□スタンダード12:人文的システムC
■集落の形成,様式,機能
幼稚園〜第4学年の認識目標:第4学年までに児童は以下のことを知り,理解する。
1. 集落の型と空間的様式 
2. 人々がどこに定住するかということに影響を及ぼす要因
3. 集落の空間的様式がどのように変化するか
4. 都市の空間的特性
幼稚園〜第4学年の技能目標:第4学年までに児童は以下のことができるようになる。
A.米国や世界の地域の集落の型や土地利用の様式を叙述する。例えば以下のようなことができることによって例示される。
A-1.米国や他の国々における集落の過去と現在の型について書かれた比較を準備する。(例:小村から村,町,都市までの集落形成と成長の結果 を叙述する。)
A-2.類似や差異に注目して,都市地域や郊外地域の住宅や土地利用を比較する。(例:人々はどこに住むか。サービスはどこで行われているか。どこで製品は作られているか。住宅の型,庭の大きさ,人口密度,輸送施設,歩道や街灯のような構造基盤の存在)
A-3.児童の住む所とは異なった地域社会の型(例:もし児童が田舎に住んでいるならば都市のコミュニティ)についての物語や詩を読み,その後で表に類似や差異を要約する。
B.集落の位置を確認し,その分布の理由を示す。例えば以下のようなことができることによって例示される。
B-1.密集した集落を認識し,それらを居住のための理由と関係づける。(例:肥沃な土壌,便利な輸送機関,ガンジス河谷の利用可能な水,石炭,鉄鉱,その他利用可能な自然資源,そしてルール川の海運)
B-2.なぜ人々がその場所を選び,住んだのかを説明するために米国の異なった地域の過去と現在の移民による話を読む。(例:就業機会,利用可能な土地,気候)
B-3.人口や人口密度の類似や差異のほぼ確実な理由を示すために,二つ以上の地域を比較する。(例:集落の長さ,環境と資源,文化的伝統,歴史的行事,接近性)
C.異なる時代の集落の様式を説明する。例えば以下のようなことができることによって例示される。
C-1.世界の文化的中核地(文化グループの起源地)の間の類似と差異を分析し,なぜ人間がそれらの場所に定住し,なぜこれらの集落が今日も持続するのかを示す。(例:他の場所から人々を引きつける革新及び文化的,社会的,経済的,政治的な開発の中心として)
C-2.児童の住むコミュニティや州の開発を特徴づける集落様式を叙述する。(例:以前に人の住んでいない地域への人々の移動から,地域を満たす集落の広がりに対する人々の移動から,小村や村の形成に対する人々の移動から,経済的支配や経済的成長のための村の間の競争に対する人々の移動;多くのサービスを伴った村,町,都市における移民の集中と郊外化や地方分権の現代的様式に対するほとんどサービスされない少数の散らばった移民)
C-3.集落の成長や衰えの理由を明らかにする。(例:鉱業地域でのゴーストタウンに対するにわか景気の町;高速道路とか鉄道につながった町やつながっていない町の興隆と衰亡;繁栄または景気後退の時代における企業城下町や一大産業町の歴史)
D.都市の特徴や位置を叙述する。例えば以下のようなことができることによって例示される。
D-1.北米の主要な都市の位置を確認するために地図や他の図を使い,それらを成長させた過程を説明する。(例:輸送路に沿った立地,移民や経済活動を引きつけた資源の利用可能性,他の都市や資源への継続的な接近性)
D-2.地図や絵や統計や個人的回想を使って,時を越えた米国の都市の変化を叙述する。(例:ダウンタウンから都市縁辺への産業の移動;郊外の成長,都市地域の形の変化)
D-3.異なった大きさの集落間の差異を確認し叙述するために,町,小都市,大都市の電話帳を使用する。(例:商品やサービスの利用可能性の差異,文化的機会とレクレーションの機会,専門の医療サービス)
第5年生〜第8年生の認識目標:第8学年の終わりまでに児童生徒は以下のことを知り,理解する。
1. 世界の異なった地域における集落の空間的様式
2. どんな人間の出来事が,都市の発展を導いたか
3. 都市化の原因と結果
4. 都市の内部の空間的構造 
第5年生〜第8年生の技能目標:第8学年までに児童生徒は以下のことができるようになる。
A.集落様式を認識し叙述する。例えば以下のようなことができることによって例示される。
A-1.主要な農業集落の型を記録,判別し,地図化する。(例:プランテーション集落,自給農業集落,輸送園芸農業集落)
A-2.主要な都市の型を記録,判別し,地図化する。(例:港町,政治的な中心,一大産業都市)
A-3.児童生徒の学級の調査を行い,いくつかの児童生徒の計画チームに,新しい都市に対する大部分の児童生徒の希望を含む都市の様式を設計させる。
B.都市の発達に関係する因子を確認する。例えば以下のようなことができることによって例示される。
B-1.都市が出現する前に存在した集落の種類を叙述する。(例:狩猟や採集する人の宿泊地,孤立した農場,村)
B-2.世界最初の都市の立地の地理的な理由を説明する。(例:人口密度,輸送,食物供給の影響)
B-3.人々がなぜ散らばった田舎型の居住から集中した都市型の居住への変化を選択したのであろうかという理由を一覧にあげ,説明する。(例:市場の必要性,宗教的必要性,軍の保護)
C.分散した居住形態から集中した居住形態に移る結果として,景観と社会が変化する仕方を分析する。例えば以下のようなことができることによって例示される。
C-1.村が都市に発展したら起こるであろう構造的な景観の変化を叙述し説明する。(更に大きな市の開かれる広場,町の防壁,穀物貯蔵場所)
C-2.村が都市に発展したら,耕作様式において起きなくてはならないであろう変化を説明する。(例:都市人口に供給する農業的余剰の必要性,人々が都市に移ることを決めたための農業労働者の減少)
C-3.都市を周囲の農村地域と結びつける初期輸送システムの発展を叙述する。
D.都市化の原因と結果を説明する。例えば以下のようなことができることによって例示される。
D-1.産業発展と都鄙人口移動の間のつながりを説明する。(例:ニューイングランドの工場町への人々の移動)
D-2人々を都心へ引きつける文化活動(例:娯楽,宗教施設,高等教育)を叙述する。
D-3.なぜ人々が都心は経済的魅力があるとわかるかを叙述する。(例:就業や事業の機会,情報や他の資源への接近性)
E.都市の内部の空間的構造を認識し判別する。例えば以下のようなことができることによって例示される。
E-1.都市の同心円地帯モデルを使い,いかに近くの都市がそのモデルを反映しているか説明する。(例:中心都市には最も高いビルディングがある。都心から離れるにつれて密度は一般 的に減少する)
E-2.都市の扇形モデルを使い,いかに近くの都市がそのモデルを反映しているか説明する。(例:扇形の製造業地域,扇形の財政的で専門的なサービス地域,そして近隣から区別 されるそれら二つの扇形地域から離れて位置する住宅区域)
E-3.都市の商業,工業,住宅の空間的配列に対する異なる輸送システムの強い影響を叙述する。
第9年生〜第12年生の認識目標:第12年生の終わりまでに生徒は以下のことを知り,理解する。
1. 都市地域の機能,大きさ,空間的配列
2. 開発途上国と先進国の集落の異なっている特性
3. 都市の内部構造の変化を変える過程
4. 現代都市の発展形式 
第9年生〜第12年生の技能目標:第12年生までに生徒は以下のことができるようになる。
A.都市機能を分析する。例えば以下のようなことができることによって例示される。
A-1.世界の異なった地域におけて選択された都市の位置と状況を分析する。(例:シドニーの港湾立地,海抜1マイルの町デンバー,島の上の都市モントリオール)
A-2.都市機能が町や村の機能とどのように異なるかを説明する。(例:都市機能は,より専門的で経済的で社会的な活動,サービスのより大きな集中,同じサービスのより大きな利用可能性を提供する)
A-3.現代の都市機能がより早い時期の都市機能とどのように異なるかを説明する。(例:一つの機能と複合的な機能,単純な機能と複雑な機能)
B.都市の内部構造と形を分析する。例えば以下のようなことができることによって例示される。
B-1.生徒自身の都市とか同じ地域の別の都市の土地利用について学ぶため,空中写真,地形図,国勢調査データを使い,それからその地域内の都市の一次的機能を推測する。(例:商業センター,大学,輸送の中心地)
B-2.都市形態に影響する因子を確認するため,都市の形を分析し,比較する。(例:輸送路,自然的障害,建築規制規則)
B-3.変化した道と同様に,都市が長年にわたり同じ状態を維持した道を確認する。(例:歴史,古い新聞,公文書,地図,空中写 真,国勢調査データにもとづいて)
C.発展途上国や先進国の集落の特徴を分類する。例えば以下のようなことができることによって例示される。
C-1.発展途上国での都市の特徴を確認し,自然的特徴,位置,状況,機能,内部構造,その他の地理的因子に関して,先進国の都市の特徴と比較する。
C-2.発展途上国と先進国の都市的集落の輸送様式と居住パターンを比較する。(例:ニューヨークのバス,システムとジャマイカのキングストンの小型バス,システムまたは,米国の都市の無料高速道路とカイロやアディスアベバのような都市の狭い通 り)
C-3.発展途上国や先進国における基本的なサービスを供給する際の別の都市構造の効率を比較する。(例:学校,買い物,健康管理施設までの道のり)
D.都市部の変化の性質,原因,地理的な強い影響を叙述する。例えば以下のようなことができることによって例示される。
D-1.構造基盤への圧力,効率的で効果的な公共の安全と防火の提供の問題,仕事の入手可能性,税制に対する要求のような要素に関する都市部の人口増加あるいは人口減少の強い影響を予測する。
D-2.中心業務地区への近接性,周辺的な住宅地域への立地,就業機会のある地域への接近性の不足のような因子に関して,移民者一団の居住様式についての一般 的な結論を引き出すために,都市内の民族的な近隣の立地における変化をたどる。
D-3.主要な産業か商業の出現または離脱の都市内部構造に対するあり得る影響を予測する。(例:自動車組立工場の閉鎖とか国営機関の再配置や規模縮小,総合保険会社)
E.現代世界で出現する都市形態の自然的な強い影響と人文的な強い影響を評価する。例えば以下のようなことができることによって例示される。
E-1.都市構造における最近の変化の特徴を示す都市形態を認識する。(例:メガロポリスの興隆,縁辺の都市,都市の回廊)
E-2.輸送技術の変化と都市形態の変化の間の関係を説明する。(例:郊外地域への接近を容易にする都市内の進歩した軽鉄道システム,都市間高速輸送システム,便利に効果 的な値段で都市をつなぐ連続往復飛行機)
E-3.増加する都市化の文化的な痕跡を叙述する。(例:都市地域における民族的飛び地の数の増加,民族的マイノリティや人種的マイノリティの権利を保護するための法律制定の進展)