齋 藤 一 雄(教 授)
 
<教育活動>
授  業
【観点1】教育方法及び成績評価面での取組
授業のはじめに,詳細なシラバスを示し,毎回の授業では,授業内容とその資料,及びパワーポイントの印刷物を配布している。特に,聴覚障害学生には,事前に配布している。実際の授業では,視覚的にわかりやすい映像や写真などを用い,グループ討議やミニアンケートなどで意見交換ができるようにしている。成績評価では,出席やグループ討議,ミニアンケートへの参加状況,レポート,教材教具や指導案の作成など,実践的な課題を課し,評価している。
【観点2】教育の達成状況
初めて特別支援教育について学ぶ院生もあり,また,10年以上現場で教員をやってきた院生もおり,基礎的なことから応用発展的なことまで幅広く指導している。初めて学ぶ院生には,近隣の特別支援学校の授業に参加しながら修士論文の作成を行い,実践的指導力を身に付け,東京都の特別支援学校に採用された。現職教員は地元に戻り,活躍している。これらのことからも充実した取組がなされたと判断している。
研究指導
【観点2】大学院
1年次では,基礎的な論文作成に関する図書の講読,教員採用試験に向けた試験問題の解説,小論文の作成,文献検索と批判的な講読を行った。そして,構想検討会,修士論文発表会1に参加し,2年次には修論発表会2,3に参加し,段階的に指導を進めた。また,特別支援学校や小学校の授業に参加し,学校の先生とティームを組み,実践的な研究に取り組むよう指導した。結果については,ビデオやデータ等を持ち帰り,徹底的な議論を行い,専門性を高める指導を行った。
その他の教育活動
特別支援学校教育実習の計画,新潟県教育委員会と協力校への挨拶と連絡調整(3日間),事前指導と事後指導,新潟聾学校・東新潟特別支援学校・高田特別支援学校での研究授業の指導,糸魚川市立ひすいの里総合学校への訪問指導などを行った。また,介護等の体験のうち,特別支援学校での介護等の参観の事前・事後指導を行った。
ソフトテニス部顧問として,練習への参加や試合の応援等に出かけた。また,クレイのテニスコートの除草,砂まき,ローラーかけなど,コート整備を継続的に行った。学生だけではクレイのテニスコートは管理することができない状況である。オムニコートにしないと,以前のようにススキの原になることは必定である。
特色ある点及び今後の検討課題等
知的障害特別支援学校での25年間の教員としての経験と6年間の管理職の経験を生かし,臨床的・実践的な面からと,管理・運営的な視点からの指導を行ってきた。特に,知的障害児の指導や教育課程については,実際的に理解しにくいところもあり,具体的なイメージが持てるように演習なども取り入れている。また,音楽活動で使用できる自作の教材を開発し,「思わずからだが動き出す!障害のある子のリズム表現エクササイズ」(明治図書)を出版した。権利条約批准を受け,インクルーシブ教育システム構築に向けた教育課程からの検討と,通常の学級の教師と子どもたち・保護者の障害理解が課題である。また,近年新潟県において,市立の特別支援学校が創立されている。これらの学校の運営や教育課程について検討していきたい。
 
<研究活動>
研究成果の発表状況
論】(1)平成26年3月:養護学校義務制前後の教育課程編成の変遷−E校の教育課程編成の変遷−,上越教育大学特別支援教育実践研究センター紀要,20巻,pp.27-32
発】(1)平成25年9月1日:知的障害養護学校教育課程の変遷(3)D市立D養護学校,日本特殊教育学会第51回大会
(2)平成25年8月:特別支援学校の音楽の授業をどのように展開するか(第3年次)−高等部の場合−,日本学校音楽教育実践学会第17回全国大会
学会活動への参加状況
(1)平成25年8月30日〜平成25年9月1日:日本特殊教育学会第51回大会, (2)平成25年8月17日〜平成25年8月18日:日本学校音楽教育実践学会第18回全国大会
 
<社会との連携>
社会的活動状況
(1)平成25年8月6日:埼玉県特別支援教育研究協議会分科会指導者(埼玉県特別支援教育研究会)
(2)平成25年7月29日:出前講座(上越教育大学)
(3)平成25年6月:上越市就学支援委員会(上越市教育委員会)
(4)平成25年5月20日〜平成25年5月31日:新任特別支援学級担任教員研修会講師(新潟県教育センター)