はじめに −第2集−
タイトル
国理解のための教材開発研究「米国理解を深める社会科教材の開発」
第2集

米日財団の資金援助により、上越教育大学米国理解プロジェクトの報告書「米国 理解のた めの教材開発研究、米国理解を深める社会科教材の開発」第2集が上 梓できますことを訪米 者20名を代表して深く感謝申し上げます。本研究の主なね らいは、次の2点でありますが、 昨年度に引き続き実施致しました。

1)米国理解を促す小・中・高等学校社会科(高等学校は地理・歴史科)の教材開 発を行い、 その成果と課題を明らかにすること。

2)現職教員が合衆国に出向き、それぞれの問題意識に基づく調査活動を行い、 自らの国際 感覚を磨くこと。

この2つのねらいに迫るため、昨年度の訪問地は合衆国東部の都市に求めまし た。

本年度は農業・工業を中心とした産業学習の教材開発を図るべく、ミネアポリス 西郊の大 規模農場、穀物エレベーター等を訪問致しました。どこまでも続くトウモ ロコシ畑と大豆の 畑、起伏のゆるやかな大地の広がりと景観の美しさが印象に 残ります。更に、本年度は合衆 国の現職教員との交流をめざしてピッツバーグ市 で1人ないし2人単位でのホームステイ を行い、貴重な体験を重ねることができ ました。

帰国後、各自の研究テーマに即して教材開発を深め、授業実践を行って、その教 材の有効 性を検証すると共に、事後の研究会において討議を重ね啓発しあいま した。メンバーも研究 の継続性を考慮し、一部が二年目に残った他は、附属学 校、近県の学校を中心に公募し、 意欲ある参加者を集めることができました。全 行程11日間という昨年度より短い研修ではあり ましたが、それなりの成果が出 せた点を喜び、合衆国の社会科教材開発と授業実践の一端を提 示致す所存で す。
平成11年10月1日
上越教育大学社会系部長(訪米団長)

大 嶽 幸 彦