日本学校教育学会 2009
今頃更新ですみません!!(by 2010.8.)
昨年度はゼミ生がたくさんいましたので、学会の感想だけでこんなにいっぱいになってしまいました。これから修論に取り組む方、学会に入会しようかどうしようか迷っている方には参考になると思います。
 ちなみに、2009年のJASEは、兵庫教育大学。山の中でしたね(失礼!)
でも、宿泊したビジネスホテルには、看板(?)猫がいて、個人的には大変癒されました。


★☆安藤ゼミ 日本学校教育学会第24回大会(200981,2日)参加感想☆★

【藤井あや】

 問題の所在、目的、方法、データを合わせて流れを整理することで、「自分はどんな研究をしたいのか?どこに向かったらよいのか?」ということが今になってようやく少し見えてきた気がします。発表後、様々な人からの意見や質問に向き合うことで、自分の研究のデータの整理や考え方の穴や課題に気づくことが出来ました。自分でも「やはりまだここは整理しきれていないな」と思うことが多く、少なくとも自分自身を納得させることが出来なければ、他の人に伝えることはできないと実感します。

 学会発表は、場分のディベートの一人版だと思います。自分一人で責任を持って自分で設定した課題に対して論拠を持って一つの答えを出します。研究も学会も最終的には自分で答えをださなければならないので、自分も研究もセットにしてさらに掘り下げていきたいです。この作業から得たことを、自分の研究の理解、研究の課題や今後の方向に生かしていきたいと思います。

【地朋子】 JASE発表をしてみて思ったことは、本当に自分が主張したいことが何なのかということが少し見えてくるということです。また、調査の結果等を自分で考察してみることで、新たなことを発見したり、今後の調査の方向性がより鮮明になりました。加えて、様々な立場の方々から意見をいただけるということも非常に意味のあることです。学会で発表するのはかなり緊張もするし、大変な部分はありますが、終わってみると、きっと「やって良かった」と思えるはずです。頑張って下さい。

【田佐和子】
 やりたくてやっている研究ですが、私ごときがやっている研究を学会で発表してもいいのだろうかという気持ちのまま参加しました。発表を終えて思うことは、司会の方やフロアーの方から質問やご助言をいただくことができ、発表してよかったなあということです。分析や考察の視点をもっと考えようと思いました。そして、また研究をがんばっていこうという気持ちになりました。


【日木芳道】
発表に至るまでの研究プロセスと,発表時にいただいたご意見。ともに貴重な財産 となりました。また,懇親会において,全国の研究者の方々や現場の教師の方々と交 流することができ,有意義な時間を過ごすことができました。私の研究も新たな課題 が見つかり,今後に向けてよい刺激になりました。

【太田久美子】
 今回の学会で来年の発表に向けていろいろなものを得ることができました。その中でも、特に大きかったものを二つ感想として書きます。
 安藤ゼミはよく調査が早いと周りから言われますが、発表があることで計画的に研究を進めることができるということが分かりました。この学会の発表資料をもとに中間発表をするということで、少しずつ研究が完成に向かっていく様子を今回、発表されたみなさんの頑張りから知ることができ、自分も来年の発表をしっかりやりたいと強く感じました。
 もう一つの大きな収穫は特別支援コースの山崎幸子さんとお話できたことです。長野県の小学校の校長先生20人にインタビューをされ、その分析をこれから始めるそうです。自分の研究関心にとても近く、私は勉強したいと思い山崎さんの分析のお手伝いをすることにしま
した。増井先生のGTAを使うそうで、これから勉強しなければなりません。

【畠中宏】
去年度に引き続き、今年度も学会に参加させていただいた。
去年度も感じたことだが、やはり学会に参加することのメリットは、本の中だけでしか会うことのできない有名な教育学者に直に会うことができるということである。今回の学会でのシンポジュームでは、学習指導要領解説に尽力された先生方の話を聞くことができた。本の内容から意図をくみ取り、解釈することも重要ではあるが、実際に直接話を聞くことは、今まで思いつかなかった考えを喚起してくれることを改めて感じた。
あと、有馬温泉がとてもよかった。

【小林弘道】
 JASEに参加することで,教育を改善するためには無限な視点が存在することや研究への思いを言葉にすることの難しさを知ることができました。
 まず,学会参加することで,研究者たちの思いを感じ取ることが,私への良い刺激となりました。学会では,様々な方向からのアプローチで,日本の教育をより良くしていこうとする方々が集まります。教育という広範囲の分野では当たり前なことですが,視点の多さを「知っている」ことと,「実感する」ことでは大きな違いがありました。発表者の資料を手にし,生の発表を聞くことで,その発表者の思いのようなものが分かるような気がするのです。これが,その研究の深さや面白さを伝えてくれたり,自分の研究に新たな視点を加えてくれたりしてくれます。このように,発表者から,文字を超えた,研究への思いを感じる取ることができたのは,学会の一つの醍醐味です。その思いは研究することのすばらしさを私に教えてくれたように思いました。
 一方,研究への思いを文字にすることの難しさを実感しました。上記のように,学会発表を聞くことで,熱き研究への思いを感じることができたのですが,それは,その思いを論文にすることがとても難しいことを意味していると思います。基本的に,研究論文は客観的視点で,客観的記述をする必要があります。そうした客観性を保ちつつ,自分の思いを論文で表現することがいかに難しいかを知りました。それは,自分の周りで,学会準備のために,毎日毎日,資料づくりに明け暮れる院生を見ていれば,すぐに分かりました。自分の大きな思いの一部を伝えることが,いかに大変であることを考えさせられました。学会を通して,自分には,まだまだ研究への思いも小さいし,その思いすら言葉にすることができず,努力不足であることを痛感させられました。
 このように,今回の学会参加を通じて,直に研究している方々の思いを感じられ,研究を論文にするために大変な努力があることを学ぶことができました。学会を聞いていて,「研究しなければ」という気持ちと同時に,「もっと良い研究にしたい」という気持ちが生まれて,学会後も居ても立っても居られない気持ちでした。今回の学会は,私にとって研究を良い方向に進める刺激となりました。残り半年もない院生生活ですが,この経験を生かし,自分の思いをすべて載せた修士論文を書きあげたいと思います。