ま え が き


 本年次報告書は,平成17年(2005)年度における本学の活動状況を年次報告と自己点検・評価としてまとめたものであり,通算では第21号に当たる。
 第1号は,昭和60年度版として昭和61年12月に発行され,以来,国立大学としての本学の活動状況を示す最後の年次報告書となる第19号(平成15年度版)まで刊行を重ねてきた。この間,大学を巡る諸環境は大きく変容しているが,年次報告書の目的は,基本的には変わっていない。細部における掲載内容については,随時見直しを行ってきた。

 平成17年度は,今後実施される認証評価に適切に対応し,さらには,本学の諸活動を社会に積極的にアピールできるように自己点検・評価基準を再構築すると共に,年次報告書の在り方についても検証を行ったところである。このような水準から,平成17年度版の年次報告書は平成16年度版の内容を継承しつつ,毎年行う組織の運営状況等の自己点検・評価書として位置付けるとともに,組織と各教員の運営・活動状況と自己点検・評価を区分するようにした。つまり,具体的な報告とそれに対する改善点等を新たに加えることとした。

 平成17年度で大きく変化した成果は,大学院入学者の増加である。これは,長年の本学の達成目標であり,創設以来の課題であった。現在の教育環境を考えて,教員志望者をあらためて分析してみた。その結果,県などの教育委員会から派遣は100名を下まわり始めている。さらにこの傾向は強まると思う。そうした中での教員志望者のFieldをこれまでと違ったところに求めていかねばならないという考えから新たな方策をとった。それが長期履修制度に基づく教育職員免許取得プログラムの導入であった。
 また,平成17年度は,特色GPと教員養成GPの二件が採択された。これにあわせて学長特別補佐を室長としてGP支援室を設置した。

 本年次報告書をご覧になった方々から,忌憚のないご意見をお寄せいただくことを祈念する次第である。

平成 18 年 9 月
上 越 教 育 大 学 長
渡 邉  隆