6 附属施設等
 
(1)附属図書館
@ 附属図書館
ア 設置の趣旨(目的)及び組織
附属図書館は,教育及び研究活動に資するため,図書・雑誌・その他の資料を一元的に収集・整理・保存し,本学の学生及び職員の利用に供することを目的として設置され,その管理運営は附属図書館長が行い,事務は学術情報課学術情報チーム(情報管理担当,情報サービス担当)が担当している。
イ 運営・活動の状況
学習・教育・研究に必要な図書・雑誌等の収集・提供を引き続き行うとともに,電子ジャーナルを含む電子的情報資源へのアクセス拡大や利用指導にも努めた。なお,平成25年度の入館者総数は92,438人,開館日数は350日であった。
また,今年度実施した主な事項(企画)は以下のとおりである。
@) 基本学術研究図書・学習用図書の収集・保存
全学の教員に対して推薦依頼を行い,それに基づき基本学術研究図書,学習用図書を収集した。また,シラバス掲載図書の網羅的収集とともに,チーム内で学生用図書,学生リクエスト図書,参考図書,地域資料,寄贈資料などの選定を行った。これにより本年度は基本学術研究図書・学習用図書を2,646冊,入手可能なシラバス掲載図書を60冊購入した。
このほか,教科書,指導書を購入した。
また,7月〜3月において,分類番号593.4〜699,製本雑誌,参考図書,教科書等の蔵書点検を実施した。
A) ガイダンス等の実施
学部1年生対象利用案内全体会,新入生図書館利用ガイダンス,文献の探し方ガイダンス,電子ジャーナルやデータベースの講習会のほか,教員の希望による個別のガイダンス等を実施した。
B) 機関リポジトリの運用とコンテンツの拡充
『上越教育大学研究紀要』,『上越教育大学教職大学院研究紀要』等の本学の教育研究成果を180件登録し,教育系サブジェクトリポジトリ及び新潟県地域共同リポジトリへのデータ提供も継続して行った。
また,新潟県教育実践研究リポジトリ(仮称)の構築のため,本学学校教育実践研究センター及び新潟県立教育センターと協議を行った。
C) 図書館利用を促進する取組
学生の参加による選書ツアーを1回実施し,68冊を購入した。年間をとおして,各種ガイダンスや講習会を開催した。データベース検索用PCの更新やiPadの導入等,情報へのアクセス環境を整備した。また,附属図書館ホームページをリニューアルするとともに,SNS等による情報発信に努めた。
D) 設備等の改善充実
今年度は以下のような事項を実施し,スペースの整備・改善に努めた。
1) 4月に英語学習用コーナーを設置した。
2) 4月〜5月に蛍光灯の一部復旧及び延長コードの増設を行った。
3) 3月に情報交流ゾーンの初期整備を完了した。
4) 3月に老朽化した机・椅子更新の初年度分を実施及び各階に常備灯を設置した。
E) 新潟県立看護大学図書館との相互協力
昨年度同様,文献複写料金と貸出条件を学内者扱いとするとともに,図書館主催の利用講習会への相互参加,レファレンスの相互協力を行った。また,11月〜12月に蔵書交換会を実施し,相互に蔵書の展示・貸出を行った。
F) 研究紀要の発行
2月に「上越教育大学教職大学院研究紀要第1巻」,3月に「上越教育大学研究紀要第33巻」を発行し,本学リポジトリ等において公開した。
ウ 優れた点及び今後の検討課題等
@) 図書館資料購入費
急激な円安による大幅な価格上昇を想定し,全教員に電子ジャーナル及び外国雑誌購入についてアンケート調査を行い,契約価格を抑えることに努めた。毎年資料購入費が削減される中,引き続き教育・研究に必要な資料購入予算の安定的な確保に努めるとともに,電子ジャーナル等の適切な選定及び購入方法について検討する必要がある。
A) 学生の情報リテラシーの向上支援
図書館利用促進のため,各種のガイダンス等を実施した。
引き続き,講習会の実施時期や方法,内容等を検討する必要がある。また,学生はもとより教職員のニーズを把握しながら,図書館で実施できる教育支援の更なる取組を考える必要がある。
B) 地域社会への貢献
平成25年度は313名の学外者の利用登録があり,1,708冊が貸し出された。11月には学外者対象の館内ツアーを実施した。
C) 資料の配置,保存,収納及び設備の充実
当館の資料収容力は約30万冊であり,既に収容能力を超えている。重複資料の処分や附属図書館増改修に合わせた書庫の増設により,資料の保存スペースを確保する必要がある。
安全・衛生のための対策として,机・椅子等の什器の更新,劣化と腐敗が進む床の改修,書架の地震対策が緊急の課題である。
また,附属図書館2階に,学生や教職員が気軽に訪れ,資料や情報を介した交流を可能とする多目的スペースとして,情報交流ゾーンを整備した。今後は附属図書館運営委員会が定めた新図書館プランに沿って,旧式化が進む附属図書館の抜本的再整備を進めていく必要がある。
D) 機関リポジトリの運用とコンテンツの拡充
平成25年度は,本学研究紀要をはじめ,180件の論文等の教育研究成果を登録した。
E) 図書館サービス
テーマ別図書の展示を行った。デジタル教材及び上越地区小中学校研究紀要デジタル版の利用環境を整備した。附属図書館ホームページをリニューアルするとともに,「図書館ニュース」を発行した。年間をとおして相互利用サービスやレファレンスサービスに努めた。
今後さらに,情報発信や利用者の求めるサービスの提供に努めるとともに,学術情報流通や情報利用環境の急速な変化に対応し,教育研究支援の高度化を図るため,職員の研修機会の充実を図る必要がある。
A 運営委員会
ア 設置の趣旨(目的)及び組織
@) 組織設置の趣旨(目的)
附属図書館の運営に関する事項を審議するために置かれている。
A) 組織の構成及び構成員等
附属図書館長,各専攻長,及び学術情報課長の計5により構成され,附属図書館長が委員長となる。
また,平成25年度は,附属図書館の増改修に向けての今後の概算要求提出の準備として,新図書館のコンセプト等について検討するために,附属図書館増改修プラン策定ワーキングを設置した。構成員は,附属図書館長,附属図書館運営委員1名,情報メディア教育支援センター専任教員1名,学術情報課長,施設マネジメント課長,学術情報課主査(情報サービス担当)1名である。
イ 運営・活動の状況
@) 委員会等の開催状況
1) 附属図書館運営委員会
平成25年度は,平成25年5月29日(水),平成25年8月7日(水),平成25年12月5日(木)〜12月11日(水)(メール開催)及び平成26年3月13日(木)の4回開催した。
2) 附属図書館増改修プラン策定ワーキング
平成25年9月25日(水),平成25年10月29日(火)及び平成25年12月19日(木)の3回開催した。
A) 審議された主な事項
1) 附属図書館運営委員会
・ 平成25年度附属図書館業務計画
・ 平成25年度附属図書館経費
・ 平成25事業年度の業務実績に関する自己点検評価の実施及び平成25年度計画案の策定
・ 電子ジャーナル,外国雑誌平成26年度契約について
・ 附属図書館増改修プラン策定WGの設置について
・ 平成26年度開館日程
2) 附属図書館増改修プラン策定ワーキング
・ 新図書館の基本コンセプトについて
・ 附属図書館のアンケートの実施について
・ 情報交流ゾーンの整備について
・ 新図書館コンセプト(案)について
B) 重点的に取組んだ課題や改善事項及び前年度の検討課題への取組状況等
電子ジャーナル・外国雑誌の契約見直し及び上越教育大学新図書館プラン策定などに取り組み,年度計画の達成に努めた。