2.実習を支える授業基礎研究「教育実地研究」

視聴覚教材「理科の授業を創る」の活用

 本教材は初等教育実習を目前にひかえた学部3年生の「初等理科指導法」での活用を目的として作成しました。内容としては,小学校理科5年生の単元「水溶液の性質」での実験を取り上げました。
 理科の学習は基本的には,仮説(予想)を立てて観察や実験を行い,その結果について予想と照らし合わせて考察を行うという流れで展開されます。
 本授業はアルカリ性を示す水酸化ナトリウム水溶液が,鉄,アルミニウム,銅の各金属とどのように反応するかを実験で確かめる内容です。内容的にみて,明確な根拠を挙げて仮説(予想)を立てることが難しいため,いわゆる仮説・検証型の実験にはなっていませんが,子どもなりに前時の塩酸と金属との反応の実験で得られた知識を手がかりに予想を立てて追求しています。
 本教材は,理科授業の基本的な構成,教師の指導・助言,黒板の利用の仕方,そして何よりも子どもは知的好奇心に満ちた存在であることを理解させてくれます。