【自然系コース】
 


中 川   仁(教 授)
 
<教育活動>
授 業
【観点1】教育方法及び成績評価面での取組
 小学校,中学校,高校における単元との関連を明らかにし,目的を明確にすることを心がけた。板書の量とスピード,適切な演習問題を出すことについても留意した。
【観点2】教育の達成状況
 学生は意欲的に授業に取り組んでいたことが,試験結果からもわかる。
研究指導
【観点1】学部
 4年生のゼミでは,テキストとして用いた整数論に関する入門書を予定していた以上に読み終えることができ,中学校の数学教員に要求される十分な数学的素養を身につけてもらうことができた。3年生のゼミでは,円について,円周率の計算方法や作図可能性の問題について基本的なことを習得してもらうことができた。
【観点2】大学院(修士課程,博士課程)
 整数論に関して各自が深く学ぶことができ,中学校,高等学校の数学教員として十分な数学的素養を身につけてもらうことができた。
その他の教育活動
・埼玉大学大学院理工学研究科非常勤講師
・上雲寺小学校,大手町小学校,春日小学校,直江津東中学校,城西中学校においてゼミの学生の教育実習における指導を行った。
 
<研究活動>
学会活動への参加状況
@9月25日:日本数学会秋季総合分科会出席,A3月26日:日本数学会年会出席
 
<社会との連携>
社会的活動状況
@公開講座:円周率を計算する
◎社会への寄与等
上越地区高等学校数学教育研究会顧問
 


溝 上 武 實(教 授)
 
<教育活動>
研究指導
【観点1】学部
 幾何学について4名の卒業研究を完結させた。
【観点2】大学院(修士課程,博士課程)
 博士課程2年次性を指導した。
 修士課程は4名の修士論文を完結させた。
 1名は病気のため休学となり,未完である。
 
<研究活動>
研究成果の発表状況
著】@平成21年3月:『数学と人とのかかわり方』(単著)横浜図書
A平成20年4月:『統計学の考え方』(単著)大学教育出版
論】@平成20年8月:『On the position of Ceder space and McAuley space』(共著)Topology Proceedings vol.20(2008),89-100
学会活動への参加状況
@Reviewer of Zentralblatt MATH(European Mathematical Society),AReviewer of Mathematical Reviews(Americal Mathematical Society)
 
<社会との連携>
社会的活動状況
@Managing Editor of Questions and Answers in General Topology,AEditor of JP Journal of Geometry and Topology
 


森     博(教 授)
 
<教育活動>
授 業
【観点1】教育方法及び成績評価面での取組
 受講生の高等学校における履修状況に対応できるよう工夫した。
 講義では重要な事柄を,特に強調して説明した。練習問題はバラエティーをもたせるように選んで課題とした。
【観点2】教育の達成状況
 受講生の学力差と取り組む意欲の差が大きく,達成は十分とは言えない。
研究指導
【観点1】学部
 幾何学セミナーの進め方を,学生自身が問題を見つけ,それを解決するよう支援した。
 4年次生は教員生活に入ることを強く意識して,積極的な姿勢になってきた。
【観点2】大学院(修士課程)
 幾何学研究セミナーにおいて前年度の勉強・研究の継続性を大切にするよう支援した。
 古典的に研究されているが,その内容が素晴らしいものであるときは,院生は積極的に数学的に精密な理解する姿勢が見られた。
その他の教育活動
 学内の教職講座において,教員採用試験の準備として過年度の問題を中心に講義した。
 学部生より,教育職員免許取得プログラム生の取り組みが積極的であった。
 
<研究活動>
◎特色・強調点等
 余次元が2であるユークリッド空間間の,等長的はめこみを協同研究した。共同研究者は偏微分方程式論を専門としており,微分幾何学にも造詣がある。
 報告者からの申し出で,平成16年10月から,凡そ5年間に渡り上記の課題について研究打合せを頻繁に行った。現在も打合せを継続している。
 
<社会との連携>
社会的活動状況
@上越算数・数学教育研究会の会長を務めた。
 


 橋   等(准教授)
 
<教育活動>
授 業
【観点1】教育方法及び成績評価面での取組
 学部,大学院の授業ともシラバスに授業の方針を記載し,最初の授業のオリエンテーションで授業の日程や内容,評価の方法を示した。学部の授業では,必要に応じ実践でのトピックスを取り上げ,教材への視点と子どもへの視点の双方を扱うようにした。学部,大学院の授業ともできる限り学生が活動する時間を設け,学生の発言を取り上げ,議論の機会を設けた。成績評価にあたっては,レポートの内容も考慮するなど多角的に評価した。
【観点2】教育の達成状況
 教員としての教養と実践力とを高めることに配慮し,授業で扱う内容が基礎的な知識である場合も,実践例を取り上げながらできる限り子どもの活動と指導とに関連づけたことにより,学生や院生の発言を引き出し,学生や院生の積極的な活動が表れるようになった。学生や院生が同じ授業に参加し,その参加を通して学生と院生とが交流し,議論する機会も設けたことにより,教育実践という共通課題をもとに活動する姿が見られた。評価を多角的にすることにより,学生のもつ可能性を含めた評価に近くなったのではないか。
研究指導
【観点1】学部
 学部3年生には,数学教育の基礎理論に関する議論の機会を設けるとともに,算数,中学校数学,及び高校数学における実践的課題の明確化と解決に向けての方策の探究をさせ,教育実習を振り返る機会を設けた。教育実習で得た実感を手がかりの一つとさせながら,数学教育の理論的研究とともに教材開発の視点を検討させた。学部4年生には,卒業論文の作成のために,算数・数学教育における方程式の扱いについて,我が国学習指導要領の記述の変遷を考察させるとともに,数学史の視点から方程式の取り上げられ方を考察させた。
【観点2】大学院(修士課程,博士課程)
 修士1年生には,実践事例を踏襲しつつ,数学教育の基礎理論を探究する機会を設けた。文献購読により数学教育研究を行うための理論的視座を形成させ,研究方法の検討をさせた。修士2年生のデータ収集に帯同させ,データ収集のための手法を習う機会を設けた。附属小中の研究会などを通して,実践を理論的に整理する経験をさせた。修士2年生には基礎理論と実践例とを結び付け理論枠組みを仕上げさせ,データの収集を行わせ,そのデータの解釈と考察を行わせた。データの解釈と考察にあたっては,セミナーでの議論において深化,発展させられるように工夫した。
その他の教育活動
 教育実習における参観と指導,5月29日八千浦と名立中,9月17日稲田小,9月22日下保倉小,9月24日大町小。
特色ある点及び今後の検討課題等
 教員としての教養と実践力とを高めることに配慮した。授業で扱う内容が基礎的な知識である場合も,実践例を取り上げながらできる限り子どもの活動と指導とに関連づけた。その関連づけを通して,学生や院生の発言を引き出し,学生や院生の積極的な活動を促すようにした。学生や院生が同じ授業に参加し,その参加を通して学生と院生とが交流し,議論する機会も設けた。学生の経験を重視することから,効率的にはならず指導には一層の時間が必要である。
 
<研究活動>
研究成果の発表状況
論】@平成21年3月:『勝雄の割合の知識の形成過程における表象の変容と関係性』(単著)上越数学教育研究,第24号
A平成20年11月:『子どもの数学的知識を多面的継続的に見た際のそれらの様態について』(単著)第41回数学教育論文発表会論文集
業】@平成20年10月:『尋常小学算術について』(単著)研究と実践
発】@平成20年5月:『数学的活動を捉える手続き的知識と概念的知識という視点の有効性への議論』(単)東北数学教育学会
A平成20年11月:『子どもの数学的知識を多面的継続的に見た際のそれらの様態について』(単)日本数学教育学会
共同研究(幼,小,中,高等学校及び特別支援学校教員との共同研究を含む)の実施状況
@比例的表象を生かした小学校の割合の授業についての学習過程臨床的研究 代表者:布川和彦(上越教育大学) 上越教育大学研究プロジェクト
 
<社会との連携>
社会的活動状況
@Σ会(上越地域の算数・数学教師による研修会),A上越教育大学附属小学校2008年研究会,B上越教育大学附属中学校2008年教育研究協議会,C教育実践研究,D教員免許状更新講習
 


伊 達 文 治(准教授)
 
<研究活動>
研究成果の発表状況
論】@平成20年6月:『数学教育における文化的価値に関する研究−高校数学の基盤をなす代数表現とその文化性−』(単著)全国数学教育学会誌[数学教育学研究],第14巻,51〜58頁
発】@平成20年6月:『数学教育における文化的価値に関する研究−幕末における西洋数学の受容−』(単)全国数学教育学会
A平成21年1月:『数学教育における文化的価値に関する研究−日本の数学教育が形をなす時代−』(単)全国数学教育学会
 


天 野 和 孝(教 授)
 
<教育活動>
授 業
【観点1】教育方法及び成績評価面での取組
 地学関係の授業は実物標本を扱うことが重要なので,実物標本を回覧したり,映像を多用することを心がけた。また,実験では実際に野外に行き,実際に自分で採集した標本を検討させている。評価については単なる知識だけでなく自分の観察事項に基づいて,考察したことを高く評価した。
【観点2】教育の達成状況
 特に単位を落とす学生もおらず,授業アンケートでも高い評価を得ているので,目的は達成されていると考えている。
研究指導
【観点1】学部
 4年生については卒業研究の指導を行い,その成果を連名で日本古生物学会例会にて発表した。現在,共著論文を執筆中である。3年生については,調査の指導を行い,中間発表を行った。
【観点2】大学院(修士課程,博士課程)
 修士論文の作成を指導し,得られた成果の一部を連名で地質学会の学術大会において発表した。現在,共著論文を作成中である。
その他の教育活動
・信州大学理学部「地層学U」の非常勤講師を務めた。
・4年生1名の中学校実習の研究授業を参観し,指導を行った。
特色ある点及び今後の検討課題等
・本学の学生は基本的に文系指向であるので,分かりやすい授業を心がけている。
・授業中において表現能力の育成も重視している。
 
<研究活動>
研究成果の発表状況
論】@平成20年9月:『Bivalves from Cretaceous cold-seep deposits on Hokkaido, Japan』(共著)Acta Palaeontologica Polonica, vol. 53, no. 3, pp. 525-537.
A平成20年10月:『鮮新世における日本海への暖流の流入-富山市八尾町の三田層産軟体動物群の検討を通じて-』(共著)地質学雑誌, vol. 114, no. 10, pp. 516-531.
B平成20年10月:『高知県四万十市の上部白亜系佐田石灰岩の岩相と化石群集』(共著)化石(日本古生物学会), no. 84, pp.47-60.
C平成20年10月:『A new genus for Vesicomya inflata Kanie & Nishida, a lucinid shell convergent with that of vesicomyids, from Cretaceous strata of Hokkido』(共著)The Veliger (California Malacozoological Society), vol. 50, no. 4, pp. 255-262.
D平成21年3月:『Wood-fall associations from Late Cretaceous deep-water sediments of Hokakido, Japan』(共著)Lethaia, vol. 42, no. 1, pp. 74-82.
E平成20年6月:『化石からみた鯨骨群集の進化』(単著)月刊海洋, vol. 40, no. 4, pp. 262-269.
発】@平成20年4月:『日本産シロウリガイ類の時代的変遷』(単)日本貝類学会
A平成20年7月:『日本産シロウリガイ類の分類と時代的変遷』(単)日本古生物学会2008年年会
B平成20年4月:『長野県の中新統別所層の冷湧水性石灰岩産ヒバリガイ様化石の産状と分類』(共)日本貝類学会
C平成21年1月:『新潟県上越市柿崎区黒岩の中新統小萱層より産出した化学合成群集』(共)日本古生物学会第158回例会
D平成20年9月:『2.75Maにおける日本海側の軟体動物群の変化』(共)日本地質学会第115年学術大会
E平成20年10月:『Fossil vesicomyid bivalves from the North Pacific Region.』(共)9th International Congress on Pacific Neogene Stratigraphy
学会活動への参加状況
@平成20年度:日本古生物学会評議員,A4月12日〜4月13日: 日本貝類学会出席,B7月4日〜7月6日:日本古生物学会2008年年会出席(座長),C9月20日〜9月22日:日本地質学会第115年学術大会出席,D10月1日〜10月3日:9th International Congress on Pacific Neogene Stratigraphy出席(座長),E1月30日〜2月1日:日本古生物学会第158回例会出席
◎特色・強調点等
 研究代表者として科学研究費補助金が採択された。このテーマに沿い化学合成群集の進化について主として研究を行い,学会発表を行った。また,日本海の貝類についても継続的に研究を行っている。
 
<社会との連携>
社会的活動状況
@上越市環境影響評価会議,Aフォッサマグナ・ミュージアム運営協議会委員,B理科野外観察指導実習F,C中能生小学校への出前授業
◎社会への寄与等
 日本古生物学会評議員では唯一の教育学部関係者である。市町村レベルの委員会をつとめ,公開講座,出前授業をそれぞれ1講座担当した。
 


津 戸  秀(教 授)
 
<研究活動>
研究成果の発表状況
論】@平成20年7月:『電動歯ブラシを用いた力学教材の開発とその教材化』(共著)理科の教育 (日本理科教育学会), vol. 57, no. 7, pp. 500-503.
A平成20年8月:『Brassinosteroids Regulate Grain Filling in Rice』(共著)The Plant Cell (American Society of Plant Biologists), vol. 20, no. 8, pp. 2130-2145.
B平成20年9月:『スギチップを用いた二酸化窒素浄化教材の開発−小学校における環境学習の授業実践を通して−』(共著)理科の教育 (日本理科教育学会), vol. 57, no. 9, pp. 641-644.
C平成20年10月:『Castasterone Is a Likely End Product of the Brassinosteroid Biosynthetic Pathway in Rice』(共著)Biochemical and Biophysical Research Communications (Elsevier Ltd., The United Kingdom), vol. 374, no. 4, pp. 614-619.
D平成20年12月:『先端科学技術である酸化チタンの価値付けを重視した中学校における環境学習』(共著)環境教育 (日本環境教育学会), vol. 18, no. 2, pp. 36-40.
◎特色・強調点等
「植物生長ホルモン,ブラシノステロイドに関する植物科学的研究」を,国内および海外の研究者との共同研究として継続して行っている。本年度の成果は,グローバルスタンダードの観点からの評価が確立している海外の学術誌に2編の論文として掲載された。また,「理科教育における教材開発とその授業実践研究」について,学校現場の教員との共同研究を行っており,本年度の成果として3編の論文が国内の学会誌に掲載された。
 


中 村 雅 彦(教 授)
 
<教育活動>
授 業
【観点1】教育方法及び成績評価面での取組
 大学院講義では,内部構成を精選し,現職院生の要望と現在の研究成果を取り込むことで,学習効果や内容の理解を深める工夫を行った。学部授業では,最近の研究成果を取り込むとともに,野外に出て身近な生物を対象とすることで動機付けを与え,内容の理解を深める工夫を行った。
【観点2】教育の達成状況
 大学院2名,学部4名の指導教官となった。修了した大学院生1名は教職関係の職に就いた,卒業した学部生2名のうち1名は教育関係の職についた。
研究指導
【観点1】学部
 学部4年生2名,学部3年生2名の指導教官となった。研究テーマは学生の希望を尊重した。具体的な素材を提供し,科学的問題解決能力の育成を計る指導を行った。
【観点2】大学院(修士課程,博士課程)
 大学院生2名の指導教官となった。研究テーマは学生の希望を尊重し,2名のうち1名は修士論文作成を通して科学的問題可決能力の育成を計る指導を,1名は環境教育の関わる臨床的な実践力を取得するための研究の指導を行った。
その他の教育活動
 平成20年4月から9月まで上越医療福祉専門学校非常勤講師として「生物学」を担当した。
特色ある点及び今後の検討課題等
 上越教育大学は,自然豊かな立地環境にある。学部・大学院の授業では,上越教育大学構内に生息する身近な生物を対象とすることによって,受講生が学校現場で児童・生徒に即戦点な指導ができるように配慮した講義及び指導を行った。
 
<研究活動>
研究成果の発表状況
著】@平成20年7月:『雪国上越の鳥を見つめて』(編著)新潟日報事業社
論】@平成20年12月:『Methods for correcting plumage color fading in the Barn Swallow』(共著)Ornithological Science, vol.7, no.2, pp.117-122.
A平成20年12月:『直接体験が中学生の学習意欲に与える影響』(共著)日本教科教育学会誌, vol.31, no.3, pp.49-58.
B平成21年1月:『小学校校舎内で採集された昆虫の教材化に関する基礎的研究』(共著)生物教育, vol. 49, no.1, pp.1-7
C平成21年1月:『巣箱を利用した動物の教材化に関する基礎的研究』(共著)生物教育,vol.49, no.1, pp.18-23
D平成21年3月:『上越教育大学構内の池に生息するオオクチバスの食性』(単著)上越教育大学研究紀要, vol.28, pp.219-226.
発】@平成20年9月:『マダガスカル特産オオハシモズ類の比較社会。熱帯に生息する種はおもしろいか?』(単)日本鳥学会2008年度大会
A平成20年9月:『マダガスカル固有種マダガスカルオオサンショウクイの繁殖生態』(共)日本鳥学会2008年度大会
B平成21年3月:『多夫多妻制イワヒバリの社会的順位と精子の質』(共)第56回日本生態学会大会
他】@平成20年4月:日本学術振興会科学研究費補助金「捕食,被食,競争,そして情報盗用−マダガスカルにおける爬虫類と鳥類の相互作用(研究代表者:森哲京都大学准教授)」の報告書
学会活動への参加状況
@平成20年度:日本鳥学会英文誌編集委員長
A平成20年度:日本生態学会生態学教育専門委員
◎特色・強調点等
 マダガスカル島に生息するオオハシモズ類を研究している。オオハシモズ類は,マダガスカル固有の鳥類で,研究例がきわめて少なく,生態および進化の面から世界的に注目されている。
 
<社会との連携>
社会的活動状況
@新潟県文化財保護審議会委員,A長野県文化財保護審議会委員,B農作物野生鳥獣被害対策アドバイザー,C新潟県上越市立春日小学校4年生親子探鳥会講師,D上越教育大学公開講座講師,理科野外観察指導実習A,B,C,E上越鳥の会代表,F希少猛禽類の保護に関する検討会委員,G新潟県トキ野生復帰推進本部トキ野生復帰支援アドバイザー
◎社会への寄与等
 上記各種委員,アドバイザーとして生物,特に鳥類の保護・保全施策に関わった。新潟県上越市春日小学校探鳥会講師(5/7と5/29),新潟県文化財指導者講習集会講師(新潟県,8/21),上越市内のカラスに関する勉強会講師(上越市,2/16),NHKダーウィンが来た!「熱烈!メスからの求愛 イワヒバリ」の取材協力(2/8放送)を通して社会の教育・研究に関するニーズへ寄与した。
 


西 山 保 子(教 授)
 


庭 野 義 英(教 授)
 
<教育活動>
授 業
【観点1】教育方法及び成績評価面での取組
 自分の意見を持って,物事を多角的に分析・考察できるような学生の育成を目指して授業を行った。
 考える力と表現する力を育成することを目的とした。
 自然観,科学観,自然科学の教育的価値・倫理的側面の研究,「理工系離れ,環境問題,学校の多くの問題」の解決に寄与する理科教育の研究,およびその指導をそれぞれ行った。
その他の教育活動
@教員養成に関して,アメリカのelementary schoolとmiddle schoolを訪問し,実情を調査した。
A教員採用試験対策を行った。
 
<研究活動>
研究成果の発表状況
論】@平成21年2月:中学校理科「宇宙」における空間概念認識能力(視点移動能力・方位認識能力・相対認識能力の)形成についての研究(古川順子との共著)上越教育大学研究紀要第28巻
国際研究プロジェクトへの参加状況
@Collaboration in Science Education Research 2008(代表者:Dr. Robert E. Yager, The Science Education Center, The University of Iowa)
 
<社会との連携>
社会的活動状況
@教育実践研究第19集 査読者
◎社会への寄与等
(1)出前授業(理科教育,エネルギー・環境教育)を上越市・妙高市内の小・中学校で合計3回行った。
(2)上越市環境フェア,上越市科学の祭典,科学とみんなの広場in上越にそれぞれ参加出展。
 


室 谷 利 夫(教 授)
 
<教育活動>
授 業
【観点1】教育方法及び成績評価面での取組
 学生のパソコン携帯を義務付けてから4年が経過し,4年生まで全員が自分のパソコンを携帯するようになった。これにより学生の情報技術も格段に向上してきている。この状況を考慮して,表計算ソフトExcelの助けを借りて,動くグラフなど,学ぶ内容を具体化することで,イメージが湧き,わかりやすい授業が可能となった。また学生のほうも興味を持ってくれるようになった。学部の「力学」や「理科研究法」では,この「Excelで学ぶ手法」を多く取り入れて学力の定着に努めた。
 
<研究活動>
研究成果の発表状況
論】@平成20年7月:「表計算ソフトを活用した量子準位を求める教材」(共著)応用物理教育Vol.32 No.1 pp.3-10.
A平成20年12月:「発光ダイオードを用いた光電効果の実験」(共著)応用物理教育Vol.32 No.2 pp.9-14.
B平成21年3月:「中学理科の観察・実験器具の基礎操作技能指導の改善に関する研究」(共著)理科教育学研究 Vol.49 No.3 pp.79-90.
 
<社会との連携>
社会的活動状況
@エネルギー環境教育研究会の中で,地域連携と地域の特色を生かしたエネルギー教育に関する実践的研究。
 


森 川 鐵 朗(教 授)
 
<教育活動>
授 業
【観点1】教育方法及び成績評価面での取組
 「科学すること」は真理をもとめることではない。自らの周囲にある諸々,現象や運動など,において,どちらがより確からしいか,選択することである。選ばれたどちらかが,さらに別の諸々と比較されて,どれがより確かかと,また選ばれる。これが,自然科学を生み発展させてきた英国流の考え方である。化学の授業においては,「科学の考え方(思考法)」や「発展の歴史」などの科学の基礎から出発し,現代化学の動向にまですすめた。
【観点2】教育の達成状況
 科学的な結果を記憶しても,「面白実験」を体験しても,「科学する力」は身に付かない。この「科学する力」こそ,初等中等教育教員にもっとも重要であると思われるけれども,現在の学生には極めて苦手な思考スタイルである。担当する授業で,受講生がしだいに科学的思考法に迫れるように心がけた。
◎特色ある点及び今後の検討課題等
 科学教育にかかわる論文・資料を著書として,まとめておいた。全国の初等中等科学教育の教員に,科学的な考え方の道筋を学んでもらうためである。
 
<研究活動>
研究成果の発表状況
発】@平成20年5月:非 IPR フラーレン C90 と Li (イオン/原子) との相互作用,講演番号 2P19 日本コンピュータ化学会 2008 春季年会(東京工業大学)
学会活動への参加状況
@電子雑誌『化学教育ジャーナル(CEJ)』編集長(日本コンピュータ化学会)
 


大 場 孝 信(准教授)
 
<教育活動>
授 業
【観点1】教育方法及び成績評価面での取組
 一方的な講義にならないように,対話しなが話をするように心がけている。またわかりやすいように教具を用いたり,試料を用い,実物を見せながら解りやすいようにしている。内容は考えることを第一とし,地学は暗記科目でなく,自然を物理,化学,数学を使って定量的にあらわせる総合科目であること理解できるように心がけている。成績は試験をおこない,落ちた者に対しては再試をおこなった。一方実験では体験することが重要であるため出席を重視し,実験に取り組む態度や正しい実験をおこなっているか観察し,評価している。
【観点2】教育の達成状況
 理解は2極化される傾向があり,理解力のある学生にとってはおもしろいという評価である。
研究指導
【観点1】学部
 朝にゼミをおこない,一般地質学を使い,地学の基礎学力の強化をはかっている。地球物質科学などの授業では他の学生がいるため専門的な話ができないので,1時間くらい本を解説している。また夜にはデータ発表と文献発表を交互に発表させている。また野外指導に年2回行って現地で指導をおこなっている。また学生の教育実習には,学生の研究授業を院生とともに見に行った。授業方法について話し合い,事後の相談,指導などをおこなった。
【観点2】大学院(修士課程,博士課程)
 また大院生修士課程の学生も学部生と同様に,朝にゼミをおこない,一般地質学を使い,1時間くらい本を解説,地学の基礎学力の強化をはかっている。また夜にはデータ発表と文献発表を交互に発表させている。また野外指導は年2回現地に行き,指導をおこなっている。また学部生の実験指導などをやってもらい,教える方も理解できているか確認している。
その他の教育活動
・新潟産業大学 非常勤講師
・教職講座(直前実技指導)
・学生の小学校の教育実習を見に行き,授業方法について事後の相談や指導などをおこなった
特色ある点及び今後の検討課題等
 特別な教育活動はおこなっていないが,学生が卒業して困らないような学力や自分で考える力がつくように指導している。
 
<研究活動>
研究成果の発表状況
著】@平成20年10月:『妙高火山群』(共著)実業公報社
論】@平成20年4月:『群馬県嬬恋村石津産アラバンド鉱およびウルツ鉱』(共著)群馬大学教育学部自然科学編,Vol.56, pp.27-36.
A平成20年4月:『川原と海岸の岩石図鑑 上越地域』(単著)
 
<社会との連携>
社会的活動状況
@11月:いきいきわくわく科学賞,A3月:科学とみんなの広場2009
 


小 川   茂(准教授)
 
<教育活動>
授 業
【観点1】教育方法及び成績評価面での取組
 授業では,実際の生き物を提示したり,簡単な実験と観察をまじえたり,視聴覚教材を用いたりしながら講義を行った。特に,大学院の「生物教材実験」では,本学に設置されている走査型電子顕微鏡を用いて「学校現場で活用できる画像教材の開発」をテーマに教材の作製を受講生に行わせた。学部の一部の授業では適宜小テストを行い,知識の定着をみるとともに,その結果を授業の改善にむすびつけた。
【観点2】教育の達成状況
 教育の達成状況をどのように判断するのか,その判断基準を今年度はもちあわせていない。判断基準に関しては今後よく考えたい。
研究指導
【観点1】学部
 学部3年(3名)の研究指導を行った。理科の教員として必要な実験器具の使用法,実験上の諸注意,試薬の取り扱い方,生物の飼育・培養法,顕微鏡操作法などを習得するよう指導した。
【観点2】大学院(修士課程,博士課程)
 大学院M1(2名)の研究指導を行った。専門のテーマの他に教材開発を目指したテーマを与えて指導した。
その他の教育活動
 東本町小学校における小学校教育実習の指導をおこなった。
特色ある点及び今後の検討課題等
 学部の「生物学野外研究法」では,教材としてあまりとりあげられることのない藻類やキノコ(菌類)をいかに教材化するかを指導した。大学院の「生物教材実験」では,細胞骨格微小管の教材化,ミカヅキモの細胞分裂の教材化,などの教育現場ではあまりとりあげられない新しい実験を行った。また,教育現場で活用できる画像教材の作製を指導した。実践力をいかにつけるかまでは指導していない。今後の課題である。
 
<研究活動>
研究成果の発表状況
論】@平成20年10月:『Mitochondria are more numerous and smaller in pink-eyed dilution melanoblasts and melanocytes than in wild-type melanocytes in the neonatal mouse epidermis』(共著)Zoological Science, 25巻, 1057-1065頁
学会活動への参加状況
@9月25日:日本植物学会第72回大会(高知)出席
◎特色・強調点等
 研究活動は専門性の高いテーマを中心におこなっている。しかし,専門的な内容の中に教材としての活用ができる部分がないか,教育的観点をもちながら学生の研究を指導している。
 
<社会との連携>
社会的活動状況
@8月:理科野外観察指導実習D
 


定 本 嘉 郎(准教授)
 
<教育活動>
授 業
【観点1】教育方法及び成績評価面での取組
 エジソンが日本の竹をフィラメント材料にして電球作りをしたことを題材とした体験授業を行った。竹フィラメントを10分程度の短時間で製作して,アルゴン雰囲気下で発光させる簡易電球を作った。
 また,小・中学校の教員となっても観察・実験で活躍できるよう電気教材の授業も行った。
 成績評価はシラバスに記載の通りである。
【観点2】教育の達成状況
 竹フィラメントを使った簡易電球実験では,忍耐が必要であったが,学生は「すべてが終わったとき,大きな達成感を感じることができた。」,「最初は何も分からないので,試行錯誤の連続であった。抵抗が低くなるにつれ,それが次第に喜びに変わり,何度も挑戦した。」,「小学校などでこのような体験をさせてあげると,子供も喜ぶと思うし,授業の内容もより深いものになると思った。」と評していた。学生に興味・関心を持たせたり科学の楽しさを抱かせるのに有効な授業であった。
 授業前には,ほとんどの学生が電気回路の結線図を書くことができ無かったが,電気教材の授業後,多数の学生は電気回路の結線図を書くことができるようになった。
研究指導
【観点1】学部
 それぞれの学部学生が強い興味を抱いている次の教材に関する指導を行った。
1)MIF素朴概念を解消する教材などの力学教材。
2)視覚に関する教材の調査。
3)音教材。
【観点2】大学院(修士課程,博士課程)
 それぞれの大学院生が強い興味を抱いている次の教材に関する指導を行った。
1)電圧・電流に関する教材。
2)電磁力に関する教材。
3)摩擦力に関する教材。
4)光の行路に関する教材また,プラズマの生成実験の指導も行った。
特色ある点及び今後の検討課題等
 竹フィラメントを使った簡易電球実験では,忍耐が必要であったが,学生は充実した授業であったと述べており,学生に興味・関心を持たせたり科学の楽しさを抱かせるのに有効な授業であった。
 電気教材の授業は電気回路の結線を理解するのに有効であった。
 
<研究活動>
研究成果の発表状況
業】@平成20年7月:『トルネード磁場を使ったイオンの引き出し』(共著)平成19年度スペースプラズマ研究会論文集pp. 22-25
発】@平成20年8月:『杭打ち実験器を使った仕事教材の検討』(共)日本物理教育学会
A平成20年9月:『Flight-type-probe for measuring hot core plasmas』(共)オーガナイザー:プラズマ核融合学会,核融合科学研究所,九州大学
共同研究(幼,小,中,高等学校及び特別支援学校教員との共同研究を含む)の実施状況
@JAXA共同研究:外部ポロイダル磁場による球状プラズマとイオンエンジンの研究 代表者:上原和也(日本原子力研究開発機構)
学会活動への参加状況
@平成20年7月:応用物理学会主催「地域支援型出張リフレッシュ理科教室」,A8月10日:日本物理教育学会第25回物理教育研究大会出席
 
<社会との連携>
社会的活動状況
@12月:科学の祭典・上越大会
◎社会への寄与等
 リフレッシュ理科教室に関して,小学生に最新科学の興味関心を抱かせたり,長野朝日放送や信州ケーブルテレビジョンで映像が流されたり,週刊長野の記事になるなど,社会への寄与は大きい。
 また,科学の祭典・上越大会でも500名を超える児童・生徒に科学の興味関心を抱かせた。
 


下 村 博 志(講 師)
 
<教育活動>
授 業
【観点1】教育方法及び成績評価面での取組
 無機分析化学特論,物質化学実験,分析化学の授業において,新たにVTR資料の活用を試みた。
 成績評価の方法については授業の初回に説明し,その通り実施した。
【観点2】教育の達成状況
 大学院修了者1名,修了後中学校教諭に就職。
研究指導
【観点1】学部
 学部生2名の研究指導を行った。環境中微量元素の分布について取り扱った。
【観点2】大学院(修士課程)
 大学院生3名の研究指導を行った。
 簡易分析器の教材開発,物質の分離濃縮や簡易分析法の開発を取り扱った。
◎特色のある点及び今後の検討課題等
 実験を豊富に取り入れた指導を行っている。また,中学生を対象とする特別授業においては,ボランティア参加を希望する学生(ゼミ生5名全員が参加)は事前,事後指導も行い,学生にとっても効果的な勉強の機会となるよう運営している。
 他に学生が専門的な学会へ参加するよう促すなど,視野を広げる機会を設けるよう心がけている(2名参加)。
 教員養成という目的に対して,より効果的な指導ができるよう,内容と方法を検討してきているが,他研究室の運営方法等も積極的に学び参考にすべき部分があると考えられ,情報の収集と活用が課題である。
 
<研究活動>
研究成果の発表状況
業】@平成21年2月:『新潟県正善寺川の水質概況−小河川を環境教育に活用するための基礎資料の一つとして−』(共著)上越教育大学研究紀要 第28巻211-217
学会活動への参加状況
@平成20年度:日本分析化学会関東支部新潟地区部会幹事(庶務)ニュース編集副担当
◎特色・強調点等
 理科のほか,環境教育や総合的な学習の時間の教育にも寄与する方向で研究を進めている。
 
<社会との連携>
社会的活動状況
@物理化学同好会(上越地域の理科教員の勉強会)