【生活・健康系コース】
 

市 川 真 澄(教 授)
 
<教育活動>
授  業
【観点1】教育方法及び成績評価面での取組
学部の実技授業に関して,陸上競技および陸上運動の各種目の技能特性理解と技能習得のために,バイオメカニクスに関する理論を基礎として実技授業の内容を組み立てた。特に,ハードル走においては,走運動の基本である「脚の回転運動で全身の並進運動を実現している」ことを基礎としてハードルクリアランス技能の習得を行わせ,効果を得ることができた。また,大学院の実技授業(演習)においては,バイオメカニクスの理論的背景をいかに指導方法に応用するかという点に重点を置いた。成績評価に関しては,実技の示範の能力向上に重点を置き,各技能のポイントを押さえた示範ができるかを評価の観点とした。
【観点2】教育の達成状況
専門セミナーで担当した1名の学部学生は,新潟市小学校採用試験に合格した。また,4名の大学院生については,1名は群馬県派遣の現職院生であり,修士論文を完成させ無事修了した。他の3名の院生は引き続き在籍している。専門セミナーで行った研究活動により,学校現場や職場において遭遇する様々な事象や問題について,客観的な道筋で解決・処理する能力が身につけられたものと考える。
研究指導
【観点1】学部
体育実技における各教材の技能に関する指導は,感覚的な指導のみでなく,バイオメカニクス的な理論的基礎に基づいた客観的な指導が必要である。そのために,ヒトの運動時の力発揮やエネルギー消費に関する基礎理論の理解を目標とした指導を行った後,各自の専門種目の指導方法に着目して研究課題を決定し,研究課題に関する測定,結果の分析および考察を行った。最終的に得られた研究結果について,実践場面での活用方法について指導した。
【観点2】大学院
大学院においては,各自の専門領域における実技指導の問題点について,より深い考察を行うために,これまでに報告された研究報告および原著論文について広範囲な領域から収集を行い,得られた論文を詳細に検討して研究課題とすべき点を明確にした。研究課題決定後に実験計画を策定して測定及び分析を行った。得られた結果を指導実践場面においていかに応用するかに重点をおいて論議を行い,修士論文としてまとめた。
その他の教育活動
・ 名古屋リゾート&スポーツ専門学校非常勤講師(スポーツ生理学,スポーツバイオメカニクス)
・ 教員採用試験直前講座(体育実技,陸上運動)講師
・ 陸上競技部顧問
・ スキー部顧問
特色ある点及び今後の検討課題等
特色のある点としては,運動技能のしくみについてバイオメカニクスの観点から分析を行い,その結果を基礎として実技(演習)および講義を行っているところにある。特に,実技(演習)の授業においては,高速度カメラを用いて運動動作中のフォームの撮影を行い,自分自身の動きを受講者自ら観察して改善点を検討することにより実技示範能力の向上を図っている。
 
<研究活動>
研究成果の発表状況
発】(1)平成24年9月:『サッカーのボレーキック動作に対する視覚及び頭位条件の影響』(共) 第22回日本バイオメカニクス学会
(2)平成24年10月:『スイング動作を生み出す並進運動と脚伸展運動について』(共) 第25回日本ゴルフ学会 鹿児島大会
学会活動への参加状況
(1)平成24年9月11日〜平成24年9月13日:日本バイオメカニクス学会第22回大会出席, (2)平成24年9月14日〜平成24年9月16日:第67回日本体力医学会出席, (3)平成24年10月27日〜平成24年10月30日:第25回日本ゴルフ学会鹿児島大会出席, (4)平成25年3月16日:第17回日本体力医学会東海地方会学術集会出席
◎特色・強調点等
研究の特色としては,得られた研究成果が直接実践に応用できることである。体育・スポーツの指導法にはその根拠となる理論が必要であるが,そのために,最初に目的とする動作の解析を行い,その動作に必要な原理・原則を解明し,得られた知見をもとに最も効率的な指導方法を構築するところに研究の独自性がある。この研究方法で開発した指導方法に対しては,実践現場において高い評価が得られている。
 
<社会との連携>
社会的活動状況
(1)全日本スキー連盟スノーボード技術員(全日本スキー連盟)
(2)7月:森林セラピーサポーター養成講習会講師 (NPO法人妙高自然アカデミー)
(3)12月:全日本スキー連盟スノーボード指導者研修会 理論講師(全日本スキー連盟)
(4)12月:全日本スキー連盟スノーボード指導者研修会 実技指導員(全日本スキー連盟)
(5)1月:スノーボード特別講習会 実技指導員(愛知県スキー連盟)
(6)1月:スノーボードバッジテスト 検定員(愛知県スキー連盟)
(7)1月:スノーボード指導員・準指導員養成講習会 理論講師・実技指導員(愛知県スキー連盟)
(8)3月:スノーボード準指導員検定会 主任検定員(愛知県スキー連盟)
◎社会への寄与等
全日本スキー連盟のスノーボード技術員として,スノーボード指導者研修会,スノーボード指導員・準指導員養成講習会,スノーボード準指導員検定会などの理論講師,実技指導者および検定員を務め,スノーボード指導者養成に寄与した。また,スノーボード特別講習会指導者やスノーボードバッジテスト検定員として,スノースポーツのひとつの種目であるスノーボードの普及発展に努めた。特に,スノーボード指導者研修会では,理論指導者と実技指導者の両者を務め,理論に裏付けられた指導が行われたと高く評価された。
 

直 原   幹(教 授)
 
<教育活動>
授  業
【観点1】教育方法及び成績評価面での取組
通年の授業評価の結果より,授業における「内容をわかりやすく整理すること」に関し,教材配布や画像の呈示方法を工夫する必要があると考えている。一方,前年度と同様に,免許取得プログラム履修者,他コースからの副免許取得希望者および保健体育専攻学生における身体教育に関する素養にばらつきが大きいという実態がある。次年度以降も教材を工夫して対応したいと考える。授業には,免許取得プログラムによる大学院受講生や他コースからの副免許取得希望者が多く含まれる。そして,体育専修の学部生の受講が少ない点も特徴である。受講者における身体教育に関する素養にばらつきが大きいことから,今後も,授業の難易度について,実際のスポーツ場面を事例に挙げる等の配慮により,授業内容の改善を進めたいと考えている。
【観点2】教育の達成状況
論文指導では,修士論文3編,卒業論文3編が提出された。進路状況は,指導にあたった大学院修了者3名の内,1名は埼玉県小学校教諭に正式採用,1名は栃木県立高等学校に常勤講師,1名は新潟県中学校教諭として臨時採用となった。学部卒業生は,3名中,1名が石川県小学校教諭に正式採用,1名が長野県中学校に講師採用,他1名が栃木県小学校教諭に臨時採用された。
研究指導
【観点1】学部
学部学生の研究志向に応じて,教科「体育」における教育現場の今日的課題を教科教育学的,体力学的,運動学的視点から幅広く取り扱っている。平成24年度は,運動学の領域(姿勢矯正運動,体力トレーニング,剣道,足関節アライメント)に関わる卒業研究(4年生3名,3年生2名)研究指導を担当した。各研究テーマ上の専門的な知識の拡充および教育現場における臨床的課題に関わる学術的な論文が纏められるよう指導したが,全員が教職希望者であることから,教育現場での指導実践に関わる方法論やマルチメディア機器の活用可能性を重視して指導した。
【観点2】大学院
大学院生の研究志向に応じて,教科「体育」における教育現場の今日的課題を教科教育学的,体力学的,運動学的視点から幅広く取り扱っている。平成24年度は,運動学の領域(剣道と言語教示,ダイナミックストレッチング,筋力トレーニング,運動学習者の身体意識等)に関わる修士論文(2年生1名,3年生3名)の研究指導を担当した。各研究テーマ上の専門的な知識の拡充および教育現場における臨床的課題に関わる学術的な論文が纏められるよう指導したが,全員が教職希望者であることから,教育現場での指導実践に関わる方法論やマルチメディア機器の活用可能性を重視して指導した。
その他の教育活動
・ 附属中学校研究協議会研究協力者
・ 剣道部顧問および監督
・ 柔道部顧問
・ 少林寺拳法部顧問
特色ある点及び今後の検討課題等
運動学の研究内容,授業内容等において教科臨床的視点に立った専門内容の再構成化を試みている。特に,@日本の型文化からみた現代の子どもの体の拘束性,A武道教育からみた「いじめ」と「フザケ」,B東洋的体育の再構成化と身体開発,C学校現場における対人的な危機回避能力の育成等,東洋的な身体運動文化の学校教育における今日的意義を検討している点に特色がある。
 
<研究活動>
研究成果の発表状況
論】(1)平成24年4月:『剣道初心者における「送り足」習得後の「踏み込み動作」への応用可能性に関する実践的検討』(共著) 「武道学研究」第44巻3号,107−119頁
(2)平成25年2月:『女子中学生の貧血罹患者数増加の原因究明』(共著) 『上越教育大学研究紀要』第32巻,345−350頁
作】(1)平成24年5月:『第108回全日本剣道演武大会剣道の部』出場 都府武道センター武徳殿
(2)平成24年5月:『第108回全日本剣道演武大会居合道の部』出場 京都府武道センター武徳殿
(3)平成24年8月:『第54回全国教職員剣道大会』出場 山形県山形市総合体育館
(4)平成24年10月:『第60回全日本学生剣道優勝大会』審判 日本武道館
(5)平成24年7月:『第47回全日本少年剣道錬成大会』審判 日本武道館
(6)平成24年11月:『第31回全日本女子学生剣道優勝大会』審判 愛知県春日井市総合体育館
(7)平成24年7月:『第60回全日本学生剣道選手権大会審判』審判 大阪府立体育館
(8)平成24年9月:『第41回新潟県高段者大会』審判 新潟市立体育館
(9)平成24年8月:『第33回北信越国民体育大会剣道競技』審判 長野県大町総合体育館
学会活動への参加状況
(1)平成24年8月22日〜24日:日本体育学会出席, (2)9月6日〜7日:日本武道学会出席, (3)11月:新潟県体育学会出席出席
◎特色・強調点等
教科「体育」における教育現場の今日的課題を教科教育学的,体力学的,運動学的視点から幅広く取り扱ってきた。近年では,教科専門と教科教育学を架橋する教科「体育」内容学の構築に取り組んでいる点に大きな特色がある。
 
<社会との連携>
◎社会への寄与等
上越地域の児童の健全育成に関し,剣道を通じたフレンドシップ事業の試みとして,本学学生と共に年間を通じて小学生,中学生の剣道指導を継続した。また,全上越剣道連盟における青少年育成事業として,小・中・高校生の錬成稽古会(隔週土曜日)を年間を通じて企画・指導した。
 

大 橋 奈希左(准教授)
 
<教育活動>
授  業
【観点1】教育方法及び成績評価面での取組
学部・大学院ともに,現場での実践に役立つ内容と方法を選定し,実施した。
【観点2】教育の達成状況
ゼミ修了生は,修士論文をもとに継続して研究を続けており,地元で実践研究が受賞しているとの報告を受けている(2件)。
研究指導
【観点1】学部
指導学生なし。
【観点2】大学院
学会・ワークショップ等に同行し,他大学の現職大学院生及び院生等との研究交流会を行った。
その他の教育活動
・ 兵庫教育大学大学院非常勤講師,新潟病院附属看護学校「保健体育」非常勤講師,表現運動・ダンス領域採用試験対策講座,
特色ある点及び今後の検討課題等
記述なし
 
<研究活動>
研究成果の発表状況
論】(1)平成25年3月:『体育における評価を問う(2)』(共著) 体育哲学研究第43号 日本体育学会体育哲学分科会 pp.53-72.
(2)平成24年7月:『大学体育における学習者の自己評価を促す授業実践の試み』(共著) 島根大学教育臨床総合研究 pp.27-41.
作】(1)新潟県高等学校総合体育大会(ダンス)審査員
発】(1)平成24年12月:『表現・創作ダンスの授業における「協働学習」の可能性』(単) 日本体育学会体育哲学分科会
(2)平成24年12月:『ワークショップ:レクリエーション活動とダンスで交流しよう!』 日本教育大学協会全国保健体育保健研究部門第32回全国創作舞踊研究発表会
学会活動への参加状況
(1)平成24年6月16日〜平成24年6月17日:体育科教育学会第17回大会出席, (2)平成24年8月18日〜平成24年8月19日:日本体育・スポーツ哲学会第34回大会出席, (3)平成24年8月22日〜平成24年8月24日:日本体育学会第63回大会(但し8月23日は大学院入試のため不参加)出席
 

榊 原   潔(准教授)
 
<教育活動>
授  業
【観点1】教育方法及び成績評価面での取組
小学校及び中学校の体育授業で課題となる点をテーマとして授業を実施している。基礎理論の講義だけでなく,受講者の調べ学習の発表や相互に指導する場面を取り入れ,受講者の主体的な取り組みを促している。また,事前学習や復習に役立てられるように,授業の初回に学習資料を配付している。成績評価は,小学校,中学校でも評価の観点となっている「技能」「思考・判断」「態度」をもとに行っている。
【観点2】教育の達成状況
卒業生や修了生は,およそ5年以内には正規の教員になっていることから,概ね達成されていると思われる。
研究指導
【観点1】学部
学生の興味や関心のある事柄を研究テーマにして,運動観察に時間をかけている。小学校や中学校では,運動観察は,児童・生徒の心身の状態を理解する上で有効な方法の一つと考えている。
【観点2】大学院
大学院生の研究テーマは一人ずつ異なるので,個別に指導するようにしている。指導内容は,教育実践的な先行研究の検索方法,整理の方法,研究方法の妥当性,データの信頼性・客観性確保の方法,文章表現の仕方などについて,個人の課題に応じて指導している。
その他の教育活動
・ 新潟工科大学非常勤講師
・ 上越教育大学サッカー部顧問
・ 上越教育大学女子サッカー部顧問
特色ある点及び今後の検討課題等
授業評価アンケートの結果によると,授業方法や授業内容の整理にまだまだ改善の余地があると思われる。今後は,授業内容を精選し,その内容に適した教材の開発とわかりやすい説明を工夫していきたい。
 
<研究活動>
研究成果の発表状況
論】(1)平成25年2月:『分業に基づくバスケットボールの単元が子どもの学びに及ぼす影響』(共著) 教育実践学研究,14(1) pp.11-21.
(2)平成25年2月:『小学校低学年の足によるボール操作能力の発達』(共著) 上越教育大学研究紀要 32巻 pp.375-384.
◎特色・強調点等
小学校及び中学校の体育授業で生起される問題を取り上げて研究を実施した。教育実践に貢献するものと思われる。
 
<社会との連携>
社会的活動状況
(1)6月:出前講座講師(上越市立大潟町中学校)
(2)9月:出前講座講師(上越市立牧小学校)
(3)8月:公開講座「山屋敷サッカークラブ(低学年)」講師(上越教育大学)
(4)8月:教員免許状更新講習「身体教育の実践理論2」講師(上越教育大学)
◎社会への寄与等
自分の専門である体育・スポーツ分野の教育やサッカー指導を生かして,地方自治体や地域のスポーツ団体に貢献している。公開講座は3年間受講してくれた子どもがいることや冬季にも実施して欲しいなどの要望があることから,概ね好評であると考える。
 

周 東 和 好(准教授)
 
<教育活動>
授  業
【観点1】教育方法及び成績評価面での取組
体育教育における「理論と実践の統合的理解」の必要性を鑑み,理論の実践的理解および実践の理論的理解を促すよう配慮した。関連する授業を有機的に結びつけて理解できるように,時間割の配当および授業内容を計画した。特論と演習を2時限続きで配当し,実践した内容に基づき理論的理解を促したり,理論を学んだ上でそれを実践的に確認したりするということである。シラバスでも2つの講義内容が有機的に結びつくように計画した。成績評価については授業中の取り組み状況や理解度,レポート提出の状況等に基づいて算出した。
【観点2】教育の達成状況
概ね計画通りに授業を実施できた。指導法の授業では模擬授業を取り入れ,その後,授業研究会形式で議論することを通して,教育実践能力の涵養を図った。受講生のレポートからは,現場で必要とされる反省的実践家としての資質の向上が見られた。また,このことは初等および中等教育実習においても活かされたことが実習中の授業参観や実習後の授業案等の資料からも確認できた。ゼミに所属し修了した3名の院生は,全員が教員として就職した。
研究指導
【観点1】学部
本年度の学部生の所属はなかった。他の研究室に所属する学生の卒業論文に関わる内容で質問や助言を求められ,体育科教育およびスポーツ運動学の運動の学習指導に関する臨床的立場から応答した。また,他の研究室との卒業論文作成に向けた合同ゼミ合宿を通して,運動の学習指導に関する臨床的立場から指導助言を行った。
【観点2】大学院
より高度な臨床的な実践力を修得させるために,通常のゼミ,運動実習,ゼミ合宿等を実施し,体育教育をめぐる実践的な諸問題を抽出し,それらについて多面的に捉える視点の涵養を図ると同時に,運動問題について人間学的運動学の立場から解決する能力を育むために対話による議論を積極的に行った。日本スポーツ教育学会(研究発表1名),日本コーチング学会(研究発表1名),新潟県体育学会(研究発表3名)への参加引率・発表指導を通して,研究成果を公表し,研鑽を積ませることができた。大学院3名の修了生を送り出すことができた。
その他の教育活動
・ 長崎大学大学院教育学研究科 非常勤講師
・ 新潟県立看護大学 非常勤講師
・ 平成24年度附属中学校わくわく大学デー特別授業「‘動きのこつ’のつかみ方」講師
・ 教採対策講座「器械運動」を3回実施した。参加者は毎回30名位,延べ100名程度であった。また,その後も学生らの申し出があったため3回実施した。
・ 教育実習における学生指導:初等教育実習では,吉川小学校の実習前後の実習依頼,お礼の挨拶を担当した。教育実習中は,学内にて授業案作り等の指導助言を行い,2名の実習生の研究授業を参観し指導助言を行うとともに,実習先の校長先生を始めご担当の先生にお礼の挨拶を行った。
・ 体操部の顧問として毎回の練習指導および部の運営に関する指導を行った。
・ 学びの広場でのトレーニング室使用に際し,連絡調整および使用上の指導,指導法の助言を行った。
特色ある点及び今後の検討課題等
運動を伴う体育教育という特徴を踏まえ,その実践能力の涵養を目指し,理論の実践的理解と実践の理論的理解を促すよう,教室での授業と運動を伴う授業を融合する形で行っている。特に,体育教育では,指導者目線で学習者の動きの学習世界を理解するのではなく,動く主体として共感的に動きを観察し,学習者を理解することが重要であり,そうした考え方と具体的な指導方法を,学生・院生に習得させようとしている。学習者の目線での理解を促すために実技実習を行うと時間が不足気味になっていたが,この点について,一昨年度から,よりポイントを押さえた実技実習を行ったことで,若干の改善が見られてきている。引き続き,より効果的な方法を探りたい。
 
<研究活動>
研究成果の発表状況
論】(1)平成24年11月:『マット運動における後転の頭越しに関する事例的研究』(共著) スポーツ運動学研究,第25号,pp.45-57.
(2)平成25年2月:『子どもの「一輪車乗り」の指導方法に関する事例的研究』(共著) 上越教育大学研究紀要,第32巻,pp.385-393.
(3)平成25年3月:『ボール運動ゴール型に共通した基礎能力の育成について―バルシューレを授業に導入する試み―』(共著) 新潟体育学研究,第31巻,pp.57-63.
(4)平成25年3月:『小学校における持久走の授業展開に関する実践的考察』(共著) 新潟体育学研究,第31巻,pp.65-70.
(5)平成25年3月:『段違い平行棒における移動技に関する研究』(共著) 新潟体育学研究,第31巻,pp.71-76.
(6)平成25年3月:『バスケットボール女子ジュニア選手におけるワンハンドシュートに関する研究』(共著) 新潟体育学研究,第31巻,pp.77-82.
(7)平成25年3月:『マット運動における「大きな前転」とその発展技に関する考察』(共著) 新潟体育学研究,第31巻,pp.83-88.
作】(1)平成25年2月:『国際体操連盟 男子体操競技 国際審判員』認定(男子アジア地区第]V期国際審判員認定講習会)
発】(1)平成24年9月:『模擬授業における省察力の形成様相に関する考察〜初等体育科指導法の受講生を対象として〜』(単) 第5回日中教師教育学術研究集会
(2)平成24年9月:『日本における“教育の情報化”と教員養成の現状と課題』(共) 第5回日中教師教育学術研究集会
(3)平成24年9月:『模擬授業の実施と観察評価による受講生の意識変容について―私立K大学小学校教員養成課程の「初等体育科教育法」での事例―』(共) 第5回日中教師教育学術研究集会
(4)平成24年11月:『短なわとび運動の学習における一回旋とびの発生に関する考察―幼児の事例に基づいて―』(単) 新潟県体育学会平成24年度学会大会
(5)平成24年11月:『ボール運動ゴール型に共通した基礎能力を育成するための教材の提案〜バルシューレを参考にして〜』(共) 日本スポーツ教育学会第32回大会
(6)平成24年11月:『マット運動における「大きな前転」に関する考察』(共) 新潟県体育学会平成24年度学会大会
(7)平成24年11月:『ボール運動ゴール型に共通した基礎能力の育成について』(共) 新潟県体育学会平成24年度学会大会
(8)平成24年11月:『小学校におけるソフトバレーボール授業の現状について』(共) 新潟県体育学会平成24年度学会大会
(9)平成24年11月:『小学校における持久走の授業展開に関する実践的考察』(共) 新潟県体育学会平成24年度学会大会
(10)平成25年3月:『スポーツトレーニングにおけるマインドマップの活用方法に関する事例的研究〜メンタルマネジメントに着目して〜』(共) 日本コーチング学会第24回大会
他】(1)平成24年5月:『上越タイムス5月18日/「跳んではねて笑顔 上越教育大公開講座で体操教室」記事』 上越タイムス5月18日付,14面
(2)平成24年6月:『上越タイムス6月18日/「子どもの体力アップへ」記事』 上越タイムス6月18日付,14面
(3)平成24年7月:『上越タイムス7月20日/「親子で柔らかい体づくり」記事』 上越タイムス7月20日付,2面
(4)平成24年7月:『上越タイムス7月31日/「ジュニア期の運動に大切なのは?」記事』 上越タイムス7月31日付,13面
(5)平成25年2月:『上越タイムス2月5日/「縄跳び」の運動効果への言及』 上越タイムス2月5日付,13面
(6)平成25年2月:『上越タイムス2月5日/コラム子ども運動教室「動きを学習する」』 上越タイムス2月5日付,13面
(7)平成25年3月:『上越タイムス3月5日/コラム子ども運動教室「今できる動きから」』 上越タイムス3月5日13面
(8)平成25年3月:『上越タイムス3月19日/コラム子ども運動教室「さまざまな動きの経験を」』 上越タイムス3月19日13面
共同研究(幼,小,中,高等学校及び特別支援学校教員との共同研究を含む)の実施状況
(1)発達の連続性を確保した教育・保育実践を支える教師・保育者の専門性 代表者:香曽我部 琢(上越教育大学大学院学校教育学系(幼児教育)) 学内研究プロジェクト
(2)幼稚園教諭・保育所保育士の転機の語りにおける自己形成プロセス 代表者:丸山 良平(学校教育学系(幼児教育)) 学内研究プロジェクト
学会活動への参加状況
(1)平成24年度:日本体操競技・器械運動学会理事, (2)平成24年度:新潟県体育学会理事, (3)平成24年11月:新潟県体育学会平成24年度学会大会研究発表第1会場座長, (4)平成24年度:「体育科教育学研究」論文査読委員, (5)平成24年度:「新潟体育学研究」論文査読委員, (6)平成24年9月15日〜平成24年9月17日:第5回中日教師教育学術研究集会出席, (7)平成24年11月3日:新潟県体育学会平成24年度学会大会出席, (8)平成24年11月10日〜平成24年11月11日:日本スポーツ教育学第32回学会大会出席, (9)平成25年3月15日〜平成25年3月16日:日本コーチング学会第24回学会大会出席, (10)平成25年3月27日〜平成25年3月28日:日本スポーツ運動学会第26回学会大会出席
◎特色・強調点等
後転に関する研究は,これまで指摘されていなかった運動技術的要素について指導事例に基づいて言及したものである。今後,後転の学習初期において指導上留意すべき技術的要素として,教育現場において活用される研究成果である。 一輪車乗りに関する研究は,補助者が学習者を直接幇助するという方法を問い直したものであり,直接補助を用いない指導方法である。学習者が今できる動きから新しい動きへと学習者自身の動きの感覚を手掛かりに発展させていく方法であり,教育現場でもすぐに活用されうる成果である。この考え方は,当研究室による運動指導の新しい考え方に基づくものである。 バルシューレを参考としたゴール型ボール運動の研究,持久走の研究は,教育現場でそのまま活用できる指導方法として有効なものである。 研究の成果を学会発表や教員研修会などを通して公表し,活用することにも重点を置いた。
 
<社会との連携>
社会的活動状況
(1)日本ラート協会 理事(日本ラート協会)
(2)新潟県体操協会 特別参与(新潟県体操協会)
(3)群馬県桐生市体操協会 常任理事(桐生市体操協会)
(4)上越体操協会 参与(上越体操協会)
(5)上越教育大学公開講座「体操教室T」(第1部)講師(上越教育大学)
(6)上越教育大学公開講座「体操教室T」(第2部)講師(上越教育大学)
(7)上越教育大学公開講座「体操教室U」講師(上越教育大学)
(8)上越教育大学出前講座「やわらかなからだ〜柔軟プログラムの提供〜」講師(上越市立大潟町小学校)
(9)上越市教育委員会平成24年度上越市子どもの体力つくり指導者養成講習会 講師(上越市教育委員会)
(10)上越市名立中学校親子体験活動「正しい姿勢を身につけよう」講師(上越市立名立中学校)
(11)上越教育大学出前講座「体育科における動きの指導方法」講師(十日町体育サークル・十日町市立十日町小学校)
(12)妙高市立新井中央小学校 学校保健委員会「姿勢と健康」講師(妙高市立新井中央小学校学校)
(13)妙高市立新井中央小学校PTA・教職員研修会「子どもの姿勢について」講師(妙高市立新井中央小学校)
(14)糸魚川市地域・学校パートナーシップ事業「親子で楽しむ柔らかな体づくり」講師(糸魚川市立浦本小学校)
(15)上越教育大学出前講座「動きつくり・体つくり〜柔軟運動を中心に〜」講師(十日町市立松代小学校PTA文化教養部)
(16)長岡市・三島郡学校教育研究協議会 1年生公開授業 指導助言(長岡市・三島郡学校教育研究協議会)
(17)長岡市・三島郡学校教育研究協議会「器械運動の指導法」講師(長岡市・三島郡学校教育研究協議会)
(18)前橋国際大学「初等体育実技『マット運動』」講師(前橋国際大学)
(19)上越教育大学出前講座「動きづくり・5,6年生の鉄棒運動」講師(上越市立牧小学校)
(20)日本赤十字社雪上安全法救助員養成講習会 講師(日本赤十字社群馬県支部)
(21)平成24年度教員免許状更新講習「身体教育の実践理論1」講師(上越教育大学)
(22)平成24年度教員免許状更新講習「身体教育の実践理論3」講師(上越教育大学)
(23)大間々保育園「幼児の運動カリキュラム」指導助言者(大間々保育園)
(24)平成24年度教職員のための自主セミナー「動き方の指導方法」講師(上越教育大学学校教育実践研究センター)
◎社会への寄与等
出前講座や研修などの学校,園,教育機関からの講師依頼については,研究成果を学校教育に直接活かすことのできる大変よい機会であるので積極的に受けた。姿勢教育については,学校現場が抱える潜在的な問題であり,取り組みの成果が出ていると同時に,継続して取り組んでいる。公開講座は受講定員を大きく超える申し込みがあり,2部制にして定員の2倍を超える人数を受け入れた。数年間継続して受講している児童もおり,保護者へのアンケートでは「引き続き実施してほしい」との要望が多数あった。
 

土 田 了 輔(准教授)
 
<教育活動>
授  業
【観点1】教育方法及び成績評価面での取組
○ 体育の実技授業,演習については,学習カードの毎回の記載に対して,一人ひとり赤を入れて戻し(大学院,学部とも)学生とのコミュニケーションが取れるようにした。学部授業に関しては,体育授業の授業者としてふさわしい服装指導に取り組んだり,約束事を守らせることを徹底した。球技系の授業に関しては,近年,国内外で成果を発表している「ゲーム構造論」に基づく戦術アプローチにより,体育の球技領域特有の知的側面について指導した。
○ 成績に関しては,毎回の授業での球技の構造的理解,ゲームへの貢献について,「ゲーム構造論」に基づき評価した
【観点2】教育の達成状況
○ ゼミ生の卒業者4名はいずれも教職に就いた(非常勤も含む)。大学院修了者は1名が現職だったため,現場復帰,1名は教職に就いた。1名は一般の就職をした。
研究指導
【観点1】学部
研究テーマは教育現場にある体育・スポーツに関するものから主体的に選択させ,論文作成を支援した。球技に関する研究,子どもの遊び集団に関する研究(球技)については,自身の研究成果に基づいて助言を行った。
【観点2】大学院
近年,国内外で発表している「ゲーム構造論」に基づき,授業でのボール運動指導の単元開発を支援した。平易な言葉でゲームについて学習者が理解を深めるための方策について指導した。
その他の教育活動
・ 新潟工科大学非常勤講師
・ 新潟大学非常勤講師
・ 男女バスケットボール部顧問
・ 附属小学校研究協力者
特色ある点及び今後の検討課題等
○ 平易な言葉で学習者の理解を助ける「ゲーム構造論」に関する知見を国内外で発表し,本学の学生指導に生かしている。ボール運動の単元開発や授業中に教師が見取る観点について新しい知見を提供している。今後はボール運動の評価活動について,パフォーマンスの測定によらない観点の開発を課題とする。
 
<研究活動>
研究成果の発表状況
論】(1)平成25年3月:『分業に基づくバスケットボールの単元が,子どもの学びに及ぼす影響』(共著) 教育実践学研究,14巻-1号, pp.11-21,
(2)平成25年2月:『小学校低学年の足によるボール操作能力の発達 : ゲーム領域の学習を通して』(共著) 上越教育大学研究紀要, Vol.32, pp375-384
発】(1)平成24年11月:『児童のゲームパフォーマンス向上プロセス ― ベースボール型ゲームにおける共同学習の事例研究』(共) 日本教育実践学会
(2)平成24年4月:『The Basic Elements for Decision Making in Ballgames』(共) AAHPERD National Conventin & Expo 2012 in Boston
◎特色・強調点等
○ 「ゲーム構造論」の構築により基礎研究を充実させているが,加えて,実践に応用できる基礎研究を心掛けている。今回発表している研究は,すべて実践研究である。
 
<社会との連携>
社会的活動状況
(1)8月:魚沼市・小千谷市体育サークル講師(魚沼市・小千谷市体育サークル)
(2)11月:上越市学校教育研究会保健体育部研修会講師(上越市学校教育研究会保健体育部)
(3)11月:長岡体育サークル研究会講師(長岡体育サークル)
 

池 川 茂 樹(講 師)
 
<教育活動>
授  業
【観点1】教育方法及び成績評価面での取組
授業形態は,学生の集中力を維持できると考えられる,「板書形式」で授業を進めた。「板書形式」にすることで,居眠りする学生もほとんどおらず,「眠くなりにくい上,内容が頭に残って良かった。」と評価してくれる学生が多かった。また,成績評価に関しては,授業時間外の取り組みまで評価するために,まとめノートを提出してもらい,成績評価に加えた。
【観点2】教育の達成状況
講義を担当した学生のほとんどは,在学中であるため,本項目に関しては判断できない。
研究指導
【観点1】学部
2012年度は学部生の専門セミナーは担当していない。ただし,卒業論文発表会に参加し,学生自身が,自らの研究内容に対して理解が深まるような質問を慎重に選び,積極的に質問をするよう,心掛けた
【観点2】大学院
最新の研究結果をまとめた論文を,多数紹介・解説した。また,その内容が自身の取り組んでいる研究内容にどのように生かされるかについても,深く考えさせるよう,心掛けた。さらに,将来,自身が教員となった時に,自身の研究がどう生かされるかについて,常に意識するよう指導を行なった。
その他の教育活動
・ 剣道部のコーチとして,毎日の課外活動に参加し,指導を行なった。また,試合や講習会にも帯同し,指導を行なった。
特色ある点及び今後の検討課題等
教員採用試験の対策を希望する学生に対して,コース内外関係なく,適宜対応した。対応した学生は全員,教員採用試験に合格しているので,対応としては適切であったと考えている。学生に対する研究指導は,時間・内容ともに不十分であったように思う。学生が研究活動に積極的に取り組むようなモチベーションを引き出せるような工夫が必要だと感じている。
 
<研究活動>
研究成果の発表状況
著】(1)平成25年3月:『生活の中の科学』科目テキスト(共著) 上越教育大学
論】(1)平成24年8月:『Enhanced renal Na+ reabsorption by carbohydrate in beverrages during restitution from thermal and exercise-induced dehydration in men』(共著) Am J Physiol Regul Integr Comp Physiol, 303巻, R824-R833頁
(2)平成24年6月:『運動トレーニングによる暑熱馴化メカニズム:能動性皮膚血管拡張神経の役割』(共著) 体力科学,第61巻,第3号,279-288頁
(3)平成25年2月:『女子中学生の貧血罹患者数増加の原因究明』(共著) 上越教育大学研究紀要,第32巻,345-350頁
作】(1)平成24年8月:『第54回全国教職員剣道大会』 山形県山形市総合スポーツセンター
(2)平成24年10月:『第30回全日本都道府県剣道道場対抗優勝大会』 北九州市立総合体育館
(3)平成24年9月:『平成24年度新潟県剣道選手権大会 兼 第60回全日本剣道選手権大会新潟県予選』 葛塚中学校体育館
発】(1)平成24年9月:『高体温時ヘッドアップティルト時の右心房容量変化が皮膚血管コンダクタンスに及ぼす影響』(共) 第67回日本体力医学会大会
(2)平成24年9月:『5-アミノレブリン酸(ALA)摂取が運動時の呼吸循環応答とトレーニング量に与える影響』(共) 第67回日本体力医学会大会
他】(1)平成24年7月:『新潟日報/Kids マンデー』 平成24年7月23日新聞19面
(2)平成24年7月:『上越教育大学 学園だより JUEN No. 22/研究室へようこそ』 上越教育大学
(3)平成24年6月:『上越教育大学剣道部ホームページ/上越教育大学剣道部ホームページ』 インターネット
学会活動への参加状況
(1)平成24年9月14日〜平成24年9月16日:第67回日本体力医学会大会出席
◎特色・強調点等
我々は「運動トレーニングによる暑熱馴化のメカニズム」について,研究を行い,多数論文を発表してきた。我々の研究成果により,なぜ体温調節反応の亢進には血液量の増加が重要であるかが,明らかとなった。また,血液量の回復に効果的なスポーツドリンクの糖濃度についても明らかにした。これらの結果は,運動時の熱中症予防の具体的方策につながるため,教育現場への寄与は大きいと考えられる。
 
<社会との連携>
社会的活動状況
(1)1月:平成24年度 学校ヘルスケア学術講演会講師(上越教育大学 学校ヘルスケア)
(2)1月:平成24年度 高田東ロータリークラブ卓話(高田東ロータリークラブ)
(3)4月:第78回上越少年剣道大会審判員(上越市剣道連盟)
(4)9月:吉川剣道教室設立40周年記念少年剣道大会審判員(吉川剣道教室)
(5)11月:第34回全上越剣道大会 審判員(全上越剣道連盟)
(6)12月:第32回修錬館剣道大会 審判員(浦川原修錬館)
(7)高田スポーツ少年団 指導者(高田スポーツ少年団)
(8)北信越学生剣道連盟 理事(北信越学生剣道連盟)
 

山 崎 貞 登(教 授)
 
<教育活動>
授  業
【観点1】教育方法及び成績評価面での取組
平成23年度に引き続き,受講者に対して授業中に,電子版学習シートの作成を求め,各回の授業の最後に電子メールで授業者と受講者全員に送信をさせた。授業者は,電子版学習シートに入力された質問に対する回答文章を作成するとともに,受講者の学習シートの記入状況に応じて,補足資料等を,電子メールで全受講者に送信するようにした。この方法は,受講者に対して好評であった。課題レポートの発表会では,教採の模擬授業と口述試験対策も考慮し,ビデオカメラ撮影をして,受講者に画像音声データを提供した。発表会の他受講者コメントは,電子版学習シートに記入させ,全受講者と授業者に送信することで,発表者の反省的実践を促進するようにした。
【観点2】教育の達成状況
専門セミナーで指導した修士課程修了者の進路は,新潟県現職派遣教員1人,未定(就職活動中)1人であった。専門セミナー指導院生以外の院生・学生に対しては,中学校技術教員採用試験受講の際に,受験参考書や過去問題集等がほとんど市販されていないために,希望者に対しては,受験する都道府県等の過去問題や出題傾向,受験勉強の方法等々について,アドバイスした。
研究指導
【観点1】学部
学部のゼミ生は,いなかった。
【観点2】大学院
大学院(修士課程)の論文指導では,2012年度から中学校技術・家庭科技術分野で新設されたガイダンス学習のカリキュラムのデザインに関する臨床的実践的指導力の向上に繋がる研究を指導した。他1人の院生に対しては,2011年度文部科学省先導的大学改革推進委託事業「教科専門と教科教育を架橋する教育研究領域に関する調査研究」で実施した試行授業のデータ分析と,まとめに関する論文研究を指導した。実践的指導力の向上を目的とし,学部「栽培法」の授業内容と方法の改善のための試行授業について,修士論文研究として授業分析とカリキュラム評価をした。
その他の教育活動
・ 2012年度長岡技術科学大学非常勤講師 担当科目学部「工業科教育法II」
・ 2012年度附属中学校「技術」研究指導者として,3回の指導者打ち合わせ会と,研究公開授業及び協議会に参加し,指導助言
特色ある点及び今後の検討課題等
中教審等において,教員養成系大学・学部の「教科専門」と「教科教育」を架橋する教科内容学に構築による実践的指導力の向上が喫緊を要する課題になっていることから,自身が担当する「教科専門科目」と「教科の指導法」とを架橋するための双方の授業内容・方法の改善を,2011年度に引き続いて試みた。具体的には,教科専門科目の学部「栽培法」,大学院「栽培環境特論」で学ぶ教材研究力と,教職科目の学部「中等技術科指導法」,大学院「技術科教育特論」「同演習」の指導方法力を架橋するための題材(カリキュラム)のデザイン力を向上する授業改善の工夫をした。
 
<研究活動>
研究成果の発表状況
論】(1)平成24年5月:『生活科の植物の栽培活動におけるスタンダード準拠評価の効果』(共著) 日本農業教育学会誌,第43巻第1号,pp.1-16
(2)平成24年12月:『21世紀の技術教育(改訂)』(共著) 日本産業技術教育学会誌, 第54巻第4号(別冊), pp.1-9
(3)平成25年2月:『幼稚園から高等学校までを一貫した技術教育課程基準』(共著) 上越教育大学研究紀要,第32巻,pp.332-344
発】(1)平成24年9月:『国際技術・工学教育者協会(ITEEA)の第5・6学年のためのI3学習ユニット(第1報) −ユニットの概要と提案の背景−』(共) 日本産業技術教育学会
(2)平成24年9月:『国際技術・工学教育者協会(ITEEA)の第5・6学年のためのI3学習ユニット(第2報) −Inquiry学習ユニットの内容検討−』(共) 日本産業技術教育学会
(3)平成24年9月:『国際技術・工学教育者協会(ITEEA)の第5・6学年のためのI3学習ユニット(第3報) −Innovation学習ユニットの内容検討−』(共) 日本産業技術教育学会
(4)平成24年9月:『国際技術・工学教育者協会(ITEEA)の第5・6学年のためのI3学習ユニット(第4報) −Invention学習ユニットの内容検討−』(共) 日本産業技術教育学会
(5)平成24年9月:『21世紀の技術教育(改訂)』(共) 日本産業技術教育学会
(6)平成24年8月:『国際技術・工学教育者協会(ITEEA)の第5,6学年のための学習ユニットの概要』(共) 日本科学教育学会
(7)平成24年8月:『I3のInquiry(探究)およびInnovation(技術革新)学習ユニットの内容構成』(共) 日本科学教育学会
(8)平成24年8月:『I3のInvention(発明)学習ユニットの内容構成』(共) 日本科学教育学会
(9)平成24年11月:『「技術の適切な評価・活用能力」スタンダードとカリキュラムのデザイン』(共) 日本教科教育学会
(10)平成24年11月:『教員養成カリキュラム改革論議を見据えた「生物育成に関する技術の適切な評価・活用」の専門職能発達スタンダードの検討』(共) 日本産業技術教育学会北陸支部会
(11)平成24年11月:『国際技術・工学教育者協会のI3学習ユニット(10〜12歳対象)における工学デザインプロセスの特徴』(共) 日本産業技術教育学会北陸支部会
(12)平成24年11月:『「技術の適切な評価・活用能力」のスタンダードに基づく小学校生活科のカリキュラムのデザイン』(共) 日本産業技術教育学会北陸支部会
(13)平成24年9月:日本産業技術教育学会第55回全国大会シンポジウムパネラー 北海道教育大学旭川校
学会活動への参加状況
(1)平成24年度:日本産業技術教育学会小学校技術教育委員会委員, (2)平成24年度:日本産業技術教育学会「21世紀の技術教育(改訂)」WG委員, (3)日本産業技術教育学会査読者, (4)日本エネルギー環境教育学会査読者, (5)日本教科教育学会査読者, (6)平成24年8月27日〜平成24年8月29日:日本科学教育学会第36回年会出席, (7)平成24年9月1日〜平成24年9月2日:日本産業技術教育学会第55回全国大会(北海道教育大学旭川校)出席, (8)平成24年11月3日〜平成24年11月4日:日本教科教育学会第38回全国大会(東京学芸大学)出席, (9)平成24年11月10日:日本産業技術教育学会第24回北陸支部会(新潟大学教育学部)出席
◎特色・強調点等
日本産業技術教育学会の「21世紀の技術教育(改訂)」と「新たな価値と未来を創造する技術教育の理解と推進リーフレット」の作成WG委員として,同学会活動に貢献し,成果は次のURLで公開された。 http://www.jste.jp/growth/index.html
 
<社会との連携>
社会的活動状況
(1)学校教育実践研究センター紀要「教育実践研究」応募論文の査読(上越教育大学)
◎社会への寄与等
平成24年度文部科学省教育課程研究開発学校(栃木県上三川町立本郷小・本郷北小・本郷中学校)の運営指導委員として,3校の研究開発の運営に協力し,指導を行った。
 

黎   子 椰(教 授)
 
<教育活動>
授  業
【観点1】教育方法及び成績評価面での取組
より専門的知識を深め,実践的な指導力を育成するために,大学院授業「機械工学実験実習」に先端加工技術CAD/CAM(コンピュータを利用した設計・加工)学習を取り入れる試みを行った。カム模型教材を題材とし,受講生が各自でCAD/CAMを利用したカム機構の設計,シミュレーション,NCコードの作成,機械加工まで体験できるように工夫した。
【観点2】教育の達成状況
ゼミ生の修了(卒業)後の進路は次の通りである。2名は地方公務員試験合格,1名は中学校技術科講師,1名は教育委員会の職員(生徒指導担当)になった。このような進路の状況から,概ね目指していた教育目標を達していると考えている。
研究指導
【観点1】学部
学部4年生(1人)の研究指導では,題材と使用する道具を中心に,小学校におけるものづくり学習の現状と課題,小学校教員と中学校技術教員の意識調査・考察を行うように指導した。卒論の内容をまとめ,日本産業技術教育学会情報分科会研究発表会で発表させ,高い評価が得られた。
【観点2】大学院
修士課程1年次と2年次の学生(4人)に対して,適宜に個人ゼミを行いながら,各自の研究に関連する論文の検索,講読,発表を行わせ,予備実験,予備調査を行った上,研究計画の作成,修士論文の構想・中間発表について指導した。修了予定者(3人)に対しては,修士論文の作成について重点的に指導した。その結果,3人とも修士論文の内容をまとめ,日本産業技術教育学会情報分科会研究発表会で発表した。その内の1名が日本産業技術学会情報分科会学生優秀発表賞を受賞した。
その他の教育活動
・ 教育実習における学生の指導としては,ゼミ生の研究授業日には,実習校(4校)を訪問し,授業参観を行った。また,特別支援教育実習における学生の指導においては,実習校(3校)を訪問し,研究授業,協議会に出席し,指導教員との意見交換等を行った。
・ 8月:平成24年度「附属中学校わくわく大学デー」特別授業講師「自動車ってどうやって作られるかな?自動工作機械でキーホルダーを作ろう!」(上越教育大学)
特色ある点及び今後の検討課題等
より高度な専門的な実践力を身に付けさせるために,大学院の授業にNC工作機械加工の実習を取り入れているところに特色がある。マシニングセンタの特徴・構造及びNCプログラミングの基本的な知識・技術を習得させたために工夫し,受講者各自で部品の設計から,NCプログラムの作成,機械加工まで行うカリキュラムを実施している。
 
<研究活動>
研究成果の発表状況
発】(1)平成24年9月:『中国北京市における高等学校の技術教育』(共) 日本産業技術教育学会
(2)平成24年11月:『初等教育教員養成課程における動力学学習教材の開発と授業実践−2足模型を中心に−』(共) 日本産業技術教育学会北陸支部
(3)平成25年3月:『小学校における技術教育に関する研究−題材と道具の調査を中心に−』(共) 日本産業技術教育学会情報分科会
(4)平成25年3月:『2足歩行模型から力学を学ぶ』(共) 日本産業技術教育学会情報分科会
(5)平成25年3月:『NC工作機械加工の教材化』(共) 日本産業技術教育学会情報分科会
学会活動への参加状況
(1)平成24年度日本産業技術教育学会編集委員会常任編集委員, (2)第15回技術教育創造の世界「エネルギー利用」技術作品コンテスト(主催:日本産業技術教育学会)実行委員会委員, (3)9月1日〜2日:日本産業技術教育学会第55回全国大会(旭川)出席, (4)11月10日:日本産業技術教育学会第24回北陸支部大会出席, (5)平成25年3月16日〜17日:日本産業技術教育学会第28回情報分科会(新潟)研究発表会出席
◎特色・強調点等
NC工作機械加工の体験を通して,ものづくりやものづくり技術への理解・関心が高まることをねらいとし,小中学生用CAD/CAMソフトウェアの開発と教育実践を行っている。小中学生がものづくりの先端技術に触れることができる点に大きな特色がある。
 
<社会との連携>
社会的活動状況
(1)9月:上越教育大学と上越技術研究会との産学交流会講師(上越教育大学,上越技術研究会)
(2)8月:教員免許状更新講習講師「技術科指導のい改善に向けて:指導と教材開発の工夫B」(上越教育大学)
(3)平成24年度上越市中小企業研究開発支援事業審査委員会副委員長(上越市)
◎社会への寄与等
専門的な見地から,上越市中小企業活性化支援事業への助言,中小企業研究開発等支援資金融資の審査を行った。また,中国へのビジネス・進出などについて戸惑いや課題を抱えている中小企業に助言,指導を行った。
 

大 森 康 正(准教授)
 
<教育活動>
授  業
【観点1】教育方法及び成績評価面での取組
授業形態,学習指導法等の教育方法に関する取組としては,最新の研究成果を取り込むと共に,学生の学修時間を確保し,コミュニケーションを促進することを目的に,ソーシャルメディアを活用したソーシャルラーニングの考え方を取り入れた教育を行った。その他,学習指導要領,中学校技術家庭科の教科書との関連などを学生に示し学修の目標を明確にするよう工夫を施すと共に,体験的な学修を重視し,必要に応じて演習を組み込んだ。
【観点2】教育の達成状況
卒業(修了)後の進路として,多くが中学校技術などの教育に関わっており,一定の成果があったと考えられる。
研究指導
【観点2】大学院
修士課程での研究指導では,学会活動を推奨し,関連分野の動向に注視するようこころがけている。また,研究成果は,実際の教育での活動においての評価を行う事を心がけ,常に臨床的な実践力を意識させるように工夫をしている。
その他の教育活動
・ 本学情報セキュリティポリシーに基づく,主に新入生向けの情報セキュリティ講習会の講師を担当した。
特色ある点及び今後の検討課題等
教育活動として,特色ある点は,ソーシャルメディアを活用したソーシャルラーニングの取り組みにある。今後,それに加え,アクティブラーニングを組合せて学生の学修を支援することを検討している。
 
<研究活動>
研究成果の発表状況
発】(1)平成24年5月:『連携教育を支援するユーザの検索意図に基づいた検索システム』(共) 教育システム情報学会
(2)平成24年12月:『トップダウン・ボトムアップの併用授業設計のための学習リソース検索システム』(共) 日本教育工学会
(3)平成25年3月:『タブレット型端末を用いた幼児教育の実践と評価』(共) 日本産業技術教育学会
(4)平成25年3月:『「生物育成に関する技術」における栽培シミュレーターの開発と活用法の考察』(共) 日本産業技術教育学会
(5)平成25年3月:『中学校技術科におけるデジタルテキスト作成支援システムの試作と考察』(共) 日本産業技術教育学会
(6)平成25年3月:『協働的な学びを支援するための付箋共有システムの開発』(共) 日本産業技術教育学会
(7)平成25年3月:『Webベース型計測・制御プログラム開発環境の試作と評価』(共) 日本産業技術教育学会
(8)平成25年3月:『学習リソース検索システムの検索精度に関する評価』(共) 日本産業技術教育学会
(9)平成24年9月:『学習リソース検索システムにおける集合知を用いたコーパスの活用』(共) 日本産業技術教育学会
(10)平成24年9月:『授業設計過程に基づいたデジタルテキスト作成支援方法と試作』(共) 日本産業技術教育学会
(11)平成24年9月:『協働的な学びを支援するための付箋共有システムの開発』(共) 日本産業技術教育学会
共同研究(幼,小,中,高等学校及び特別支援学校教員との共同研究を含む)の実施状況
(1)幼稚園におけるipad活用の実証評価 代表者:大森康正(上越教育大学)
学会活動への参加状況
(1)日本産業技術教育学会北陸支部監事
◎特色・強調点等
協働学習などの支援を行うシステムの研究開発,幼児教育におけるタブレット端末活用など教育の情報化に関する研究を行ってきた。
 
<社会との連携>
社会的活動状況
(1)上越市ケーブルテレビ施設譲渡先事業者選定委員会 ※委員長・代表級(上越市役所)
(2)情報公開・個人情報保護制度等審議会委員長 ※委員長・代表級(上越市役所)
(3)教員免許状更新講習の講師
◎社会への寄与等
日頃の研究成果を社会に還元することを念頭に上越市の審議会などにおいて専門的な立場から助言等を行ってきた。そこでの議論は教育研究にフィードバックしている。
 

東 原 貴 志(准教授)
 
<教育活動>
授  業
【観点1】教育方法及び成績評価面での取組
学部の「木材手工具加工法」「木材機械加工法」では,製作演習を通して道具の使用法や機械の操作法に習熟させることに努めた。
大学院の「木材加工学特論」では,木材利用のあり方について議論した。内容を復習するための小テストを6回実施し,知識の定着を図った。また,「木材利用に関する問題作成」に関しては,最新の木材利用の状況を調査し,市販本と遜色ない問題,解説を作成した学生がみられた。「木材加工学実験実習」では,実技に関する論文講読と実験実習を行い,データの取り扱いについて議論し,中学生に対する実技指導のあり方について考察する授業を展開した。成績に関して,出席回数,授業態度,製作物を総合的に評価した。
【観点2】教育の達成状況
授業履修者のうち,生活・健康系(技術)に所属した学生や,他コースに在籍していた学生が中学校技術・家庭科の教員として活躍している。本授業のみならず,「技術」免許取得のための講義を履修することにより,技術教育の意義を確認し,技術力を高め,ものづくりへの興味・関心を高めることができたのではないかと考える。できるだけ多くの教材例を紹介し,卒業・修了後すぐに中学生に指導が行えるような力量を身につけた学生を育てるべく,今後とも授業の改善に取り組みたい。
研究指導
【観点1】学部
学部生に木材加工に関する文献講読,実技指導ならびに研究方法を指導した。木材加工に関する授業実践を通して,教材の開発,授業展開の仕方,生徒の学びについて認識を深めた。木製品の製作に関する一連の流れについて理解させるため,簡単な製作物を繰り返し製作させ,作業の改善点について考えさせた。
【観点2】大学院
大学院生に木材加工に関する文献講読,実技指導ならびに研究方法を指導した。木材加工に関する授業実践を通して,教材の開発,授業展開の仕方,生徒の学びについて認識を深めた。研究成果について,日本産業技術教育学会第55回全国大会および日本産業技術教育学会第24回北陸支部大会および第63回日本木材学会大会において発表を行った。
その他の教育活動
・ わくわく大学ウィーク講師
特色ある点及び今後の検討課題等
教育活動の特色ある点は,学部の授業「木材手工具加工法」ならびに大学院の授業「木材加工学特論」において,書籍「木力検定」ならびにweb版「木力検定」を取り上げ,木材利用に関する現代的な課題を抽出し,木材利用のあり方について考えさせる授業を実施した。また,web版「木力検定」を利用することにより,学生が授業外に自己学習することを促すことができた。
また,学部の授業「木材手工具加工法」では,これまでの研究成果を活かし,ハイスピードカメラを活用したのこぎりの操作方法の指導を行うことができた。
 
<研究活動>
研究成果の発表状況
著】(1)平成25年3月:『木力検定Aもっと木を学ぶ100問』(共著) 海青社
発】(1)平成25年3月:『簡易な方法でのパーティクルボードの製造技術についての検討』(共) 第63回日本木材学会(盛岡)
(2)平成25年3月:『中学生を対象とした森林の育成と木材の生産に関する教材の開発』(共) 第124回日本森林学会大会(盛岡)
(3)平成24年11月:『ブリッジコンテストを改善した融合題材の開発』(共) 日本産業技術教育学会第24回北陸支部大会
(4)平成24年9月:『木材加工における製作工程表を使用した作業に関する研究』(共) 日本産業技術教育学会第55回全国大会(旭川)
(5)平成24年8月:『中学生を対象とした木材の生産に関する教材の開発』(共) 日本科学教育学会第36回年会東京大会
学会活動への参加状況
(1)平成24年度:日本科学教育学会年会企画委員会, (2)平成24年度:日本産業技術教育学会北陸支部理事, (3)平成24年8月27日〜平成24年8月29日:日本科学教育学会第36回年会東京大会出席, (4)平成24年9月1日〜平成24年9月2日:日本産業技術教育学会第55回全国大会(旭川)出席, (5)平成24年11月10日:日本産業技術教育学会第24回北陸支部大会出席, (6)平成25年3月25日〜平成25年3月28日:第124回日本森林学会大会出席, (7)平成25年3月27日〜平成25年3月29日:第63回日本木材学会(盛岡)出席
◎特色・強調点等
著書『木力検定Aもっと木を学ぶ100問』には,木材利用に関するさまざまな事柄が1項目1ページで問題と解説という形式で記載されている。また,同書に収録された問題が取り上げられているweb版の木力検定を受験することにより,木材に関する知識を確認することができる。この本は,前年度出版された『木力検定@木を学ぶ100問』が好評であったため,木材利用に関する知識をさらに深めるという観点から新たに問題を100問作成し,まとめたものである。
 
<社会との連携>
社会的活動状況
(1)公開講座講師「木琴をつくろう」(上越教育大学)
(2)教員免許状更新講習講師(上越教育大学)
(3)教員養成モデルカリキュラムの発展的研究教科内容学研究協議会委員(鳴門教育大学)
(4)第15回技術教育創造の世界「エネルギー利用」技術作品コンテスト実行委員会委員(日本産業技術教育学会)
◎社会への寄与等
小学生を対象とした上越教育大学公開講座「木琴をつくろう」を開講し,木材加工に関する教材開発の成果を地域に還元した。この講座では,音階と音板の長さの関係や,樹種による音板の長さのばらつきについての研究成果を小学生向けにわかりやすく説明した。そして,さまざまな長さのホオノキを順に並べて音の高さを確認し,チューナーを用いて音階を合わせる作業を行った。そして,ゴム紐を通して音板に着色する作業を行った。その結果,受講生全員が木琴を製作することができた。
 

佐 藤 悦 子(教 授)
 
<研究活動>
研究成果の発表状況
著】(1)平成24年10月:『新版衣生活論―持続可能な消費に向けて―』(共著) アイ・ケイ
論】(1)平成24年8月:『教員養成課程学生の入学時達成度調査からみた家庭科教育の課題』(共著) 日本家政学会誌Vol.63,No.8,pp.451−46
発】(1)平成24年5月:『自転車走行時の服装に関する調査』(共) 日本家政学会第64回大会
学会活動への参加状況
(1)平成24年5月11日〜平成24年5月13日:日本家政学会第64回大会出席, (2)平成24年5月18日:日本繊維製品消費科学会 北陸支部総会および講演会出席, (3)平成24年8月20日〜平成24年8月21日:日本家政学会被服心理学部会夏季セミナーの開催出席, (4)平成24年9月13日:日本家政学会 関東支部講演会&見学会出席, (5)平成25年3月1日〜平成25年3月2日:被服心理学部会春季セミナーの開催および共同研究会出席
◎特色・強調点等
学内研究プロジェクト(平成23年度〜24年度) 「専門分野の研究成果を基盤とした家庭科の教材開発」の研究成果の一環として ブックレット「家庭科を考える」を作成した。
 

得 丸 定 子(教 授)
 
<教育活動>
授  業
【観点1】教育方法及び成績評価面での取組
教育方法に関する取り組みとしては,授業のプレゼンとして,PPTやPreziなどを用い学生の意欲関心を寄せるよう努力した。また,資料は歴史的なものと最新の情報を集めて提示することに努め,学生からの意見発言を促す授業を心がけた。
成績評価については,学生側は毎回の授業後に簡単な授業感想,質問,小課題などを3分程度でまとめ,提出し,教師側はコメントをつけて返却した。またゲスト講師の授業では感想レポートを課した。このように,日常的な成績を評価するよう努めた。
【観点2】教育の達成状況
当年度のゼミ修了生は中学校家庭科常勤講師,卒業生は正式採用の小学校教員として活躍している。博士課程の学生は,現在まだ論文作成に取り組んでいる。当該年度の学生の進路状況は良好で,先輩の姿が後輩学生に良い影響を与えており,今後も教育職に就ける学生を育てるよう,教育研究指導に取り組んで参りたい。
研究指導
【観点1】学部
学部学生には,地域市民と教育的かかわりを持つことを中心に指導した。引きこもりの若者支援活動を行ってるNPO団体を活動拠点に,ボランティアとして継続的に活動を行い,NPOの職員や関係者から信頼を得ることができた。結果として,その拠点に集った若者にインタビューを行い,テキストマイニング分析を行い,論文としてまとめることができた。
【観点2】大学院
博士課程の学生に対する研究指導として,地域にフィールドを築き,そのフィールドに学生が週2回定期的にボランティアとして活動を行った。結果として地域の学校,保護者,住民からの信頼を得ることができ,当フィールドでの子どもと高齢者との交流,子どもへの学習支援活動を行い,それらの活動成果を研究資料データとして収集でき,博士論としてまとめている最中である。
修士課程学生は,複数の出前講座を指導教員と共に行い,講座受講者を対象に質問紙データを収集するよう指導した。それらデータの統計処理結果と生の声を分析し,修論としてまとめた。
その他の教育活動
・ 私立大学(1大学)での非常勤講師として,夏期集中講義を行った。
・ 教育実習に関して,ゼミ学生の指導案作成への助言,実習中の研究授業参観などを行った。
・ 附属小学校の指導・助言者として,研究大会に向けての授業検討・助言,当日の研究授業助言,研究誌の校正などを行った。
特色ある点及び今後の検討課題等
特に,地域住民とかかわることで,将来,教員となる学生の資質を高めることを目指した。具体的には,地域の学校と保護者との連携を取り,子どもの学習支援や高齢者との交流ボランティアを行った。その活動経緯と成果は,修論・卒論としてまとめた。
また,他大学・施設の教員・研究者や海外研究者との交流を行い,広く社会的・世界的な視野を広げ培うことに留意した教育活動を行った。
今後の課題として,地域に出かけボランティア活動を行ったり,国内外の一流の研究者を招聘するためには,人脈と資金が必要である。今後も研究を通した国内外の研究交流を行うと共に,継続的な資金獲得が課題である。
 
<研究活動>
研究成果の発表状況
論】(1)平成24年4月:『教員養成課程の入学時到達度調査からみた家庭科教育の課題』(共著) 日本家政学会誌,63巻8号,pp.451-460
(2)平成25年3月:『学校における瞑想実践―小学校・中学校での実践とその評価―』(単著) 宗教研究 86巻4号,pp.422-423
(3)平成25年2月:『公認されない悲しみへのケア ―大学生の人工妊娠中絶について―』(共著) 上越教育大学研究紀要,32巻,pp.295-308
(4)平成25年2月:『森の中で生と死を考える―野外保育の実践に関する死生学的な考察』(共著) 上越教育大学紀要,32巻,pp.309-316
(5)平成25年2月:『ワークショップ:授業作り「地域の伝統文化と家庭科」』(共著) 会報 ―日本家庭科教育学会北陸地区会―,第29巻,pp.12-18
発】(1)平成24年5月:『中学生へのストレス軽減授業』(共) 日本家政学会
(2)平成24年6月:『教材「食育すごろくゲーム」活用の一考察」−教員養成課程の学部学生による評価と課題―』(共) 日本家庭科教育学会
(3)平成24年6月:『生活技術としてのストレス低減への取り組み―「生きる力」育成を視野に置いた基礎的取り組み―』(共) 日本家庭科教育学会
(4)平成24年8月:『小学生への瞑想実践と生活態度の変化』(共) 仏教看護・ビハーラ学会
(5)平成24年9月:『学校における瞑想実践―小学校・中学校での実践とその評価―』(単) 日本宗教学会
(6)平成24年9月:『公認されない経験と悲嘆ケア〜大学生の妊娠中絶に関する調査〜』(単) スピリチュアルケア学会
(7)平成24年7月:『Effect of the “Sugoroku” game of food education in elemental home economics.』(共) International Federation for Home Economics,
(8)平成24年7月:『Practice and evaluation of the Intergenerational Program: Introduction of measuring participants’ stress levels as an objective index.』(共) International Federation for Home Economics
(9)平成24年度:☆『生活者の視点におけるストレス低減―マインドフルネス―』新潟県家庭科研究会 平成24年度第38回小中高合同研究会
(10)平成24年10月:☆『しばし,「いのち教育」について』上越ビハーラの会
共同研究(幼,小,中,高等学校及び特別支援学校教員との共同研究を含む)の実施状況
(1)死生観を基盤とした人間関係育成教育の構築 代表者:得丸定子(上越教育大学) 科学研究費補助金
(2)「生きがい感」を高める教育の展開と評価 代表者:カール・ベッカー(京都大学 こころの未来研究センター) 科学研究費補助金(基盤B)
国際研究プロジェクトへの参加状況
(1)Child & Adolescent Bereavement  代表者: Phil Carverhill(Carverhill Counselling & Consulting) International Work Group on Death, Dying and Bereavement
学会活動への参加状況
(1)平成24年11月:日本死の臨床研究会企画委員会委員, (2)平成24年11月:日本死の臨床研究会世話人, (3)平成24年8月:日本家庭科教育学会北陸地区会副会長, (4)平成24年9月:日本スピリチュアルケア学会評議員, (5)平成24年4月:仏教看・ビハーラ学会学術会議登録委員, (6)平成24年度:仏教看護・ビハーラ学会理事, (7)平成24年9月13日〜平成24年9月15日:第36回日本自殺予防学会総会出席, (8)平成24年11月13日:マインドフルネスフォーラム2012出席, (9)平成24年11月16日〜平成24年11月18日:MBSRワークショップ(マインドフルネスフォーラム2012主催)出席
外国における研究の状況
(1)平成24年11月25日〜平成24年12月3日:米国(アイオワ大学),子どものストレスとその低減への取り組み 〜意義と方法・効果〜
(2)平成25年2月20日〜平成25年3月3日:米国(カリフォルニア州オークランド市,アイオワ州アイオワ),「子どものストレスとその低減への取り組み」
◎特色・強調点等
生きがい感を高めるための教育研究に取り組んでおり,特に子供の生きがい感育成教育を探求している。生きがい感を測定する尺度(SOC=Sense of Coherence)や,生きがい感の原理は見いだせているが,それを高める方法はまだ世界的に確立されていない。我々のグループは,生きがい感を高める端緒として「マインドフルネス」を仮説として取り組んでいる。そのために,米国で実践されている学校教育における子どものマインドフルネス瞑想のカリキュラムワークショップに参加し,資料を入手した。日本では当グループだけがそれらの資料を入手しており,子供への教育的還元を目指している。
 
<社会との連携>
社会的活動状況 
(1)7月:「ストレスを上手く管理する〜マインドフルネスストレス低減法〜」講師(柏崎市立日吉小学校PTA講演会)
(2)10月:出前授業「ストレスに強くなるために〜学校におけるマインドフルネスストレス低減演習〜」講師(富山県滑川市立西部小学校)
(3)10月:出前授業「ストレスに強くなるために〜学校におけるマインドフルネスストレス低減演習〜」講師(新潟県立十日町高等学校)
(4)11月:パネルディスカッション「教育における男女参画〜いのち教育の視点から〜」講師(新潟県県民生活・環境部)
(5)11月:パネルディスカッション「教育における男女参画〜いのち教育の視点から〜」講師(新潟県県民生活・環境部)
(6)2月:上越教育大学 平成24年度海外との研究交流事業「日本人の死生観」講師(アイオワ大学外国語学部日本語学科)
(7)3月:「ストレスを上手く管理する〜マインドフルネスストレス低減法〜」講師(太陽誘電株式会社セルフケア研修会)
(8)7月:いのち教育セミナー「生きがい感を高めるとは」講師(上越教育大学いのち教育研究会)
(9)9月〜3月:上越市都市計画審議会委員(上越市)
(10)8月〜3月:新潟県男女平等社会推進審議会委員(新潟県)
(11)7月〜3月:にいがた食の安全・安心審議会委員(新潟県)
(12)7月〜3月:上越地域消防事務組合情報公開・個人情報保護審査会委員(上越地域消防事務組合)
(13)4月〜10月:上越市情報公開・個人情報保護審査会委員(上越市)
(14)4月〜3月:教員免許状更新講習講師(上越教育大学)
(15)8月:『家庭科における言語活動のあり方』上越市教育センター 平成24年度教科領域別一斉研修会講師
◎社会への寄与等
1点目は,ノンフォーマル教育として地域の子供への学習支援活動とい世代間交流を支援し,インフォーマルケアとして地域住民と共に高齢者の「地域の茶の間」活動を行った。これらの活動の成果は,前者については,保護者から歓迎され,当該地域の小学校が本活動を学校教育活動として導入したことに表れている。後者については,参加した高齢者が喜んで茶の間に集い,他県からの研究者や県会議員メンバーが当該活動を参観に来たことに表れている。2点目は,「マインドフルネスストレス低減法」の紹介と導入である。本学の出前講座や地域の団体から招聘され,講演・演習を行った。実施後のアンケートには参加・演習効果が多く記され,本活動成果が示されている。
 

細 江 容 子(教 授)
 
<教育活動>
授  業
【観点1】教育方法及び成績評価面での取組
○ 授業形態,学習(研究)指導法等の教育方法に関する取組状況
上越教育大学は教員を目指す学部生・院生が入学してくるが,その目的大学においても学生・院生の多様化が進んでいる。大学教員にはこれまで以上に個々の学生・院生に対して学習への動機付けを与え,学生が学習及び研究目標を確立すると同時に,将来の目標や夢に向かって学習するための指導を行うことが求められている。したがって,授業においては,シラバスに講義の内容や目的を明記する等の方法により,受講者が事前に準備学習を行うことができると同時に,授業によって理解できなかったことを確認し次回の授業において十分な説明を行っている。さらに,授業後の復習,毎回のレポートの提出などにより学習内容の十分理解が図れる様に授業の設計を行った。
○ 成績評価法に関する取組状況
大学の社会的責任として,学生の卒業時における質の確保を図る事は,特に目的大学である上越教育大学においては重要であるといえる。したがって,学生・院生に対してあらかじめ各授業における学習目標や目的達成のための授業の方法及び計画と,成績の評価基準を示す事によって,厳格な成績評価を実施し,学生の質の確保を図る努力を行った。
【観点2】教育の達成状況
○ 進学や就職などの卒業(修了)後の進路の状況から判断した取組状況
上越教育大学は,公共的な教員養成機関として,社会に貢献できる人材としての教員養成を目指す役割を担っている。学生・院生に高い付加価値を身に付けさせ卒業生として送り出すことは大学の社会的責任であると同時に教員一人一人の責務である。したがって,教育実習等で教員志望をさらに強くした学生に対しては,教育現場が抱える今日的問題を自身の研究・教育領域から十分に学習させると同時に,教員には不向きであると考える学生に対しては早い時期での進路変更も含めたキャリア教育的視点で教育に当たる努力を行った。
研究指導
【観点1】学部
現場での教育に関わる臨床的な実践力を修得させるために,学生の理解を図るために理論だけでなく,事例等の内容を含んだ専門的な教育・研究指導を行った。
【観点2】大学院
現場での教育に関わる臨床的な実践力を修得させるために,院生の理解を図るために十分な理論と,実践力を培うための事例等の内容を含んだ専門的な教育・研究指導を行った。
そのために,教員自身も多くの学会,研究会活動で研鑽を積み,それを教育・研究に役立てた。
特色ある点及び今後の検討課題等
アメリカテキサス大学サンアントニオ校との研究連携を基に「学校教育におけるジェロントロジー教育」の教育・研究の取り組みを行った。本研究科学研究費研究であり,今日日本社会が抱える少子高齢社会の問題解決に手がかりを与えると確信する。
 
<研究活動>
研究成果の発表状況
論】(1)平成24年8月:『教員養成課程学生の入学時到達調査からみた家庭科教育の課題』(共著) 家政学会誌 第63巻8号,pp.451-460
(2)平成25年2月:『日本・韓国の高齢者イメージ研究の変遷』(共著) 上越教育大学研究紀要, 上越教育大学研究紀要, Vol.32, pp.317-330
(3)平成25年3月:『生涯学習としての「家族生活教育」のカリキュラム開発研究』(共著) (社)日本家政学会家政教育部会,pp.11-17
業】(1)平成25年3月:『女性初等教員のキャリア形成』(共著) 上越教育大学研究プロジェクト報告書
発】(1)平成24年11月:『Image of the Elderly Held by University Students』(共) GSA’s 66th Annual Scientific Meeting
◎特色・強調点等
研究活動全般を通しての特色は,今後日本において予想されている超少子高齢化社会に備えて,人々が地域社会の中で共同・協同を通じていかにして住み良い地域社会を創造するかをジェロントロジー教育を通じて考えていこうというものであり,これまで学校教育のレベルではそのような試みはなされてこなかった。その点で独創性と発展性があり,科学研究費を得て海外の研究者の協力を得て研究を実施しており,教育実践への寄与,地域の貢献が可能であると考える。
 
<社会との連携>
社会的活動状況
(1)介護福祉士に係る講習会実施機関等選定委員会委員(文部科学省)
(2)上越市公民館運営審議会委員(上越市)
(3)新潟県労働審議会委員(新潟県)
 

光 永 伸一郎(教 授)
 
<教育活動>
授  業
【観点1】教育方法及び成績評価面での取組
必修科目においては,講義内容の理解が図れるよう教材を検討し,平易な解説を心がけた。講義内容についての学術的関心が高まるよう配慮した。
【観点2】教育の達成状況
授業評価アンケートの結果を参照すると,概ね達成できたものと判断できる。
研究指導
【観点1】学部
学部4年生1名の研究指導を行った。「雪中貯蔵に伴う穀類の成分変化」という題目のもと,卒業研究の指導を行った。実験及び論文作成の指導を行った。
【観点2】大学院
修士論文の指導は行わなかったが,担当の授業科目においては,教育現場でも応用可能な実験教材なども取り入れた。
その他の教育活動
・ 新潟県立看護大学 看護学部 臨床栄養学 非常勤講師
・ 上越看護専門学校 看護学科 生活科学 非常勤講師
・ 上越保健医療福祉専門学校 介護福祉科 家事援助の基本(栄養調理)非常勤講師
・ 附属小学校6年食育授業の講師
特色ある点及び今後の検討課題等
食育に重点をおいた教育活動を行った。生活における科学という視点から,学習した内容が実生活に結びつくように教材等を検討した。
 
<研究活動>
研究成果の発表状況
論】(1)平成24年8月:『教員養成課程学生の入学時到達度調査からみた家庭科教育の課題』(共著) 日本家政学会誌 Vol.63 No.8 451-460
発】(1)平成24年度:☆教員養成モデルカリキュラムの発展的研究第2回シンポジウム 東京
学会活動への参加状況
(1)平成24年度:平成24年度日本教育大学協会全国家庭科部門常任運営委員, (2)平成24年8月23日〜平成24年8月24日:第25回日本教育大学協会全国家庭科部門大会出席
◎特色・強調点等
家庭科の教科内容に重点を置いた研究活動を行った。小学校家庭科の食分野における内容構成を再検討し,講義や教育実践に反映できるようにした。
 
<社会との連携>
社会的活動状況
(1)雪中貯蔵に関する緩やかなルール(ガイドライン)づくり(公財・雪だるま財団)
(2)上越発酵食品研究会委員(上越ものづくり振興センター・上越発酵食品研究会)
(3)発酵のまち上越フェスタ(基調講演)(上越発酵食品研究会)
(4)教員免許状更新講習講師(上越教育大学)
(5)共同出版受託研究(共同出版)
◎社会への寄与等
雪だるま財団より検討委員の委嘱を受け,「雪中貯蔵に関する緩やかなルール(ガイドライン)づくり」に参画した。上越ものづくり振興センター・上越発酵食品研究会から委員の委嘱を受け,年6回の会議に参加した。また,同研究会が主催する「発酵のまち上越フェスタ」において,基調講演を行った。日本教育大学協会全国家庭科部門の常任運営委員として会計を担当した。
 

吉 澤 千 夏(准教授)
 
<教育活動>
授  業
【観点1】教育方法及び成績評価面での取組
〈教育方法〉
大学院の授業では,演習を取り入れ,それぞれの学生の興味・関心にあった内容を取り上げ,学生自身が考え学ぶことができるように工夫している。また,学部の授業においては,資料等の提示や配布したり,具体的事例の説明,学生自身の実習演習を含めた授業展開を行い,授業での学びを実践的に理解できる事を目指している。
〈成績評価〉
試験・レポートなど,授業内容に応じた評価を行っている。また,授業への積極的な参加を発言等から評価したり,出席の確認も必ず行い,評価に組み込んでいる。
【観点2】教育の達成状況
平成24年度の卒業生3名は,1名が本学大学院に進学し,1名は教員,1名は保育士として勤務している。それぞれが目指す進路に沿って,卒業後,各地で活躍しており,各自が十分に力をつけて卒業したと考えている。
研究指導
【観点1】学部
実際の子どもの様子を十分に理解するために,映像を用いたり,その映像から微細なデータを抽出し,数的に処理して分析する等,教育臨床の場での様々な出来事を客観的に捉える目を育てるための指導を行った。
【観点2】大学院
論文審査において,研究方法やデータの分析方法等についての助言を行った。
その他の教育活動
・ 信州大学教育学部において,「児童家庭福祉論」の非常勤講師を務めた。
・ 今年度は保育士実習専門部会員であったため,保育所,施設等への実習について,実習先に出向き,学生への指導を行った。
特色ある点及び今後の検討課題等
試験やレポートの内容を見る限り,おおむね達成できたものと考える。また,演習科目においては,学生から提出されるレポートや問題提起が回を重ねるごとに高度なものとなっており,学生自身が学ぶ意欲を高めていると推測される。さらに,学生からの授業評価もおおむね良好であり,学生の授業に対する満足度も比較的高いと考えている。今後は,上教大の学生に適した授業のあり方を模索していきたい。
 
<研究活動>
研究成果の発表状況
発】(1)平成24年5月:『2歳児のままごと遊びにみる幼児間のスクリプト共有過程』(単) 日本保育学会
(2)平成24年5月:『テキストマイニングによる子ども観の構造分析(2)』(単) 日本家政学会
(3)平成25年3月:『母子相互行為の中で形成される幼児の食事のスクリプト(1)』(共) 日本発達心理学会
(4)平成25年3月:『母子相互行為の中で形成される幼児の食事のスクリプト(2)』(共) 日本発達心理学会
共同研究(幼,小,中,高等学校及び特別支援学校教員との共同研究を含む)の実施状況
(1)家族との共同行為をとおして形成される幼児の食事のスクリプト 代表者:上村佳世子(文京学院大学) 文科省科学研究助成費
(2)専門分野の研究成果を基盤とした家庭科の教材開発 代表者:佐藤悦子(上越教育大学) 上越教育大学研究プロジェクト
(3)教員養成課程における「家庭科内容学」に関する実践的研究−食領域を中心として− 代表者:佐藤ゆかり(上越教育大) 上越教育大学研究プロジェクト
学会活動への参加状況
(1)平成24年度:日本家政学会児童学部会公開討論会, (2)平成24年5月4日〜平成24年5月5日:日本保育学会第65回大会出席, (3)平成24年5月11日〜平成24年5月13日:日本家政学会第64回大会出席, (4)平成24年11月3日〜平成24年11月4日:日本教育実践学会第15回研究大会出席, (5)平成25年3月15日〜平成25年3月 17日:第24回日本発達心理学会大会出席
国内外の学術賞の受賞状況
(1)平成24年5月:(一社)日本家政学会賞 奨励賞受賞((一社)日本家政学会)『「ままごと遊びにみる生活文化の伝承・獲得・共有過程に関する縦断的研究」に対して』
◎特色・強調点等
現在,2つの研究を行っている。1つは「家族との共同行為のなかで形成される幼児の食事のスクリプト」であり,文部科学省研究費補助金を受けて共同研究を行っている。本研究は,1歳児とその母親のままごと遊びと家族での食事場面を数年間に渡って縦断的に観察,分析するものである。時間と手間が多量にかかる研究であるものの,丁寧な観察と言語・行為の分析がこの研究の特色であり,この手法によって日常知の獲得過程を明らかにすることが可能になると考えている。 もう1つは「テキストマイニングによる子ども観・生活概念の構造」に関する研究である。本研究は本学研究プロジェクト(若手研究)の助成を受けて行われている。これまで分析が困難であったテキストデータを言語学的手法により分析を可能とする「テキストマイニング」を用いる点が特色であり,これにより学生の子ども観や生活概念の構造を明らかにするものである。
 
<社会との連携>
社会的活動状況
(1)上越教育大学研究プロジェクト「専門分野の研究成果を基盤とした家庭科の教材開発」公開セミナー(生活・健康系コース「家庭」)
(2)平成24年度上越教育大学 研究プロジェクト成果発表会(上越教育大学)
◎社会への寄与等
教員免許状更新講習講師として,本学及び佐渡にて講習を行った。受講者からの評価はおおむね良好であった。
日本家政学会児童学部会主催の公開討論会において話題提供を行った。その後,参加者とともに「子どもの発達を支える生活づくりに今,児童学ができること」をテーマに活発な討論がなされた。
 

佐 藤 ゆかり(講 師)
 
<教育活動>
授  業
【観点1】教育方法及び成績評価面での取組
「上越教育大学スタンダードに準拠させて設定した教科のルーブリック及び知識・理解・技能等」に示した到達目標を意識した授業を構想し実施した。初等家庭科指導法,家庭等受講者数の多い授業においても理論と実践を結ぶことができるような実習・演習を取り入れた授業方法を試みた。実習・演習を行う際にはそれに適すると考えられる教材を全員分準備し実施した。成績評価は,小テスト,毎時間の感想レポート,課題レポート,試験等を用いて行った。
【観点2】教育の達成状況
理論と実践を結ぶこと,「教える人になる人に教える」ということを意識して,授業の構想と展開を行った。学生からの評価等から,ねらいはおおむね達成できたと考えている。
ゼミ生は全員が教員を志している。
研究指導
【観点1】学部
教育に関わる臨床的な実践力を習得させるために,授業観察を取り入れた演習,家庭科教育に関する先行研究と先行実践の検討,授業構想と実践を取り入れた演習等を行った。
その他の教育活動
・ 教育実習に際して,家庭科の授業を行うことになった学生の相談に応じて適宜指導を行った。
特色ある点及び今後の検討課題等
家庭科の授業づくりを行う際に理論と実践を結ぶ授業構想力が学生の中に育っていくような授業を行いたい。また,それに関する研究を進めていきたいと考えている。教育現場における家庭科をめぐる状況,家庭科が抱える課題の解決に向けて一つ一つ,研究と教育を行っていきたい。
 
<研究活動>
研究成果の発表状況
論】(1)平成24年8月:『教員養成課程学生の入学時到達調査からみた家庭科教育の課題』(共著) 日本家政学会誌,第63巻8号,pp.451-460
(2)平成24年7月:『中学校技術科の私費負担区分の運用による公費配分の差と不均等の問題−教材費措置率の異なる地域の自治体の比較−』(共著) 産業教育学研究,第42巻,2号,pp.1-8
発】(1)平成24年5月:『家庭科教員養成における授業観察演習の試み』(共) 日本家政学会第64回大会
(2)平成24年7月:『Home Economics and Education Reforms in Japanese upper secondary Schools:The Focus Vocational Education』(共) IFHE2012(国際家政学会)
学会活動への参加状況
(1)平成24年6月30日〜平成24年7月1日:日本家庭科教育学会第55回大会出席, (2)平成24年11月3日:日本教科教育学会第38回全国大会出席, (3)平成24年7月29日:日本家庭科教育学会北陸地区第29回大会出席
◎特色・強調点等
教育現場における家庭科の授業づくりの課題を乗り越えるための連携・協力等を行った。
 
<社会との連携>
社会的活動状況
(1)長岡市・三島郡技術・家庭科研究協議会「家庭科」公開授業 指導者(長岡市・三島郡学校教育研究協議会,技術・家庭研究協議会)
(2)平成25年度高等学校12年経験者研修講師 家庭(新潟県教育委員会主催)
(3)平成24年度教員免許状更新講習「生活を知る・見つめる・創る・育むT」(家庭科教育)講師(上越教育大学教員免許状更新講習)
(4)第2回骨髄バンク命にまつわる作文コンクール審査員(NPO法人骨髄バンクサポート新潟主催)
 

上 野 光 博(教 授)
 
<教育活動>
授  業
【観点1】教育方法及び成績評価面での取組
授業ではパワーポイントとそのプリントを用い,図表を明示した授業を行い,学生の理解に役立てた。また毎回授業の終わりに小テスト,レポートを課し,学生の授業の理解度や要望を知ることができ,その後の授業に役立てた。
成績評価法は,出席,小テスト,試験またはレポートによる総合評価とした。衛生学・公衆衛生学の試験では,小テストの中から問題を作成し,記述試験はレポートのテーマから出題した。これによって学生が授業内容を復習し,実力を付けることができたか評価した。これによって採点基準を明確化するとともに各個人の理解に役立てた。健康科学特論では,レポート提出においては,個々の学生のレポートに評価を記入し,返却することで,個々の評価を明確化した。
【観点2】教育の達成状況
指導修了した大学院生は,終了後他大学の教育スタッフ(講師)となっており,その後も連携を取り合い,研究の指導を行っている。その交流を通して,現在の受け持ちの院生への指導に生かしている。
研究指導
【観点1】学部
指導した学部生はいないため,記述できない。
【観点2】大学院
院生の2年目の研究を始めるにあたり,先行研究論文を熟読してもらい,その内容や問題点を指摘し,本人の研究テーマを決定した。次に,そのテーマに関するアンケート用紙の作成の仕方の指導,アンケート内容の修正・指導,アンケートに係る学校関係者との手続きの指導,大学の臨床研究倫理審査への申請の指導などを行った。最後に年度末に実際にアンケートを実施し,アンケートの回収を指導した。
その他の教育活動
講師講座の状況:
1.新潟大学医学部の非常勤講師として担当科目「泌尿器系」を担当した。
2.新潟県立看護大学の非常勤講師として,担当科目「公衆衛生学」を担当した。
3.上越看護専門学校の非常勤講師として,担当科目「病態生理治療学X」を担当した。
特色ある点及び今後の検討課題等
学内の授業では成人についてのみならず,学校現場も意識して小児の生活習慣病,メタボリックシンドローム,慢性腎臓病や最近問題になっている感染症についても触れて関心を持てるように配慮した。教育方法は,単に板書やプリントによる授業形式での一方的な教員からの知識の伝達のみではなく,パワーポイントとそのレジメも活用し,小テスト,レポート,アンケートも実施した。今後は,本学の教育支援システムにある教員と学生の相互のコミュニケーションツールを活用した新たな教育方法をさらに展開すべきと考えている。
 
<研究活動>
研究成果の発表状況
著】(1)平成25年3月:『腎生検プラクティカルガイド』(共著) 南江堂
発】(1)平成24年12月:『学校における感染症予防に関する教育と対策について〜本学学生の感染症抗体検査結果から〜』(共) 第41回新潟県学校保健学会
学会活動への参加状況
(1)平成24年度:社団法人全国大学保健管理協会 評議員, (2)平成24年度:日本腎臓学会 学術評議員, (3)平成24年度:新潟県学校保健学会 常任理事
◎特色・強調点等
本年度は学校における感染症流行拡大防止のための方策を検討するために,本学学生(特に新入生)の4大ウイルス感染症の抗体保有率を調査し,風しんやムンプス感染の抗体保有率の低いこと,特に現職教員の大学院生(特に男性)の抗体保有率が低いという結果から学校現場の教職員の感染予防対策が重要であることを発表した。また今回の結果が一般成人男性の風しん抗体保有率とほぼ一致していたことから,教育現場での風しん流行防止のため現職教職員の対応(抗体検査と感受性者のワクチン接種)が急がれることが確認できた。その意味で極めて意義のある研究成果を得ることができたと考えている。
 
<社会との連携>
社会的活動状況
(1)平成24年4月〜平成25年3月 上越市障害区分等審査委員会 委員(上越市)
(2)平成24年4月〜平成25年3月 上越医師会 理事(上越医師会)
(3)平成24年4月〜平成25年3月 上越市学校保健会 委員・理事(上越市学校保健会)
(4)平成24年4月〜平成25年3月 上越市学校給食運営委員会 委員(上越市)
(5)平成24年4月〜平成25年3月 上越市健康づくり推進協議会 委員(上越市)
(6)平成24年4月〜平成25年3月 新潟県保健所感染症審査協議会 委員(新潟県)
(7)8月 平成24年度上越教育大学教員免許状更新講習 講師(上越教育大学)
(8)平成24年4月〜平成25年3月 平成24年度上越市ライフスタイル調査実行委員会 委員(上越市教育委員会)
(9)平成24年10月〜平成25年3月 平成24年度上越市介護保険運営協議会 委員・会長 (上越市)
(10)平成24年4月〜平成25年3月 新潟県医師会報編集委員会 委員
◎社会への寄与等
上越地域における医師不足のため,地域基幹病院での外来診療,上越地域総合健康管理センターにおける人間ドック健診活動,上越医師会学校保健担当理事としての活動,県医師会報編集委員などを担当し,地域の医療・保健活動に寄与したと考えている。さらに上越市での健康づくり推進課,新潟県の保健所,上越市教育委員会などから各種委員会の委員の委嘱を受け,意見・指導等を行い,地域の保健や教育に寄与したと考えている。
以上の活動は,本学における自身の教育活動にも還元できたと考えている。
 

増 井   晃(教 授)
 
<教育活動>
授  業
【観点1】教育方法及び成績評価面での取組
○授業形態
学習(研究)指導法等の教育方法に関する取組状況KEYPADシステムを導入し,授業中にリアルタイムの学生の反応がスクリーンに反映されるように改善した。
○成績評価法に関する取組状況
授業中にKEEPAD Systemを用いて小テストを実施し,成績に反映させる方法を検討中である。
【観点2】教育の達成状況
○進学や就職などの卒業(修了)後の進路の状況から判断した取組状況
セミナーを通しての指導の結果,修了生2名とも教員として採用されることとなった。
研究指導
【観点2】大学院
研究の一環として小学校での授業に参加させ,データ解析等を通して現職教員と交流を促進した。
その他の教育活動
・ 上越医療福祉専門学校非常勤講師
 
<研究活動>
研究成果の発表状況
発】(1)平成24年12月:『学校における感染症予防に関する教育と対策』(共) 第41回新潟県学校保健学会
他】(1)平成25年1月:『増井晃研究室HP/研究室紹介』http://www.juen.ac.jp/lab/akira/index
学会活動への参加状況
(1)新潟県学校保健学会常任幹事
 
<社会との連携>
社会的活動状況
(1)国立病院機構さいがた病院医療観察法病棟外部評価委員
(2)国立病院機構さいがた病院医療観察法病棟倫理会議委員
◎社会への寄与等
自身の専門性から医療観察法の運用に協力したもので,教育・研究とは直接関係ない。
 

角 田 智恵美(講 師)
 
<教育活動>
授  業
【観点1】教育方法及び成績評価面での取組
全授業に於てできるだけ講義形式だけでなく,体験的要素や実際の事例の紹介を交えるなどの工夫をしている。特に「実践場面分析演習」の授業に於ては,学校場面の模擬事例検討会を組み込む取り組みを行った。受講生の積極的な参画がなされた。基本的に各々の学生の教師観や子ども観,学校観など「観」がどのように育っているのかをみることを重視している。
【観点2】教育の達成状況
本年度は,卒業・修了の学生がいなかったため,直接的進学や就職につながるような取り組みは行っていない。しかし,教員免許取得のための授業単位の取得が難しくなるような場面が幾度となく見られたため,個別に指導を行った。
研究指導
【観点1】学部
該当なし
【観点2】大学院
学生の研究テーマに関連の深い学会には,学生自身が参加し研究の動向をまず知ることができるよう,積極的な参加を促した。また,地域保健や学校現場の教員等とつながることでより具体的な課題の把握ができるように指導を工夫した。その結果,今後,研究を進めていくうえで聞き取りができるような人脈や対象の拡大につながった。
その他の教育活動
・ 教育実習における学生指導
・ 附属小学校における指導・助言
特色ある点及び今後の検討課題等
学部,大学院の授業とも,教員を目指す者(または教員)に不可欠な知識や技術を講義の中核においている。また,より現実的な情報を知らせたり,模擬的に学校場面を再現する等の方法も取り入れている。研究指導は学校に密着したテーマや方法がとれるように工夫している。一方で,本年度は教員採用試験を受ける者がいなかったこともあるが,採用試験に向けての指導は,他の部署に依存しがちである。今後は,研究指導と併せて指導を強化していく必要がある。
 
<研究活動>
研究成果の発表状況
発】(1)平成24年10月:『教育支援センター(適応指導教室)における健康課題(1)』(共) 日本養護教諭教育学会
(2)平成24年12月:『健康課題を抱える児童生徒への養護教諭の対応』(共) 新潟県学校保健学会
(3)平成24年12月:『学校における感染予防に関する教育と対策について』(共) 新潟県学校保健学会
共同研究(幼,小,中,高等学校及び特別支援学校教員との共同研究を含む)の実施状況
(1)養護実践に関する研究 代表者:大塚純子(上越市柿崎小学校) くびきの養護実践研究会
学会活動への参加状況
(1)平成24年6月8日〜平成24年6月9日:第11回日本トラウマティックストレス学会参加出席, (2)平成24年8月18日〜平成24年8月19日:第22回鳴門生徒指導学会参加出席, (3)平成24年9月2日:第31回思春期学会参加出席, (4)平成24年9月14日:日本心理臨床学会 第31回秋季大会参加出席, (5)平成24年10月6日〜平成24年10月7日:第20回養護教諭教育学会参加出席, (6)平成24年12月1日:第41回新潟県学校保健学会参加出席, (7)平成25年1月12日〜平成25年1月13日:第16回日本学校メンタルヘルス学会参加出席, (8)平成25年3月30日〜平成25年3月31日:第10回日本教育保健学会参加出席, (9)平成24年度新潟県学校保健学会常任幹事
◎特色・強調点等
前年度に引き続き,事例検討の方法の一つであるインシデントプロセス法に基づいた実践的な研究を行った。教員の実践力をつける目的で一つは,大学院の授業の中で実践を行い,二つは,現職養護教諭の研究会の中で,現職の養護教諭と共同で研究活動を行った。子どもたちの心身の健康課題が叫ばれる中,教員の養成から現職教育に至るまで,実践力の強化が望まれている。実践力を高める一つの有効な方法として本手法の意義を検証するとともに,養護教諭の実践の理論化に向けて研究を行っている。
 
<社会との連携>
社会的活動状況
(1)長岡技術科学大学 体育・保健センターカウンセラー
(2)新潟県学校派遣カウンセラー
(3)4月:長岡技術科学大学新入生合宿研修講師
(4)12月:長岡技術科学大学学生指導研究会講師
(5)8月:妙高市立新井中央小学校職員研修講師
(6)11月:上越学校教育研究会講師
◎社会への寄与等
小学校,大学において直接的,間接的に相談活動に当たった。特に問題が起きてからの対応だけでなく,心理的問題への予防のため研修に力を入れた。学校における相談活動は,中学校では全校にスクールカウンセラーが配置されるなど定着してきているが,小学校,大学では必ずしもそうではない。特に近年,校種にかかわらず不登校,引きこもり,発達障害に対する対応は主要な心理的課題であり,相談活動を通じてこれらの課題解決へ僅かながら貢献できたと考えられる。また,新潟県学校保健学会の主催に当たり,常任幹事としてまたシンポジウムのコーディネーターとして準備とまとめを行い,地域の養護教諭を中心とする学校保健関係者の研究活動の推進に貢献できたと考えられる。