上越教育大学 教員養成GPプロジェクト

子どもの学びの深化を促すカリキュラム構成と支援のあり方−河川をテーマとした総合的学習のアクションリサーチを通して−

取組の概要

タイトル

子どもの学びの深化を促すカリキュラム構成と支援のあり方
−河川をテーマとした総合的学習のアクションリサーチを通して−

取組教員 濁川 明男
目的  「総合的な学習の時間」は学校や教師によって温度差はあるものの、導入以来、子どもたちの生き生きとした学習姿勢、「総合が大好き」という子どもたちの増加、保護者の理解に支えられ、次期学習指導要領においても継続が示唆されている。
  しかし、「総合的な学習の時間」の様々な実践が随所で紹介されるが、よりよい総合的学習を展開していく上でのカリキュラム構想の在り方、言葉だけが一人歩きしている‘学び’や‘支援’、更には、総合的学習の展開の在り方等については、さほど議論されてきていない。
  その意味から、当プロジエクトは、上越市の河川をテーマとした2校の4年生の「総合的な学習の時間」にアクションリサーチして大学教員と院生とがかかわり、担任教員と協働しつつ総合的学習を展開し、それを通して総合的な学習の時間における児童の学びとは何か、また、それを生起させるカリキュラム構成や支援はどうあるべきかを明らかにすることを研究目的とした。また、長期にわたって教育現場と連携し、このような取組をすることが、現職派遣教員やこれから教職を目指す院生にとってどれだけ有効な教育の場となり得るかを吟味することも、もう一つの目的であった。
概要 この研究では、大学教員と院生がチームとなって、上越教育大学附属小学校と上越市立大手町小学校に2か年に渡ってアクションリサーチという形で参画させていただき、その中で、児童の学びを深化させる総合的学習の在り方、学びや支援とは何かを明らかした。定期的に訪問して今後の単元展開や体験学習の在り方を話し合う一方、野外における体験活動を院生達が全面支援しつつ、児童の振り返りシートや話し合いの記録から分析を試みた。教師の精力的な取組、明るく活動的な児童と触れ合えたことも院生への大きな刺激となったが、どんな事象とどうかかわらせるかを工夫することで、確かな学びへと深化していくことに、これからの総合の在り方への大きな指針を得た。