上越教育大学 教員養成GPプロジェクト

小学校英会話を支援する国際理解カリキュラムの開発研究

取組実績と課題

10.5年2組の授業案と授業ビデオ

5年2組 (授業者:島袋あゆみ)

  1. 題材名“話そう!聞きあおう!”
  2. 題材のねらい
    (1) 英語のコミュニケーション活動を通して、他者と関わる体験や自己表現をする体験、異質性・同質性を触れる体験をさせることによって、異文化理解への理解・関心を高める。
    (2)ゲームを通して“Do you like〜?”や“What are your favorite sweets?”の表現に慣れ親しむ。
  3. 言語材料
    (1)A: Do you like〜?   B: Yes / No
    (2)A: What are your favorite sweets?   B: I like 〜
    (3)candies/ cookies/ chocolate/ ice cream/ doughnuts/ cream puffs(シュークリーム)
  4. 教材・教具
    絵カード(掲示用)
  5. 教材観
     お菓子は、日常生活でなじみのあるもので、児童にとって親しみやすい教材であり、外来語として聞きなれている。ここでは、日本語と英語の発音の違いや、外来語によっては英語の意味が異なるものがあることに気づかせ、また、チャンツを使って、英語のリズムに乗せ楽しく発話させる。
     また、どの答えも正解になるYes/Noで答えられる“Do you like〜?”を質問することにより、他人の意見に惑わされたり、誤答を気にしたりせずに自信を持って自分の意見で行動させる。
     そして、Yes/ Noだけでなく、具体的に答えが必要な“What is your favorite sweet? ”へと話題を広げながら、自分の意見をはっきり言わせるようなゲームを取り入れて自己表現や他者理解へとつなげていく。
  6. 指導観
     英語活動を通して、人とコミュニケーションを取る楽しさや大切さに気づかせ、素直に自己を表現し、他人を受け入れる態度を育てたい。そこでは、人と関わることへの自信を持たせ、友達との関係づくりを目指し、クラスの中には同じ好みの人がたくさんいることを知ると同時に、人の好みはみな少しずつ異なることに気づかせたい。
     ここでは、2つの活動を取り入れ、人と出会いの場を作り、英語の音声的特徴に慣れながら自分の意見を言い、また相手の目を見て話しを聞き、受けいれるといった「基本的な対人コミュニケーション能力」を育てていきたい。
  7. 本時の展開
procedure
(time)
過程
Activities 活動内容 Notes&Evaluation
○留意点
☆評価
Students 児童 Teacher 教師
Warm-up
time
あいさつ
(5 min.)
・英語であいさつをする。
Good morning
I'm happy/ sad/ great/ sleepy/ fine /hungry/ angry.
・英語であいさつをする。
Good morning class.
How are you?
○同一の答えにせず、それぞれの気分を表現させる。
(絵カード)
Introduction
導入
(10 min.)
<Yes・Noコーナー>
・質問にYes/Noで答え、それぞれのコーナーへ行き、自分と同じ好みの仲間をみつけてあいさつをする。
Hello! / Hi!
I'm 〜/ My name is〜
Nice to meet you.
・ゲームの説明をする。
・いくつかの絵カードを持ちながら、Do you like〜?と児童全員にたずね、質問ごとにYes/Noコーナーへ移動させる。
○会った人にどんな印象を与えたいかを考えさせ、自分らしいあいさつをさせる。
○有名人などに名前を変えさせてもよい。
Enjoyment time 
展開
(20 min.)
<好きなお菓子はなあに?>
・チャンツにあわせて
What are your favorite sweets? I like 〜を練習する。
・ペアをつくり、会話の練習をする。
・移動しながら会話の相手を見つけ、5人に聞いたら座る。
・移動しながら、自分と同じ好みの相手を見つけ、クラスで最も人気のあるお菓子は何かを調べる。
・お菓子の絵カードを見せ、児童にたずねる。
・手拍子を使って、英語をリズムに乗せて会話の練習をさせる。
・ペアワークからグループ、クラス全体へとコミュニケーションの和を広げ、会話の数を増やす。
・各おかしグループの人数を英語で数えさせ、クラスで1番人気のあるおかしをみんなで調べさせる。
○絵カード提示
○いろいろな人に話しかけたり、答えたりさせる。
☆進んでいろんな人に話しかけたり、人の意見をしっかり聞いたりできた
Grow-up time
まとめ
(8 min.)
あいさつ
(2 min.)
<ふりかえり>
・同じ好みのお菓子グループで、今日の活動はどうだったかを話し合う。
・各グループから出た意見をクラス全体で聞きあう。
・英語であいさつをする。
See you next time.
Thank you very much.
・活動をやりっぱなしではなく、どう感じたか互いに意見を交換し、それぞれの気づきをわかちあわせる。
(シェアリング)
・英語であいさつをする。
That’s all for today.
See you next time.
Bye!
○各グループで話し合いができるよう支援したり、言葉かけをしたりする。