【自然系コース】
 

伊 達 文 治(教 授)
 
<教育活動>
授  業
【観点1】教育方法及び成績評価面での取組
担当する全ての授業において,学生・院生の固定的数学観から文化的数学観への変容を図る工夫を盛り込み,その実践に取り組んだ。授業の中で学生・院生の記述や発表等の活動を重視した。
【観点2】教育の達成状況
学生・院生に固定的数学観から文化的数学観への変容という大きな成果をみることができた。このことは,授業における記述や授業後のレポートなどによって確認できる。
研究指導
【観点1】学部
教育実習におけるゼミ生の研究授業は全て参観し,事後の検討をゼミ生と共に行った。
【観点2】大学院
修士論文を作成させるに当たって,課題意識を明確にさせ,実際学校に出向き,授業観察や調査を実施させ,事後の検討を重ねた。
その他の教育活動
・ 教育実習受入校を訪問し,教育実習生の研究授業の指導を行った。また,日本数学教育学会算数・数学教育研究全国大会や関東都県算数・数学教育研究大会において指導助言を行い,地域社会の教師と交流する中で互いの研修を深めた。
特色ある点及び今後の検討課題等
特色ある点は上記,授業,研究活動に述べた通りである。今後の課題は,今回のような文化的数学観への変容を図る実践を,わが国の学校数学全体にも反映させていくことである。これから,そのための方策を探求し,実践をさらに深めていきたい。
 
<研究活動>
研究成果の発表状況
著】(1)平成25年2月:『日本数学教育の形成』(単著) 溪水社
論】(1)平成24年4月:『Values in Japanese mathematics education: their historical development』(共著) ZDM,44(1),21-32,2012.
(2)平成24年11月:『証明幾何学受容の初期様相に関する考察』(単著) 日本数学教育学会第45回数学教育論文発表会論文集,pp.977-982.
(3)平成25年3月:『「てこの原理」の教材化とその発展性』(単著) 『上越数学教育研究』,第28号,pp.13-20.
発】(1)平成24年6月:『測地略にみる幾何学受容の一断面』(単) 全国数学教育学会第36回研究発表会
(2)平成24年11月:『証明幾何学受容の初期様相に関する考察』(単) 日本数学教育学会第45回数学教育論文発表会
学会活動への参加状況
(1)平成24年6月30日〜平成24年7月1日:全国数学教育学会第36回研究発表会出席, (2)平成24年8月6日〜平成24年8月8日:日本数学教育学会算数・数学教育研究全国大会出席, (3)平成24年11月10日〜平成24年11月11日:日本数学教育学会論文発表会出席, (4)平成24年11月17日:関東都県算数・数学教育研究大会出席
◎特色・強調点等
本年度の研究において,教育基盤の見直しにとって不可欠な「数学教育における文化的価値」を考究し,文化的価値に根ざす教育実践を企画・評価する枠組みを開発して,学校数学の基盤を明確にする取組を前進させることができたと考える。今後もこの研究をさらに進めていき,その成果を学校教育にはもちろん,大学教育・大学院教育にも反映させていきたいと考えている。
 
<社会との連携>
社会的活動状況
・ 新潟県数学教育会理事
・ 教員免許状更新講習(上越教育大学)
◎社会への寄与等
各種算数・数学教育研究大会の指導助言を行ったり,教員免許状更新講習の指導を行ったり,地域社会の教師と交流する中で互いの研修を深め,教育研究向上に寄与できたと考える。
 

中 川   仁(教 授)
 
<教育活動>
授  業
【観点1】教育方法及び成績評価面での取組
基礎線形代数学,線形代数学,数学基礎演習において,小学校,中学校,高校における単元との関連を明らかにし,目的を明確にすることを心が けた。板書の量とスピード,適切な演習問題を出すことについても留意した。
【観点2】教育の達成状況
ゼミの学部4年生3名は卒業後臨時採用教員になっている。修士2年生1名は修了後臨時採用教員になっている。また,1年前に修士を修了した 2名は臨時採用教員を1年間した後で2名とも正規採用教員になっている。
研究指導
【観点1】学部
3年生のゼミでは,整数論に関する入門書を読み,小学校で算数を教える上で役に立つ数について豊かな素養を身につけてもらうことができた。
4年生のゼミでは,三次方程式,対称多項式,判別式を中心に,ガロア理論を学ぶことによって,中学校,高等学校で数学を教える上で役に立つ を方程式についての深い素養を身につけてもらうことができた。
【観点2】大学院
整数論に関して各自が深く学ぶことができ,中学校,高等学校の数学教員として基本的な数学的素養を身につけてもらうことができた。
 
<研究活動>
学会活動への参加状況
(1)新潟県数学教育会会長, (2)上越数学教育研究会会長, (3)上越地区高等学校数学教育研究会顧問
 

松 本 健 吾(教 授)
 
<教育活動>
授  業
【観点1】教育方法及び成績評価面での取組
学部の授業を行った。
研究指導
【観点1】学部
学部では研究と呼べるレベルまで学生の学力が到達しないので,授業とセミナーはしたが,研究の指導はできない。
【観点2】大学院
M1・・・1人,M2・・・2人のセミナーでの指導,卒業研究指導を行った。
その他の教育活動
・名古屋工業大学大学院修士課程情報工学専攻において「情報工学特別講義I」(集中講義)を担当した。
 
<研究活動>
研究成果の発表状況
論】(1)平成24年12月:『Some remarks on orbit equivalence of topological markov shifts and Cunta-krieger algebras』(単著) Yokohama Mathematical Journal,pp.41-52
発】(1)平成24年9月:『位相的マルコフシフトの充足群とCuntz-Krieger 環の分類について』(単) 日本数学会
(2)平成25年3月:『Hilbert C*-quad module からできるC*-環について』(単) 日本数学会
学会活動への参加状況
(1)平成24年9月19日〜平成24年9月21日:日本数学会(九州大学伊都キャンパス)出席, (2)平成25年3月20日〜平成25年3月22日:日本数学会(京都大学)出席
 
<社会との連携>
◎社会への寄与等
・ 海外数学雑誌 Topological Algebra and its Applications (Versita社 ワルシャワ)の編集委員
 

斎 藤 敏 夫(准教授)
 
<教育活動>
授  業
【観点1】教育方法及び成績評価面での取組
学部1年生全員が受講することになっている「算数」では,算数が苦手な学生でも教壇に立ったときに使えるような話題を専門的な立場から提供することにより学生の学習意欲を促した。次に,ほぼ毎時間ごとに資料となる補助教材を配布・活用することで,学生が「理解する」ために必要な時間を確保することを狙った。また,視覚的な理解を促すための教材も新たに作成し,理解度の向上を試みた。その他,数学コースの学生に対する授業でも難易度の違いはあれど基本的にはこれらを柱とした授業を展開した。
【観点2】教育の達成状況
最小限の専門知識を提供することはできたが,学生の理解および基礎学力をより向上させるためには,授業内容・進度について再考が求められる。
研究指導
【観点1】学部
セミナーでは数学書を輪読し,順番に発表者が黒板を用いて他者へ解説を行うという形式を採用している。これにより,数学書を理解するための数学知識が養われることはもちろんのこと,その内容を第三者に伝える術をも修得できる。また,このセミナー形式では聴講者がいつでも自由に質問を投げかけることができるようにしている。発表者は質問を正確に把握し,瞬時に回答することも要求される。これらはすべて教員としては必要不可欠な資質であるので,本形式により教育実践力を養うことができる。
【観点2】大学院
セミナーでは専門書を精読し,順番に発表者が黒板を用いて他者へ解説を行うという形式を採用している。これにより,専門書を理解するための高度な数学知識が養われることはもちろんのこと,その高度な内容を第三者に伝える術をも修得できる。また,このセミナー形式では聴講者がいつでも自由に質問を投げかけることができるようにしている。発表者は質問を正確に把握し,瞬時に回答することも要求される。これらはすべて教員としては必要不可欠な資質であるので,本形式により高度な教育実践力を養うことができる。
その他の教育活動
・ 教育実習における研究授業では,学生が自身の授業を第三者の視点から振り返ることができるように配慮した.具体的には,授業観察中に気付いた内容(時間配分・数学的な不適切発言・板書ミス・子どもの反応等)を学生が作成した指導案に事細かく書き込み,授業終了後にそれを学生に手渡し,すべての指摘箇所について振り返りを行った。
特色ある点及び今後の検討課題等
授業で高度な内容を扱うときに「目で見て理解」を促すために紙細工などを実際に作って披露した。これについては学生の反応も良かったので,これからも少しずつ増やしていきたい。また,学生の素朴な疑問に答える時間も十分に用意し,授業が一方的にならないように配慮した。ただし,80名を超える大人数に対する授業ではこれらがうまく機能しないことも多かったように感じている。これをいかに克服するかは今後の最重要検討課題である。
 
<研究活動>
研究成果の発表状況
論】(1)平成25年1月:『Free 2-tangles from the point of view of c-Heegaard splittings』(単著) Topology and its Applications, vol.160, pp. 74-81
学会活動への参加状況
(1)平成24年9月19日〜平成24年9月22日:日本数学会秋季総合分科会出席, (2)平成25年3月20日〜平成25年3月22日:日本数学会年会出席
◎特色・強調点等
本研究では,結び目理論および3次元多様体論の主要研究課題である「レンズ空間手術」と「Hempel距離」という,あまり深い関係がみられなかった両者を結び付けることを目指している。まだまだ完全解明には程遠いが,少なくとも互いになんらかの影響を与えていることは確認できた。これは本研究の発展性が十分に期待できることを保証する貴重な結果である。また,本研究対象でもある「結び目」は近年,DNAの位相構造に関する研究に応用されていることから,「結び目」について数学的理解を深めることが他分野へ貢献することにつながるという意味でも重要な研究といえる。
 
<社会との連携>
社会的活動状況
(1)教員免許状更新講習講師(上越教育大学)
◎社会への寄与等
教員免許状更新講習における「数と図形に関する基礎教養」の図形編を担当した。「結び目」という意外な図形を数学的に考察するという慣れない作業に取り組んでもらうことにより,『図形の考察とは何か?』という哲学的ともとれる問題を数学的に見つめ直してもうらうことを目標とした。アンケートの結果によれば,やや抽象的で高度な内容であったけれども,概ね好意的な評価を受けたと判断できる。
 

 橋   等(准教授)
 
<教育活動>
授  業
【観点1】教育方法及び成績評価面での取組
受講生の多い場合は一斉指導の場合が多く,教材の分量が多い場合も一斉指導の場合が多い。人数が30名程度かそれ以下の場合は,学生を小集団にし,学生同士の相互作用を重視した指導形態をとる場合が多い。指導法において範例的な教材を用意し,学生の活動を重視した授業を行う場合もあるが,特に算数科指導法などでは算数で扱う教材で重要なものが多いため,一斉指導が多くなる。
成績評価に関しては筆記試験とレポートを併用する場合があり,学生の学力を多角的に捉えるようにしている。
【観点2】教育の達成状況
昨年度,学部4年生は正規採用が小学校で1名,臨時採用が中学校で2名である。大学院生は正規採用が中学校で1名,他に現職が2名小学校に復帰した。
研究指導
【観点1】学部
基礎的な十分な教科の学力がなくては,臨床的実践力を発揮することができない。その点では,教科の学力と臨床的な実践力とは車の両輪である。臨床的実践力を高めることとして,実践記録の読み込ませ,その記録を巡り議論をさせた。また,授業データの収集を兼ねた授業の参与観察と,その授業を巡る議論を行っている。授業は主として算数・数学授業である。
【観点2】大学院
国内外の数学教育学研究に係る論文と,その土台となっている書物を読ませつつ,現職教員には自身の授業の振り返りをさせ,現職以外の学生には理想的な授業を想定させた。研究では授業の参与観察やインタビューを行わせ,データを収集,解釈,考察させることにより,臨床的なアプローチをさせている。
その他の教育活動
・ 教育実習における学生指導を行っている。
特色ある点及び今後の検討課題等
教科教育学としての数学教育学を研究し,主として質的データの解釈,考察を行っているため,研究指導に関しては学生が臨床的な研究をするのに有益な情報を提供し得ると考えている。データ収集には時間がかかり,またデータの収集をお願いする学校にも負担がかかる場合があるため,実際には労多き作業である。学校現場は忙しいため,なるだけ各学校と連絡を密にし,データを収集する必要がある。
 
<研究活動>
研究成果の発表状況
論】(1)平成24年11月:『算数授業における子どものアイディンティティーの獲得と数学的知識の形成への影響』(単著) 第45回数学教育論文発表会論文集,pp.1055-1060.
発】(1)平成24年11月:『算数授業における子どものアイディンティティーの獲得と数学的知識への影響』(単) 日本数学教育学会
学会活動への参加状況
(1)平成24年度:日本数学教育学会誌数学教育編集部幹事, (2)平成24年度:第67回関東都県算数・数学教育研究松本大会, (3)平成24年11月10日〜平成24年11月11日:日本数学教育学会第45回論文発表会出席, (4)平成24年8月6日〜平成24年8月7日:第94回全国算数・数学教育研究(福岡)大会出席, (5)平成24年7月8日〜平成24年7月15日:ICME-12出席, (6)平成24年7月18日〜平成24年7月22日:PME36出席, (7)平成24年11月16日〜平成24年11月17日:第67回関東都県算数・数学教育研究松本大会出席
 

林 田 秀 一(准教授)
 
<教育活動>
授  業
【観点1】教育方法及び成績評価面での取組
【授業形態】
板書による説明やパソコンを用いた画像の提示などにより,分かりやすい講義を心がけている。計算機数学演習においては,教育情報訓練室2を用いて,学生に実際にパソコンでプログラムを作るような演習を行った。
【学習(研究) 指導法等の教育方法に関する取組状況】
前期の学生からのアンケート結果をもとに,分かりやすい授業,特に,ゆっくり話す,ゆっくり書く,学生とのコミュニケーションを常に心がけながら講義,演習,またセミナーを行った。
【成績評価法に関する取組状況】
ほとんどの授業ではテストの成績を元に評点を行った。また計算機数学演習や代数学特論の成績は提出レポートを元に評価。
【観点2】教育の達成状況
幼児教育,小学校,中学校,高校と,いずれにおいても,パソコン等を用いた授業が今後増えていくのではないかと思われる。これらの社会の要請に応えるべく,担当の授業科目においても積極的にパソコン等を用いた講義を展開していきたいと考えている。計算機演習においては, 実際に学生にパソコンを利用させており, 微分積分学の講義においては, 計算機ソフトウェアを使った3次元グラフを活用している。
研究指導
【観点1】学部
本年度は「円の数学(小林昭七著)」をテキストに用いてゼミを行った。数学の本を読む上で, 感覚的にではなく, 論理的に理解することは重要である。円周率の計算という題材を元に, 一つの問題に対しても様々なアプローチがあるということを学生に学ばせた。
【観点2】大学院
「数論序説(小野孝著)」をテキストに, 数学の中でも特に代数的整数論についてセミナーを行った。方程式を解く事に関しての, 数の世界の広がりや新しい概念を導入することで, より高度な視点から方程式を見る事について,指導を行った。
特色ある点及び今後の検討課題等
【特色ある点および今後の検討課題】
数学を学ぶことにおいて論理的に理解することは大切である。時間の許す限り演習問題を解かせたり,学生自身が考える時間というものを作りたい。
 
<研究活動>
研究成果の発表状況
発】(1)平成24年4月:『Numerical examples of Euler factors of Siegel modular forms of half-integral weight of degree three』(単) 26th Automorphic Forms Workshop
(2)平成25年3月:『Generalized Maass relations and Miyawaki-Ikeda lifts』(単) 27th Automorphic Forms Workshop
外国における研究の状況
(1)平成25年3月9日〜平成25年3月15日:アイルランド,Generalized Maass relations and Miyawaki-Ikeda lifts
(2)平成25年3月15日〜平成25年3月27日:ドイツ,Jacobi forms over number fields.
(3)平成24年4月25日〜平成24年5月1日:カナダ,Numerical examples of Euler factors of Siegel modular forms of half-integral weight of degree three.
◎特色・強調点等
ジーゲル・アイゼンシュタイン級数のフーリエ係数の関係式,いわゆるマース関係式については,1980年代後半の山崎正氏の先行研究があったが,これを拡張し,また,特別なジーゲル尖点形式についても成り立つことを証明した。 現在は,表現論を用いた保型形式の研究が盛んであるが,ジーゲル保型形式のフーリエ係数の関係式に関しては,表現論よりも組み合わせ論的考察や 関数解析論を用いたほうが都合が良く,また,実際に数値を計算して確かめることができることも長所である。例えば,ジーゲル保型形式のスピノル エル関数については,解析接続や関数等式が得られておらず,この問題への解決の一つのアプローチとして,本研究は意味があると考えている。
 

宮 川   健(准教授)
 
<教育活動>
授  業
【観点1】教育方法及び成績評価面での取組
授業形態は昨年度までと同様とし,受講者の理解を促進するために資料を改善した。テストで成績評価を行なっている授業では追試験を行ない,受講者に再度勉強する機会を与え評価を行なった。
【観点2】教育の達成状況
学部生,大学院生併せて3名が卒業(修了)し,大学院進学と教員というかたちでみな教育の道に進んでいる。教育的な目標はおおむね達成されたと考える。
研究指導
【観点1】学部
学部3年生については,数学教育についての知識・技能を幅広く身につけること,卒業研究のテーマを決めることが主たる目的であった。そのため,算数・数学の多くの実践記録にあたり,その背後にある考えを考察するとともに,自らが関心のあるテーマにかかわる基本的な数学教育の言葉や考え等を習得できるように指導を行なった。学部4年生については,3年次に決定した卒業研究のテーマを深め,卒業論文を完成することを目的として指導を行なった。また,両学年において,教育実習等の際には,授業づくりの指導等も行なった。
【観点2】大学院
M1の院生については,数学教育学の研究について知るとともに,修士論文のテーマを絞り,研究の第一歩を踏み出すことを目的とし,免PのM2の院生については,1年次で決定した研究テーマで研究を進めることを目的とした。通常のゼミ以外に,学会や他大学との合同ゼミ・合宿に参加することにより,研究についての見聞を広めた。本年度修了したM2の院生については,修士論文を完成させるのみならず,学会発表等を行なった。学会発表は研究成果を共有することの大事さ,コミュニティーへ貢献することの大事さを感得する機会となった。
その他の教育活動
・ 広島大学大学院教育学研究科・非常勤講師
・ 教育実習におけるゼミ生の指導(学部4名,院1名)
特色ある点及び今後の検討課題等
おおむね想定していた通りに教育活動を行なえた。授業に関しては,今後とも教育方法の改善に取り組み,試行錯誤していきたい。また,研究指導に関しては,授業・実習・教員採用試験等のため,大学院の免P生(特に2年で修了予定の院生)の研究時間の確保が難しくなっている。何らかの改善策が必要であろう。
 
<研究活動>
研究成果の発表状況
論】(1)平成24年7月:『Proof in geometry: a comparative analysis of French and Japanese textbooks』(単著) Proc. of 36th PME, Vol.3, pp. 225-232.
(2)平成24年9月:『フランス前期中等学校平面幾何領域における証明の生態〜教科書分析から〜』(単著) 日本数学教育学会誌数学教育, Vol.94, No.9, pp.2-11.
(3)平成24年11月:『「手続きの説明」の学習における伝言ゲームの可能性 〜中学校図形領域における教授実験を通して〜』(共著) 日本数学教育学会誌数学教育, Vol. 94, No. 11, pp.2-11.
(4)平成24年11月:『認識論と算数・数学の授業〜基本認識論的モデルの視点から〜』(単著) 第45回数学教育論文発表会論文集, 第1巻, pp.15-20.
(5)平成24年11月:『平面幾何における作図の機能』(共著) 第45回数学教育論文発表会論文集, 第1巻, pp.581-586.
業】(1)平成24年7月:『V. フランス』(単著) 初等中等学校の算数・数学教科書に関する国際比較調査 調査結果報告書 (pp.176-215), 教科書研究センター
発】(1)平成24年6月:☆『フランスの数学教授学理論と数学認識論』(単) 全国数学教育学会第36回研究発表会,特別企画認識論分科会でのゲストスピーカー 岡山大学
(2)平成24年7月:『Comparative study on proof in geometry: an analysis of textbooks of France, USA, and Japan』(単) ICME-12, ポスター発表
(3)平成24年11月:☆第45回数学教育論文発表会課題別分科会のオーガナイザー及び発表者 奈良教育大学
共同研究(幼,小,中,高等学校及び特別支援学校教員との共同研究を含む)の実施状況
(1)国際的な学習状況を改善するための,論証学習支援システムの多言語化 代表者:松岡 樂(信州大学教育学部)科学研究費補助金(基盤B)
(2)科学的エビデンスに基づく,「課題探究型の説明」カリキュラムの開発と検証 代表者:岩永 恭雄(信州大学教育学部) 科学研究費補助金(基盤A)
(3)中等教育を一貫する数学的活動に基づく論証指導カリキュラムの開発研究 代表者:岩崎 秀樹(広島大学・教育学研究科) 科学研究費補助金(基盤B)
学会活動への参加状況
(1)平成24年6月23日〜平成24年6月24日:全国数学教育学会・第36回研究発表会出席, (2)平成24年11月10日〜平成24年11月11日:日本数学教育学会・第45回論文発表会出席, (3)平成24年8月27日〜平成24年8月29日:日本科学教育学会・第36回年会出席, (4)平成25年2月2日〜平成25年2月3日:全国数学教育学会・第37回研究発表会出席, (5)平成24年:日本数学教育学会算数教育編集部幹事(論文の査読), (6)平成24年:国際数学教育心理学会(PME)第37回年会論文の査読, (7)平成24年:全国数学教育学会・論文の査読, (8)平成24年:Creative Education 誌・論文の査読, (9)平成24年:Journal of Mathematical Behavior 誌・論文の査読, (10)平成24年:Journal of Mathematics Teacher Education 誌・論文の査読
◎特色・強調点等
本年度は多くの研究活動を行なうことができた。修了生との研究成果を学会誌に掲載できたこと,科研費関係で共同研究を多く進められたこと,二つの学会でゲストスピーカーとして発表したことは,特筆すべきことであろう。また,証明の生態についての研究においては,興味深い結果が得られており(学会誌,PME, ICME で発表),今後の発展が期待される。
 
<社会との連携>
社会的活動状況
(1)教員免許状更新講習講師(小学校算数)(上越教育大学)
(2)尚数会助言者(上越地区中学校数学研究会)
(3)「教育実践研究」応募論文の査読(上越教育大学学校教育実践研究センター)
(4)上越数学教育研究会シグマ会への参加(上越数学教育研究会)
(5)第67回関東都県算数・数学教育研究松本大会指導助言者(関東都県算数数学教育研究会連合会)
◎社会への寄与等
おおむね例年通りの社会貢献を行なった。
 

小 林 辰 至(教 授)
 
<教育活動>
授  業
【観点1】教育方法及び成績評価面での取組
学生の実態を踏まえて,観察・実験の技能や科学的な事象の見方・考え方を育成できるよう授業方法と評価を工夫している。
【観点2】教育の達成状況
概ね達成している。
研究指導
【観点1】学部
該当する学部生は所属していない。
【観点2】大学院
新潟県教育委員会よりコア・サイエンス・ティーチャー養成プログラムに派遣された現職教員3名に対して,学会発表(全国・支部)をそれぞれ3回行わせた。また,日本理科教育学会誌「理科教育学研究」に原著論文を投稿させ,受理された。
その他の教育活動
・ 上越看護専門学校非常勤講師
特色ある点及び今後の検討課題等
テキストとして「小学校の先生を目指す学生のための理科」を作成し,実践的指導力の基礎を育成する取り組みを行っている。
 
<研究活動>
研究成果の発表状況
著】(1)平成24年8月:『今こそ理科の学力を問う−新しい学力を育成する視点−』(共著) 東洋館出版社
論】(1)平成25年1月:『発芽種子における貯蔵デンプン分解の仕組みを理解するための実験教材の開発』(共著) 生物教育,日本生物教育学会,第53巻第2号,pp.83-90
発】(1)平成24年6月:『小中学校の理科の観察・実験内容に即した探究のスキルについての一考察(1)−プロセス・スキルズをもとにした検討−』(共) 日本科学教育学会
(2)平成24年6月:『小中学校の理科の観察・実験内容に即した探究のスキルについての一考察(2)−平成20年度告示新学習指導要領に準拠した小学校教科書の分析−』(共) 日本科学教育学会
(3)平成24年6月:『小中学校の理科の観察・実験内容に即した探究のスキルについての一考察(3)−平成20年度告示新学習指導要領に準拠した中学校教科書の分析−』(共) 日本科学教育学会
(4)平成24年8月:『小・中学校理科における探究のスキルに関する一考察(1)−Science - a process approach commentary for teachersのプロセス・スキルズをもとに−』(共) 日本理科教育学会
(5)平成24年8月:『小・中学校理科における探究のスキルに関する一考察(2)−小学校の観察・実験の5類型−』(共) 日本理科教育学会
(6)平成24年8月:『小・中学校理科における探究のスキルに関する一考察(3)中学校の観察・実験の6類型』(共) 日本理科教育学会
(7)平成24年12月:『中学校理科の定性的な観察・実験から変数の気付きに導く指導の効果と課題−葉のはたらきに関する実験について−』(共) 日本理科教育学会
(8)平成24年12月:『児童の変数への気付きを育成するスキルトレーニングを取り入れた理科指導法に関する一考察−振り子と発芽の実験を例として−』(共) 日本理科教育学会
(9)平成24年12月:『変数を意識させた実験の取り組みが表現力に及ぼす効果について−オームの法則の実験について−』(共) 日本理科教育学会
(10)平成24年12月:『全国学力・学習状況調査に基づく小学校理科授業アイディア例の分析−ものづくりにおける探究能力育成の観点から−』(共) 日本理科教育学会
(11)平成24年12月:『大学生の「人の体のつくりと働き」の理解に影響を及ぼす諸要因の因果モデル』(共) 日本理科教育学会
(12)平成24年12月:『初等教育教員養成課程学生の測定値の取り扱いの実態と課題−振り子の等時性を中心として−』(共) 日本理科教育学会
(13)平成24年12月:『小学校理科における仮説設定に向けての推論に関する基礎的研究』(共) 日本理科教育学会
共同研究(幼,小,中,高等学校及び特別支援学校教員との共同研究を含む)の実施状況
(1)子どもの科学的リテラシーを育成する教育システムの開発に関する実証的研究 代表者:五島政一(国立教育政策研究所 統括研究官)科学研究費補助金
学会活動への参加状況
(1)8月10日〜12日:日本理科教育学会出席, (2)平成24年度日本理科教育学会学会理事,平成24年度日本生物教育学会学会理事, (3)学会誌「生物教育」編集委員
◎特色・強調点等
全国学力・学習状況調査等の結果を踏まえ,我が国の理科教育に係る現代的課題の解決に向けた,理論的かつ実践的な研究を行っている。
 
<社会との連携>
社会的活動状況
(1)岡山県立玉島高等学校スーパーサイエンスハイスクール運営指導委員
 

津 戸  秀(教 授)
 
<研究活動>
研究成果の発表状況
論】(1)平成24年7月:『Overexpression of 3b-hydroxysteroid dehydrogenases/C-4 decarboxylases causes growth defects possibly due to abnormal auxin transport in Arabidopsis』(共著) Molecules and Cells, vol.34, no.1, pp.77-84.
(2)平成24年11月:『Constitutive activation of brassinosteroid signaling in the Arabidopsis elongated-D/bak1 mutant』(共著) Plant Molecular Biology, vol.80, no.4-5, pp.489-501.
(3)平成25年3月:『教員養成系大学生の量概念の実態と温度概念形成に向けた指導法』(共著) 教材学研究,vol.24, pp.147-154
◎特色・強調点等
植物ホルモン,ブラシノステロイドに関する植物科学的研究を国内外の研究者と共同で継続して行っている。本年度は海外のジャーナルに論文2編が掲載された。
一方,理科教育に関する研究も国内の共同研究者と継続して行っている。本年度は国内の学会誌に報告1編が掲載された。
 

中 村 雅 彦(教 授)
 
<教育活動>
授  業
【観点1】教育方法及び成績評価面での取組
専門分野が動物生態学であるため,机上の説明だけでなく,緑の小道や弁天池,雨池に出て,身近な生物を対象とすることで学生に動機付けを与え,内容を深める工夫を行った。単に授業に出ているだけを成績評価の対象とせず,授業時間内における個人の具体的な行動達成を成績評価の対象とした。
【観点2】教育の達成状況
学部生一人の卒業論文の指導を行った。
研究指導
【観点1】学部
担当授業科目に関する内容を精選するため,学習指導要領と教科書の内容の分析を行っている。講義や実験では教科書で扱っている内容や実験を優先的に扱うことで臨床的な実践力を習得させている。教育に関わる卒業研究でも,学習指導要領と教科書(単元と教える内容)を基礎に,専門分野の視点を融合する内容をテーマにし,実験・観察を基礎とする研究指導を行っている。
【観点2】大学院
大学院でも担当授業科目に関する内容を精選するため,学習指導要領と教科書の内容の分析を行っている。講義や実験では教科書で扱っている内容や実験を優先的に扱うことで臨床的な実践力を習得させるとともに今日的なテーマを取り入れることで専門的な指導を行っている。教育に関わる修士論文指導では,学習指導要領と教科書(単元と教える内容)を基礎に,専門分野の視点を融合する内容をテーマにし,実験・観察を基礎とする研究指導を行っている。
その他の教育活動
・ 上越保険医療福祉専門学校で非常勤講師として生命科学を前期に担当した。
特色ある点及び今後の検討課題等
上越教育大学は,自然豊かな立地条件にある。学部・大学院の授業では,上越教育大学に生息する身近な生物を対象にすることで、受講生が学校現場で児童・生徒に即戦的な指導ができるように配慮した授業及び指導を行った。
 
<研究活動>
研究成果の発表状況
論】(1)平成24年6月:『High incubation investment of female paired to attractive males in barn swallows』(共著) Ornithological Science 11:1-8.
(2)平成24年6月:『Breeding Ecology of the Malagasy Endemic Nelicourvi Weaver Ploceus nelicourvi』(共著) Ornithological Science 11:39-46.
業】(1)平成24年9月:『小学校の先生をめざす学生のための理科』(共著)文部科学省特別経費「科学的リテラシー向上プロジェクト」成果物 (上越教育大学)
他】(1)平成24年4月:『郷土の自然を紹介/フィールドガイド「上越教育大学の動物」の紹介』 上越タイムス
(2)平成24年5月:『上教大は野生の王国/フィールドガイド「上越教育大学の動物」の紹介』 新潟日報
国際研究プロジェクトへの参加状況
(1)マダガスカルの陸上脊椎動物群集におけるトカゲ類による情報盗用の進化と発生過程 代表者:森 哲(京都大学理学部) マダガスカル・アンタナナリボ大学との共同研究
外国における研究の状況
(1)平成24年9月8日〜平成24年11月26日:マダガスカル共和国,マダガスカル特産鳥類オオハシモズ類の生態調査
◎特色・強調点等
科学研究費補助金を受け,マダガスカル島に生息するオオハシモズ類の生態を研究した。オオハシモズ類はマダガスカル固有の鳥類で,研究例がきわめて少なく,我々の研究は生態及び進化の面から世界的に注目されている。
 
<社会との連携>
社会的活動状況
(1)農作物野生鳥獣被害対策アドバイザー(新潟県農林水産部)
(2)「理科野外観察指導実習B」講師(上越教育大学)
(3)「理科野外観察実習指導C」講師(上越教育大学)
(4)教員免許状更新講習講師(上越教育大学)
(5)新潟県野生生物保護対策検討会委員(鳥類分科会)(新潟県)
(6)長野県文化財保護審議会委員(長野県)
(7)長野県環境影響評価技術委員会委員(長野県)
(8)上越鳥の会代表
(9)新潟県上越市春日小学校探鳥会講師(上越市立春日小学校)
(10)国営土地改良事業「関川二期地区」環境に係わる情報協議会委員(北陸農政局)
(11)河川水辺の国勢調査アドバイザー(国土交通省北陸地方整備局)
◎社会への寄与等
各種委員会の委員,アドバイザーや講師として生物,特に鳥類の保護,保全施策,生態の啓蒙に係わり,社会の教育・研究に関するニーズに貢献した。
 

大 場 孝 信(准教授)
 
<教育活動>
授  業
【観点1】教育方法及び成績評価面での取組
実験を取り入れたり,教材を使って,説明するよう試みている。また,授業に対し試験で,実験ではレポートで評価をおこなっている。
もし60点に満たないものがいれば,前回の試験内容を解説した後,追試をおこなっている。
【観点2】教育の達成状況
80点前後の学生と60点前後の学生に分かれる。60点前後の学生の基礎学力の向上が必要であるが,試験の後では,教える授業機会がない。
研究指導
【観点1】学部
学部3年と4年が1名づつおり,青海川の水質調査と長野県荒倉山火山岩類の調査を指導した。
【観点2】大学院
免許プログラムの2年生2人の野外指導をおこなった。
その他の教育活動
・ 新潟工科大学非常勤講師
・ バドミントン部顧問として指導をおこなった。
特色ある点及び今後の検討課題等
早稲田大学と合同合宿セミナーをおこない,他大学を見ることにより本学の特徴を自覚することに努めている。
 
<社会との連携>
社会的活動状況
(1)9月:出前講座講師 大地の変動(高田会(国土交通省OB会))
(2)11月:防災学習キャンプ講師(独立行政法人国立青少年教育振興機構)
(3)6月:妙高ネイチャープログラム指導者養成研修講師(妙高青少年自然の家)
(4)11月:いきいきわくわく科学賞審査員(新潟日報主催・新潟県教育委員会共催)
 

小 川   茂(准教授)
 
<教育活動>
授  業
【観点1】教育方法及び成績評価面での取組
授業では,簡単な実験と観察をまじえながら,より具体性をもった講義を行った。特に,大学院の「生物教材研究」では,細胞学研究室所属の学生とともに開発してきた教材を実際に受講生に使用してもらい,教材をどの単元でどのように活用するか,教材をどのように開発するか,を受講生に考察させた。学部の一部の授業では適宜小テストを行い,知識の定着をみるとともに,その結果を成績評価と授業の改善にむすびつけた。
【観点2】教育の達成状況
研究室に配属され,平成23年度修了した大学院生(1名)は,昨年度と同様に新潟県の公立高等学校の臨時教員として,学部を平成24年度卒業した学生(1名)は新潟県の小学校の臨時教員としてそれぞれ勤務している。この結果が,私の行った授業と研究指導の効果によるものかどうかは判断できない。
研究指導
【観点1】学部
学部4年(2名)と学部3年(2名)の研究指導を行った。研究テーマはそれぞれ「根の働きの教材化に関する基礎的研究」,「マツバボタンの花柱内における花粉管の観察」,「線虫の生殖細胞における減数分裂の観察」,「魚類の血液の働きに関する基礎的研究」である。この研究指導をとおして,理科の教員として必要な実験器具の使用法,試薬の取り扱い方,植物の栽培法,顕微鏡操作法などを習得するよう指導した。
【観点2】大学院
大学院生2名の研究指導を行った。研究テーマはそれぞれ「担子菌類(キノコ)の教材化に関する研究」と「高校生物における細菌類の教材化に関する研究」である。これらの研究をとおして,理科の教員として必要な実験器具の使用法,試薬の取り扱い方,などとともに研究の進め方,研究論文のまとめ方を習得するよう指導した。
その他の教育活動
・ 南川小学校,新井小学校,城北中学校,附属中学校における教育実習生(各1名)の教育指導をおこなった。
・ ワクワク大学デーの講義を1コマ担当した(参加生徒は10名)。
特色ある点及び今後の検討課題等
授業では専門性の高い内容だけではなく,専門の内容をどのように教育現場で活用するかを意識して講義をおこなっている。学部の実験では,中学校や高等学校で行われている実験・観察テーマを中心にとりあげ,失敗しやすい点や注意すべき点を中心に指導をおこなっている。専門の内容を教育と結びつけて指導していることが,教育活動の特色ある点であると思われる。実践力をいかにつけるかまでは指導していない。今後の課題である。
 
<研究活動>
研究成果の発表状況
発】(1)平成24年9月:『Hymenocallis littoralis(ヒガンバナ科ヒメノカリス属)の花粉雄原細胞における液胞の形成』(共) 日本植物学会第76回大会(姫路)
学会活動への参加状況
(1)平成24年9月15日〜平成24年9月17日:日本植物学会第76回大会(姫路)出席
◎特色・強調点等
研究の特色は,専門性の高い研究を行いつつ,その研究をとおして得られた成果を教材として教育現場に提供し,そこでいかに活用するかにある。植物学会で発表した研究内容は,現在,英文論文として学会誌に投稿中である。
 
<社会との連携>
社会的活動状況
(1)8月:公開講座講師「理科野外観察指導実習D」(上越教育大学)
◎社会への寄与等
今年度は,公開講座「理科野外観察指導実習D」を行った。通常のプランクトンの観察に加えて,走査型電子顕微鏡(SEM)の使用法,凍結乾燥法を適用したプランクトンのSEM観察試料作製法,プランクトンのSEM観察などを実施した。受講者は一般社会人であり,社会教育へ,わずかではあるが,寄与したものと考える。受講者からは比較的好意的な評価をえた。
 

定 本 嘉 郎(准教授)
 
<教育活動>
授  業
【観点1】教育方法及び成績評価面での取組
小・中・高の教員となっても観察・実験で活躍できるよう物理学に関する実験教材を使った授業を行った。
成績評価はシラバスに記載の通りである。
【観点2】教育の達成状況
大部分の学生の理解は向上している。
研究指導
【観点1】学部
それぞれの学部学生が強い興味を抱いている次の物理教材の開発と授業実践に関する指導を行った。
1)MIF誤概念を解消するための研究。
2)圧力に関する研究。
3)概念地図に関する研究。
【観点2】大学院
それぞれの大学院生が強い興味を抱いている次の物理教材の開発と授業実践に関する指導を行った。
1)ICT光教材に関する研究。
2)磁気教材に関する研究。
3)圧力教材に関する研究。
4)浮力教材に関する研究
5)光教材に関する研究
6) 創造性の育成に関する研究。
その他の教育活動
・教育実習の研究授業において,当研究室所属の大学院生2名および学部生2名の指導を行った。
 
<研究活動>
研究成果の発表状況
論】(1)平成24年6月:『レンズを通る光と像に関するICT教材の開発』(共著) 物理教育, Vo1. 60, No2, pp. 115-116
(2)平成24年9月:『Clementのロケット問題の誤概念を支える要因』(共著) 物理教育, Vo1.60, No.3, pp. 188-193
他】(1)平成24年5月:『新潟日報(5月10日21面)写ッター欄に掲載/本学の真空館についての取材記事(真空管の写真付き)』 新潟日報
(2)平成24年4月:『真空館/各種真空管の展示,HPで紹介,冊子「真空館」の配布』 常時,図書館1階に展示。HPで紹介。
共同研究(幼,小,中,高等学校及び特別支援学校教員との共同研究を含む)の実施状況
(1)ヘリオトロンJに於ける周辺計測と高周波加熱の研究 II 代表者:上原和也(宇宙航空研究開発機構) 
(2)磁気教材に関する研究 代表者:定本 嘉郎(上越教育大学)
(3)MIF誤概念を解消するための研究 代表者:定本 嘉郎(上越教育大学) 
(4)圧力教材に関する研究 代表者:定本嘉郎(上越教育大学)
◎特色・強調点等
当研究室では,従来から児童・生徒が理解しづらい問題を取り上げ,理解を良くするための教材の開発と実践に取り組んでいる。
 
<社会との連携>
◎社会への寄与等
新規に開発した実験教材を新潟県や長野県の公立学校で授業実践し,教育現場へフィードバックさせる活動をしている。
 

濤 ア 智 佳(准教授)
 
<教育活動>
授  業
【観点1】教育方法及び成績評価面での取組
授業時に学生に質問をすること等によって,学生のレベルをはかりつつ授業計画を立て実行している。
【観点2】教育の達成状況
概ね達成していると考える。
研究指導
【観点1】学部
卒業研究の指導を通じて,データの取り扱いやアプリケーションの使用法等教員としても役立つようなスキルを身につけさせるよう指導している。
【観点2】大学院
修士論文のための研究指導とともに,将来の糧となる経験を持てるような機会を積極的に与えている。
特色ある点及び今後の検討課題等
学生に自主性を重視し,自ら学び行動できる学生の育成を目指している。
 
<研究活動>
研究成果の発表状況
論】(1)平成24年12月:『Giant Molecular Cloud Evolutions in the Nearby Spiral Galaxy M33』(共著) The Astrophysical Journal, 査読有, 761巻, 2012, 37
(2)平成24年12月:『NRO M 33 All-Disk Survey of Giant Molecular Clouds (NRO MAGiC). II Dense Gas Formation』(共著) Publication of the Astronomical Society of Japan, 査読有, 64巻, 2012, 133-1 〜 133-15
(3)平成25年2月:『Properties of Molecular Gas in Galaxies in Early and Mid Stages of the Interaction. I. Distribution of Molecular Gas』(共著) Publication of the Astronomical Society of Japan, 査読有, 65 巻, 20-1 ~ 20-16
発】(1)平成25年3月:『NRO M33 All Disk Survey of Giant Molecular Clouds (MAGiC)』(共) 日本天文学会
(2)平成24年12月:『Molecular Gas and Star formation in Giant HII regions of M33』(単) New Trends in Radio Astronomy in the ALMA Era: The 30th Anniversary of Nobeyama Radio Observatory
学会活動への参加状況
(1)日本天文学会内地留学選考委員会委員
◎特色・強調点等
過去数年に渡って実行してきた MAGiC(M33 ALL Disk Survey of Giant Molecular Clouds) プロジェクトのまとまった結果が2本出版され,国際学会や国内学会での発表を行った。さらにこのプロジェクトで取得されたデータについて,web上で全世界の研究者に公表している。
 
<社会との連携>
社会的活動状況
(1)上越市企業振興審議会委員(上越市)
(2)新潟県環境審議会委員(新潟県)
 

長谷川 敦 司(准教授)
 
<教育活動>
授  業
【観点1】教育方法及び成績評価面での取組
学部授業では,アクティブラーニングの手法を取り入れ,演示実験,グループ内での議論,講義を組み合わせた授業を行った。(生活の中の科学)また,逆2乗則を実感する教材を開発し,それを用いた授業として,物理学を関数で考えるというテーマでCST育成プログラム受講生に対して研究授業を行った。研究指導では,修士論文作成に向けて,科学論文作成指導などを行った。
【観点2】教育の達成状況
修士学生については,高い達成状況であったと判断できる。理由として,修士論文のテーマを日本物理学会で発表するとともに,特許申請に向けた準備を学内で始めた。学部学生の指導についても卒業研究の成果を日本理科教育学会北陸支部大会で報告するなど,一定の成果を得たと考える。以上の点から,教育の達成状況は高かったと判断できる。
研究指導
【観点1】学部
学部4年生には,光学についての教材研究を指導した。成果は,日本理科教育学会北陸支部大会にて発表を行った。
学部3年生には,草本類植物の導管液の流速計測の測定系の作成を指導し,実際の測定を行った。
【観点2】大学院
修士2年生には,針状TiO2ナノ粒子の形状計測の研究指導を行った。
光散乱による計測に成功し,結果を日本物理学会で発表した。
修士1年生には,光散乱の計測結果の自動フィッティングプログラムの作成に向けての基礎的アルゴリズムの考案について指導を行った。
特色ある点及び今後の検討課題等
学生の自主性を尊重しつつ,適切な指導を行いながら研究活動を行っている。
今後の課題としては,研究のペースを上げるために,学生の研究進捗状況をさらに適切に管理していく必要がある。
 
<研究活動>
研究成果の発表状況
発】(1)平成25年3月:『光散乱による針状ナノ粒子の形状推定』(共) 日本物理学会
(2)平成24年12月:『力および放射における逆2乗則を学習する教材の開発』(共) 日本理科教育学会北陸支部大会
(3)平成24年12月:『疑似白色光源の開発』(共) 日本理科教育学会北陸支部大会
学会活動への参加状況
(1)平成24年9月18日〜平成24年9月21日:日本物理学会 2012年秋季大会出席, (2)平成25年3月27日〜平成25年3月29日:日本物理学会 第68回年次大会出席, (3)平成24年12月1日:日本理科教育学会 北陸支部大会出席
◎特色・強調点等
専門研究に関しては,基礎研究としてナノ粒子の物性評価を行っているが,発展的に計測システムの開発を行い,特許取得に向けた取り組みも行っている。教育研究に関しては,学校現場で使える教材の開発を目指している。
 

稲 田 結 美(講 師)
 
<教育活動>
授  業
【観点1】教育方法及び成績評価面での取組
受講生が100名近い大人数の授業においては,受講生が受身的に聞くだけの講義形式になりがちであるため,体験活動や思考する機会などを授業に多く導入した。また,受講生が授業終了時にワークシートを見て,達成感を持ち,学習のふり返りができるような資料とワークシートを作成するように心がけた。
受講生の少ない授業においては,これらのことに加え,受講生同士が意見交換したり,課題についてディスカッションできる機会を設け,能動的に授業に参加できるようにした。
成績評価については,毎回十分に記述できるワークシートを提出させ,学生の学習状況をチェックするだけでなく,ワークシートの記述を次回の授業の改善にも活用した。また,課題に関して調べた上で自ら考察が必要となるレポートも定期的に課し,授業内容の理解度を確認した。
【観点2】教育の達成状況
授業に関しては,ワークシートやレポートの記述から,受講生が積極的に授業に取り組み,授業内容を理解できたことが確認できた。FDの授業評価も良好であった。
指導学生については,研究テーマについてさらに追究したいとの希望で,2名ともに大学院に進学したことから,教育学研究の重要性を伝えられたと考えている。
研究指導
【観点1】学部
学生の関心のある理科教育の課題について,国内外の先行研究を広く集めるように指導し,セミナーでのディスカッションを通して,研究の対象と方法を自らの力で焦点化させ,研究計画を立てられるようにした
【観点2】大学院
教育研究を行うにあたり必要となる先行研究の収集方法や,学習者の認知的・情意的側面の調査方法,研究計画の立て方などについて随時指導し,研究が着実に進行するように週1回のセミナーを通して,研究の進捗状況と短期的な研究計画について報告させた。
その他の教育活動
・ 教育実習の研究授業を参観し,学生の指導を行った。
・ 教員採用試験直前講座(理科実験)の講師を担当した。
特色ある点及び今後の検討課題等
教育学部に在籍する学生は理系教科を苦手としていることが多い。しかし,小学校教員になれば,当然苦手教科といえども子どもに指導しなければならない。近年の調査では,若い小学校教員が理科の指導に困難を抱えていることが明らかになっており,教員養成課程で学生たちの苦手意識を克服し,自信をもって指導できるように教育しなければならないと考えている。そのために,常に授業改善を意識しており,学生の理解や技能の習得状況を正確に把握できるようにしている。今後は,学生が理科を苦手とする要因を詳細に明らかにし,授業改善に活かしていきたい。
 
<研究活動>
研究成果の発表状況
業】(1)平成25年2月:『理科学習におけるジェンダー問題克服のためのカリキュラム』(単著) 『理科の教育』,Vol.62,No.727,38−39頁,東洋館出版社
発】(1)平成24年6月:『小中学校の理科の観察・実験内容に即した探究のスキルについての一考察(1)―プロセス・スキルズをもとにした検討―』(共) 第7回日本科学教育学会研究会
(2)平成24年6月:『小中学校の理科の観察・実験内容に即した探究のスキルについての一考察(2)―平成20年度告示新学習指導要領に準拠した小学校教科書の分析―』(共) 第7回日本科学教育学会研究会
(3)平成24年6月:『小中学校の理科の観察・実験内容に即した探究のスキルについての一考察(3)―平成20年度告示新学習指導要領に準拠した中学校教科書の分析―』(共) 第7回日本科学教育学会研究会
(4)平成24年8月:『理科学習における男女差に関する小・中学校の理科主任教員の意識』(単) 日本理科教育学会第62回全国大会
(5)平成24年8月:『小・中学校理科における探究のスキルに関する一考察(1)―Science - a process approach commentary for teachersのプロセス・スキルズをもとに―』(共) 日本理科教育学会第62回全国大会
(6)平成24年8月:『小・中学校理科における探究のスキルに関する一考察(2)―小学校の観察・実験の5類型―』(共) 日本理科教育学会第62回全国大会
(7)平成24年8月:『小・中学校理科における探究のスキルに関する一考察(3)―中学校の観察・実験の6類型―』(共) 日本理科教育学会第62回全国大会
(8)平成24年12月:『初等教育教員養成課程学生の測定値の取り扱いの実態と課題―振り子の等時性の学習を中心として―』(共) 日本理科教育学会北陸支部大会
(9)平成24年12月:『小学生が抱く理科への有用感・親近感と学習意欲の実態』(共) 日本理科教育学会北陸支部大会
(10)平成24年12月:『質量保存に関する小学生の認識の実態―溶解学習前後の学年の比較を通して―』(共) 日本理科教育学会北陸支部大会
(11)平成24年12月:『疑似平行白色光源の開発』(共) 日本理科教育学会北陸支部大会
学会活動への参加状況
(1)平成24年6月23日:平成23年度第7回日本科学教育学会研究会出席, (2)平成24年8月11日〜平成24年8月12日:日本理科教育学会第62回全国大会出席, (3)平成24年8月27日〜平成24年8月28日:日本科学教育学会第36回年会出席, (4)平成24年11月3日〜平成24年11月4日:日本教科教育学会第38回全国大会出席, (5)平成24年12月1日:日本理科教育学会北陸支部大会出席
◎特色・強調点等
「女子の理科学習」に関する研究を進めてきているが,このテーマに関しては,近年社会的な関心も高まっており,理科教育関連の雑誌等に寄稿することも増えてきた。女子が理科を苦手とする状況を改善するには,小・中学校の理科教育の改善のみならず,教員養成からもアプローチが必要であるため,両方の視点から実践的に研究を展開していきたい。
 
<社会との連携>
社会的活動状況
(1)4月:平成24年度妙高市理科主任研修会(上越理科教育センター)講師
(2)4月:平成24年度上越市理科主任研修会(上越理科教育センター)講師
(3)9月:第48回上越市児童生徒科学研究発表会(上越市教育委員会)審査員
(4)10月:2012年度女性研究者裾野拡大のための教員研修「科学・技術教育と女性〜小中高校ではどう取り組むか〜」(岩手大学男女共同参画推進室)講師
(5)11月:上越市教育コラボ2012学び愛フェスタ「科学的リテラシー向上プロジェクト」シンポジウム(上越教育大学)成果発表
◎社会への寄与等
理科教師への研修会における講師や,児童生徒の科学研究発表の審査員などをつとめた。また,研究成果を一般市民に公開する場も得られた。
 

下 村 博 志(講 師)
 
<教育活動>
授  業
【観点1】教育方法及び成績評価面での取組
従来通り行った。
【観点2】教育の達成状況
大学院生2名が修了し,1名は小学校教諭として正規採用され,1名は中学校教諭(理科)として臨時採用された。
研究指導
【観点2】大学院
修士課程の学生2名の修士論文作成を指導した。
特色ある点及び今後の検討課題等
理科の専門性を有する教員の養成になるように,教育内容を精選している。実験を豊富に取り入れ,教諭になってからも臨床的に(教育場面で)実際に実験できる,力量のある理科教員の養成を目指している。修士論文指導においてはきめ細かい実験指導を行っている。
 
<研究活動>
学会活動への参加状況
(1)日本分析化学会関東支部新潟地区部会において活動(ニュース編集,研究発表会参加)。
◎特色・強調点等
金属イオンを対象とする新規パッシブサンプラーの開発について取り組んだ。結果の一部は大学院生の修士論文となった。
身近なOA機器を利用した,沈殿を対象とする簡易比色分析法の教材開発について取り組み,結果の一部を大学院生の修士論文とした。
受託研究1件を実施した。
 

谷   友 和(講 師)
 
<教育活動>
授  業
【観点1】教育方法及び成績評価面での取組
学生の多くが将来,教員を目指していることを踏まえて,教員になった時に必要な知識をつけてもらえるように,授業の中で基礎学習事項の確認や,要点の整理を行うことを心がけている。また,理科における考察力や,生物の観察力を養ってもらうべく,野外観察や野菜の観察などを通じて生の生物材料に触れる機会を多くするように努めている。成績評価に関しては,レポートまたはテストに出席点を加味しているが,講義の中で説明したことをベースに学生自らが考察して答えを導出するような問題や課題を課すことにより,理科における考える力を身につけてもらいたいと思っている。また,過度に厳しい評価を与えないように配慮している。
【観点2】教育の達成状況
授業においては,前述のように教員として身につけて欲しい知識の伝授に努めているが,その達成状況を測ることは困難である。担当ゼミにおいては,これまでに卒業・修了した者は全員,教員の道を選んでおり,教員採用試験に合格しなかった者も講師の職を見つけている。担当ゼミの卒・修了者は,卒業・修了研究を続ける中で,それぞれ自分の研究を熱心に進め,理科への興味を絶やしていないことから,ゼミにおける教育・指導は適切な範囲に収まっていると考えている。今後は,指導する学生が一人でも多く教採試験に合格できるとともに,教育職指向でない学生にも本人の夢が叶うような教育・指導を行っていきたいと考えている。
研究指導
【観点1】学部
卒業研究のテーマを選択する際に,学生の興味や関心に合わせて決めるようにしている。研究方法を考える上で,なるべく学生本人に試行錯誤をさせることにより,実践的な問題解決能力を身につけてもらうように努めている。また,他のゼミ生の研究を手伝わせたり,野外での植物調査に同行させることにより,協調性や幅広い知識を習得させたいと考えている。野外での調査や作業を通じて,野外観察指導の実践力を高めてもらう取り組みをしている。
【観点2】大学院
すでに卒業研究を経験していることを踏まえて,研究における自主性をより尊重するようにしている。具体的には,調査地の選定や,調査方法の確立,調査の研究計画などを自分で立案してもらい,それに対して教員がアドバイスをすることを心がけている。また,自分の研究に関する英語の文献講読を通じて,科学の国際性や科学研究の歴史について意識してもらうようにしている。免許プログラムの学生においては,研究が過度な負担にならないように配慮している。
特色ある点及び今後の検討課題等
現行の学習指導要領においては,野外観察や実験を重視し,自然の事物・現象を科学的に探究する能力の育成について記されている。しかしながら,野外での植物観察や理科実験に苦手意識を持つ小・中学校教員が少なからず見られる。そのため,教室の授業だけでなく,野外での植物観察や小・中学校の授業で役に立つ教材を扱った実験をなるべく行うようにしている。今後は,学生が理科に好奇心を見出し,理科に対する心理的抵抗を緩和するような教育活動の方法を模索していきたい。
 
<研究活動>
学会活動への参加状況
(1)平成24年度:日本生態学会大会企画委員会委員, (2)平成25年3月5日〜平成25年3月7日:日本生態学会・第60回大会(静岡)出席
◎特色・強調点等
北日本の多雪地域に生育する林床植物の生態研究を行っている。特に,北日本で個体サイズが大型する草本植物の成長メカニズムを対象としている。積雪の多い上越地域はこのような研究の適所と言える。日本海型の気候は独特の森林生態系を育み,その生態系は里山林を通じて人里に森の恵みをもたらすと共に,森から河川への水や栄養塩の供給などを通じて,日本海沿岸地域の文化や生活に影響を及ぼしてきたと考えられる。雪と植物の関係を題材にした,地域密着型の理科教材研究も行っていきたい。
 
<社会との連携>
社会的活動状況
(1)平成24年度上越教育大学公開講座 理科野外観察指導実習E(身近な植物)(上越教育大学)
(2)平成24年度上越教育大学公開講座 理科野外観察指導実習J(自然の見方)(上越教育大学)
(3)上越市立南川小学校 総合的な学習の時間 講師(上越市立南川小学校)
◎社会への寄与等
上越教育大学公開講座の講師を務め,上越地域の植物の分類や生態について市民の方,および現職教員に概説した。解説内容に至らない点はあったと思うが,上越地域の自然環境について学ぶ機会を提供できたと考える。また,上越地域の自然の特色について一定の理解をしていただけたものと認識している。上越市立南川小学校において,「総合的な学習の時間」の講師を務め,小学6年生を対象に大学教員という職業の紹介を行うとともに,夢を持って生きることの大切さについて授業を行った。子ども達が授業を熱心に聞いていたことや,多くの質問を受けたことから,子供たちに自分の将来を考える機会を提供し,ある程度の教育的貢献ができたものと受け止めている。