学生生活

修了生からのメッセージ

教育現場で活躍する上教大大学院社会系の修了生からのメッセージです。

■現職派遣教員
 安岡卓行任田富美

■ストレートマスター
 桐生貴博吉川洋平

安岡卓行さん  現職派遣を終え「大学院に派遣されて得たものは?」と質問を受けます。具体的にこれだと言える技能を教えられたというよりは、気付かぬうちに間接的に自分の力を育てていたのだと思います。
 2年間という長い時間、教育現場を離れて学びなおしをする必要性があるのかという意見もあると思いますが、私は一本の修士論文を執筆することで様々な力を身につけることができたと痛感しています。
 具体的には、以前より言葉の定義を大切にするようになったり、一般的に言われることや従来の自分の知識を「本当にそうなの?」と改めて批判的に見るようになったりしたことなどです。これをスポーツに例えれば、走りこみや筋トレなどの練習で培った体力がベースとなり、試合の勝負が決まる…ということでしょうか。
 2年間の大学院派遣という筋トレは、今になって教育現場に着実にその効果を発揮していると自分では感じています。
 また、派遣が終わった現在でも、大学の学会等には参加させていただいています。ご指導いただいた大学院の先生方には、現在でも教育や研究に関する様々なご指導をいただいております。
 2年間の派遣期間が終わった後にも関わらず、このような関係を継続できるというところはとても心強い限りです。
 近年、派遣元の都道府県の財政状況が厳しくなるとともに現職派遣の数が減少していると聞きます。教育現場を一時的に離れるということに様々な制約や障害が伴うことは理解できます。しかし、それらを差し引いても大学院で学びなおしの時を得る利点はあまりあるものだと修了生として実感しています。
 教職を志す院生と机を並べて共に学び、時に教育現場を経験する立場から意見を求められ、教育について語り合う。これは教育現場から離れた場所より教育と自己を深く見つめ直す貴重な時間であり、かつ自分の力を鍛える有意義な時間です。現職派遣を考えられている方、どうか思い切ってその一歩を踏み出して下さい。
任田富美さん  現場では世界史の授業を担当していますが,常々歴史学研究の先端と自分の授業実践との間に開く距離に不安を感じていました。そのため、大学院の二年間では第二の青春ともいうべき幸せな時間を持つことができました。先生方や仲間に支えられていくつもの貴重な発見や示唆を得ただけでなく、さらに新たに追及すべきテーマが見えてきました。現在は積み上げた研究をもとに、現場で働きつつ連合大学院博士課程で学んでいます。
 現場の教師の立場と研究者の立場という両輪を得て、これまで以上に充実した日々をおくれるのも、上越での二年間のおかげと感謝しています。
桐生貴博さん  私は他大学の出身ですが、多くの現職の先生と一緒に学べるという環境を求めて上越教育大学大学院を志望しました。専門分野について様々な視点からご指導していただいた諸先生方はじめ、現場での経験を踏まえて意見を言ってくれる現職教員の院生や、自分と同じように大学からそのまま院生となった仲間たちと毎日のように研究や趣味について語り合った時間が、私にとってとても有意義なものでした。
 自然豊かな上越で仲間と過ごしたことで、これからの教員生活の大事な基礎固めができたと思います。これからも上越での経験を活かして教員生活に励んでいきます。
吉川洋平さん  「教師になりたい」「研究がしたい」。このような志を持って上越教育大学院の門を叩いた院生は多いのではないだろうか。私は子どもの教育に携わる職業に就きたいという想いを抱き、上越教育大学院に教育職員免許取得プログラム生として入学した。研究という海に誘われ,社会コースに入学してからの3年間は、出身大学の学部時代からの関心を発展継続させて、「寄せ場」の簡易宿泊所の変容をテーマとして  学術的なフィールドワークを始めた。専門的調査やデータ分析は容易ではなく、迷い、溺れ、藻掻くという体験の繰り返しであった。一筋の光明さえ見えない状況で、私の手を引いてくれたのは指導教員を始めとする先生方と同期の仲間たちであった。研究と教員修行に明け暮れた大学院生活を通して鍛えられた経験は、現在の私の大きな支えになっている。