【教育実践リーダーコース/学校運営リーダーコース】
 


朝 倉 啓 爾(教 授)【教育実践リーダーコース/学校臨床研究コース】
 
<教育活動>
授 業
【観点1】教育方法及び成績評価面での取組
 学部授業科目「学習臨床概論A」においては,「子どもたちの学習過程を重視した授業づくりと評価の工夫」というテーマで社会科の事例を取り上げて授業を行った。まず地球表面上の2地点間の方位の関係に関する質問紙調査を実施し,受講生の素朴概念を捉えた上で,それを科学的概念に変容させるための地球儀を用いた作業的な学習に取り組ませることにより,地理学習に対する関心を高めるとともに,指導と評価の一体化を図る方途について考察させた。同「学習臨床概論A」及び「学習臨床概論B」において今年度から取り入れた総合演習においては,各教科の授業づくりのポイントに関する討議を通して,社会科の場合は事実認識自体が困難なことが多いため,教材研究では広い視野に立った多面的・多角的な考察が重要であることと,子どもたちの認識過程を十分に考慮して授業を構成することが重要であることを指摘した。同「学習場面観察基礎」においては,上越市立東本町小学校の協力を得て,第6学年社会科授業「わたしたちのくらしと日本国憲法」を見学するとともに,それに関する討議を行い,小学校社会科の学習指導法等についての理解を深めさせた。
 大学院授業科目「学習と相互行為特論」においては,平成16年度以来,所属(または希望)する学校種・担当教科の異なる受講生に各人が最も得意とする1単位時間分の模擬授業を行わせ,それらを相互行為の視点から分析して学び合う授業を行ってきている。平成20年度は,受講生が12名だったことから,彼らを4つのグループに編成して各グループ内の相互行為を視野に入れた授業を構成した。同「学習臨床支援特論」においては,中学校社会科地理的分野の事例として「日本の47都道府県の名称と位置」を身に付けさせる学習を取り上げ,子どもたちの誤答分析の結果を踏まえた質的支援の重要性について考察させるとともに,周到な授業準備が最良の学習支援となることを理解させた。
 教職大学院の授業科目「教育課程の編成・実施の実践と課題」においては,平成20年3月に告示された小・中学校学習指導要領「総則」を取り上げ,平成10年度版のそれとを比較対照させ,今次改訂の要点を大観させた。続く総合演習の場面では,各教科等において今次改訂の趣旨を生かした学習指導の在り方について考察させた。
【観点2】教育の達成状況
 いずれの授業についても,常に目標の明確化を心がけ,その実現に必要な内容と方法を時間をかけて準備することができたので,その達成状況については「十分満足できる」または「おおむね満足できる」ものと評価している。なお,各授業については,大学のFD評価とは別に自作の質問紙を作成して履修者に回答してもらい,その成果と課題を明らかにして授業改善に役立てている。
研究指導
【観点1】学部
 学部生に対しては,卒業論文の作成のために,小学校社会科の単元の中から研究課題を選定させた。次に,その単元に関する学習指導要領及び教科書の分析を通して標準的な学習指導を実施した場合の問題点を摘出させた。その上で,それらの問題点を克服するために,身近な地域の調査や工場等の見学を実施させ,それらを組み込んだ単元の構成と授業づくりを行わせて論文にまとめさせた。
【観点2】大学院(修士課程,博士課程)
 大学院生に対しては,修士論文作成のために,各人の興味・関心に基づいて研究課題を設定させた。その上で,1)先行研究の収集・分析,学習指導要領及び教科書の分析,学校教育現場における授業記録の収集・分析を行い,従前の学習指導の問題点を明らかにする。2)その問題点を克服するため,学習内容に関する広範な素材研究を実施しつつ,単元の指導計画及び毎時の学習指導案を作成する。3)可能な場合には,それを学校教育現場等で試行して,その成果と課題を明らかにする。といった手順を踏ませ,それらの成果を論文にまとめさせた。
特色ある点及び今後の検討課題等
 「教育(5)授業取組」のうち,大学院授業科目「学習と相互行為特論」では,参加型の授業とすることで受講生の学習意欲と実践的な指導力を高めることができた。また,布川教授及び両角准教授とのTTにより受講生の模擬授業に対して相互行為の視点から効果的な指導を行うことができた。同「学習臨床支援特論」では,受講生自身に学習課題を与えることにより,学習者の視点からみた効果的な学習支援の在り方を考察させることができた。また,学習者の実態を踏まえた周到な授業準備が最良の学習支援となることを実感させることができた。学部授業科目「学習臨床概論A」では,日常生活の中で形成される方位に関する素朴概念を科学的概念に変容させる作業的な学習に取り組ませた結果,受講生の地理学習に対する関心を高めるとともに,社会科においても生徒の素朴概念を梃子とすることで効果的な学習が成立することを理解させることができた。同「学習場面観察基礎」では,東本町小学校の授業担当教諭に見学後の学生の感想や質問を送り,それらに関する回答をしてもらうことにより,授業づくりや学級経営に取り組んでいる現場教員の真摯な姿を伝えることができた。
 「教育(6)研究指導」のうち,特に大学院1年生(免P)と学部3年生に対しては,社会科教育に関する既有知識が少ないことを考慮して,本年度もできるだけ幅広いアプローチをするよう心がけた。
 
<研究活動>
研究成果の発表状況
著】@平成20年11月:『平成20年告示新学習指導要領 中学社会をよりよく理解する。』(共編著)日本文教出版社
業】@平成20年5月:『中学校社会科地理的分野の今次改訂による主な変更点と実施上の課題』(単著)社会科教室,第49巻,pp.8〜11
A平成20年8月:『「公立中学校における生徒の学力向上のための取組に対する臨床的支援プロジェクト」成果報告書』(単著)上越教育大学研究プロジェクト成果報告書,第1号,pp.195〜218
共同研究(幼,小,中,高等学校及び特別支援学校教員との共同研究を含む)の実施状況
@「公立中学校における生徒の学力向上のための取組に対する臨床的支援プロジェクト」 代表者:朝倉啓爾(上越教育大学学習臨床講座)上越教育大学研究プロジェクト
A上越市立高士小学校における生活科・総合的な学習『善兵衛学習』の取組に対する臨床的支援 代表者:戸北凱惟(上越教育大学副学長)平成20年度学校支援プロジェクト
 
<社会との連携>
社会的活動状況
@上越市学校適正配置審議委員会委員,A上越環境科学センター「エコアクション21」地域運営委員会委員長,B上越環境科学センター「エコアクション21」判定委員会委員長,C上越教育大学附属中学校における学校教育研究の全体指導者,D石川県羽咋市立邑知中学校(文部科学省研究指定校)における「全国学力・学習状況調査等を活用した学校改善の推進に係る実践研究」の指導講師,E石川県羽咋市立粟ノ保小学校(石川県研究推進校)における「児童生徒の『活用力』向上モデル事業」の指導講師,F石川県宝達志水町立押水中学校(石川県研究推進校)における「児童生徒の『活用力』向上モデル事業」の指導講師,G石川県羽咋市立邑知中学校(石川県研究推進校)における「児童生徒の『活用力』向上モデル事業」の指導講師,H新潟県上越市立高士小学校における特色ある教育活動の構築に対する指導講師,I新潟県教育センター主催「平成20年度教職12年経験者研修『学習指導(地歴公民)コース』の指導講師
◎社会への寄与等
 石川県羽咋市立邑知中学校における「学力向上拠点形成事業」に対する指導(平成17年〜19年)により,当該中学校の生徒の学力に顕著な伸びがみられ,併せて生徒会活動等の活性化が図られるとともに,それを安定的に実現するシステムが構築された。その研究の成果は,平成20年度の第24回時事通信社「教育奨励賞努力賞」(「授業の革新」部門)を受賞し,最近では全国的にも注目される存在になりつつある。
 新潟県上越市立高士小学校における「特色ある教育活動の構築」に対する指導(平成19年〜)により,地域素材を生かした「生活科」及び「総合的な学習の時間」の取組が学校と地域社会との連携を強化し,その結果,学校における多様な教育活動が相乗効果的に活性化されるとともに,児童の学力向上にも伸びがみられた。その研究の成果は,平成19年度の新潟日報社等による「特色ある教育実践校・園 優良賞」を受賞し,平成20年度にはNHKの全国放送でも取り上げられた。
 


小 林 辰 至(教 授)
 
<教育活動>
授 業
【観点1】教育方法及び成績評価面での取組
 本学の設置目的である初等教育教員養成の観点から,担当している学部の必修科目である「初等理科指導法」では,学習指導要領の理念を小学校理科授業で具現化する具体的な手だてと理論を講義と演習を効果的に取り入れて指導している。評価については,最初の授業でその観点と方法を伝え,複数のレポートと試験の結果を総合的に判断して行っている。
【観点2】教育の達成状況
 本学のFDの結果,学生自身の授業に対する取り組みに関する質問項目「意欲的に取り組んだか」「この授業で新しい知識,手法,技能を修得できたか」について評価4と5を合わせた平均の割合をみてみると,それぞれ87.8%と88.2%である。「授業の方法」に関する項目について評価4と5を合わせた平均の割合をみてみると,「授業での話し方は,わかりやすいものになっていたか」が87.3%,「教科書,プリント,ビデオ等の教材は,適切に用いられていたか」が88.9%と,高い割合を示していることから,概ね達成しているものと考えている。
研究指導
【観点2】大学院(修士課程,博士課程)
 修士課程の学生3名,博士課程の学生2名に対して理科教育における現代的課題となっている理科における児童生徒の問題解決の能力育成に関わる実践的研究を指導している。具体的には,児童生徒に観察・実験の見通し,つまり仮説設定を自らの力で行えるように指導する手だての開発とその実践場面での活用の仕方等について研究指導を行った。
その他の教育活動
 文部科学省が主催し放射線利用振興協会が企画・運営する原子力体験セミナーの講師をつとめるなど,全国レベルで研究成果を還元した。
◎特色のある点及び今後の検討課題等
 近年開発した理科の新しい指導法であるFour Question Strategy(児童生徒に自らの力で仮説を立てられるようにする指導法)に基づくワークシートの有効性が実践を通して実証されつつある。また,仮説設定においては,児童生徒が自然事象から変数を抽出することが重要であり,自然体験や物づくりがその基盤となっていることを統計的に明らかにしつつある。我が国の児童生徒は自ら課題をみつけ,探究することが苦手であるとされていることから,これらの知見は体験を重視しつつ問題解決の能力を育成する授業作りに生かされることが期待される。
 
<研究活動>
研究成果の発表状況
著】@平成20年4月:『問題解決能力を育成する理科教育−原体験から仮説設定まで−』(単著)東洋学研究,46号,193-205頁
論】@平成20年11月:『自然事象から変数を抽出する能力に影響を及ぼす諸要因の因果モデル』(共著)理科教育学研究,第49巻第2号,pp. 11-18
 
<社会との連携>
社会的活動状況
@上越市立清里小学校学校評議員,A国際数学・理科動向調査(TIMSS2007)国内専門委員,B独立行政法人国立科学博物館,先導的大学改革推進委託事業「大学における小学校教員養成課程学生に対する科学的素養を向上させるための外部の教育資源を効果的に活用する教育方法に関する調査研究」委員,C独立行政法人国立科学博物館「科学リテラシー涵養のための世代に応じたモデル的なプログラム開発に関する有識者会議」委員,D国立妙高青少年自然の家「長期宿泊体験活動における学校教育のカリキュラム開発とその有効性に関する調査研究」編成会議委員, E第44回上越市児童生徒科学研究発表会審査委員長
 ◎社会への寄与等
 文部科学省主催,放射線利用振興協会が企画・運営する原子力体験セミナー【授業実践コースU】の講師をつとめた。さらに,原子力等のエネルギー教育の実施に関する学校教育への理解を深めることを目的として,本学を会場として文部科学省及び放射線利用振興協会(RADA)と共催で環境科学セミナー新潟(上越)コースを企画・運営するとともに講師をつとめるなど貢献した。
 


瀬 戸   健(教 授)
 
<教育活動>
授 業
【観点1】教育方法及び成績評価面での取組
 先行研究の概説を行うとともに,学校における具体的な場面を設定し,ロールプレイ等を導入して具体的に指導した。評価の手順は,専攻内の申し合わせのとおりとした。
【観点2】教育の達成状況
 指導したプレゼンテーションでは,講義内容を踏まえながら,さらにそれを超えた質の高いものとなった。
その他の教育活動
 専門職学位課程が行う「学校支援プロジェクト」では,サポーターとして参加。リフレクションにおいて,求めに応じて助言した。
 
<研究活動>
研究成果の発表状況
論】@平成20年8月:『内からの学校改革と教育実践−富山大学附属小学校の事例から−』(単著)学校教育研究23 pp73−86
発】@平成20年6月:『環日本海域小学校授業交流の試み』(単)日本国際理解教育学会
 
<社会との連携>
社会的活動状況
@東京都杉並区立学校第三者診断委員
◎社会への寄与等
 杉並区が,所管する学校に対して独自に行う第三者評価を委員として担当。小中学校五校を評価した。各学校の評価の結果は,杉並区教育委員会のホームページ上で公開されるとともに,詳細な報告は当該校に配付される。
 


武 嶋 俊 行(教 授)
 
<教育活動>
授 業
【観点1】教育方法及び成績評価面での取組
 1.臨床共通科目では,「学級経営と学校経営」「保護者と連携を図った学級経営」「学校と社会」の授業を担当した。授業内容は,理論的な背景も十分踏まえた上で,実務家教員としての現場経験に基づく実践事例を含めたものとした。テキストは,理論と実践を融合した膨大な自作資料を用意した。授業後の受講生によるグループ協議と発表にも適切な指導助言を行った。
 2.学校支援フィールドワークは連携協力校の上越市立南本町小学校と同直江津東中学校で行い,両校の学校課題の解決を支援する中で院生の実習を指導した。デジタル・ポートフォリオのe-boxに記載された院生の記録日誌に対するコメント指導も効果をあげた。また同リフレクションでは,毎週1コマの授業設定の中で,院生の実習を理論的に支援する指導をゼミ形式で行った。
【観点2】教育の達成状況
 1.臨床共通科目では,学卒院生と現職院生の双方が満足するような理論水準と豊富な実践事例の提供を心がけた。授業内容や配付資料に対する満足度は高かったものと思われる。授業後のグループ発表も相当程度の水準に達したものとなり,他の受講生にとっても参考となった。
 2.学校支援フィールドワークの支援と同リフレクションについては,若井彌一教授・廣瀬裕一教授とのTT方式で指導に当たった。連携協力校における院生の実習と学校課題解決に対しては,理論的にも高度な指導を行うことが出来た。成果は,平成21年1月29日の上越市教育委員会主催「教育フォーラムin上越」で発表し,好評を得た。
◎特色のある点及び今後の検討課題等
 1.臨床共通科目では,学卒院生と現職院生の双方が満足するような理論水準と豊富な実践事例の提供を心がけた。授業内容や配付資料に対する満足度は高かったものと思われる。授業後のグループ発表も相当程度の水準に達したものとなり,他の受講生にとっても参考となった。
 
<研究活動>
研究成果の発表状況
論】@平成20年12月:『学校給食法』(単著)日本学校教育学会編『資料解説 学校教育の歴史・現状・課題』教育開発研究所
業】@平成21年3月:『教職大学院の概要』(単著)ゆめはま学校経営研究会『研究紀要』第23号
A平成21年3月:『上越教育大学教職大学院「臨床共通科目」講義草稿』(単著)ゆめはま学校経営研究会『研究紀要』第23号
発】@平成20年9月:『教職大学院の概要』(単)ゆめはま学校経営研究会定例研究会
共同研究(幼,小,中,高等学校及び特別支援学校教員との共同研究を含む)の実施状況
@学校評価の充実・改善のための実践研究 代表者:上越市教育委員会教育長・小林毅夫(上越市教育委員会) 上越市学校評価システム研究推進部会
在外研究の状況
@3月1日〜8日:フィンランド,ユヴァスキュラ大学とタンペレ大学における教員養成課程の調査研究のため
◎特色・強調点等
 フィンランドの上記両大学における教員養成課程の調査研究においては,PISA学力世界一を生み出している同国の高レベルの教育養成のシステムと現状を調査することができた。また,現地の小学校や保育園の視察も行い,教職員から直接ヒアリングするとともに,同国の幼児教育と初等教育の学校現場の現状を参観することができた。極めて貴重な調査であった。
 
<社会との連携>
◎社会への寄与等
 上越市教育委員会学校評価研究推進部会オブザーバーとして『上越市学校評価システムガイド』(第1集)の編集作業に積極的にかかわった。
 また,上越市教育委員会主催の学校評価研修会(悉皆研修)において,ハートアイシステムを活用した学校評価の実施事例発表の指導講評を行った。
 


西 川   純(教 授)
 
<教育活動>
授 業
【観点1】教育方法及び成績評価面での取組
生のデータをできるだけ提示している。
【観点2】教育の達成状況
学生評価では常に高い評価を得ている。
研究指導
【観点1】学部
学部学生,修士学生,博士学生が協働して,自主的に研究を進めるゼミ運営を行っている。
【観点2】大学院(修士課程,博士課程)
学部学生,修士学生,博士学生が協働して,自主的に研究を進めるゼミ運営を行っている。
特色ある点及び今後の検討課題等
 授業で扱っている内容は,ほとんどすべて西川研究室での研究成果である。その研究では,すべて,子供たち・教師たちの言動を数ヶ月にわたって収集,分析した内容である。
 それらのデータを与え,追体験できるような教授方法をとっている。
 
<研究活動>
研究成果の発表状況
著】@平成20年4月:『気になる子の指導に悩むあなたへ』(単著) 東洋館出版
発】@平成20年12月:『『学び合い』における自己評価力の育成に関する研究』(共) 日本教科教育学会
A平成20年12月:『理科実験場面における評価によるコミュニケーションに関する事例的研究』(共) 日本教科教育学会
B平成20年12月:『『学び合い』をリードする学習者に関する研究』(共) 日本教科教育学会
C平成20年12月:『『学び合い』授業における教師の変容に関する研究』(共) 日本教科教育学会
D平成20年12月:『対話を重視した道徳学習に関する実践的研究』(共) 日本教科教育学会
E平成20年8月:『科学教育における学校現場での『学び合い』研究の最前線』(共) 日本科学教育学会
F平成20年8月:『『学び合い』における評価のフィードバック機能に関する研究』(共) 日本科学教育学会
G平成20年8月:『理科の授業における『学び合い』のすすめ』(共) 日本理科教育学会
H平成20年8月:『『学び合い』における評価のフィードバック機能に関する研究』(共) 日本理科教育学会
I平成20年8月:『『学び合い』のライブ出前授業に見る子どもたちの変容』(共) 日本理科教育学会
J平成20年12月:『理科実験場面における評価によるコミュニケーションに関する事例的研究』(共) 臨床教科教育学
K平成20年12月:『自作教科書」からみた生徒の考える分かりやすさについての考察』(共) 日本臨床教科教育学会
L平成20年8月:『授業研究における授業検討会の研究』(共) 日本科学教育学会
M平成20年9月:『現場授業研究における授業検討会の研究〜学習者を話題にする授業研究の方略〜』(共)日本理科教育学会
他】@平成21年2月:『大分のTVニュース/別府南小学校における学び合いの学校公開』 大分
A平成20年7月:『高崎市八幡小学校の学び合い実践/高崎市八幡小学校の学び合い実践の紹介』 朝日新聞全国版
B平成21年3月:『学ぶ集団をどうそだてるか/大阪堺市での学び合いの実践』 雑誌「広告」
CHP『西川純のメモ/西川研究室』での活動
共同研究(幼,小,中,高等学校及び特別支援学校教員との共同研究を含む)の実施状況
@学校としての学び合い研究 代表者:皆川校長 村松小学校
A学校としての学び合い研究 別府南小学校
B学校としての学び合い研究 黒田小学校
C学校としての学び合い研究 里公小学校
 
<社会との連携>
社会的活動状況
(1)里公小学校の研究指導,(2)綾瀬小学校研究指導,(3)黒田小学校研究指導,(4)八幡小学校研究指導,(5)上越教育大学附属小学校講演,(6)学び合い埼玉の会指導,(7)学び合い長野の会研究指導,(8)日本理科教育学会理事,(9)日本理科教育学会学会誌編集委員長,(10)寒河江市講演,(11)鳥取県教育センター講演,(12)学び合い島根の会研究指導,(13)長野県教育センター講演,(14)連合大学院GP委員会,(15)連合共通科目担当,(16)入善町講演会,(17)学び合いフォーラム研究指導,(18)佐賀県授業検討会,(19)東与賀中学校研究指導,(20)東与賀小学校研究指導,(21)ひよどり中学校研究指導,(22)二宮中学校研究指導,(23)村山市講演,(24)小野南中学校講演,(25)兵庫教育大学附属中学校講演,(26)学び合い大阪の会研究指導,(27)大泉北小学校講演,(28)学び合い宮城の会研究指導,(29)高田高校講演,(30)千畑南小学校講演,(31)学び合い群馬の会研究指導,(32)学び合い大分の会研究指導,(33)高知大学附属小学校講演,(34)学び合い東京の会研究指導
 


林   泰 成(教 授)【教育実践リーダーコース/学校臨床研究コース】
 
<教育活動>
授 業
【観点1】教育方法及び成績評価面での取組
 いくつかの科目において,学生に摸擬授業を行わせるなど,参加体験型の学習を取り入れている。すべての講義演習においてリアクションペーパー(感想・質問カード)に記入させ,次回の授業の冒頭で,フィードバックしている。成績評価は,大人数の「道徳の指導法」を除いて,点数による評価だけでなく,日頃の取り組みの様子などを考慮して総合的に評価している。
【観点2】教育の達成状況
 学部の授業では,道徳の指導案を作成できるように指導している。また,教員になろうとする意欲づけに力を入れており,ある程度の効果はあがっていると判断している。
研究指導
【観点1】学部
 基礎的なことがらを中心に指導した。人数が少ないぶん,丁寧な指導を心がけた。現職派遣の院生たちと交流できるような機会を設定した。
【観点2】大学院(修士課程,博士課程)
 修士課程では,とくに現職派遣院生が多いので,学校現場からの要望に配慮しつつ,実践的な研究になるような指導に取り組んだ。
 専門職学位課程では,道徳教育の担当者が私以外にいないということもあって,さまざまな相談を受けたが,授業とは別に研究会などを開いて,その指導助言にあたった。
 博士課程では,副指導教員として指導にあたっているが,院生が遠方(沖縄)に住んでいるということもあって,メール等で指導助言を行い,沖縄県の研修会に参加したおりを利用して,指導助言を行った。
その他の教育活動
・放送大学において,客員教授として「道徳教育論」を担当した。
・富山大学において,年2回「道徳教育論」の集中講義を担当した。
・毎年,教職講座で,「道徳教育,同和教育」を担当している。
特色ある点及び今後の検討課題等
 参加体験型の授業を行っている点が特色ある点である。
 今後の検討課題としては,授業数や登録学生数が多いので,そうした状況の中でいかに丁寧な指導を行うかが課題である。
 
<研究活動>
研究成果の発表状況
著】@平成20年4月:『小学校 道徳授業で仲間づくり・クラスづくり モラルスキルトレーニングプログラム』(共著)明治図書
A平成20年7月:『道徳教育入門:その授業を中心として』(共著)教育開発研究所
B平成20年11月:『NHK道徳ドキュメントモデル授業』(共著)図書文化
C平成21年3月:『現代哲学の真理論』(共著)世界思想社
D平成21年3月:『新訂道徳教育論』(単著)放送大学教育振興会
E平成21年3月:『学校での「自殺予防教育」を探る』(共著)現代図書
論】@平成21年1月:『ウィトゲンシュタインの論理的原子論の哲学』(単著)『文化学年報』同志社大学,第58号
A平成21年3月:『新学習指導要領と新しい道徳教育の展開を考える−「徳育」教科化の前に考えるべきこと−』(単著)『道徳性発達研究』日本道徳性発達実践学会,第4巻第1号
 
<社会との連携>
◎社会への寄与等
@新潟県の学校派遣カウンセラーとして,市内小学校においてカウンセリング業務を行った。
A新潟県教育委員会の設置する同和教育推進協議会の副会長を務めた。
B新潟県教育委員会の設置する道徳教育体験活動に関する2つの委員会の委員を務めた。
C春日小学校,大手町小学校,大町小学校,附属小学校,附属中学校,大長谷小学校,高岡南高校など,複数の学校で,研究協力者として活動した。
 


廣 瀬 裕 一(教 授)
 
<教育活動>
授 業
【観点1】教育方法及び成績評価面での取組
 臨床共通科目・プロフェッショナル科目では,探究課題を与え,学生が自ら調べ,考え,討議する演習形式をベースにしながら,最新の研究成果等を提示してテーマへの理解を深めることに努めた。受講者全員の顔と名前を覚え,一人一人の特性・能力・興味・関心等を把握しながら,実態に応じた授業を進めることに努め,毎時間の取り組み・発言や、ミニレポート・レポート等をとおして総合的に成績評価した。学校支援プロジェクト科目では,学生のフィールドワークの状況を日々のe−box日誌の記述とリフレクションを通して把握し,連携協力校の課題を明らかにして具体的な改善策を協働で練り上げることに努めた。
【観点2】教育の達成状況
 臨床共通科目・プロフェッショナル科目では,テーマに対する学生の関心が深まり,質の高い探究活動やレポート,工夫された効果的なプレゼンテーションなどの具体的成果を見ることができた。学校支援プロジェクト科目は,連携協力校の要望と学生の研究テーマ・関心,アドバイザー教員の専門分野等をすり合わせながら,初年度ということもあって試行錯誤の取り組みであったが,学校評価の分析を通した学校改善の具体策等を提案することができ,教育委員会との連携等を含め,学校運営リーダーコースとしての学校支援形態のひとつのモデルを示すことができた。
研究指導
【観点1】学部
 なし
【観点2】大学院(修士課程,博士課程)
 専門職学位課程学校運営リーダーコースの学生が,学校支援プロジェクトにおいて学校評価結果の分析等をとおして連携協力校の課題を客観的に明らかにし,効果的な改善策を提案する一連のプロセスを一貫して指導し,支援の成果につなげることができた。
特色ある点及び今後の検討課題等
 実務家教員としては小学校(教諭)・中学校(校長)・高等学校(教諭・校長)・大学(非常勤講師・教授)での教育経験と教育行政・一般行政事務の経験があり,研究者としては宗教学・哲学・法学・教育学等の学際的研究を基軸としており,このような教育・実務経験と研究領域の幅広さを,オールマイティなスクール・リーダーの育成を目指す教職大学院の教育活動で効果的に生かすことができるところに特色がある。個々の学問領域研究の深化に努め,学際研究の質を高めて,その成果をより効果的に教育活動に生かしてゆくことが今後の課題である。
 
<研究活動>
研究成果の発表状況
業】@平成21年3月:『宗教と公教育』(単著)全国教職大学院年鑑’08−’09,pp.85-92
学会活動への参加状況
@6月7日:宗教法学会(第56回)出席,A6月29日:上越教育経営研究会研究発表会出席,B8月2日〜8月3日:日本学校教育学会第23回研究大会出席,C9月13日〜9月15日:日本宗教学会第67回学術大会出席,D10月11日〜10月12日:日本教育行政学会第43回大会出席,E11月8日:宗教法学会(第57回)出席
◎特色・強調点等
 改正教育基本法に新たに「宗教に関する一般的な教養」という文言が加わり「教育上尊重されなければならない」と規定されたことを受けて,学習指導要領も改訂され,特に中学・高校で宗教に関する教育内容が増加している。今後,その具体的取扱いが課題になるが,我が国のこの分野の研究はきわめて手薄であり,理論と実践の統合以前に,理論も実践も乏しいのが実情である。このような中で,宗教学,哲学,法学,教育学等の学際的研究を基軸に,公教育における宗教の取扱いに関する理論構築と,これに基づく学校現場での実践の具体的な在り方の提示に努めているところである。
 
<社会との連携>
社会的活動状況
@平成20年度南砺市学校教育研究大会講演,A黒部市教育振興協議会アドバイザー,B全国教職大学院年鑑編集事務局長
◎社会への寄与等
 本学を含めて新たに発足した全国の教職大学院に,設置の理念や取り組みの実態・成果・課題等を広く発信する場を提供するために「全国教職大学院年鑑」を創刊したが,その編集事務局長を務めた。また,南砺市学校教育研究大会で講師として「信頼される学校と教師」の講演,黒部市教育振興協議会アドバイザーとして地教行法に基づく教育委員会の自己評価に対する「学識経験者の意見書」提出などを行った。
 


松 本   修(教 授)
 
<教育活動>
授 業
【観点1】教育方法及び成績評価面での取組
 多様な学習方法を取り入れ,学習効果があるように工夫する。具体的には,講義部分でも演習を取り入れるとともに,協働での検討,プレゼンにも参加した。
 また学校支援プロジェクトでは,学校にともに出向くことで,学校との連携を深めた。
【観点2】教育の達成状況
 臨床共通科目については,学生から高い評価を得ている。学校支援プロジェクトについては,連携協力校から高い評価を得ている。
研究指導
【観点1】学部
担当なし
【観点2】大学院(修士課程,博士課程)
 修士論文については,個々の研究計画を大切にしながら,学会レベルの論文作成を,ゼミの協同検討を大事にして行った。
その他の教育活動
 学校支援プロジェクトの第1期の活動を中核的にデザインし,コーディネートにあたった。実習にあたる学生と共に,学校の校内研修を補佐するとともに,学校の公開研究会に全面的に協力した。
特色ある点及び今後の検討課題等
 臨床共通科目,学校支援プロジェクト科目ともに,新たな協働の学びを実現するものとして,従来とは異なる方法をとっている。
 今後,学生のニーズをはかりながら,よりよいものに改善していく必要がある。
 
<研究活動>
研究成果の発表状況
論】@平成20年4月:『「ことのは」の単元開発』(単著)『月刊国語教育研究』2008年4月号 No.432 pp.24-28
A平成20年10月:『読み語りにおけるオーディエンスの特性と読み語りのモード―読み手とオーディエンスのラポールに着目して―』(単著)『臨床教科教育学会誌』第8巻 第2号 2008.10 pp.11-20
業】@平成20年4月:『言語力と基幹学力』(単著)『基幹学力の授業』第9号 2008.4 pp.40-41
A平成21年3月:『思考力を中核として読解力・表現力を育てる』(単著)『基幹学力の授業』第15号 明治図書 2009.3  pp.4-5
発】@平成20年5月:『読みの交流における人間関係』(共)全国大学国語教育学会 2008.5.31
A平成20年6月:『読み語りにおける読み手の方略』(単)表現学会 2008.6.7
B平成20年11月:『「国語科」のライフストーリー(2)』(共)全国大学国語教育学会 2008.11.23
 
<社会との連携>
社会的活動状況
@日本教育大学協会教職大学院評価機関設立準備委員会委員,A教科書研究センター客員研究員,B上越市教育センター 国語科研修講師,C国府小学校公開研究会講師,D中保倉小学校校内研修会講師,E大町小学校校内研修会講師,F羽咋市立邑知中学校校内研修会講師,G宝達志水町立押水中学校校内研修会講師,H茂木町国語科研修講師
 


若 井 彌 一(教 授)
 


赤 坂 真 二(准教授)
 
<教育活動>
授 業
【観点1】教育方法及び成績評価面での取組
 教育実践高度化専攻(教職大学院)では,理論と実践の融合を強く打ち出していることから,授業では実践とそれを裏付ける理論の両方を紹介した。
 また,毎時間,講義だけでなく,少人数のディスカッションやグループワークなどの参加体験型の活動も取り入れ,受講生が意欲をもって取り組めるようにした。
 評価については,毎回の授業アンケートや活動の様子をみて総合的に判断した。
【観点2】教育の達成状況
 該当年度は,1年生のみの在籍のため記述できない。
研究指導
【観点1】学部
担当せず
【観点2】大学院(修士課程,博士課程)
 ゼミに所属する14名の院生を対象に,学校支援フィールドワークにおいて,実習,リフレクション,活動報告書作成において指導をした。
 実習においては,実習中に週に1回程度実習校に赴き,一人一人に実技や指導案作成に関する指導をした。
 リフレクションにおいては,グループディスカッションのアドバイスを週に1から2回した。
 活動報告書においては,記述方,データの処理法とう全般にわたって指導をした。
特色ある点及び今後の検討課題等
 理論的な内容だけでなく,なかなか指導が難しい生徒指導や学級経営・学級づくりの実技指導をし,また,授業方においても授業構成だけでなく,授業における,黒板の使い方,声の出し方,チョークの使い方など極めて実践的な内容もきめ細かく指導した。また,以下に示すように,自身が担当する教育講演会,主宰する教育講演会に院生とともに参加し,指導に役立てた。
 
<研究活動>
研究成果の発表状況
著】@平成20年4月:『シリーズ教師のチカラ@“荒れ”への「予防」と「治療」のコツ 学級づくりの基礎・基本』日本標準(単著)
A平成20年5月:『小学生の問題行動こうすれば大丈夫!朝の会から放課後まで』学事出版(単著)
業】@平成20年4〜21年3月:赤坂真二,子どもが動く!子どもを鍛える学級づくり クラスをまとめる集団遊び,小五教育技術,小学館,2ページ12回連載
A平成20年6月:赤坂真二,教室の空気の盛り上げ方・沈め方 上げるも下げるも教師次第,授業づくりりネットワーク,学事出版,No.275,pp.40-41
B平成20年11月:赤坂真二,特別支援アピール術・私の提案 生徒指導との「コラボ委員会」で広げる,授業づくりネットワーク,学事出版,No.280,pp.42-43
C平成21年1月:赤坂真二,お笑いの世界に学ぶ4つの教育技術 「つながり」をつくる「つかみ」の技,授業づくりネットワーク,学事出版,No.282,pp.14-16
D平成20年9月:赤坂真二,すぐあきらめてしまう子へのかかわり あきらめたくなる気持ちに寄り添うことで,立ち向かう力を引き出す,月刊学校教育相談,本の森出版,第22巻第11号,pp.4-7
E平成20年12月:赤坂真二,子どもを勇気づける教師,児童心理臨時増刊子どもを勇気づける心理学 教師と親のためのアドラー心理学入門,金子書房,No.888,pp.68-74
F平成21年3月:赤坂真二,女子グループにおけるピアプレッシャー,児童心理,金子書房,No.892,pp.40-44
G平成20年5月:赤坂真二,高学年学級生活の課題を見つけ出すエクササイズ集 道徳「学級目標をたっせいするために」,八巻寛治・吉澤克彦編著『エンカウンター学級づくりテキストNo.5』,明治図書,pp.56-59
H平成20年8月:赤坂真二,高学年自分の行動(言動)を振り返るエクササイズ集 道徳「自分の宝を探そう」,八巻寛治・吉澤克彦編著『エンカウンター学級づくりテキストNo.7』,明治図書,pp.56-59
I平成20年8月:赤坂真二,私の宝を探そう,佐藤幸司編著『とっておきの道徳授業7』,日本標準,pp.137-140
◎特色・強調点等
 教室実践を行う現場教師に,よりよい発想,直ぐ役立つ教育技術の提案に主眼をおいてきた。
 
<社会との連携>
社会的活動状況
(1)講演活動
1 ドリームぽけっと研修会in立教大学(東京・池袋) 2008年4月
2 島根大学教員養成対策セミナー(島根) 2008年5月
3 湯沢町立三国小学校生徒指導講演会(湯沢町) 2008年6月
4 読売教育フォーラム@富山(富山) 2008年6月
5 教師みらいプロジェクトin富山(富山) 2008年6月
6 南魚沼市立六日町小学校校内研修会(南魚沼市) 2008年6月
7 第1回学級づくり改革セミナーin新潟(新潟市) 2008年6月
8 加茂市立須田小学校校内研修会(加茂市) 2008年7月
9 伊達市伊達東小学校校内研修会(北海道) 2008年7月
10 広陵町立広陵西小学校校内研修会(奈良) 2008年7月
11 授業づくりネットワーク関西青年塾(奈良) 2008年7月
12 米沢市教育委員会・米沢市教育研究所主催教育講演会(山形) 2008年8月
13 教師みらいプロジェクトin神戸(兵庫) 2008年8月
14 新潟市立松浜中学校校内研修会(新潟市) 2008年8月
15 富山市立大久保小学校校内研修会(富山) 2008年8月
16 小学校教育課程夏季研修会(富山) 2008年8月
17 阿賀町小学校教育研究協議会特別活動部会研修会(阿賀町) 2008年8月
18 教室『学び合い』フォーラム(新潟市) 2008年8月
19 第19回道徳教育改革フォーラム山形大会(山形) 2008年8月
20 第2回学級づくり改革セミナーin新潟(新潟市) 2008年8月
21 授業づくりネットワーク2008in仙台(宮城) 2008年8月
22 学級づくり改革セミナーin島根(島根) 2008年8月
23 学級づくり改革セミナーin米子(鳥取) 2008年8月
24 白根北中学校区全体研修会講演会(新潟市) 2008年8月
25 柏崎市立第一中学校区小中合同研修会(柏崎市) 2008年8月
26 上越市立春日新田小学校校内研修会(上越市) 2008年8月
27 上越市立南川小学校校内研修会(上越市) 2008年8月
28 新潟市立曽野木小学校校内研修会(新潟市) 2008年8月
29 山形市小学校教育研究会道徳部会研修会(山形) 2008年8月
30 加茂市立須田小学校校内研修会(加茂市) 2008年9月
31 教師みらいプロジェクトin横浜(神奈川) 2008年9月
32 新潟日報創刊65周年事業「ことばの学校」(小千谷市) 2008年10月
33 上越市立大潟町小学校校内研修会(上越市) 2008年10月
34 授業づくりネットワーク関西青年塾(京都) 2008年10月
35 上越市立上下浜小学校校内研修会(上越市) 2008年10月
36 第3回学級づくり改革セミナーin新潟(新潟市) 2008年11月
37 蒲原の夢を語る会研修会(新潟市) 2008年11月
38 教師みらいプロジェクトin仙台(宮城) 2008年11月
39 上山中学校区三校交流研修会(新潟市) 2008年11月
40 とっておきの学級づくりセミナーin千葉 2008年12月
41 阿賀野市立水原小学校校内研修会(阿賀野市) 2008年12月 
42 堀之内地区教員研修会(魚沼市) 2008年12月
43 学級づくりパワーアップセミナーin富山(富山) 2008年12月
44 授業づくりネットワーク北海道2009in函館(北海道) 2009年1月
45 南魚沼市立六日町小学校校内研修会(南魚沼市) 2009年1月
46 教師みらいプロジェクトin広島(広島) 2009年1月
47 上越市立中郷小学校校内研修会(上越市) 2009年1月
48 南魚沼市立藪神小学校校内研修会(南魚沼市) 2009年1月
49 富山市立南条小学校校内研修会(富山) 2009年1月
50 学級づくり改革セミナーin横浜(神奈川) 2009年1月
51 第4回学級づくり改革セミナーin新潟(新潟市) 2009年2月
52 大和中学校区計画訪問講演(南魚沼市) 2009年2月
53 授業づくりネットワーク東北青年塾in仙台(宮城) 2009年2月
54 新潟市立竹尾小学校講演会(新潟市) 2009年2月
55 第7回ティーチャーズ・フォーラムin北新(新発田市) 2009年2月
56 教師みらいプロジェクトin横浜(神奈川) 2009年2月
57 学級づくり改革セミナーin熊本(熊本) 2009年2月
58 帝塚山小学校校内研修会(奈良) 2009年3月
59 新潟市立湊小学校講演(新潟市) 2009年3月
60 本宮市立糠沢小学校校内研修会(福島) 2009年3月
61 授業づくりネットワーク2009春(東京) 2009年3月
(2)平成20年5月〜21年2月 年4回 教員研修会「学級づくり改革セミナーin新潟」主宰
(3)平成20年10月〜21年3月 NHK新潟放送局 ラジオ「朝の随想」水曜日を担当
(4)平成20年4月,12月 新潟日報より取材
◎社会への寄与等
 上記のように,県内外から,公的私的な研究団体からの講演の依頼がある。
 また,本学の貢献度を知らせる一環と考えマスコミ対応もしてきた。
 


岩 ア   浩(准教授)
 
<研究活動>
研究成果の発表状況
発】@平成20年6月:『数学の授業において探究的な相互作用を実現するために:単元構成の新しい考え方を取り入れた実践を通して』(共)全国数学教育学会
A平成20年6月:『自己評価表を活用した数学学習の改善に関する研究:授業研究で使用した自己評価表「本字の目標を記述する項目」の分析』(共)全国数学教育学会
B平成21年1月:『数学に固有の論証の一形式としての「べき(should be)」:数理哲学的位置づけと教室におけるその発生と展開』(単)全国数学教育学会
学会活動への参加状況
@平成20年6月28日〜29日:全国数学教育学会 第28回研究発表会出席,A平成20年10月31日:PME-Japan 出席,B平成20年11月1日〜2日:第41回数学教育論文発表会出席,C平成21年1月24日〜25日:全国数学教育学会 第29回研究発表会出席,D日本数学教育学会出版部幹事,E全国数学教育学会誌 第15巻 論文査読者
◎特色・強調点等
 本年度は,平成20年5月〜6月:来日したHeinz Steinbring正教授と本学現職院生,学卒院生とが共同で附属中学校1学年の1クラスを対象に数学教育学研究に基づく授業研究を計画・実施した(全10時間の授業を実施)。ここでの実践研究における方法論は,これまで「教室を拠点とした」協同的数学教材開発研究方法論として精緻化してきたものである。院生を含む全てのメンバーが単なる協力者ではなくフルメンバーである点,研究の過程それ自体が理論と実践との間の実質的な相互作用的サイクルであると同時に,現在進行中の実践に貢献しようとしている点等に主な特色がある。Heinz Steinbring正教授と共同することによって,国際的な視野で日本の授業を反省する機会となった。特に,日本の教師に特有の教授行為の特徴と数学学習との関係についての視点を広げることができたことは強調すべき研究成果である。
 
<社会との連携>
社会的活動状況
@第90回全国算数・数学教育研究(福島)大会 小学校部会における指導助言,A全国学力・学習状況調査等を活用した学校改善の推進に係わる実践研究会における講演,B平成20年度教員免許状更新講習,C教育実践研究第19集査読者
 


木 村 吉 彦(准教授)
 
<教育活動>
授 業
【観点1】教育方法及び成績評価面での取組
 大人数授業では,授業終了前に必ず受講生に感想・疑問を書かせている。そして,次時において,学生達が書いてくれた内容の中から必要に応じて紹介し,復習を兼ね授業内容組み立てに活用している。また,一人一人にコメントを付けて返却している。少人数授業では,常に受講生と会話をしながら授業を進め,参加型授業を実践している。どちらも受講生からの評価は高い(FD授業評価結果を参照して欲しい)。
 評価については,出席・発言・受講態度・レポート内容等々,あらゆる情報を駆使して総合的に評価している。
【観点2】教育の達成状況
 参加型と活発な議論に基づく授業づくりを目指しているが,少なくとも少人数授業では達成されていると考える。大人数授業ではやはり限界を感じるが,一人一人への授業感想文へのコメント付き返却を今後も続けていきたい。
研究指導
【観点1】学部
 卒業研究を3人担当した。幼児期の食育,おもちゃによる遊びの意義,幼小連携を踏まえた新入児童の適応,とそれぞれ異なるテーマに基づく研究であった。様々な業務(学内・外の)に追われ,十分に指導が出来たか反省している。卒業生達は,それぞれの希望する進路に進むことが出来(保育士・小学校教師<臨時>),卒業研究の内容を生かせる立場にあることに感謝している。
【観点2】大学院(修士課程,博士課程)
 修士課程(幼児教育専攻・免P2年生)の院生には,次年度の修士論文に向けて着実に準備を進めさせることが出来た。専門職学位課程の院生には,初年度ということもあり,受け入れ校との信頼関係の構築と子ども理解の時間を十分に取らせた。2年目に向けて,年間指導計画の作成にも関わらせ,次年度の本格的な実践研究の素地を築いた。
その他の教育活動
・教職講座「生活科」担当:受講生25人
・教育実習における学生指導:幼稚園実習及び保育士資格取得のための実習(施設と保育所)
・ゼミ生に対して小学校実習指導に2回出かけた。
・学校支援プロジェクトにおいて,小学校に院生1人(派遣現職者)を送り込み,定期的に指導・助言及び学校訪問を行った。受け入れ校には,大変に感謝され,次年度も継続して入ることとなった。
特色ある点及び今後の検討課題等
 常に学生とのコミュニケーションを取ることを心がけている。概ね学生達にも高く評価されていると思う。2008年度は比較的少人数(計3名)であったが,これから人数が増える可能性が高いため,確実な時間の確保と適切なアドバイス能力を身に付けなくてはならないと考えている。
 
<研究活動>
研究成果の発表状況
著】@平成20年5月:『気付きの質を高める生活科12ヶ月』(単著)学校図書
A平成20年11月:『小学校 新学習指導要領の展開 生活科編』(共著)明治図書
論】@平成20年11月:『生活・総合の活動や体験をとおしてはぐくまれる考える力』(単著)上越市立大町小学校「思考力をはぐくむ授業」168〜171頁所収
A平成20年12月:『体験活動の充実をめざす経営力とは』(単著)明治図書「学校マネジメント 2009年1月号」14〜15頁所収
B平成21年3月:『新内容(8)の意味するもの』(共著)日本生活科・総合的学習教育学会誌『せいかつか&そうごう 第16号』4〜11頁所収
発】@平成20年6月:日本生活科総合的学習教育学会全国大会コメンテーター・コーディネーター 山形県山形市
A平成20年8月:☆生活科教育研究会全国大会分科会助言者 東京都渋谷区代々木
B平成20年10月:☆全国小学校生活科・総合的な学習教育研究協議会全国大会個別発表助言者 北海道札幌市
共同研究(幼,小,中,高等学校及び特別支援学校教員との共同研究を含む)の実施状況
@科学的な認識の基礎を養う生活科指導のあり方に関する研究 代表者:野田敦敬(愛知教育大学) 科学研究費
A児童に科学的な見方・考え方の基礎を培う生活科学習の創造−低学年児童にふさわしい自然認識と理科学習への連続− 代表者:木村吉彦(上越教育大学) 上越教育大学研究プロジェクト
◎特色・強調点等
 これからの生活科のあり方について実践者と共に追究しつづけている。
 
<社会との連携>
社会的活動状況
@文部科学省・学習指導要領の改善に関する調査研究協力者会合委員,A柏崎市立剣野小学校研修会講師,B私立みどり幼稚園研修会講師,C上越教育大学附属小学校研究協力者,D射水市立大門小学校研修会講師,E八千代市教育研究会生活科部会講師,F上山市保育計画作成委員会委員(研修講師),G大町小学校研修会講師,H新潟県教育センター研修会講師,I上越市立上下浜小学校研修会講師,J八戸市小学校教育研究会生活科部会研修会講師,K宮城県生活科・総合的学習研究会研修会,L岐阜市立柳津小学校公開研究会シンポジスト,M上越市立高志小学校公開研究会講師,N妙高市保育士研修会講師
◎社会への寄与等
 指導要領改訂に直接関わったこともあり,全国各地から講演会・研修会講師の依頼があった。幼児教育から初等中等教育まで幅広く「教育」について語らせてもらったが,共通しているのは「はじめに子どもあり」「すべては子どもたちのために」の精神である。この子ども中心主義の発想をこれからも日本全国に伝えていきたい。
 


久保田 善 彦(准教授)
 
<教育活動>
授 業
【観点1】教育方法及び成績評価面での取組
 少人数の授業の際には,学習者の実態を把握するためのインタビューや質問紙調査を行い,実態に応じた学習内容を提供しようと努めた。また,演習を多くすることで時間を伴った理解につなげるように努力した。
 中規模の授業では,関心の高まる資料をパワーポイントで提示したり,ディスカッションを導入した。
【観点2】教育の達成状況
 概ね,授業前の到達目標には達している。
研究指導
【観点1】学部
 臨床的な研究にするために,教育実習のリフレクション等を活用しながらテーマを設定した。研究手法も,教師へのインタビュー,ビデオによる授業観察を行い,臨床的かつ質的な研究を進めた。
【観点2】大学院(修士課程,博士課程)
 教師へのインタビューを,グランデッドセオリーアプローチから分析することで,臨床的な研究とさせた。また,授業を実施し,その成果を臨床的に評価することで,授業デザインのあり方を考察させた。
 
<研究活動>
研究成果の発表状況
著】@平成20年12月:『総合的な学習の時間における問題解決』(単著)高田教育研究会
論】@平成20年7月:『達成度の異なるgatekeeperとend userの間の会話事例数の比較』(共著)理科教育学研究,日本理科教育学会,49(1),89-95.
A平成20年7月:『理科授業における社会人講師との連携に関する実践的研究』(共著)理科教育学研究,日本理科教育学会,49(1),161-168.
B平成20年7月:『中学校理科における断層の推定に関する教材の評価』(共著)地学教育,日本地学教育学会,61(4),123-132.
C平成20年9月:『グーグルアースを使った地域学習教材の開発と評価』(共著)理科の教育,日本理科教育学会,57(674),645-648.
D平成20年10月:『:Practical Study of Mobile Devices in Education: Case Study of the iPod』(共著)臨床教科教育学会誌,臨床教科教育学会,8(2),1-10.
E平成20年10月:『実験班の考察に対する教師の足場かけの研究』(共著)臨床教科教育学会誌,臨床教科教育学会,8(2),79-86.
F平成20年11月:『二次元マトリックスによる仮説の外化と操作に関する研究』(共著)理科教育学研究,日本理科教育学会,49(2),59-66.
G平成21年2月:『理科実験における学習の停滞を打開する模倣の研究』(共著)日本教育工学会論文誌,日本教育工学会,32(Suppl.),9-12.
H平成21年3月:『理科実験の模倣による停滞状況の打開の研究−小学校5年「もののとけかた」の実践を通して』(共著)教科教育学会誌, 日本教科教育学会,31(4),1-8
I平成21年3月:『達成度の異なるgatekeeperとend userの間の会話内容に関する事例的研究』(共著)教科教育学会誌,日本教科教育学会,31(4),8-17.
業】@平成20年4月:『理科におけるキャリア教育のすすめ』(単著)教科教育研究,学校図書,186,4-5.
A平成20年12月:『学習意欲の出題傾向と対策』(単著) 教職課程,協同出版,34(15),22-23.
B平成20年12月:『創発的分業支援システム Kneading Board Ver.3.1 操作マニュアル』(共著)メディア教育開発センター,全20頁
C平成21年1月:『創発的分業支援システム Kneading Board 活用ヒント集』(共著)メディア教育開発センター,全36頁.
発】@平成20年8月:『各ライフステージに応じて求められる教員の資質能力に関する研究』(共)日本学校教育学会
A平成20年8月:『農業教員の信念構造に関する一考察』(共)日本学校教育学会
B平成20年8月:『学習効果を上げる社会人講師による理科授業の開発』(共)日本学校教育学会
C平成20年8月:『総合学科における農業科教員の信念構造に関する一考察』(共)農業教育学会
D平成20年8月:『理科学習における社会人講師とコミュニケーションに関する実践研究』(共)日本科学教育学会
E平成20年8月:『同期型CSCLシステムにおける非同期型活用を支援する履歴再生機能について』(共)日本科学教育学会
F平成20年8月:『科学教育における学校現場での『学び合い』研究の最前線』(共)日本科学教育学
G平成20年8月:『理科実験における模倣の促進とその学びの研究』(共)日本科学教育学会
H平成20年8月:『創造的問題解決を可能とする中学校理科の授業デザインと評価』(共)日本科学教育学
I平成20年9月:『理科実験の模倣による停滞状況の打開の研究』(共)日本理科教育学会
J平成20年9月:『中学校理科におけるW型課題解決学習と仮説の発想に関する研究研究』(共)日本理科教育学会
K平成20年9月:『古琵琶湖層中の土石流の礫の観察における生徒の概念変容』(共)日本理科教育学会
L平成20年10月:『中学校における移動携帯情報端末の教育利用』(共)日本教育工学会
M平成20年10月:『教育実習生の教職イメージの変容に関する研究』(共)日本教育工学会
N平成20年10月:『社会人講師活用におけるCSCLの利用に関する研究』(共)日本教育工学会
O平成20年10月:『理科実験における学習の停滞と模倣の研究』(共)日本教育工学会
P平成20年12月:『総合学科に対する農業科教員の戸惑いと対処法』(共)臨床教科教育学会
Q平成20年12月:『教育実習生の教職イメージの変容とその要因に関する研究』(共)臨床教科教育学会
R平成20年12月:『教職大学院における実習と学校支援活動に関する報告』(共)臨床教科教育学会
S平成20年12月:『理科支援員の意識の変化に関する研究』(共)臨床教科教育学会
(21)平成20年12月:『授業における意見の集約に関する実践的研究』(共)臨床教科教育学会
(22)平成20年12月:『小学校理科教科書におけるキャラクターの機能に関する調査研究』(共)臨床教科教育学会
(23)平成20年12月:『問題解決学習におけるアブダクションの類型に関する研究』(共)臨床教科教育学会
共同研究(幼,小,中,高等学校及び特別支援学校教員との共同研究を含む)の実施状況
@義務教育学校における理科教育でのキャリア教育プログラムの開発と実践・評価 代表者:久保田善彦(上越教育大学)基盤研究(C)
Aプロジェクト・ベース学習による協調学習の支援と評価に関する実践的研究 代表者:加藤浩(放送大学) 基盤研究(B)
B協同参加型FDのための多声的授業計画・改善手法の研究 代表者:鈴木栄幸(茨城大学)基盤研究(B)
C実験・観察融合型デジタル教材活用共同研究(JST事業)代表者:新潟県教育センター(新潟県教育センター)新潟県教育センター
学会活動への参加状況
@平成20年度:科学教育学会年会企画委員常任委員,A平成20年度:日本教育工学会全国大会事務局,B日本理科教育学会「理科教育学研究」編集委員会
 
<社会との連携>
社会的活動状況
@理数ステップアップ研修(県教育センター),A上越市授業力向上研修「理科」,講師,B牛久市立岡田小学校校内研修,講師,Cつくば市茎崎中学校夏季研修会,D新潟県新規採用教員研修,E糸魚川教育フォーラム2008,F茨城県牛久第二中学校先導的教育情報化推進プロジェクト,G石川県輪島市教育研究会”理科部会”,HSSTA新潟支部研修会,I附属小学校研究協力者
◎社会への寄与等
 全国規模の学会誌を年3回発行した。前年度より投稿数を増やし学会の研究推進に貢献した。また,県教育センターの関連する複数の事業に参加し,県内の教員の資質向上に寄与した。市町村や学校単位の研修や研究協力者としても,時間の許す限り協力要請に応じている。
 


藤 田 武 志(准教授)
 
<教育活動>
授 業
【観点1】教育方法及び成績評価面での取組
 学部における教育方法として,学習への動機づけを高めたり,学習内容のより深い理解を促進したりするために,次の5つの工夫をしている。@講義の初回に講義の目標や各回の講義内容,評価の方法などを記したシラバスを配布すること,A内容をより深く理解するための参考文献を適宜紹介すること,B身近な題材や,教育現場において必ずかかわる題材を通して,学問的な概念や理論,方法論を理解させること,C図表などの資料,ビデオなどの視聴覚教材を多く用い,具体的な理解をはかること,D毎回の講義の終了時に,質問や疑問,自分の意見や感想などを「リアクション・ペーパー」として書かせ,その一部を,次回の講義の初めに紹介してコメントをしたり,講義内容に反映させたりすること,である。
 大学院における教育方法として工夫しているのは,次の3点である。@講義への参加意欲を高め,多様な意見の存在に気づくことによって理解を深めるため,ディスカッションを多く取り入れること,Aディスカッションの成立に不可欠な共通の知識基盤を参加者に持たせると同時に,講義時間以外における学習を促進させるため,複数の論文を課題として講読させること,B毎回の講義の終了時に,質問や疑問,意見や感想などをリアクション・ペーパーに書かせること,である。
【観点2】教育の達成状況
 平成19年度の指導生のうち,学部卒業生は,4人中1名が小学校教諭,1人が学校事務職員にそれぞれ正式採用された。また,大学院修了生5名のうち3名は現職教員として学校現場に復帰しており,残り2名は中学校教諭と小学校教諭にそれぞれ正式採用された。
 これらの結果から,教員養成系としての社会的責任を十分に達成していると考えられる。
研究指導
【観点1】学部
 学部3年生と4年生の合同ゼミを実施した。テキストに関するレジュメを全員に提出させることで,ディスカッションと理解を促すように工夫した。また,自分の考えを筋道立てて分かりやすく提示したり,他人の意見に耳を傾ける態度を育成するため,ゼミにおいて卒論に関するレゼンテーションの機会を複数設けた。その際には,自らの問題関心を自発的に深め,広げていくことができるような指導・助言に努めた。
【観点2】大学院(修士課程,博士課程)
 修士課程においては,修士2年生それぞれの課題を実践と関わらせながら自ら追究していくことができるよう,方法論や論理構成,先行文献などに関する指導・助言に努め,修士論文の完成に向けて指導した。
 専門職学位課程においては,学校支援プロジェクトの指導を中心に実施した。支援先の学校の課題と大学院生それぞれの課題とをすりあわせながら,実践的にも理論的にも実りのある結果を出せるように配慮して指導した。
 
<研究活動>
研究成果の発表状況
著】@平成20年9月:『杉並区立「和田中」の学校改革』(共著)岩波書店
論】@平成21年3月:『教職大学院の課題とは何か』(単著)全国教職大学院年鑑2008-2009, pp.46-58
学会活動への参加状況
@平成20年度:日本教育社会学会
◎特色・強調点等
 教育改革に関する著書は,現在の教育改革の実際についてフィールドワークと質問紙調査をもとに探究したものであり,これまでのような中央主導型ではない,地方の教育改革がどのような状況にあるのかを明らかにした点において高い独創性を持つといえる。
 一方,教職大学院の課題に関する論文は,日本の教職大学院制度の抱える問題点,及び,育成すべき教職の専門職性について検討することを通して,教職大学院の目指すべき方向性を論じたものであり,日本の教員養成を考察する土台を築くものである。
 
<社会との連携>
社会的活動状況
@妙高市立新井小学校校内研修講師,A公孫会中魚支部全員研究集会講師,B1月〜9月:新潟県生涯学習審議会委員,C教員免許更新講習講師
◎社会への寄与等
 新潟県生涯学習審議会の委員を務め,新潟県における教育課題や政策形成に積極的に関与した。地域の学校や教育団体の研修会の講師を務め,地域貢献の一翼を担った。上越教育大学において日本教育社会学会を開催し,大学の認知度を高めるとともに,研究成果を社会に還元する活動に貢献した。教員免許更新講習の講師を務め,教員の資質向上に尽力した。
 


松 沢 要 一(准教授)
 
<教育活動>
授 業
【観点1】教育方法及び成績評価面での取組
 授業テーマを考察する必要性をデータから読み取れるようにし,学習意欲を高める。課題解決の方途を具体的なものとし,実際の学校現場で活用できるものを提案する。一方的な講義だけで終始するのではなく,演習等を交えた授業を行っている。
 成績評価については,臨床共通科目担当者で共通の観点をもって評価している。
【観点2】教育の達成状況
 臨床共通科目では,提示した探究課題をグループで追究して発表する形式をとっている。グループ発表を視聴してみると,意欲的に課題を追究してきたことが十分伺える。この発表の様子と発表に至るまでに何度も研究室に足を運んでは質問してくる態度等から,科目の目的は達成できていると判断する。
特色ある点及び今後の検討課題等
 臨床共通科目では,提示した探究課題をグループで追究して発表する形式をとっている。グループ発表を視聴してみると,意欲的に課題を追究してきたことが十分伺える。この発表の様子と発表に至るまでに何度も研究室に足を運んでは質問してくる態度等から,科目の目的は達成できていると判断する。
 
<研究活動>
研究成果の発表状況
発】@平成20年8月:『各ライフステージに応じて求められる教員の資質能力に関する研究』(共)日本学校教育学会
A平成20年12月:『教職大学院生による算数支援の事例的研究』(共)臨床教科教育学会
学会活動への参加状況
@11月1〜2日:日本数学教育学会第41回数学教育論文発表会出席,A12月13日:臨床教科教育学会第7回臨床教科教育学セミナー出席
◎特色・強調点等
 教職大学院設置1年目は,院生が学校支援プロジェクトに参画したことで,どのような力量が育ってきたのかを,支援校の児童を調査することから探ってみた。調査した4学級のうち,好ましいデータが3学級から得られた。学校支援プロジェクトの在り方を考察することと,院生の力量形成を考察する上で,貴重なデータになったと考える。特に,算数授業の支援の場合,ある単元を分担することなく,一貫して指導する体制が力量形成にとっても大切なことと考える。
 
<社会との連携>
社会的活動状況
@新潟県中学校教育研究会指定研究 上越地区(数学)研究推進委員,A十日町市立西小学校 校内授業研修会,B十日町市立川治小学校 校内研修,C魚沼市・川口町・小千谷市複数小中学校研修会,D長岡市立脇野町小学校 校内研修,E中魚沼郡・十日町市教育振興会算数・数学部研修会,F糸魚川市教育委員会主催 教職員研修会,G小千谷市教育研究会中学校数学部会研修会,H上越市立教育センター主催 授業力向上研修「算数・数学科研修会」,I三条市立第一中学校 職員研修,J上越市立針小学校等研修会,K第52回上越算数・数学教育研究(高田)大会助言者,L上越市立春日新田小学校 職員研修,M上越市学校教育研究会算数・数学部研修会,N新潟県学校栄養士協議会 第2回上越地区研修会,O出前講座 妙高市教育研究会 学力向上部会(1回目),P出前講座 妙高市教育研究会 学力向上部会(2回目),Q出前講座 見附市教協研修 算数・数学部会,R出前講座 十日町市立松代中学校,S出前講座 上越市立大潟町小学校
◎社会への寄与等
 出前講座5件を含む20件の社会貢献を行うことができた。学校現場が抱えている算数・数学教育の問題点と正対し,それらを解決するための具体策を考え,分かりやすく,しかも誰でも実現できるようなものを今後も模索しながら考察していきたい。
 今後も学校現場に役立つ大学教員として,社会貢献できるように自分自身の力量を高めていきたい。
 


水 落 芳 明(准教授)
 
<教育活動>
授 業
【観点1】教育方法及び成績評価面での取組
 理論と実践の統合を中心的な課題として,授業では,理論とその理論に基づく実践の両方を対にして紹介した。さらに。授業の後半は,受講者自身が紹介した理論を実践できるよう模擬授業を設定し,学生相互に模擬授業の評価に取り組ませた。評価に関しては,体験活動とディスカッションの状況を総合的に判断した。 
【観点2】教育の達成状況
 担当する院生がいないため,就職状況からは判断できない。
研究指導
【観点2】大学院(修士課程,博士課程)
 直接担当する院生はいないものの,複数の研究室に所属する院生の質問に答える形で指導に当たった。
◎特色ある点及び今後の検討課題等
 全国規模の研修会を実施したほか,5つの学会の全国大会に参加し発表し,院生の研究指導に役立てた。
 
<研究活動>
研究成果の発表状況
論】@平成20年7月:『中学校理科における断層の推定に関する教材の評価〜地形図と立体画像の導入から〜』(共著) 地学教育,日本地学教育学会,61(4),pp.123-132.
A平成20年10月:『子どもの学習状況に応じた教師の働きかけに関する事例的研究』(共著) 臨床教科教育学会誌,臨床教科教育学会,8(2),pp.43-52
B平成21年3月:『学校現場における授業研究での理科授業検討会の研究』(共著) 理科教育学研究,日本理科教育学会,49(3),pp.33-43
C平成20年5月:『理科実験の模倣による停滞状況の打開の研究 〜小学校5年「もののとけかた」の実践を通して〜』(共著) 教科教育学会誌,日本教科教育学会,31(4),pp.1-8
D平成20年5月:『達成度の異なるgatekeeperとend userの間の会話内容に関する事例的研究』(共著) 教科教育学会誌,日本教科教育学会,31(4),pp.9-18
E平成20年5月:『「学び合い」ライブ出前授業の学習者に対する教育効果』(共著) 臨床教科教育学会誌,臨床教科教育学会,9(1)
F平成21年3月:『コンピュータの操作スキル獲得における児童の相互作用の役割に関する事例的研究−現職院生と研究者による現場教員への支援−』(共著) 教職大学院年鑑08−09
G平成20年10月:『「学び合い」における学習者,教師の意識に関する事例的研究』(共著) 臨床教科教育学会,臨床教科教育学会誌,第8巻(2)
発】@平成20年8月:日本科学教育学会全国大会,課題研究発表,会場:岡山理科大学『学び合い』における評価のフィードバック機能に関する研究(共)
A平成20年9月:科学教育における学校現場での『学び合い』研究の最前線(共)日本理科教育学会全国大会,課題研究発表・一般研究発表,会場:福井大学
B『学び合い』における評価のフィードバック機能に関する研究(共)
C『学び合い』のライブ出前授業に見る子どもたちの変容(共)
D平成20年10月:理科実験の模倣による停滞状況の打開の研究−小学校5年「もののとけかた」の実践を通して−(共)日本教育工学会全国大会,実行委員・発表
E平成20年12月:同期型CSCLによる調べ活動のテーマ決定に関する事例的研究(共)日本教科教育学会全国大会,発表,会場:宮崎大学
F理科実験場面における評価によるコミュニケーションに関する事例的研究(共)
G平成20年12月:算数における「主体的に学習に取り組む態度」の改善に関する事例的研究−教職大学院実務家教員と院生,現場教師による協働−(共)臨床教科教育学会全国大会,課題研究コーディネータ・一般研究発表,会場:信州大学
H学び合うコミュニティーはどのようにつくられたか
I理科実験場面における評価によるコミュニケーションに関する事例的研究
 
<社会との連携>
社会的活動状況
@新潟県教育研修センター:理数教育ステップアップ研修講師2回
A新潟市小学校教育研究協議会:情報教育部講師1回
B新潟市立江南小学校授業研究会指導1回
C五泉市立村松小学校校内研修講師指導11回
D第4回教室『学び合い』フォーラム2008運営委員
E新潟『学び合い』の会講師
F第1回『学び合い』入門セミナーin東京講師
G兵庫教育大学大学院博士課程D1セミナー講師
◎社会への寄与等
 学術研究の成果や,それに基づいた実践を紹介し,また教育現場の実践についてコメントしたことで,教育活動に役だったと考える。