市 川 真 澄(教 授)
 
<教育活動>
授  業
【観点1】教育方法及び成績評価面での取組
実技授業については,経験に頼った一方的な授業形態ではなくバイオメカニクス理論的背景に基づいた根拠の明確な授業内容を実現することを心掛けた。また,講義形式の授業においては,アクティブラーニング形式を導入して双方向の授業を行った。さらに,成績評価法に関しては,特に,実技授業において個人の能力差に対応した評価を心掛けた。
【観点2】教育の達成状況
卒業生および修了生の進路状況については,学部卒業生は1名,大学院修了生は4名であった。そのうち,学部卒業生は青年海外協力隊を希望し,大学院修了生は4名の修了生のうち1名は福島県の現職派遣であり,採用試験合格者は2名であった。不合格になった1名も2014年度の採用試験で合格した。これらのことから,指導の目的はおおむね達成されたものと判断される。
研究指導
【観点1】学部
体育授業における,運動の技術指導を行う場合において,目的とする運動のしくみについてバイオメカニクス的観点から追及するような研究指導を行った。その結果,運動の指導において研究成果を根拠として自分自身の指導が自信を持って行えるようになった。
【観点2】大学院
バイオメカニクスの知識を深く学習することにより,自分が実践しようとする運動種目について,より基礎的なしくみにせまった指導ができることをめざした
その他の教育活動
・ 名古屋リゾート&スポーツ専門学校非常勤講師
・ 陸上競技部,スキー部顧問
特色ある点及び今後の検討課題等
教育活動の状況について,体育実技の指導に関しては,経験的な指導に頼らず理論的根拠に基づいた指導を行ってきた。体育理論に関する指導では,人間の運動に伴う力の発揮やその制御方法についてなるべく平易に説明することに心掛けた。大学院生レベルでは,その内容をよく理解して効果的な指導ができたと考えられる。学部生レベルではやや理解が困難なようであり,今後さらに工夫して効果的な指導ができるようにしたい。
 
<研究活動>
研究成果の発表状況
発】(1)平成25年11月3日:小学生の身体運動量増加のための歩行運動の有効性,東海体育学会第61回大会
(2)平成25年8月28日:心理的および生理的に効果的な身体運動量増加のための歩行運動の活用,日本体育学会第64回大会
学会活動への参加状況
(1)平成25年11月3日:東海体育学会第61回大会, (2)平成25年8月28日〜平成25年8月30日:日本体育学会第64回大会
◎特色・強調点等
体育・スポーツの運動動作の指導時における諸問題について,バイオメカニクスの立場から,問題を客観的に解決するために,種々の測定装置を用いてデータを測定し,得られたデータをもとにどのようにして実践に応用するかを考察するところに研究活動の特色がある。2013年度は,学部1年次に開講しているスポーツ実践科目の「ゴルフ」のスイング動作について研究を行い,基礎的データをえることに成功した。
 
<社会との連携>
社会的活動状況
(1)平成25年12月6日〜平成25年12月28日:大学体育連合スノースポーツ講習会指導者(大学体育連合)
(2)全日本スキー連盟教育本部スノーボード技術員(全日本スキー連盟)
(3)日本運動生理学会評議員(日本運動生理学会)
(4)日本体力医学会評議員(日本体力医学会)
◎社会への寄与等
社会的活動として,スノースポーツの普及を中心に活動を行った。日本海側の冬のスポーツとしてスノースポーツは重要な位置を占める。以前はスノースポーツの中心はスキーであったが,若者を中心とした志向の変化によりその中心はスノーボードへと移行した。しかし,その指導課程についてはいまだ完成されていない。指導者研修会などを通してより安全な指導方法の提案とその普及に努力し,受講者からは高い評価を受けた。