小 島 伸 之(准教授)
 
<教育活動>
授  業
【観点1】教育方法及び成績評価面での取組
講義においては,NIE,映像,ロールプレイ,ディベート,ボードゲーム,社会見学(裁判傍聴)などの手法を導入し,学生が能動的に学問内容を検討できる方法を試みた。成績評価では,積極的に参加・学習した学生とそうでない学生の評価の差異化を意識した。レポートにおいて,事前に指導したにもかかわらずネットソースのコピーアンドペーストを出典不明記で記載した学生については,厳しい事後指導を行った。
【観点2】教育の達成状況
今年度,担当ゼミの学部卒業生から1名が小学校教員に正規採用された。他の修了・卒業生もほぼ臨採教員を志望し,他の者は公務員を志望している。 学部生1名は一般企業に就職したが,相談・指導を重ねたうえでの本人の選択である。
教員養成の点において,一定以上の成果を達成できたと同時に,進路の相談を受けた時には,学生の志望や適性を踏まえつつ,教職の社会的意義を伝えつつも、必ずしも進路を絶対的に教員に特定しない,柔軟な指導を心がけた。
研究指導
【観点1】学部
「教育に関わる臨床的な実践力」について技術的な点を強調し狭義にとらえることはナンセンスだと考えている。アカデミズムの基礎,即ち学術的な問題発見や論証の力は,実践的場面においても広範に応用が可能であるのみならず,古びれることのない不可欠な基礎であると考えるからである。
そうした観点において,物事を根本から考えるスタンスを重視し,また学術的諸観点や方法論を身に着けさせることを重視して,「学士」レベルの研究指導を行った。
むろん,教育実習等実践的な場面においては,実践的な観点に即して,臨床的な指導も行った。
【観点2】大学院
「教育に関わる臨床的な実践力」について技術的な点を強調し狭義ににとらえることはナンセンスだと考えている。アカデミズムの基礎,即ち学術的な問題発見や論証の力は,実践的場面においても広範に応用が可能であるのみならず,古びれることのない不可欠な基礎であると考えるからである。
そうした観点において,物事を根本から考えるスタンスを重視し,また学術的諸観点や方法論を身に着けさせることを重視して,「修士」レベルの徹底した指導を行った。
むろん,教育実習等実践的な場面においては,実践的な観点に即して,臨床的な指導も行った。
その他の教育活動
・ 長岡技術科学大学非常勤「歴史と文化」担当(15回)
・ 新潟県立看護大学非常勤「法学」担当(15回)
・ 新潟産業大学非常勤「法学概論」担当(15回)
・ 新潟産業大学非常勤「日本国憲法」担当(15回)
・ 専門セミナー所属学生(院生4名,学部生2名)の小学校実習,中学校実習の実習校を訪問の上研究授業を参観し,授業内容を踏まえた個別指導を行った。
・ 上越教育大学社会科教育学会編集担当幹事
・ 上越教育大学社会科教育学会『上越社会研究』査読担当
特色ある点及び今後の検討課題等
教育方法としては,論理の重要性,必要な知識の習得・伝達,多角的思考法の強調という基本を重視しつつも,映像,音楽などの視聴覚的素材,新聞,ロールプレイ,ボード・カードゲームなども活用して,受講生が意欲的知識習得を関心づけられる手法的工夫を試みている。また,専門的なテーマについて講義する際に,可能な場合には,小学校・中学校の教科書を手掛かりに導入することを心がけた。
教育方法の工夫について,講義に関しては,適切なテーマ及び難易度選択について,今後のさらなる発展を期さねばならない点もあるが,意欲ある学生には関心を持ってもらえたようである。
成績評価については,毎年悩むところではあるが,「頑張ったものが馬鹿を見ない」ということを意識し,適切な評価を心掛けた。成績評価について同様な出席状況下での差異化には学生に不満も存するかもしれないが,講義は出ればいいというものではないという観点を維持していきたい。
 
<研究活動>
研究成果の発表状況
著】(1)平成26年3月:科研費研究成果報告書 近現代日本の宗教とナショナリズム(共著)
論】(1)平成26年3月:「家族の崩壊」と虐待防止法,東洋法学,57巻,3号,pp.205-229
発】(1)平成26年3月15日:☆「国家神道」と特別高等警察,明治聖徳記念学会第56回例会
(2)平成25年10月14日:☆近現代日本における教育の中立性,第25回比較憲法学会研究会
(3)平成25年6月16日:戦前期日本の宗教制度再考―アジア諸国との比較を手掛かりに―,「宗教と社会」学会第21回学術大会
共同研究(幼,小,中,高等学校及び特別支援学校教員との共同研究を含む)の実施状況
(1)近現代日本の宗教とナショナリズム―国家神道論を軸にした学際的総合検討の試み―,代表者:小島伸之(上越教育大学)
(2)ゲームを用いた体験型社会科教材の開発に関する研究,代表者:吉田昌幸(上越教育大学)
学会活動への参加状況
(1)平成26年3月15日:明治聖徳記念学会第56回例会, (2)平成25年11月9日:2013年度宗教法学会秋季学会, (3)平成25年10月14日:第25回比較憲法学会研究会, (4)平成25年9月8日:日本宗教学会第72回学術大会, (5)平成25年6月15日〜平成25年6月16日:「宗教と社会」学会第21回学術大会
 
<社会との連携>
社会的活動状況
(1)平成25年10月:糸魚川市立中学校学校訪問への授業公開(法律学概説)
(2)平成25年8月19日:教育職員免許状更新講習 公民(法学・経済学・宗教学から見た諸問題)
(3)上越市立城東中学校学校運営協議会委員(上越市立城東中学校)
(4)新潟県立高田商業高等学校学校評議会委員(新潟県立高田商業高等学校)
◎社会への寄与等
いわゆるコミュニティースクール(学校評議会、学校運営協議会)の委員として,大学所在地周辺校の教育上の諸課題解決への寄与を試みた。また,大學での諸業務との関連や大学を通じた取材,対応依頼などを経由し,社会の教育・研究に関するニーズへの寄与を行った。