角 田 智恵美(講 師)
 
<教育活動>
授  業
【観点1】教育方法及び成績評価面での取組
全授業においてできるだけ講義形式だけでなく,体験的要素や実際の事例の紹介を交えるなどの工夫をしている。
特に「実践場面分析演習」の授業では,学校場面の模擬事例検討会を組み込む取り組みを行った。受講生の積極的な参画がなされた。基本的に各々の学生の教師観,子ども観,学校観など「観」がどのように育っているのかをみることを重視している。
【観点2】教育の達成状況
指導した修了生は,来年度より講師として小学校勤務の予定である。
研究指導
【観点2】大学院
学生の研究テーマに関連の深い学会には,学生自身が参加し研究の動向を知ることができるよう,積極的な参加を促した。また,修士論文の内容について,複数の学会での発表ができるように指導を行った。その他,学校現場の教員等とつながることで具体的な課題の把握ができるように指導を工夫した。
その他の教育活動
・ 附属小学校における指導・助言
・ 教育実習における学生指導
特色ある点及び今後の検討課題等
学部,大学院の授業とも,教員を目指す者(または教員)に不可欠な知識や技術を講義の中核においている。また,より現実的な情報を知らせたり,模擬的に学校現場を再現する等の方法も取り入れている。研究指導は,学校に密着したテーマや方法がとれるように工夫している。一方で,採用試験に向けての指導は,学生の取り組み状況の把握はしていたが,他の部署に依存しがちであった。今後は,研究指導と併せて指導を強化していく必要がある。
 
<研究活動>
研究成果の発表状況
論】(1)平成25年10月:特集 保健室の今 校内で行うチーム支援「虐待の疑いが保健室で発見されたとき」(単著),児童心理 10月号,pp.99-103
発】(1)平成25年12月:教員養成課程におけるエイズ予防教育推進のための基礎的研究(共),第42回新潟県学校保健学会発表
(2)平成25年11月:大学生におけるエイズ教育の知識・意識・経験に関する調査−教育学部の学生を対象として−(共),第60回日本学校保健学会発表
(3)平成25年11月:小規模工学系大学における発達障害学生の受け入れ(共),第51回全国大学保健管理研究集会発表
(4)平成25年10月:小学校における健康教育カリキュラムの実証的検討(共),第21回日本養護教諭教育学会発表
(5)平成25年10月:教育支援センター(適応指導教室)における健康課題(2)−保健管理と保健教育の実態より(共),第21回日本養護教諭教育学会発表
共同研究(幼,小,中,高等学校及び特別支援学校教員との共同研究を含む)の実施状況
(1)養護実践に関する研究 代表者:大塚純子(糸魚川東中学校)くびきの養護実践研究会
学会活動への参加状況
(1)平成26年1月25日〜平成26年1月26日:第17回日本学校メンタルヘルス学会出席, (2)平成25年12月7日:第42回新潟県学校保健学会発表・出席, (3)平成25年11月16日〜平成25年11年17日:第60回日本学校保健学会発表・出席, (4)平成25年10月14日:第22回日本LD学会出席, (5)平成25年10月12日〜平成25年10月13日:第21回日本養護教諭教育学会発表・出席, (6)平成25年10月5日〜平成25年10月6日:第5回日本コラージュ療法学会出席, (7)平成25年8月18日〜平成25年8月19日:第55回日本教育心理学会出席, (8)平成25年8月16日〜平成25年8月17日:第23回鳴門生徒指導学会出席, (9)平成25年6月22日〜平成25年6月23日:第22回日本健康教育学会出席, (10)平成25年5月11日〜平成25年5年12日:第12回日本トラウマティックストレス学会出席
◎特色・強調点等
本年度は,健康教育カリキュラムやエイズ教育についてなど,学生の修士論文のテーマに即した研究を中心に行い,学会で発表してきた。
また,この数年,事例検討の方法の一つであるインシデントプロセス法に基づいた実践的な研究を続けてきている。大学院の授業や教員免許状更新講習,及び現職養護教諭と共同で行っている養護実践研究会等で研究活動を行ってきた。子どもたちの心身の健康課題が叫ばれる中,教員の養成から現職教育に至るまで,実践力の強化が望まれている。実践力を高める一つの有効な方法として本手法の有効性を検証するとともに,養護教諭の実践の理論化に向けて研究を行っている。
 
<社会との連携>
社会的活動状況
(1)長岡技術科学大学体育・保健センターカウンセラー
(2)新潟県学校派遣カウンセラー
(3)4月:長岡技術科学大学新入生合宿研修講師
(4)8月:妙高市立新井中央小学校職員研修講師
◎社会への寄与等
小学校・大学において直接的,間接的に相談活動にあたった。特に問題が起きてからの対応だけでなく,心理的問題の予防のため,研修に力を入れた。学校における相談活動は,中学校ではスクールカウンセラーが配属されるなど定着してきているが,小学校,大学では必ずしもそうではない。特に近年,校種にかかわらず不登校,引きこもり,発達障害は主要な心理的課題であり,相談活動を通じてこれらの課題解決に向け,わずかながら貢献できたと考えられる。