平 野 絹 枝(教 授)
 
<教育活動>
授  業
【観点1】教育方法及び成績評価面での取組
最近の研究成果を取り込んだ形で,効果的な英文読解方略を指導し,異なった読解問題形式にふれさせて学生の多様な読解能力を引き出すことを心がけた。音読,黙読を練習させ,英文の読解力向上のほかに,コミュニケーション能力の育成に努めた。動機付けにビデオ,CDを使用した。大学院では,ESL/EFL及び応用言語学の理論と指導,多角的な視点にもとづいた教材分析の理論研究と実際に焦点をあてた。理解の確認のチェックのため,小テストを行い,グループやペア・ワークで,問題点を討議させ,諸理論をわかりやすく解説することに腐心した。
成績評価に関しては,出席,日常点,課題,試験結果にもとづいて総合的に評価した。
【観点2】教育の達成状況
学生のなかには,学外の学会発表を行って英語教育指導の改善や研究の発展に貢献した。
研究指導
【観点1】学部
第2言語習得理論,読解理論,方略,テスティングに関する文献の指導,データの収集,分析法,論文の構成,展開,考察の仕方について,丁寧な研究指導を行うよう心がけた。
【観点2】大学院
第2言語習得理論,読解理論,方略,テスティングに関する文献の指導,データの収集,分析法,論文の構成,展開,考察の仕方について,国内外の文献を通して日本語と英語の丁寧な研究指導を行うよう心がけた。
その他の教育活動
・ 新潟大学(学部)非常勤講師として「基礎英語」「アカデミックリーデイング」を担当した。
・ 教育実習の研究授業など,授業のコメント・改善点を指導した。
特色ある点及び今後の検討課題等
最近の英語教育学の理論を取り入れ,英語の理解と産出のバランスを様々な,一斉指導,ペア,グループワーク活動のなかで考慮し,学生が自主的に,また相互的に,英語力の向上や専門知識の獲得をめざせるように腐心した。今後,限られた授業時間内で個に対応した指導をどのようにしたらよいかが検討課題である。
 
<研究活動>
研究成果の発表状況
論】(1)平成25年10月:小学生の英語語彙学習方略に関する調査(共),日本児童英語教育学会研究紀要,第32号,日本児童英語教育学会
(2)平成26年3月:読解方略のタイプの分析−中学校英語教科書と新潟県高等学校英語入試問題の比較−,(共),教育実践研究,第24集,上越教育大学学校教育実践研究センター
発】(1)平成26年3月:The Effects of Pre-Reading Instructions, Scoring Criteria,and Text Difficulty on Recall Protocols as a Measure of EFL Reading Comprehension(単),アメリカ応用言語学会(AAAL)
共同研究(幼,小,中,高等学校及び特別支援学校教員との共同研究を含む)の実施状況
(1)英語語彙認識の音声情報の役割 代表者:堀田誠(山梨大学附属小学校)
学会活動への参加状況
(1)平成25年度:中部地区英語教育学会副会長, (2)平成25年度:全国英語教育学会紀要編集委員, (3)平成25年度:全国英語教育学会紀要査読委員, (4)平成25年度:全国英語教育学会40回記念特別誌編集委員, (5)平成25年度:日本言語テスト学会最優秀賞表彰委員, (6)平成26年3月22日〜平成26年3月25日:アメリカ応用言語学会(AAAL) 2014 ポートランド大会出席, (7)平成25年8月30日〜平成25年9月1日:大学英語教育学会第52回国際大会出席, (8)平成25年8月10日〜平成25年8月11日:全国英語教育学会北海道研究大会出席, (9)平成25年6月29日〜平成25年6月30日:第43回中部地区英語教育学会富山大会出席
◎特色・強調点等
読解テストの妥当性の検証があまりなされていないリコールテストに関する研究で,目標言語学習経験年数,性差,読解力,学力,の諸要因がリコールテストのパフォーマンスとその妥当性に及ぼす影響や方略との関係について継続的な研究を行っているが,これまでの先行研究では例が極めて少なく,テスト作成,評価,読解教材開発,読解指導の改善,に貢献する点で,興味深い示唆があり,独創的であるといえる。
 
<社会との連携>
社会的活動状況
(1)学校教育実践研究センター紀要「教育実践研究」応募論文の査読
◎社会への寄与等
学会の運営・論文査読・紀要編集を通して英語教育学研究発展・運営の社会貢献に努めた。