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1.はじめに 現行の高等学校学習指導要領では、地理歴史科の地理Bにおいて、内容の大項目@現代と地域の中項目、ア 交通・通信の発達と世界の結合の中で、世界の交通の変遷を取り扱うことになっている。 教科書では、例えば、帝国書院「新詳地理B」においては、近年の世界的な航空機網の発達、日本の新幹線やフランスのTGVに代表される高速鉄道の発達が記述されている。 また、アメリカ合衆国については、自動車交通と航空機交通が主役であるとされている。 しかし、それだけでは、世界の交通についての教材は十分とは言えない。 今回アメリカ合衆国東部の5つの都市で交通についての調査、資料収集する機会に恵まれたので、すべての交通様式、交通機関についてアメリカ合衆国の現状について考察し、授業展開を考えたい。 |
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このうち下線のない交通様式については、今回除外して、旅客輸送中心に調査した。 (1) 道路交通のうち、自動車については、先の帝国書院「新詳地理B」では、フリーウエーと郊外のショッピングセンターを結びつけて教材化しているが、実際にその通りの景観であった。 空港から、ダウンタウンまでフリーウエーを利用する場合が多いのであるが、高速道路が十分にその機能を果たし、渋滞は余りなく、スムーズに車両が流れているのが印象的である。 自動車社会アメリカ合衆国というのは、自動車が充分その機能を果たすという意味である、とアメリカ合衆国滞在中、痛切に実感した。 (2) 鉄道交通のなかで、長距離列車については、記録編の中で、アムトラックを取り上げた。自動車、航空機全盛のアメリカ合衆国においても、経営努力をすることによって、需要に答えるように路線が運行されている。アムトラックの他、メリーランド州では、MARCのような独自の特急を走らせている私営の鉄道会社も存在する。 |
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