【言語系教育講座(国語)】
 

 
有 澤 俊太郎(教 授)
 
<教育活動>
授 業
 学部では基礎的・基本的な内容を精選して指導し,大学院では今日的な話題も意識して,講義,演習,実地指導を行った。19年度は講義の中に講読を入れて,一定の教育的効果が得られた。あらためて教育方法のバランスが重要であることを痛感した。
研究指導
学部では2名の卒業論文を指導し,大学院では1名の修士論文の指導をした。
連合大学院(博士)では1名の学位(学術)の審査に関与した。
その他の教育活動
平成19年7月:富山大学人間発達科学部講師(非常勤),学校図書館司書教諭講師
平成19年8月:新潟県教育職員免許法認定講習講師
平成19年10月:上越国語教育連絡協議会(於・城北中)講師,下早川小研修会講師
平成20年2月:富山大学人間発達科学部講師(非常勤)
 
<研究活動>
研究成果の発表状況
著】@平成20年1月:国語教育実践学の研究(単著,風間書房,339頁)
論】@平成20年3月「総合学習における言語的教授・学習方略」 教育実践学の理論構築及びモデル研究 兵庫教育大学大学院連合学校教育学研究科 pp.10〜15
業】@平成19年7月:「「言葉と体験」についての三つの体験」 教育創造156号 上越教育大学附属小学校高田教育研究会
A平成19年11月:言語力育成の方法と課題ー「カリキュラムを貫く言語」指導  教育開発研究所
学会活動への参加状況
@平成19年5月25日〜27日(宇都宮大),11月2日〜4日(岡山大):全国大学国語教育学会
A平成19年8月3日〜5日(代々木オリンピックセンター):IDACアジア読書会議(日本読書学会)共催
B平成19年8月6日〜7日(筑波大学附属中など):日本国語教育学会全国大会
C平成19年9月24日(アトリウム長岡):日本国語教育学会新潟支部研究大会に出席。
会長(日本読書学会),常任理事・編集委員(全国大学国語教育学会),理事・支部長(日本国語教育学会)として学会の企画・運営に携わった。
◎特色・強調点
 国語(言語)教育関係の論考を読み直して修正・補筆・改作を進めた。それでも残る空隙部は書き下ろして一書にまとめた。平成16年の暮れから3年間の作業に区切りをつけた。
 
<社会との連携>
社会的活動状況
@大学院教育改革支援プログラム委員会(専門委員,日本学術振興会)
A小川未明文学館運営委員会(委員長)
B上越市図書館協議会(委員長,県協議会副委員長)
C上越市子ども読書活動推進委員会(委員長,「子ども読書活動フォーラム」10月27日開催,於・くびき希望館)
◎社会への寄与
国,県,市の文化的・教育的施策の立案と遂行に関与した。
 

 
小 埜 裕 二(教 授)
 
<教育活動>
授 業
 担当全授業において具体的なシラバスを作成し,ほぼシラバスどおりに授業を行った。成績評価についても,シラバス及び授業初回時に示した方針に基づき行った。教員養成を目的とする本学の学生に,小・中・高等学校の国語を担当する上での十分な能力・技能を身につけてもらうことを念頭におき,授業を展開した。また,読書に対する興味・関心を抱き,学校現場で児童・生徒に豊かな読書生活の習慣を授けることのできる力を身につけてもらうことにも配慮した。
研究指導
 学部学生には小・中・高等学校における国語の実践的能力を修得させるため,文学作品の解釈を中心とした共同討議を課外活動として毎週(金曜5限)行った。これは,担当の学生が毎回,資料を作成し,それに基づき,話す・聞くの活動を重視して展開したものである。この討議には大学院学生にも参加してもらい,学部学生への指導を通じ,より高度な読みの実践力と指導力を身につけてもらうことを図った。さらに大学院学生には,個々の研究テーマに即した個別指導を定期的に行った。また学部・大学院学生連携の国文学実地踏査研究を11月に行った。行き先は伊豆。
◎特色ある点等 
 学部の授業では系統性に配慮したカリキュラムを組み,教員養成大学に相応しい文学テクストの基礎的な読解技能が段階を追ってマスターできるよう工夫した。大学院の授業ではテクスト読解のための専門的技能を身につけることが出来るよう様々なアプローチの方法を提示した。本年はとくに授業及びゼミを通じて,文学研究に関するテクスト理論の実践化に力を注いだ。
 
<研究活動>
研究成果の発表状況
論】@平成19年6月:「純化と浄化−宮沢賢治「よだかの星」論−」(単著)イミタチオ 第47号 pp.17-30 
A平成20年2月「悲嘆と苦痛−三島由紀夫「憂国」論―」(単著)上越教育大学研究紀要 第27巻 pp.1-7
発】@平成19年7月:日本近代文学会新潟支部研究発表「純化と浄化−宮沢賢治「よだかの星」の手法−」  
A平成20年2月:上越教育大学国語教育学会「悲嘆と苦痛−三島由紀夫「憂国」論―」
学会活動への参加状況
@平成19年6月2日,7月28日,10月6日,12月22日:日本近代文学会新潟支部例会参加
A平成19年9月29日:金沢大学国語国文学会参加
B平成19年5月27日,10月27日〜28日:日本近代文学会大会参加
◎特色・強調点等
 三島由紀夫および宮沢賢治に関する研究を中心に行った。従来,見落とされてきた観点を掘り下げる作業を通じ,それぞれの作家の文学世界に新しい光を当てることが出来た。
 
<社会との連携>
社会的活動状況
@平成19年5月20日:新井市生涯学習センター講師(タイトル「小川未明の読み方・捉え方」)
A平成19年8月3日:新潟県留学生調査研究事業審査会審査委員
B平成19年9月28日:絵手紙コンテスト審査委員(「前島密とふれあう」ふれあいハガキの会」主催)
C平成19年11月19日:出前講座(柏崎高校 タイトル「文学の楽しさ」)
D平成19年11月28日:JCV講座講師(タイトル「上越偉人伝−小川未明−」)
E平成19年12月12日:三条市成人大学講座講師(タイトル「小川未明・大正期の童話の特質について」)
F平成19年9月26日〜平成20年2月6日:上越教育大学公開講座(タイトル「日本近代文学の名作を読むC」(全10回))
 

 
下 西 善三郎(教 授)
 
<教育活動>
授 業
【観点1】教育方法及び成績評価面での取り組み
 参加型の授業運営を心がけ,受講者には,その旨,講義・演習等の初回ガイダンスにおいて周知をはかった。とくに,人に聴かせてわかる話し方,発表態度等,プレゼンテーションの訓練として毎回の授業に臨むことを要求し,将来的な臨床場面(学校における教室現場,また,諸種の会議等人前で発表すること)へのたしかな対応力,基礎力を培う事をめざした。講義科目では,一つのテーマを通時的に眺めわたす工夫をし,最近の研究成果を盛り込んで内容構成を図った。講読・演習の科目では,各人に事前に発表の指針を与え,レジュメの作成の仕方,読んでおくべき文献等について指示し,個人の事前学習における効果や内容の理解を深める工夫を行った。成績評価については,授業出席,積極的な発言,取り組みの態度,試験・レポート等を総合的に判定して評価することを伝え,各回の授業への積極的参加を促した。
【観点2】教育の達成状況
 受講学生による「授業評価」によれば,単独開講授業に関しては,おおむね95%以上の学生が有益感をもっていることがわかった。所期の目的は,ほぼ達成されているものと考えられるが,なおいっそうの工夫を重ねるべきところがある。
研究指導
【観点1・2】学部・大学院
 学部・大学院の有効的な連携をはかり,教育・研究成果をあげるために,学部・大学院合同ゼミをおこなっている。学部学生および大学院学生自身の興味・関心に基づく分野から,問題・課題の発見と解決の方法を自主的・主体的に身につけさせることを心がけ,日本古典文学領域における,読んでおくべき基礎文献の探索,先行論文の理解,テクスト本文の読解,課題発見・解決の手続き,発表,等を通じて基礎力の涵養につとめ,臨床的応用場面への対応力を育成できるように日本古典文学の領域から基礎研究の指導をおこなった。学部学生と大学院学生の合同ゼミでは,発表の仕方,レジュメの作成の仕方を学部学生が学ぶ場とした。発表についての互いの意見交換があり,相互啓発の有効な場となった。大学院生が指導的立場に立つことによって院生自身の研究への自覚をうながすこととなり,学部学生は,院生の発表を通じて,多くのものを学んだ。また,現職員生の活用という観点から模範授業を試みた。本年度の学部ゼミ指導は,2年生2名,3年生3名,4年生3名。大学院ゼミ指導は,院2年生2名,院1年生1名であった。
 連合大学院では,博士課程学生の副指導教授として2名の研究指導に当たり,また,1名の者の課程博士論文審査にあたった。
 
<研究活動>
研究成果の発表状況
著】@『皇室大事典』(共著,勉誠出版)の,「後二条天皇」,「後伏見天皇」ほかの項目執筆に当たった。
学会活動への参加状況
@6月および2月:上越教育大学国語教育学会
A10月:中世文学会 福岡女子大学
B3月:北陸古典文学研究会
 
<社会との連携>
社会的活動状況
@4月:高田文化協会伊東汎賞選考委員会
A5月:伊東汎賞選評を『文藝たかだ』に掲載
B3月:上越国語同好会 講演
 

 
野 村 眞木夫(教 授)
 
<教育活動>
授 業
【観点1】教育方法及び成績評価面での取組
 学部の講義科目では昨年度の「ピアレスポンス」方式を「質問書方式」に戻し,現代日本語の文法に係る概説を行った。講義は,初回を除き[前回の質問書の要点のハンドアウトによる解説(15分)→講義(60分)→質問書への記入(15分)]というサイクルで展開した。成績評価は,質問書と出席状況によって行った。本方式については,実践者による論文等が公表されており,特に評価については現時点で決定的な方法が確立されているとは言いがたい状況にある。本講義では3段階の評価基準をたて,最初の講義時間にこれを学生に説明して実施しているが,今後さらに検討が求められるところである。学生による評価は概ね良好であり,同時に独自のアンケートによって改善点の記述を要求しており,これにより検討をくわえる予定である。
 演習科目では談話の録画資料の分析を行わせた。これは,学校教育現場でのプロトコル分析,授業分析等の基礎的な知見と技術を習得させることが目的である。
 大学院では,講義科目において現代日本語のテクストにおける機能と関係にも着目して検討を行った。言語学の基礎的な理論を中核としつつ,教室での授業分析の言語学的,かつ社会文化的な側面に言及している。機能主義的な方法,エスノメソドロジー,社会言語学,物語理論などの交差において講義を展開するものである。演習科目では,録画資料につき一定の方法の適用による理解の可能性を検討した。これは言語学的な談話分析の具体的な手法の習得を目的とすると同時に,教室談話分析の基礎的な運用と技法への応用を可能とするものである。
 学部・大学院ともに,演習科目において,筆者のウェブページ(HP)上にパスワードによってアクセス可能なページと掲示板を作成し,ここにデータ等を置くことで,情報の即時性と共有化を図っている。簡便な方法ではあるが,eラーニングの試行と言い得よう。
【観点2】教育の達成状況
 学部・大学院ともに,臨床的実践にも有効と思われる理論と知見を講義科目であたえ,演習科目でその実践を展開する,という構成が一定の成果をもたらした。卒業後数年をへた現職教員のかつての受講生から,特に理論的な部分が現場での支えとして有効であるとの情報をえており,実践のみを指向した講義展開に不備のあることが明らかである。当分,上記の構成による展開を維持する予定である。
 大学院では,講義科目での専門的・理論的な知見が,教科教育における授業分析に有効であることが現職教員による修士論文の成果において実証された。筆者の専門は教科教育ではないが,その講義・演習の内容が,授業実践,授業分析や学習材開発に極めて有用性の高いものであることが聴講学生の反応と修士論文において明らかになった。
研究指導
【観点1】学部
 教員を希望する学生の卒業研究を指導した。具体的な文章や談話をデータとし,これを機能的,言語学的に分析し体系立てる方法を展開させた。そのうち,1名は,平成19年度上越教育大学国語教育学会(20年2月)において研究発表を行った。
【観点2】大学院
 留学生を含む3名を指導しているが,いずれも教職を希望しておらず,日本語学・言語学にのみ関心をもつ学生である。現代日本語の談話にあらわれる副詞成分や接続成分についての研究であり,談話データについて理論的,分析的な研究を展開している。19年度の修了生は留学生1名である。今後この傾向が続くと,大学院の研究指導内容は,教科教育と乖離した方向が必然化し,高度に理論的な内容として展開することが予測される。
その他の教育活動
@新潟県教育職員免許法認定講習講師(8月6〜8日)
A学部3年次学生,4年次学生の教育実習において,事前指導,観察指導等を実施した。ただし,これについては学部と大学院を教育実習の観点で連携させておこなう実践場面演習・実践セミナーの展開は,今後,特に大学院の参加学生の指向性から考えて極めて困難になることが予測される。
◎特色ある点及び今後の検討課題等
 講義・演習は,学習材開発と分析,談話(プロトコル)分析の基礎研究,方法的実践としての機能をはたすように方向付けている。専門領域は日本語学だが,応用言語学である言語教育学への展開を指向している。受講生の言語直観と内省的な疑問を学習材やデータとする方法により,参与の度合いを高めている。また,現実の自然談話をデータとする理論的な研究は,同時に実践的・臨床的な色合いが濃厚であり,現職教員から高い評価を得ている。
 
<研究活動>
研究成果の発表状況
論】@平成20年2月:「コミュニケーションの組織とテクストにおける人称 −人称の様相についての問題提起−」『上越教育大学研究紀要』27 pp.145-156
発】@平成20年3月:「テクストから見た日本語の人称 −小説における人称の組み合わせの移行または語りのゆらぎ−」平成19年度上越国語同好会第5回例会(高陽荘)
他】@平成19年10月:「表現研究関係文献紹介:高崎みどり・新屋映子・立川和美『日本語随筆テクストの諸相』」『表現研究』86
学会活動への参加状況
@平成19年6月2日〜3日:表現学会平成19年度大会出席(龍谷大学)
A平成19年8月4日:表現学会編集委員会(明治大学)
B平成19年11月24日〜25日:日本言語学会(信州大学)
C平成20年2月9日:表現学会編集委員会(共立女子大学)
D表現学会理事
E表現学会編集委員
F日本語文法学会学会誌委員
G北海道大学国語国文学会評議員
H北海道大学国語国文学会編集委員
◎特色・強調点等
(1)今年度の発表論文・口頭発表は,テクスト言語学のうち文体論の領域における問題提起をはたすものである。これまで焦点化されることの少なかったジャンルをとりあげ,人称の観点から分析した。
(2)これまでの発表論文やシンポジウム等での発言が他の研究者の著書・論文でしばしば言及され,筆者の主張に対する賛否両論が展開されている。今後,さらに主張を明確なものにする必要がある。
(3)所属学会(表現学会)の公式ウェブページを作製・維持し,学会諸活動と学会誌の情報を中心として運営中である。学会員数は着実に増加している。国立情報学研究所の学協会情報発信サービスに依存するものである。
(4)個人のウェブページでは,研究領域の普及と研究情報の公開を継続して行い,また受講・指導学生と共有すべき情報を公開して,学習・研究活動の利便をはかっている。
(5)上記のeラーニングにくわえ,長期履修大学院学生の指導にあってはウェブカメラとヘッドホンマイクを利用した遠隔授業を展開している。ともに試行の段階であるが,今後,即時性と情報性を高めたシステムを構築したい。
 

 
 本 條 治(准教授)
<教育活動>
授 業
【観点1】教育方法及び成績評価面での取組
 学部・大学院の授業を通じて,日本語の構造と使用との相互関係に関する問題,日本語の発話解釈の可能性と優先度に関する問題,言葉が介在する相互誤解と相互不達(ディスコミュニケーション)に関する問題を,互いに関連づけながら問題にした。いずれの授業においてもコンピューターやインターネットを積極的に活用した授業を行い,インターネットを介してなるべくきめ細かいサポートと評価に努めた。
【観点2】教育の達成状況
 母語に関するコミュニケーションについては,まずその運用を自覚的に観察・内省するところから始まる。その点を重視しながら十分な動機づけを絶えず行うことで,学生が授業に意欲的に取り組めるように配慮した。その結果として,受講学生には言語運用に関して一定の洞察力を涵養することに成功したと考えている。
研究指導
【観点1】学部
 言語学の基礎的知識と応用的思考の両面を重視し,主として言語事象の観察と記述の精度を向上してもらうことで,広い視野に立って各自の研究課題を十分に掘り下げることができるように配慮した。
【観点2】大学院
 語用論の最近の研究成果を具体的事例に適用しながら,高度な記述と柔軟な説明ができる能力の育成を重視した。学外の専門家の方の参加も仰ぎながら,インターネットを利用した多方向的な研究指導も日常的に行った。
その他の教育活動
@特別教職講座(小学校全科 国語)担当
A教育実習に関する事前指導及び実習中支援
B学生の自主性と表現力を重視した演劇ボランティア活動
◎特色ある点及び今後の検討課題等
 新しい時代に即応したリテラシー並びにオラシーを学生に身につけさせるとともに,そのことを通じて社会とのリアルな関係を創造・保持・調整しうる自発的行動力の育成。
 
<研究活動>
研究成果の発表状況
論】@平成20年3月:「言語表現に基づく情報の解釈―合成・変成・再生」(上越教育大学国語研究 22)
発】@平成19年6月:「言語表現に基づく情報の解釈―合成・変成・再生」(上越教育大学国語教育学会)
共同研究(幼,小,中,高等学校及び特殊教育諸学校教員との共同研究を含む)の実施状況
@読み書き活動と言語意識に関する研究(LaLaプロジェクト)
A作文能力向上のための学校教育支援ソフトウェアの開発研究
学会活動への参加状況
@日本語学会2007年度春季大会参加
A第10回日本語用論学会参加
B言語処理学会第14回年次大会参加
◎特色・強調点等
 語用論(pragmatics)の立場から,日本語の運用(理解と表現)のあり方がどのように私たちの心の問題や社会の問題と結びついているのかという問題について,学校教育現場での共同研究や協働事業を基軸にして継続的に事例研究を行っている。
 
<社会との連携>
社会的活動状況
@ジャストシステム・デジタル文化研究所ATOK監修委員
A筑波大学国語国文学会学外評議員
B学生・教員によるボランティア劇団「演劇工房じゅ★えん」事務局
◎社会への寄与等
(1)パソコンや携帯端末での日本語運用には欠かすことのできない仮名漢字変換システムについて,その機能や操作性の向上に尽力した。
(2)演劇活動を通じて,言葉が心のケアや対人関係の調整にいかに重要であるかを体験してもらう場を,市民との交流の中で積極的に作り出した。
 

 
中 里 理 子(准教授)
 
<教育活動>
授 業
【観点1】教育方法及び成績評価面での取組
 学部の講義科目では,日本語の基礎知識の習得と言葉の歴史への理解を目指して授業を組み立てた。一問一答式で適宜指名し,学生自身が主体的に参加できるようにした。また,日本語の常識や文学史の基礎知識などを確認する小テストを実施して,小学校・中学校の国語を担当する教員にふさわしい知識を身につけられるよう工夫した。学期末には講義を通して得た知識を確認できるような試験を実施し,期末試験の成績と授業への参加のしかたとを合わせて成績評価した。演習科目では,前半は国語に関する基礎知識について類義語を中心に紹介して国語への関心を深め,後半は,各学生が選んだ類義語に対して調査・分析を行った資料を作成して,それを各グループ内で発表し,班別討議によって考察と理解が深まるような授業形式にした。討議を経て考察が深まった内容をレポートとして提出してもらい,授業の参加のしかたとレポートとを合わせて成績評価した。
 大学院の講義科目では,国語科教育に携わる教員に必要と思われる日本語の知識(特に言語事項で扱われる内容)を深めることを目的として,語彙・文法を中心にいくつかのトピックを選定して講義した。現職教員の再教育と教職を志す現役院生に対する国語の力を養うことを目標に,授業を組み立てた。適宜意見・感想を聞き,小課題を書いてもらい,院生自身が主体的に考え,授業に参加できるようにした。学期末に選択課題を出してその中からレポートにまとめてもらい,成績評価した。大学院の演習科目では,院生が考えながら参加できる形式を工夫し,授業を通して文章表現に対する意識を高める内容を組み立てた。グループ演習を取り入れ,話し合い等の活動を通して,実践的に文章表現力及び鑑賞力が身に付くようにした。 
【観点2】教育の達成状況
 学部の講義科目では,日本語に関する基礎的知識のうち,特に語彙に関する事柄について,力をつけることができた。
 学部の演習科目では,授業の活動を通して,発表する力,話し合う力,資料をまとめる力を養うことができた。
 大学院の講義科目では,初等・中等教育の国語科における基礎的知識のうち,作文や読解に関わる文法事項,及び,言語事項でふれられる語彙の知識に関して力をつけることができた。
 大学院の演習科目では,文章表現について,表現者として気をつける点,鑑賞者として味わう点について,具体的に考えさせることができた。
研究指導
【観点1】学部
 学部学生については,卒業論文のテーマに関する文献を集めて先行研究を把握し,目的に添った研究方法を選択した上で自分なりの論を構築し,それをわかりやすく整理して学術的論文にまとめられるよう指導した。論文をまとめる過程で,情報を収集する力,調査したことを文章化し,わかりやすくまとめる力が養えるよう指導した。
【観点2】大学院
 大学院学生については,昨年に引き続いて専門的な知識の拡充を図り,そこから得られた知識を研究内容へ応用・発展させて学術的論文にまとめられるよう指導した。論文をまとめる過程で,専門的な情報を収集する方法,それらを整理する力,論文にふさわしい文章にまとめる論理的な思考力,構成力が養えるように指導した。
その他の教育活動
@他大学大学院受験を目ざす4年生に4月〜8月にかけて週1回(1コマ)専門科目の指導を行った。
A教員採用試験を目ざす4年生に模擬授業の指導,及び面接の指導を行った。 
◎特色ある点及び今後の検討課題等
 授業においても研究指導においても,学生・院生の自主的な取り組みを重視し,課題を与えて各人にそれについて考えさせ,自分の言葉で表現できるような指導を心がけている
 
<研究活動>
研究成果の発表状況
著】@平成19年10月:『日本語オノマトペ辞典』(共著)コラム(14ページ分)執筆担当(小学館)
A平成20年1月:『三省堂国語辞典』第六版(共著)追加項目中108項目の執筆 (三省堂)
論】@平成20年2月:『擬音語・擬態語の名称変遷について』(単著)上越教育大学研究紀要 第27巻 pp.137-144
学会活動への参加状況
@6月2日 表現学会出席(於:龍谷大学)
A6月3日 全国大学国語国文学会出席(於:二松学舎大学)
◎特色・強調点等
 数年来行ってきたオノマトペ(擬音語・擬態語)研究及び類義語研究の成果を辞典記述に活かすことができた。
 

 
迎   勝 彦(准教授)
 
<教育活動>
授 業 
【観点1】教育方法及び成績評価面での取組
 学部においては一斉授業の形態をとった。この授業形態の問題点を解消するため,受講者の発表の場や話し合いの場を随時設けるとともに,教材の工夫(配布資料・ワークシート・音声教材の工夫)を中軸とした指導法の見直しを随時行った。また,授業内容は教育実習を含め,教育実践場面に適用できるものとなるよう配慮した。なお,後期授業科目(中等国語科指導法)では,毎回15分程度の時間を使い,教員採用試験(中学国語問題)と関わった課題の検討を行った。これには国語科教員としての資質と能力を高めるとともに,教員採用試験対策としての意味も持たせている。受講生の反応は良好であった。大学院においては一斉授業だけではなく,適宜討論を交えるなどして,講義及び演習が,受講者相互の情報交換,意見交流の場となるようにも配慮した。また授業分析・研究を扱う実習として「インタビュー活動」(受講者相互の教育観・教育理念をインタビューし合う)を構成し,受講生のニーズに即応した授業構成に留意した。ストレートマスターにとっても現職派遣院生との交流の場を設けたことにより,彼らの教育観や教育理念を学び,感じることのできるよい機会となった。評価については,学部,大学院ともに成績評価基準を明示して厳格な成績の評価に努めた。
【観点2】教育の達成状況
 良好。学部学生,大学院生ともに,社会に貢献する人材育成を図るという点からみて,高い付加価値を身につけさせることができたと考える。これは,授業後のアンケートやレポート,感想などから読み取ることができる。学部学生については特に,国語科教材の検討と開発を行う能力と資質を重点的に高めることができた。大学を卒業し,実際に授業を行う場合,この教材を読み取る能力や開発する能力は即戦力として必要とされるものである。大学院生については特に,「小・中学校授業の観察,分析,評価」という点において臨床的な実践力を習得させることができた。インタビュー実習を通して「学習者の考えを知る」ことの方法,知見をある程度修得させることができたと考える。今後は,国語科の授業を通して,主体的・能動的な話し手,受容的な聞き手を育てる教員の養成を図り,さらに,教員自身がコミュニケーション能力を身につけるように指導したい。コミュニケーション能力を養う有効な方法に「話し合い活動」がある。話し合いは,狭義の話し合い活動に加えて,読む活動における読みの交流,書く活動における構想段階の交流など,様々な場面で効果的な活動であり,授業内容を深めると同時に適切なコミュニケーション能力を養うことができる。特に次年度はワークショップ活動を取り入れるなどして,話し合いを円滑に進めるために必要な知識・技能を伝えるようにしたい。児童・生徒との関わり,他教員や保護者,地域との関わりなど,様々な人間関係の中で,円滑にコミュニケーションを図ることのできる教員の養成を目指したい。
研究指導
【観点1】学部
 学部の指導においては,国語科教育に関わる臨床的な実践力を習得させるために,主として,1)話しことば学習指導の歴史的検討と臨床的研究のあり方,2)読書指導に関する現状把握と文献研究のあり方,3)国語科教育研究の方法に関わる専門性を高める研究指導を行った。
【観点2】大学院
 大学院の指導においては,現職派遣教員のニーズに応えるよう,より高度な教育実践力を修得させることをねらいとした。また,教育実践場面を対象とする「研究法」「分析法」を中軸とした専門的知識の教授を行うとともに,具体的実践的な作業・実習を重視した。修士論文制作に関わる研究指導では,小学校における話し合い活動の組織化,学習指導に際する方法論の検討を行うとともに,ワークショップの中学校現場への適用に関する文献的研究と指導構想に向けた具体的な検討を行った。
 現職派遣大学院1年生1名の修士論文指導及び現職派遣大学院2年生1名の修士論文(平成20年1月提出:応じる力を育む学習指導の研究−小学校高学年における話し合い活動の分析−)指導を担当した。
その他の教育活動
@教育実習,教員採用試験に関する学生指導・支援
小学校教育実習及び中学校教育実習の事前指導と事後指導を行い,機会をとらえた実習生への助言・指導に努めた。今後も教員を志す学部学生・院生が教職に就けるような支援をしていきたいと考えている。
A附属小学校における研究会実施に係る指導・助言
平成19年度上越教育大学附属小学校研究協力者
附属小学校研究協力者として,小学2年生の教育実践(「国語科」)に関わる指導と研究協力を行った。
B独立行政法人国立病院機構新潟病院附属看護学校における特別講義講師
講義:「『話す・聞く』−アサーティブに伝える−」(4時間):平成19年6月6日
講義:「『話す・聞く』−コミュニケーション力をつける−」(6時間):平成19年6月22日
講義:「『話す・聞く』−臨床場面におけるコミュニケーション−」(4時間):平成19年7月6日
C独立行政法人国立病院機構新潟病院における院内講演会講師
医療サービス向上に関する教育研修:「医療場面に求められるコミュニケーション・スキル」:平成19年8月17日
医療サービス向上に関する教育研修:「コーチング・スキルを高める@」:平成19年9月21日
医療サービス向上に関する教育研修:「コーチング・スキルを高めるA」:平成19年10月17日
D平成19年度新潟県教育職員免許法認定講習における講師:平成19年8月22日
「教科の指導法−国語」の講座を1日分担当した。
E平成19年度新潟県教育職員初任者研修初任者研修公開授業における外来講師
公開授業(会場:柏崎市立第5中学校)における公開授業の参観と授業後の指導を行った。
◎特色ある点及び今後の検討課題等
 学部学生の指導にあたっては,教育実習対策と教員採用試験対策の二点を重視した。前者については,国語科における教材研究の方法,学習指導のあり方を中軸として基礎的な点から指導,助言を行っている。後者については,国語科の教科内容に関する情報提供を基本としながら,面接・討議討論に関わる指導,小論文執筆に関わる指導,模擬授業対策を適宜行った。これらは,教育実習対策及び受験対策としてのみ機能するものではなく,学生自身が実際に教職に就き,実践的,臨床的に教育活動を行っていく上で重視されるべき点であると考える。学生個々において,その重要度や有効性に異なりを見せるため,今後は個々の学生のニーズにあった情報提供,各種能力の育成を念頭においた指導を行っていくようにしたい(特に,平成20年度は3年次のクラス担任となるため,教育実習に関する指導や教員採用試験及び就職活動に関する指導・助言やカウンセリングなども適宜行っていくようにしたい)。大学院生の指導にあたっては,基本的に「授業研究」「授業分析」の基本的考え方(理念や理論)の教授と臨床場面を想定した具体的実際的な研究の方法,分析の方法に関する意見の交流,情報の交換を重視した。これは,大前提として修士論文研究の基盤を与えることをねらいとしたものであるが,現職派遣教員が,これまでの教育実践を振り返り,今後の教育実践のあり方を考えていく上での指針を与える上で意義があったと考える。この他,独立行政法人国立病院機構新潟病院附属看護学校及び独立行政法人国立病院機構新潟病院での「聞く,話す」をテーマとした講義や講演を行い,研究成果を実践場面に活用した。
 
<研究活動>
研究成果の発表状況
論】@平成19年8月「話し合い活動における学習者の実相把握−質問の内容的検討に関する考察−」(単著)『月刊国語教育研究』第423号 日本国語教育学会
A平成19年12月「地域連携に基づくエネルギー環境教育の授業実践の分析―学習プログラム作成用データベースの構築に向けて―」(共著)『エネルギー環境教育研究』第2巻第1号 日本エネルギー環境教育学会
B平成20年3月「話し合い学習における「振り返り」の意味と役割−内的活動を顕在化させるための視点−」(単著)桑原隆編『新しい時代のリテラシー教育』 東洋館出版社
C平成20年3月『財団法人社会経済生産性本部エネルギー環境教育情報センターエネルギー教育調査普及事業 平成17〜19年度最終報告書 小・中学校における地域社会との連携をはかったエネルギー教育・環境教育カリキュラムの作成』(共著)研究代表者:滝山桂子 上越教育大学エネルギー環境教育研究会
共同研究
本学附属小学校研究協力者
附属小学校研究協力者として,小学2年生の教育実践(「国語科」)に関わって共同研究を実施した。
学会活動への参加状況
@平成19年6月16日:「上越教育大学国語教育学会」6月例会参加
A平成19年6月16日:「平成19年度エネルギー環境教育フォーラム」参加及び拠点大学報告発表
B平成19年8月4,5日:「日本読書学会第51回研究大会およびアジア読書学会東京大会」参加
C平成19年8月8日:「日本エネルギー環境教育学会第2回全国大会(高知)」参加及び共同発表
D平成19年7月27日:「日本国語教育学会新潟県支部総会」参加
E平成19年11月3日:「第113回全国大学国語教育学会岡山大会」参加
F平成20年2月16日:「上越教育大学国語教育学会」2月例会参加
G平成20年2月22日:「第70回教育実際指導研究会(お茶の水附属小学校)」参加
◎特色・強調点等
 理論と実践的試行を相関させた研究の進展を目指し,実際に授業実践を構想した。そこで,本学附属小学校における研究協力,また,現職派遣院生のゼミ指導などを通し,教育現場と連携した学習指導のあり方やその方法論を模索した。特に,実践場面を対象にした授業分析を行うことにより,以下のことを重視した。文章理解や作文など様々な国語科の活動に必ず取り入れられる「話し合い活動」を中心とした授業の分析である。授業の記録をデータ化した資料を分析し,そこから問題点を見出すとともに,学習者の認知・情意的側面を把握するために学習者の内面を探る方法(刺激回想法,インタビュー法,質問紙法による内観分析)を採っている。また,学習時における「振り返り」の機能にも着目し,その教育的効果やメタ認知的な学習の効果や意味を明らかにするための基礎的な研究を進めてきた。今後は,教育現場を対象とした授業分析を重ねていくことにより,小・中学校の実態に即応した学習理論の構築とこれに基づく指導法の考案と検討を行っていくようにしたい。指導法の考案については,話し合い活動を成立させるための教材開発,実際の話し合い活動を効果的に進める指導のあり方,話し合い活動を振り返り次の活動へつなげる指導のあり方,という3点から考察を進めていく。「話し合い」過程の実態分析に基づき,これを効果的に進めるための指導方法を具体的に提案したいと考えている。
 
<社会との連携>
社会的活動状況
@独立行政法人国立病院機構新潟病院附属看護学校における特別講義講師
講義:「『話す・聞く』−アサーティブに伝える−」(4時間):平成19年6月6日
講義:「『話す・聞く』−コミュニケーション力をつける−」(6時間):平成19年6月22日
講義:「『話す・聞く』−臨床場面におけるコミュニケーション−」(4時間):平成19年7月6日
A独立行政法人国立病院機構新潟病院における院内講演会講師
医療サービス向上に関する教育研修:「医療場面に求められるコミュニケーション・スキル」:平成19年8月17日
医療サービス向上に関する教育研修:「コーチング・スキルを高める@」:平成19年9月21日
医療サービス向上に関する教育研修:「コーチング・スキルを高めるA」:平成19年10月17日
B平成19年度新潟県教育職員免許法認定講習における講師:平成19年8月22日
C平成19年度新潟県教育職員初任者研修初任者研修公開授業における外来講師
D上越教育大学エネルギー環境教育研究会運営委員
上越教育大学エネルギー環境教育研究会の運営委員及びカリキュラム開発班チーフを務めた。研究テーマは「小・中学校における地域社会との連携をはかったエネルギー教育・環境教育カリキュラムの作成」で,上越地区の実践校(小・中学校)6校及び地域企業・行政・NPOと相互に連携を図りながら教育・研究活動を行った。なお,平成19年度は研究の最終年度であったため,最終報告書を作成し,3月に刊行した。
E平成19年6月16日:平成19年度「エネルギー環境教育フォーラム」(主催 上越教育大学エネルギー環境教育研究会)参加(大会運営)及び拠点大学報告発表
◎社会への寄与等
 「上越教育大学エネルギー環境教育研究会」において上越地区を中心としたエネルギー環境教育に関するネットワークづくり,情報収集,実践活動を行った。また,地域の小学校及び中学校との当該教育研究に関する連携(第4回上越教育大学エネルギー環境教育研究会運営委員会(平成20年3月4日),第3回上越教育大学 エネルギー環境教育研究会総会(平成20年3月4日)運営委員会・総会)を図った。平成19年6月には「平成19年度 エネルギー環境教育研究フォーラム」の大会運営に参画し,上越・妙高地域の小・中学校教員,NPO団体らと協同で地域社会へ向けたエネルギー環境問題に関する啓発と研究成果の還元を図った。
 ◎上記フォーラムは,エネルギー環境教育に関する社会の教育・研究に関するニーズに応えたといえる。また,エネルギー環境教育に関するネットワークづくりを実現させていくことにより,地域への当該教育についての関心や意識改革を図ることができたと考える。
 

 
渡 部 洋一郎(准教授)
<教育活動>
授 業
 大学院修士課程の授業では,前年同様,1年生対象の「国語科教育演習B」において,教師の即時的な意思決定を把握する方法としての「刺激回想法」に関する講義を行い,実際の刺激回想記録に基づきながら,授業実施過程における教師の意思決定分析を実施した。また,そうした分析は,臨床的な教室場面での実際の授業を考える際にどのような点で意味があるのかも併せて検討し,量的な分析の手法である「領域分析」と組み合わせた新たな分析方法の可能性について受講者を含め考察を行った。「国語科教育特論B」では,大正時代における随意選題論争に関する資料をもとに,特に発想・着想過程に関わる作文指導法の検討を行った。また,現在の作文教育の課題に即して考えたとき,これらの論争はいかなる視点を提供し得るのかについても言及し,経験主義的な作文指導が内包する構造的な問題について考察を深めた。1・2年生対象の「実践場面分析演習」では,主な量的分析にかかわるこれまでの国語科教育の取り組みを概観した上で,修論執筆等に応用する場合に向け,実質的な分析法の策定を行った。
 学部2年生対象の「中等国語科指導法(課程論)」では,特に,中学校の授業指導に関わって,具体的な国語の説明文教材に基づき実際の授業展開や指導法の工夫を考えた。また,文学的な文章教材を用いた場合の解釈の多様性の問題と,実際の授業における指導法との関係についても具体的な検討を行った。
研究指導
 学部では,先行研究の調査の方法とその整理・検討の方法を習得させるとともに,卒業論文作成のために必要な資料の考察の仕方について実地に指導を行い,音読・朗読指導に関わる論文及び文学教材の視点論に関わる論文を完成させた。また,大学院では,修士論文の作成にあたり,虚構の作文教育に関する文献購読とその特徴を導き出すためのマトリクスの作成に関わる指導を行った。
 
<研究活動>
研究成果の発表状況
論】@平成20年3月:「説明的文章教材における叙述対象の多面性と批判的読解」(単著)『新しい時代のリテラシー教育』 東洋館出版 153-165
学会活動への参加状況等
@5月26〜27日:第112回全国大学国語教育学会宇都宮大会出席
A8月4日午前:日本読書学会第51回研究大会出席
B8月4日午後〜5日:アジア読書学会東京大会出席
C8月6〜7日:日本国語教育学会第70回例会出席
D11月3〜4日:第113回全国大学国語教育学会岡山大会出席
E早稲田大学国語教育学会役員
F日本読書学会事務局長
 
<社会との連携>
社会的活動状況
@7月:学校図書館司書教諭講習会講師
A8月:新潟県教育職員免許法認定講習会講師