上越教育大学大学院 修士課程 教育連携コース
上越教育大学

概要

「教育連携」って何?

 教員間の連携をはじめとして,関係者が連携して教育にあたる重要性については,従来から指摘されていますが,地域・保護者との連携,他機関も加えたチーム援助など, 子どもたちのよりよい成長発達を促すために,これからの学校教育は,学校という枠を超えて,さまざまな関係者・関係諸機関との緊密な連携の中で展開していくことが求められています。 また,幼小連携や小中・中高一貫教育,さらには高大接続など初等教育段階から高等教育段階までの円滑な移行を支える時間軸での連携の強化も,今後ますます重要になると予測されます。

 そのため教員には,教科や学年・学校種の枠にとらわれず,学校教育全体を俯瞰し,子どもの発達の全体像を見通せる幅広い視野が必要であり,それをもとに,多様な連携関係を柔軟に構築していく力量が必要となります。

 教育連携コースでは,子どものための連携とは何か,連携の窓口となって多様な人々・機関との関係を構築していくために,教師に必要な知識や力量とは何か,さらには,具体的な連携をどのように進めていったらよいかなど,連携という視点に立って,教育学や心理学の立場から,教育の在り方について専門的に追究しています。

 それを通じて,学校教育と子どもの発達を広い視野から俯瞰できる広い学識と深い理解に基づき,教育実践における多様な連携をデザインし,コーディネートできる高度な実践的力量を備えた教育者を育成することを目的とします。

教育連携コースはこんなところ

 教育連携コースには,一般の大学でいう「教育学」と「教育心理学」の教員が集まっており,学級経営や教師論,制度や社会環境,学習や発達の心理的側面,さらには教育の基盤となる哲学までをも含む,幅広い問題領域をカバーしています。事実上,現代の子どもと教育に関連するあらゆる現象が,私たちの研究対象となり得るといってもいいくらいです。

 では,どうして教育学と教育心理学の教員がいっしょにまとまっているのでしょうか。それは,狭い学問領域の専門性にこだわらず,院生のもつ多様な問題意識に柔軟に対応できるように,と考えたからです。

 研究の手法はそれぞれの分野・領域で違っていますが,教育学も心理学も,扱っている研究対象は比較的似通っています。そのため以前から,入学当初,「自分の研究テーマは,教育学なのか心理学なのかよくわからない」と迷う院生が見受けられました。実際,教育学でも心理学でも研究可能な場合が案外多いものです。さらに,隣接する学問分野からのアドバイスをもらえることは,研究の視野を広げるのに大きく役立ちます。

 そこで私たちは,「専門志向より問題志向」という大きな方針を掲げ,学問分野の垣根をできるだけ低くして,院生が問題へのさまざまなアプローチを自由に選択できるよう,また選択したあとも両方の学問分野から刺激を受けることができるよう,研究教育体制を整えてきました。

 この中から,「学校教育と子どもの発達を広い視野から俯瞰できる」教育者を育成しようとしています。

免許取得プログラムへの対応

 なお,本学の大きな特色として,大学院に在籍しながら教員免許がとれる教育職員免許取得プログラム(通称「免P」)がありますが,教育連携コースは免Pにも積極的に対応しています。

「免P」制度について

学校心理士

 また教育連携コースでは,所定の単位を修得することで「学校心理士」の申請要件の一部を満たすことができます。申請には,このほか学校心理学に関する1年以上の専門的実務経験と,「学校心理士」認定運営機構が実施する試験への合格が必要です。

学校心理士について

教育連携コースのこれまで

1978

上越教育大学創立。

創立当初は,4つのコースで学校教育専攻を構成していました。4コースそれぞれに,教育学と心理学の教員が入っていました。

2000

いわゆる“12年度改革”で,大幅な組織再編がなされました。

学校教育専攻は,旧教育方法コースを拡大発展させた学習臨床コースと,旧生徒指導コースを拡大発展させた発達臨床コースの2コース体制となり,旧学校教育専攻所属教員の多くは,発達臨床コースに移行しました。発達臨床コースには生徒指導総合と心理臨床の2つの分野があり,当時は独立して運営していました。

2004

臨床心理士養成を専門とする臨床心理学コースが心理臨床分野から独立。

残る学校心理の教員が生徒指導総合の教員と合流して発達臨床コースを構成することになり,ここから現在の協同運営体制がはじまりました。

2008

教職大学院設置にともなって,さらに組織改編。

発達臨床コースと学習臨床コースがいっしょになって,学校臨床研究コースとなりました。「発達臨床」という名称がなくなってしまいましたが,「生徒指導総合」と「学校心理」の科目群は,変わらず協同運営体制を維持していました。

2016

学校臨床研究コースが大きく変わり,生徒指導総合と学校心理科目群も,新たに「道徳・生徒指導コース」と「教育連携コース」の2コースに組み替えられました。ただし学部は変わりません。