平成27年度 上越教育大学 教職大学院案内
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院生学校運営リーダーコース修了生修了生院生学校運営リーダーコース修了生修了生教職大学院で過ごした濃い二年間が、今の実践の土台となっています。学校支援フィールドワークでは、子どもたちや先生方、さらに保護者の方々とのお話を通して、視野を広げることができました。授業をさせていただいたのも大変よい経験となりました。また、素晴らしい教授方のご指導のもと、研究を通して子どもや自己についても深く考えることができました。二年間ここで経験し、見つめ直した自分の芯を大切にして、今、子どもたちと向き合っています。しっかりと自分の実践を振り返りながら、指導力に磨きをかけていきたいと思います。秋田県から本教職大学院への派遣理由は、教員スタッフと院生たちとが非常に高いレベルで学術と実践の融合を図っていることに他ありません。近未来に予想される教員の大量退職にともない、学力の維持・向上が懸念されている秋田県教育の求める研修がここにあるからです。本教職大学院の魅力は、地域の教育と密接に関わり合いながら研究室独自の特色を出し合い、年齢や経験に関係なくチームとして即応・臨床・協働の力を存分に発揮し合える点にあります。どの研究室の院生も、ご自分の研究室を誇りに思い、学びによる変容を伝え合い、互いの優れた成果を認め合う姿を思い出します。これこそが学び合うプロ教師集団の未来像です。自分の心に響き、多くの人の心にも響く教育研究ができる専門職への道、それが上越にあるのです。学んだ知識は、実践してこそ意味があります。教職大学院では、常に課題の解決に向けて学卒院生と現職院生が協働して学び、知識を獲得していきます。また学んだ知識を生かす場として、『学校支援プロジェクト』があります。ここでは、多くの先生方と関わりながら、教育実践を積むことができます。常に現場を見据え、理論と実践を両輪とした学びができるその環境は、まさに「第二の現場」です。子どもに語りかけるとき、叱るとき、笑うとき、どんな瞬間にも今の私を支えているのは、この2年間で学びとったぶれることのない「軸」です。皆さんもこの教職大学院で、教員人生を支える出逢いと自分の「軸」を掴み取っていただきたいと思います。教職大学院の2年間で私が学んだことは「行為の自覚化」です。それは、自分の行なった行為が、結果的にどのような意味になったのか、それはどのように機能していたのかを考えることです。私は、矢継ぎ早に打ち出される教育改革の中において自分を見つめ、自分を見失わないようにするために、それが必要なことだと考えるようになりました。また、教職大学院での日々は、自らの行為を振り返るとともに、教育という営みを価値自由の立場から振り返るものでした。それは、「教えることとは何か」「学ぶこととは何か」を考える日々でもあったと思います。そして、教育は、「何であるベきか」よりも、「何であるか」を考えることにより、次の一歩に進めるのではないかと考えるようになりました。私たち教員は、経験を重ねるごとに立場が変化していきます。それは「経験を積んだ教員」としての見られ方の変化であり、生徒や保護者、同僚からの期待に応えなければならないという立場への変化でもあります。私にとっての教職大学院での学びは、そんな変化への自らの挑戦であり、変化への準備を重ねる時間でした。特に学校支援フィールドワークで培った「理論」や「学校への俯瞰的な視野」は、現在の教務主任としての役割を果たす中で常に活きた力となっていることは間違いありません。また、共に議論し合った同志とのかけがえのない時間と絆は、これからも「心の糧」として、私の教員生活を支え続けてくれるような気がしています。教職大学院の2年間、私は校種の異なる学卒・現職院生との協働的な学びから多くの考えに触れることができました。また、学校支援フィールドワークでの小中学校での実践から、教育について幅広く考えことができたよい機会となりました。こうした学びを通して創り上げられる「協働力」は、多様化している教育現場にとって欠かすことのできない大切な要素であると改めて実感しました。また、教科の専門性を重視する授業を再考し「生徒の学びをデザインする」という視点から授業を構築できるようになったことは、これまでの教員生活で自分が抱いていた課題を解決する糸口となりました。教職大学院で学んだ、教科を通して教育する視点と学ぶ姿勢を大切にしていきたいと思っています。降旗 みなみ(平成25年3月修了・埼玉県日高市立高萩北小学校教諭)関東 麻美(平成23年3月修了・福島県小学校教諭)大沢 正典(平成24年3月修了・秋田県橫手市立田根森小学校教諭)横山 直樹(現職院生・小学校教諭・群馬県派遣)勝海 由里子(現職院生・高等学校教諭・新潟県派遣)丸田 功(平成24年3月修了・新潟県上越市立名立中学校教諭)修了生・院生からのメッセージ32Joetsu University of Education
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