自己点検・評価の対象期間: 平成26年 04月 01日 ~ 平成27年 03月 31日

藤井 和子 (准教授)
<教育活動>
授業
  【観点1】教育方法及び成績評価面での取り組み
臨床実習では、言語指導に関する知識や技能を提供するだけではなく、言語・コミュニケーション障害のある児童生徒の実態把握、指導目標の設定と評価等指導計画の作成、及び授業実施にあたって求められる他の教師との連携のあり方について、受講生同士で検討し合う場の設定や実践を通した検証を行わせることによって検討してもらう取組を行った。このことにより、学校教育現場のカリキュラムマネジメントにおいて求められると考えられる連携の力量形成を意図した取組を行った。 

  【観点2】教育の達成状況
修了生は、特別支援学校の教員(学卒の院生)あるいは小学校中学校の通級指導教室担当(現職派遣教員)になっている。特別支援学校の初任教師となった修了生は、修了後、大学と現場の教師で共同開催している研究会に積極的に参加し、修士での研究を継続しようとしている。通級担当教師になった現職派遣の院生についても、修了後に大学と現場の教師で共同開催している通級担当教師の研究会に積極的に参加し、指導に関する知識・技能を深めようと努力している。このような実態から、大学院で実施した取組はある程度達成されつつあるのではないかと考えられる。 

特色ある点及び今後の検討課題等

<研究活動>
研究成果の発表状況
発】(1)  平成26年 09月 22日: ☆吃音のある中学生を対象としたグループ指導実践を通して得られた言語障害通級担当教師の指導の振り返りの内容,日本特殊教育学会第52回大会,

<社会との連携>
◎社会への寄与等
小学校通級指導教室や特別支援学校からは、言語・コミュニケーション障害のある児童生徒の自立活動の指導法についての研修ニーズが高い。教員は、即効性のある具体的な指導法を求めるが、各学校の教員が、自らの学校が抱える課題を踏まえ、自律的に課題解決ができるように支援することが重要である。特別支援教育を担当する教員の特別支援学校教諭免許状保有率は、十分に高いといえる状況ではない。通級指導教室の担当教師における特別支援学校教諭免許保有率も低い状況があり、自立活動の理念を学んでいない実態がうかがわれる。これらのことから、言語・コミュニケーションの指導に関する知識・技能の提供に止まることなく、特別支援学校の教育課程編成、通級指導教室における特別の教育課程編成、自立活動の理念等、基礎的な知識の提供を併せて行い、カリキュラムマネジメントの活性化に資する研修となるよう、工夫している。