特に夏休みの「大和神社奉納子ども相撲大会」で相撲体操の型を披露し指導した。(ボランティア)
(5)週二回,学習支援教室を主宰し,大和小学校区の児童の学力向上に寄与した。(ボランティア)
 


藤 澤 郁 夫(教 授)
 
<教育活動>
授 業
【観点1】教育方法及び成績評価面での取組
 学部授業では,「倫理学概説」において,社会科の教科専門科目としての性格を考慮して,社会への広い視野を確保するために,倫理,法,政治といった社会の基礎となる規範現象全般に目を向けることを意図した。また「倫理学文献講読」においては,ミルの『自由論』をとりあげ,現代の自由論の基調となる「危害原則」を英文テキストによって確認することを目指した。また,大学院の授業「倫理学特論」においては,思想史の観点から,古代ギリシャ哲学・倫理学を講義したが,初期キリスト教の思想史的な使命についても考察を加えた。
【観点2】教育の達成状況
 大学院の授業については,優れたレポートを多数受領できて,概ね所期の目標は達成できたと考えるが,学部の試験結果から,授業内容はさらに平易な紹介と,学生の問題意識にさらに肉薄する必要を感じたもので,この点は今後の課題となる。
研究指導
【観点1】学部
 昨年より指導してきた学生がロックの自然法に関する卒業論文を完成することができた。イギリス経験論の基礎文献であるロックの自然法論を,ラテン語原文とその英訳を参照しながら,学生はよくまとめたと思う。学生の努力を多としたい。
【観点2】大学院
 M1の院生,M2の院生,都合2名の指導を行った。修士論文も水準のものが出来上がり,東京都から派遣の院生も,よく努力し研究態度も真摯なものがあり,一応の達成をみたことは喜ばしい。M1の院生はギリシャ哲学を研究対象としたので,ギリシャ語初級からの学習を含め,よく指導方針にそう努力をしてくれたと思う。
その他の教育活動
@平成20年4月〜9月:国立療養所新潟病院附属看護学校非常勤講師として「論理学」を担当した。
A平成20年10月〜平成21年3月:新潟県立看護大学非常勤講師として「哲学」を担当した。
 
<研究活動>
研究成果の発表状況
論】@平成21年3月:「ロックの自然法論」(単著)上越教育大学研究紀要 第28巻pp.167-182.
学会活動への参加状況
@ギリシャセミナー参加:平成20年9月13〜14日,千葉大学
 


松 田 愼 也(教 授)
 
<教育活動>
授 業
【観点1】教育方法及び成績評価面での取組
 宗教学文献講読では配布資料が年々の追加で過多になっていたので精選に努めた。宗教学特論では講義最後に討議の時間を設定した。成績評価については,従来通り,記述式の試験に出席状況を加味する仕方を踏襲した。
【観点2】教育の達成状況
 学部講義ではいずれの講義においても試験成績において予定した水準にほぼ達成した。ただ興味関心の啓発については不足を感じ,工夫の余地があると考えている。大学院については成績面でも院生の興味関心面でも満足のいくものであった。
研究指導
【観点1】学部
 卒業研究指導3名いずれも,就職活動その他の理由により卒業論文執筆開始が例年より遅くなり,最後までやきもきさせられた。ただし提出された論文についてはそれなりの水準を維持することができ,この点に関しては安心した。
【観点2】大学院(修士課程,博士課程)
 免P2年次生1人であったが,普通教育実習においても高い評価と信頼を受け,また修論に向けての準備も着々と進み,満足すべき状況にあった。
その他の教育活動
 新潟県立看護大学において非常勤講師として「宗教学」を講義した(前期)。
 中学校実習ではゼミ生の授業参観・指導に直江津東中,牧中へ赴いた。小学校実習ではゼミ生の授業参観・指導に附属小,飯小,美守小へ行き,また教育実習委員として担当校飯小,美守小の実習生全体への指導も行った。
特色ある点及び今後の検討課題等
 講義科目においては講義内容に沿った独自の配布資料を準備し,情報量の確保に努めている点が特色と考えている。今後の課題としては,講義形式のためもあり学生の発言が少ないので,討議を通じて学生の主体的参加を促すことにあると考えている。
 
<研究活動>
◎特色・強調点等
 現在,宗教は人類諸文化における統合の核心をなすものであるとの観点から,宗教の定義の再整理を進めている。また,同じ観点から日本文化の特徴を捉え方と,それをいかに教育に中に活かすかについて,考察を進めている最中である。
 
<社会との連携>
社会的活動状況
@上越市文化財調査審議会委員
◎社会への寄与等
 平成20年度は前項記載の委員のみであり,それも実質活動がなく,その意味では社会貢献はなかったに等しい。
 


山 本 友 和(教 授)
 
<教育活動>
授 業
【観点1】教育方法及び成績評価面での取組
 学部では,各講義・演習内容の連続性と関連性に留意した指導を行うとともに,教材開発にかかわる成果等については『社会科教育法研究・2008年度』という冊子にまとめた。大学院では,社会科・公民教育の基本概念について習得させた上で,比較社会科教育学研究の成果を踏まえた授業分析も行った。成績評価に関してはオリエンテーション時に説明を行うとともに,期末試験前には質問時間も設定した。
【観点2】教育の達成状況
 学生・院生の授業評価を見る限り,達成状況は良好と判断できる。
研究指導
【観点1】学部
 学部では2名(3年生が1名,4年生が1名)の学生に対する卒業研究指導を行った。ゼミの初年次は各自の研究テーマとかかわる文献・先行研究の講読と分析を中心に行い,研究課題を明確化させた。ゼミの2年次では各自の論文構成に沿った個別指導を中心とし,教材化やカリキュラム開発といった臨床的なあり方を意識しながら助言を行った。
【観点2】大学院(修士課程,博士課程)
 大学院では2名(M1が1名,M1が1名)の院生に対する修士論文指導を行った。ゼミの初年次は各自の研究テーマとかかわる文献・先行研究の講読と分析を中心に行い,研究課題を明確化させた。ゼミの2年次では各自の論文構成に沿った個別指導を中心とし,教材化やカリキュラム開発といった臨床的なあり方を意識しながら助言を行った。
その他の教育活動
 群馬大学非常勤講師として「中学校社会科指導法C」及び「公民科指導法」の集中講義を担当した。新潟産業大学非常勤講師として「社会科・公民科指導法T」及び「社会科・公民科指導法U」の集中講義を担当した。本学では,教職講座の講師も務めた。また,教育実習における指導学生の研究授業には,積極的に参加した。
特色ある点及び今後の検討課題等
 講義においても課題研究と発表活動を取り入れ,能動的な学習となるように工夫した。演習では受講生の問題意識や研究テーマに沿った内容を設定し,各自の問題意識の深化と専門性の追究を実現できるように工夫した。
 
<研究活動>
研究成果の発表状況
著】@平成20年7月:『社会科授業力の開発 小学校編』(共著)明治図書
A平成20年7月:『社会科授業力の開発 中学校・高等学校編』(共著)明治図書
B平成21年3月:『初等社会科教育研究』(共編著)学芸図書
論】@平成20年10月:『小・中学校教師による社会科教科書に対する評価の分析的考察』(単著)上越社会研究第23号(上越教育大学社会科教育学会),pp.1-10.
業】@平成20年9月:『義務教育教科書に関する教師の意識及び保護者の要望についての調査 調査結果報告書(最終報告)』(共著)教科書研究センター
A平成20年11月:『書評:「確かな学力」を育む小学校社会科の授業づくり』(単著)学藝社会第24号(東京学芸大学社会科教育学会),pp.81-82
共同研究(幼,小,中,高等学校及び特別支援学校教員との共同研究を含む)の実施状況
@義務教育教科書に関する教師の意識及び保護者の要望についての調査 代表者:新井郁男(上越教育大学名誉教授) 教科書研究センター・教科書に関する意識調査委員会
A中学校社会科における金融・経済教育の単元開発に関する実証的研究 代表者:山本友和(上越教育大学大学院) 上越教育大学及び加茂市立加茂中学校
B平成20年度版学習指導要領の趣旨を生かした社会科の授業づくりに関する先導的・実証的研究 代表者:山本友和(上越教育大学大学院) 上越教育大学社会科教育研究プロジェクト
学会活動への参加状況
@平成20年度:日本公民教育学会理事・副会長,A平成20年度:日本社会科教育学会評議員,B平成20年度:全国社会科教育学会理事,C平成20年度:日本公民教育学会出版編集委員会委員,D8月1日〜3日:日本環境教育学会第19回大会出席,E10月10日〜12日:日本社会科教育学会第58回全国研究大会出席
◎特色・強調点等
 社会科単元の開発と実践,望ましい社会科教科書についての調査・研究等を通して,教育実践現場における臨床研究のあり方に多少なりとも寄与したといえる。
 
<社会との連携>
社会的活動状況
@新潟県国際理解教育推進協議会委員,A新潟県上越市公民館運営審議会委員,B教科書研究センター特別研究員,C教科書に関する意識調査委員会委員
◎社会への寄与等
 学会活動,公民館活動,教育現場の問題解決,教科書の改善等に多少なりとも貢献したと考える。
 


浅 倉 有 子(准教授)
 
<教育活動>
授 業
【観点1】教育方法及び成績評価面での取組
 学部・大学院とも, 各授業の第1時間目に, 授業のおおよその進め方, 評価方法について説明を行っている。
 また中学校社会歴史的分野・高校日本史の記述の学説による変化などに言及しつつ, 絵画資料などを含む基本的な資料の扱い方や, 学校現場における応用に付いて理解を高める工夫を行っている。
【観点2】教育の達成状況
 修了生の内1名は, 現在学会誌への投稿論文を準備中である。
 また,修了生の内1名と卒業生の内1名がそれぞれ新潟県と愛知県の小学校教員試験に合格し, 卒業生1名が公務員試験(警視庁)に合格,もう1名は本学大学院修士課程に進学, さらに修了生1名が新潟県の小学校で臨時採用された。
研究指導
【観点1】学部
 3名の卒業論文の指導を行った。学部では3・4年生を一緒にゼミを行い, 研究に取り組む姿勢, 資料の分析方法をはじめとする研究の手法等が共有されるよう配慮している。
 また議論する能力の育成に努めている。そのほかに4年生については, 資料読解など論文を完成させるためのゼミを個別に行なった。 さらに, 卒論・修論作成のための合同合宿を実施した。
【観点2】大学院(修士課程,博士課程)
 2名の修士論文の指導と1名の研究生の指導を行った。大学院では1・2年生を一緒にしてゼミを行い, 研究に取り組む姿勢, 資料の分析方法をはじめとする研究の手法等が共有されるよう配慮している。
 また議論する能力の育成に努めている。そのほかに修士2年生については, 資料読解など論文を完成させるためのゼミを個別になった。さらに, 卒論・修論作成のための合同合宿を実施した。
その他の教育活動
 学部・大学院ともゼミ生の研究授業を参観し, 事後指導を行なった。また教材について 事前にアドバイスをした。
特色ある点及び今後の検討課題等
 授業では, 単調な講義にならないようAV教材を用いるなど, 教材や授業方法に配慮している。研究指導については, 学生の能力を引き出すように努めながら, 懇切で厳しい指導を行っていると考える。
 
<研究活動>
研究成果の発表状況
著】@平成21年2月:『直江兼続』(共著)高志書院
A平成21年3月:『高田藩 榊原家史料目録・研究』(共著)上越市総合博物館
B平成21年3月:『姨捨棚田の文化的景観歴史的調査報告書』(共著)長野県千曲市
論】@平成21年3月:「松代城地の払下と真田家の道具類(宝物)の管理」(単著)松代,22号,1-14頁
業】@平成21年3月:「近世における春日山城跡」(単著)国指定史跡 春日山城跡保存管理計画書,上越市教育委員会
発】@平成20年11月:「近世・近代における上杉家の文書管理」(単)上杉氏史料研究会(新潟大学)
学会活動への参加状況
@5月17日〜18日:2008年度歴史学研究会大会出席,A7月5日〜6日:第6回考古学と中世シンポジウム「動物と中世社会」に参加,B11月3日:上杉氏史料研究会に参加
◎特色・強調点等
 従来研究の蓄積が乏しい, 近世から近代を通した大名家(華族家)の文書・道具類の管理に関する研究を精力的に行った。また, 女性史の観点で直江兼続研究を見直し, 斬新な知見を提示するとともに, 武家女性が儀礼を通して果たした社会的役割に関する研究を継続して行なった。さらに,史跡整備や文化財指定にかかわる研究に着手した。
 
<社会との連携>
社会的活動状況
@5月:講演「上杉伯爵家の宝物超整理法」(米沢市上杉博物館),A上越市文化財調査審議会委員,B長野県文化財審議会委員,C上越市大規模開発行為審議会委員,D上越市歴史的建造物調査専門委員,E榊原家資料調査会委員,F「上越ゆきみち会議」座長,G上越市歴史文化基本構想等策定委員,H新潟県道路安全性・走行性検討委員会委員,Iユートピアくびき振興財団理事,J上越市指定管理者選定委員,K史跡春日山城跡保存管理計画策定委員,L9月:講演「近世・近代における上杉家の宝物管理」(上越市公文書館準備室),M6月:講演「近世・近代における大名家の宝物管理」(長野県立歴史館),N10月:「女性から見た戦国時代」(附属中学校における授業)
◎社会への寄与等
 地域の文化や歴史の掘り起こしと, それらによる人々の歴史認識の形成について, また地域に存在する貴重な文化財や歴史資料の保持と活用等について, 一定の寄与を果たしていると考える。
 


茨 木 智 志(准教授)
 
<教育活動>
授 業
【観点1】教育方法及び成績評価面での取組
 学部学生対象の授業では,昨年度同様に,社会科の教材開発能力の育成に留意した。そのため,学生の学習状況及び教育実習の学校種と時期を考慮した上で,教科内容の基礎的な知識を踏まえた探究能力の充実,教材開発に関わる技能の向上及び教育実践場面における表現能力の向上に努めた。一方で,学生自身による学習成果の確認を促すために,成果の一部を,公民教育の山本友和教授,地理教育の志村喬准教授と共同で社会科教育学研究室紀要『社会科教育法研究2008年度』として発行した。
 大学院学生対象の授業では,学生各自の理論構築に向けた研究能力の育成を目指し,同時に基礎的な社会科教育の理論の説明にも留意した。そのため,各種の社会科教育・歴史教育の理論や教育内容を紹介及び検討すること,あるいは学生の要望による個別的な事項を取り上げることを進めた。各自の目標達成の参考とするために,学生の探求の成果をレポート集にまとめた。
 成績評価については,シラバスに記載するとともに,授業時でのその確認を継続した上で,厳格な成績評価の実施に努めた。
【観点2】教育の達成状況
 教科教育という担当授業の性格上,教育現場での実践を念頭に置き,その一方で,教員採用試験をも意識した授業内容を考慮している。特に基礎的な事項に時間をかけることを心がけた。学生による授業評価では概ね好意的な評価を得ている。
研究指導
【観点1】学部
 歴史教育をテーマとする学部学生(4年生3名,3年生2名)に対して,論文作成あるいは各自の課題への具体的な研究方法について,ゼミ等を通じて指導を行った。
【観点2】大学院(修士課程,博士課程)
 歴史教育をテーマとする大学院学生(2年生1名,1年生1名,研究生1名)に対して,論文作成あるいは各自の課題への具体的な研究方法について,ゼミ等を通じて指導を行った。また,一部の学生には特別に勉強会を継続実施した。
その他の教育活動
(1)本学教職講座「社会科」を担当した。
(2)本学附属中学校2008年度教育研究指導者として指導助言を行った。
(3)新潟産業大学で「社会科・地理歴史科指導法U」の集中講義を行った。
(4)学部3年生2名の小学校実習での研究授業を参観・指導し,学部4年生3名の中学校実習での研究授業を参観・指導した。
特色ある点及び今後の検討課題等
 社会科教師としての授業開発能力の育成とともに研究能力の基盤の育成に心掛けている。そのため,学生が自己の向上した能力を自覚し,また自己の取り組みの意義を認識できる授業や研究指導のあり方を工夫してきた。また,昨年同様に実践場面分析演習U・実践セミナーU「社会」において,学部学生と大学院生との連携及び大学と附属学校・公立学校との連携についての模索を継続した。ただし,基礎と応用を同時に追求する教育活動のあり方は今後の検討課題として残されている。
 
<研究活動>
研究成果の発表状況
論】@平成21年3月:『初期世界史教科書考―「世界史」実施前後から検定教科書使用までの各種出版物に焦点を当てて―』(単著)歴史教育史研究,第6号
発】@平成20年10月:『戦後社会科における世界史の教育』(単)日本社会科教育学会
A平成21年3月:『歴史教育史研究としての歴史教材史研究の方向』(単)全国社会科教育学会
学会活動への参加状況
@平成20年度:上越教育大学社会科教育学会役員,A平成20年度:日本社会科教育学会役員,B平成20年度:中等社会科教育学会役員,C平成20年度:総合歴史教育研究会役員,D平成20年度:歴史教育史研究会,E5月17日:日本モンゴル学会2008年春季大会出席,F6月7日:日本学術会議公開シンポジウム出席,G8月31日:総合歴史教育研究会第44回大会出席,H9月19日:歴史教育史研究会第4回例会出席,I9月20〜21日:教育史学会第52回研究大会出席,J10月11〜12日:日本社会科教育学会第58回全国研究大会出席,K10月18日:上越教育大学社会科教育学会第23回研究大会出席,L10月25〜26日:全国社会科教育学会第57回全国研究大会出席,M平成21年3月14日:全国社会科教育学会プロジェクト第2回中間報告会出席
◎特色・強調点等
 社会科教育・歴史教育の向上のために,歴史的研究の観点からの基盤整備への努力を継続した。特に科学研究費補助金を得た成立期における世界史教育に関する研究による成果の報告に努めた。また,歴史教育史研究に関する研究雑誌の刊行を継続した。
 
<社会との連携>
社会的活動状況
@上越教育大学附属中学校研究協議会研究協力者,A現職教員支援のための「学校コンサルテーション事業」,B社会科の新学習指導要領に関する勉強会,C新潟県教職員組合第58次新潟県教育研究活動
◎社会への寄与等
 本学附属中学校研究協議会を研究協力者として支えた。社会科教育,歴史教育に関わる学会や研究会の運営に参加した。また,歴史教育史に関わる研究会の事務局を担当し,例会開催と研究誌発行を行った。
 さらに社会科の新学習指導要領に関わる勉強会を開催するにあたり,その事務を担当した。
 


小 島 伸 之(准教授)
 
<教育活動>
授 業
【観点1】教育方法及び成績評価面での取組
 教育方法としては,必要な知識の習得という基本を意識しつつも,映像,音楽などの視聴覚的素材,新聞,ロールプレイなども活用して,受講生が意欲的知識習得を関心づけられる手法を試みた。
 成績評価面では,テスト,レポート,授業への参加態度などで優秀な成果を残した受講生に対し,それ以外の受講生との差別化をいかに図るかについて,試行錯誤を試みている。
【観点2】教育の達成状況
 着任初年度であり,担当科目についても経験の薄いものもあったことで,試行錯誤をいろんな点で迫られた年であったが,授業評価アンケート,テスト・レポート・リアクションシートで記入を求めた各授業等の感想を参考にする限り,自身が想定した最低限度の目標は達成されたと考える。
研究指導
【観点1】学部
 学部所属ゼミ生の研究指導において,前期に関しては学生自身が主体的に強い関心をもてるテーマを見つけてもらうため,学生の関心を確認しつつ,関連する文献購読を中心に指導をした。その結果,後期開始後,「小学校教科書における日本国憲法記述の変遷」というテーマが確定したため,資料の収集・整理法,論文構成等,論文執筆に向けた基礎的研究指導を行った。
【観点2】大学院(修士課程,博士課程)
 大学院所属ゼミ生の研究指導において,前期に関しては院生自身が提示したテーマを尊重しつつ,まずは各テーマに関する先行研究の収集,分析を主体的とした指導を行った。同時に,院生が行ったテーマでは論文完成が困難であると予想されたものについて,関連しつつも論文作成が相対的に容易な別テーマを見つけられるように指導を試みた。また,構想発表,中間発表に向けた準備の機会を中心に,資料の収集・整理法,論文構成等,論文執筆に向けた基礎的研究指導を行った。
その他の教育活動
・新潟産業大学経済学部非常勤講師 法学概論T,法学概論U
・目白大学短期大学部非常勤講師 生活と法律
・神奈川県立衛生看護専門学校非常勤講師 社会学,宗教学
特色ある点及び今後の検討課題等
 教育方法としては,論理の重要性,必要な知識の習得・伝達という基本を重視しつつも,映像,音楽などの視聴覚的素材,新聞,ロールプレイなども活用して,受講生が意欲的知識習得を関心づけられる手法的工夫を試みているが,着任初年度を終えた時点における経験として,様々な要改善点も感じられてきている。それらの点については,試行錯誤を重ねながら,更なる改善を心がけていきたい。
 
<研究活動>
研究成果の発表状況
著】@平成21年3月:『宗教と現代がわかる本2009』(共著)平凡社
論】@平成20年6月:『特別高等警察による信教自由制限の論理―皇道大本とひとのみち教団「不敬事件」の背後にあるもの―』(単著)宗教と社会,14号,69-86頁
A平成21年3月:『信教自由に対する宗教団体法施行の影響』(単著)東洋学研究,46号,193-205頁
発】@平成20年6月:『大正〜戦中期における国家・宗教・ナショナリズム』(単)「宗教と社会」学会,第16回学術大会
A平成20年9月:『念法眞教における他力と自力,個人救済と世界救済』(単)日本宗教学会,第67回学術大会
B平成20年10月:『宗教団体法制定の宗教取締に対する影響』(単)上越教育大学社会科教育学会
他】@平成20年8月:『FM-J 「ゼミのあいまに」/横浜から上越へ,をテーマに上越の印象,研究内容などを語る』 FM-J
共同研究(幼,小,中,高等学校及び特別支援学校教員との共同研究を含む)の実施状況
@近現代日本の宗教ナショナリズム―歴史的諸相と展開,グローバリズムの帰結 代表者:小島伸之(上越教育大学) 科学研究費補助金
◎特色・強調点等
 主として,国家―社会―宗教をめぐる諸問題を,歴史的事例から検討する作業を進めている。特に戦前期の宗教政策・宗教法制に関するテーマについて,現代の視点から単に過去を「評価」するという手法を避け,当時の視点(第一次資料)を踏まえつつ,基礎論的に問題を検討することを意識している。戦前の宗教法制・宗教政策という研究テーマとの関連でいえば,従来の先行研究においては,国家―宗教の二者関係として問題把握がなされることが多かったことを批判的に踏まえたうえで,国家―社会―宗教の三者関係的構図を踏まえた問題把握に再構築することを試みている。
 
<社会との連携>
社会的活動状況
@新潟県立看護大学イコールパートナー委員会,学外委員
 


志 村   喬(准教授)
 
<教育活動>
授 業
【観点1】教育方法及び成績評価面での取組
 学部の「初等社会科指導法」「社会科・地理歴史科教育学基礎」では,実践的な野外フィールドワーク体験を取り入れ,それら成果も成績評価に加えた。大学院の「地理歴史科教育論」では,直前の海外研究成果を,現地で収集した学校現場資料を活用し,比較研究の最前線に対し,臨床的視座による批判的検討を促した。
【観点2】教育の達成状況
 学部の「社会科・地理歴史科指導法」は『社会科教育法研究 2008』(山本友和教授・茨木智志准教授と共編)に,学部・院の「実践セミナーU・実践場面分析演習U「社会」」は同『実践報告書』(社会系コース編)にそれぞれ学習成果をまとめ公刊した。また,授業評価では,担当授業で概ね高い評価を得た。
研究指導
【観点1】学部
 3年次1名,4年次2名のセミナー指導を行い,2名とも卒業論文を提出し小学校の教職に就いた(1名は臨時採用)。3年次学生も,夏期休業中に卒業論文作成用の野外でのデータ収集を実施しており,計画的な指導ができたと考える。
【観点2】大学院(修士課程,博士課程)
 修士課程では,免P3年次1名,2年次2名(内1名は現職派遣)が修士論文を提出・修了し,現職を除く2名は教職に就いている(1名は臨時採用)。三つの修士論文とも,教科教育的に高い意義を有する論文であり,研究指導は適切であったと考える。
その他の教育活動
・本学教職講座「社会」講師
・新潟産業大学非常勤講師「社会科・地理歴史科指導法 T」
特色ある点及び今後の検討課題等
 8月より12月末まで,大学教育の国際化加速GPプロジェクト本学取り組み担当者として海外に滞在していたが,事前の研究指導及び電子メールを活用した論文作成支援により,卒業論文・修士論文作成に,学生の主体的な取り組みが強くみられたことが特色である。今後は,その要因を検討し,より自主的な研究への取り組みを促すことが課題である。
 
<研究活動>
研究成果の発表状況
著】@平成21年1月:『地理教育講座 第T巻 地理教育の目的と役割』(分担執筆)古今書院
A平成21年1月:『地理教育講座 第W巻 地理教育と系統地理』(分担執筆)古今書院
B平成21年3月:『日本の地誌 第6巻 首都圏U』(分担執筆)古今書院
論】@平成20年4月:『「ナショナル・カリキュラム地理」準拠「単元計画例」の内容と初等地理カリキュラム編成』(単著)新地理 56-1,pp.15-26
A平成20年6月:『学習材における主題図を探る−教科書・地図帳・参考書での扱い−』(単著)地図,46-2,pp.19-23
B平成20年12月:『イギリス地理教育におけるシティズンシップの位置づけと実践−犯罪の地理授業を例に−』(単著)中等社会科教育研究,27,pp.1-12
C平成21年3月:『イギリスの地理授業におけるESDの取り組み−授業づくりのモデルと理論的背景−』(単著)地理,54-3,pp.64-73
業】@平成20年11月:『現代タイ理解を深める社会科授業開発−タイ北部山岳少数民族の事例を通して−』(共著)新潟大学教育学部附属教育実践総合センター研究紀要 教育実践総合研究 7,pp.21-45
A平成20年4月:『雑誌「地理」書架』(単著)地理(古今書院・月刊)第53巻4号から54巻3号までの各項1p.(12号除く)
発】@平成20年5月:『英国地理学協会年次大会にみる地理教育・地理学・関連機関の関係性』(単)東北地理学会春季学術大会
A平成20年7月:『2008年版「ナショナル・カリキュラム地理(イングランド)」の内容構成と開発原理に関する若干の考察』(単)日本地理教育学会 第56回大会
B平成21年3月:『地理教育におけるサンプル・スタディに関する考察』(単)日本地理学会2009年春季学術大会
共同研究(幼,小,中,高等学校及び特別支援学校教員との共同研究を含む)の実施状況
@地理的技能と学力を測定するテストのあり方に関する研究 代表者:志村喬(上越教育大学)文部科学省科学研究助成金 基盤研究C
A地理教育におけるESD(持続可能な開発のための教育)カリキュラム開発の総合的研究 代表者:中山修一(広島経済大学)文部科学省科学研究費 B
B子どものための安全マップ作成カリキュラムと防犯教育教材の開発に関する地理学的研究 代表者:大西宏治(富山大学)文部科学省科学研究費補助金 B
C社会系教科目の授業実践を支援する学習材の開発−教師・学習材・子どもの相互関係の解明を目指して 代表者:草原和博(鳴門教育大学)兵庫教育大学大学院連合研究科共同研究プロジェクトT
学会活動への参加状況
@日本地理教育学会 評議員及び学会誌編集委員,A日本地理学会 代議員及びEjournalGEO地理教育部門編集委員,B日本国際地図学会 評議員及び学校での地図利用促進ワーキンググループ員,C地理科学学会 学会誌編集委員会委員
在外研究の状況
@7月19日〜12月11日:イギリス,リテラシー育成型の教科授業開発と評価研究
A3月1日〜3月5日:イギリス,イギリス初等教育における地図活用に関する資料収集
B3月14日〜3月25日:イギリス・アメリカ,英米における地理学習教材開発と使用に関する資料収集
◎特色・強調点等
 第1の特色は,大学教育の国際化加速プログラムGPの本学取組担当者としてロンドン大学教育研究大学院地理教育学教室に滞在し,今までのイギリス地理教育研究成果をもとに現地実態調査を実施したことである。英国内での各種研究・実践活動への参加は,国際的な研究交流も派生させ,その後の英米における在外研究に繋がるグローバルな研究活動を遂行した。なお,成果は学術論文や学内外の授業・講演で発信している。第2は,地理教育講座並びに日本地誌講座という地理教育学・地理学分野の権威ある書籍で,分担領域における第一人者として執筆し成果を公開したことである。
 
<社会との連携>
社会的活動状況
@上越市みんなで防犯安全安心まちづくり推進会議(会長),A上越市教育ファームモデル事業推進協議会委員,B新潟市民大学「地図と空中写真から地域を読み解く」講師,C新潟県社会科教育研究会春季研究大会講師,D新潟県立新井高等学校新入生意識啓発講演会講師,E新潟県社会科教育研究会第56次全国巡検(千葉県)講師,F上越教育大学附属小学校共同研究者,G第2回日本地理オリンピック選手権大会新潟県大会実行委員長,H国際地理学連合地理教育委員会2009年日本筑波大会実行副委員長(巡検部門責任者)
◎社会への寄与等
 上越地域レベルでは,学校教育に関するニーズや課題解決への協力(上記ACDEほか)に加え,社会的課題に関する全市的な取組にも会長として引き続き協力した(@)。全国レベルでは,従来からの学会活動に加え,国際的な地理教育活動への展開へ参画・尽力した(GH)。とりわけ,新潟市の市民大学講座(B)は,受講者から好評で,講義内容の出版物掲載へと展開した。
 


下 里 俊 行(准教授)
 
<教育活動>
授 業
【観点1】教育方法及び成績評価面での取組
 教育方法としては,1)対話形式を重視した授業構成を工夫し,2)マルチメディア教材を活用した。成績評価として,毎回授業時に小ワークを取り入れ,出席点および授業理解度についての評価とする(60%)とともに,学期末試験(40%)での成績を加味して評価をおこなった。
【観点2】教育の達成状況
 概ね,授業目標を達成できた。
研究指導
【観点1】学部
 履修者一人ひとりのニーズに対応した研究指導を行った。
【観点2】大学院(修士課程,博士課程)
 履修者一人ひとりのニーズに対応した研究指導を行った。
特色ある点及び今後の検討課題等
 特色としては,マルチメディア教材の活用をあげることができる。今後の検討課題は,世界史教育の課題について長期的視野でカリキュラムのあり方を検討する必要がある。
 
<研究活動>
研究成果の発表状況
発】@平成20年10月:『1850-60年代のロシア哲学の諸相:プラトニズムの受容をめぐって』(単)ロシア史研究会
A平成21年3月:『 ニコライ・ナヂェージヂンにおけるキリスト教的プラトン主義の全体構造とその特質』(単)「プラトンとロシア」研究会
B平成20年8月:『ニコライ・ナヂェージヂンのプラトン論』(単)ロシア思想史研究会
 
<社会との連携>
社会的活動状況
@出前講座 現代の世界情勢を読み解く(新潟県立柏崎高校)
 


山 縣 耕太郎(准教授)
 
<教育活動>
授 業
【観点1】教育方法及び成績評価面での取組
 学部では,地域環境研究および地理学に関わる講義,実験,演習,調査法を担当した。授業,実習においては,ビジュアル素材を多く提示することを心がけ,コンピュータを活用したGIS教材を用いた。また,エネルギー問題や環境問題など現在の社会的な課題についてとりあげ,自ら考える機会をつくるるように努めた。巡検などの実習授業では,実地の観察や経験を通して,基礎的な知識を身につけるとともに,地理的な見方に興味関心を持てるよう配慮した。大学院では,地域環境学特論を担当し,画像資料を多用して,理解と関心を高めるよう工夫した。また,初歩的なGISソフトを活用した作業を取り入れた。評価にあたっては,課題を設定して,その成果と取り組みへの態度を評価に取り入れた。
【観点2】教育の達成状況
 学部授業,地域環境研究では,環境に関する基礎的な概念を習得することができたと考える。また,地図に関する学習や,実際の野外観察,地図作成の作業を通して,地理的な見方,考え方を経験し,習得することができたものと考える。地域環境学については,実際の社会的な課題について考えることを通して,問題意識と関心を持つことができたと思われる。大学院授業,地域環境学特論では,地域,環境に関わる解説や,実際にGISソフトを使用して環境地図を作成し,それをプレゼンする作業を通して,地理的な視点で環境を分析するプロセスを体験し習得したものと考える。
研究指導
【観点1】学部
 2名の学部3年生に卒業研究指導を行った。関心のある文献を講読したり,教員や院生の研究成果を聞くことによって,基礎的な知識や,研究を開始するにあたっての知識,心構えを養った。
【観点2】大学院(修士課程,博士課程)
 1名の修士1年生の修士論文研究指導を行った。関心のある文献を講読したり,教員や院生の研究成果を聞くことによって,基礎的な知識や,研究を開始するにあたっての知識,心構えを養った。
その他の教育活動
県立看護大学での非常勤講師「環境生態学」を担当
特色ある点及び今後の検討課題等
 教育においては,基本的な概念の理解と,基礎的な知識の習得,およびスキルの習得の3点を考慮し,授業を構成した。特にスキルの習得においては,野外での観察や実際の作業を取り入れることに留意した。野外活動や作業はどうしても時間をとってしまうが,今後もより効果的な作業を取り入れていきたいと考える。大学院の授業では,GISソフトの作業を取り入れ,好評であった。GISについては,研究指導においても活用に取り組んだ。GISは,今後の発展が期待される分野であるので,積極的に取り入れていきたい。
 
<研究活動>
研究成果の発表状況
著】@平成21年1月:『日本の地誌6 首都圏U』(共著)朝倉書店
論】@平成20年9月:『Landform and land use change of Heilongjiang province, North East China』(共著)Report on Amur-Okhotsk Project,no.5,pp.139-150.
発】@平成20年7月:『テフラ火山研究とPAGESとの関係,およびHITEの研究動向』(単)北大低温研・共同利用研究集会
A平成21年3月:『アムール川中流三江平原周辺で見られる氾濫原堆積物の粗粒化』(単)日本地理学会春季大会
B平成20年8月:『RECENT GRAIN SIZE COARSENING OF FLOOD PLAIN DEPOSITS AND FOREST DECLINE IN KUISEB RIVER OF NAMIB DESETRT, NAMIBIA』(単)International Geographical Congress Tunisia
学会活動への参加状況
@平成20年度:日本第四紀学会PAGES-PEPU対応委員会委員,A平成20年度:日本地理教育学会編集委員,B平成20年度:日本地理学会災害対応委員会地域拠点担当委員,C平成20年度:日本学術会議PAGES小委員会委員,D平成20年度:日本第四紀学会テフラ・火山研究委員会委員
 
<社会との連携>
社会的活動状況
@日本学術会議PAGES小委員会委員,A上越市環境フェア企画委員,B妙高市立姫川原小学校出前授業,C新潟県立十日町高校出前授業