4 教育・研究組織等
 
(4)学校教育学部
B 教育実習
ア 教育実習委員会設置の趣旨(目的)及び組織
1) 設置の趣旨(目的)及び組織
委員会は,学部及び大学院の教育実習(学部の保育実習を含む。)に関する事項について調査検討することを目的として設置されている。
2) 組織の構成及び構成員等
平成23年度は,学校教育専攻の各コースから選出された教授又は准教授(講師及び助教を含む。以下同じ。)各1人,教科・領域教育専攻の各コースから選出された教授又は准教授各1人,教育実践高度化専攻から選出された教授又は准教授1人,学校教育実践研究センターから選出された教授又は准教授9人(9人のうち7人は特任准教授),附属幼稚園副園長,附属小・中学校副校長,学務部長,教育支援課長及びその他学長が指名した者(2人)の計26人で構成した。
また,学部における実習の責任体制を明確にすると共に効率的な運営を図るため,本委員会の下に以下の部会を設置した。
・ 幼稚園教育実習専門部会
教育実習委員会委員のうち幼児教育コースから選出された委員1人,教育実習委員会委員のうち学校教育実践研究センター所属の委員1人,附属幼稚園副園長及び教育実習委員会委員を除く幼児教育コースの教員3人の計6人で構成
・ 小学校教育実習専門部会
教育実習委員会委員のうち学校教育専攻及び教科・領域教育専攻から選出された委員5人,教育実習委員会委員のうち学校教育実践研究センター所属の委員4人,附属小学校副校長の計10人で構成
・ 中学校教育実習専門部会
教育実習委員会委員のうち学校教育専攻及び教科・領域教育専攻から選出された委員2人,教育実習委員会委員のうち学校教育実践研究センター所属の委員2人,附属中学校副校長の計5人で構成
・ 保育士実習専門部会
教育実習委員会委員のうち幼児教育コースから選出された委員1人,特別支援教育コースから選出された教授又は准教授(講師及び助教を含む。以下同じ)1人,保育実習T及び保育実習U履修者の所属コースから選出された教員5人の計7人で構成
更に,学部における教育実習の円滑な実施を図るため,以下の連絡会を設置した。
・ 教育実習連絡会
学外委員として上越市小学校長会教育実習連絡会委員3人,上越市中学校長会教育実習連絡会委員2人,妙高市小学校長会教育実習連絡会委員1人,妙高市中学校長会教育実習連絡会委員1人及び糸魚川市協力校代表2人の9人並びに学内委員として教育実習委員会委員26人の合計35人で構成
イ 運営・活動の状況
1) 委員会等の開催状況
平成23年 4月 7日(木) 第1回教育実習委員会
4月 12日(火) 第1回教育実習連絡会
4月 13日(水) 第1回教育実習協力校(園)会議
6月 14日(火) 第2回教育実習委員会
6月 23日(木) 第1回幼稚園教育実習専門部会
6月 30日(木) 第1回保育士実習専門部会
7月 19日(火) 第3回教育実習委員会
11月 16日(水) 第2回幼稚園教育実習専門部会
11月 24日(木) 第4回教育実習委員会
12月 7日(水) 第2回教育実習連絡会
12月 14日(水) 第2回教育実習協力校(園)会議
12月 22日(金) 第2回保育士実習専門部会
平成24年 1月 20日(金) 第5回教育実習委員会
2月 8日(水) 保育実習連絡会
3月 13日(火) 第6回教育実習委員会
2) 審議された主な事項
教育実習委員会,幼稚園教育実習専門部会,小学校教育実習専門部会,中学校教育実習専門部会及び保育士実習専門部会における主な審議事項は,以下のとおりである。
・ 教育実地研究TA(観察・参加)の実施及び成績評価
・ 教育実地研究TB(観察・参加)の実施及び成績評価
・ 教育実地研究TC(観察・参加)の実施及び成績評価
・ 教育実地研究V(初等教育実習)の実施及び成績評価
・ 教育実地研究W(中等教育実習)の実施及び成績評価
・ 総合インターンシップの実施及び成績評価
・ 次年度の教育実習計画の策定
・ 幼稚園専修教育実習の実施及び成績評価
・ 次年度の幼稚園教育実習計画の策定
・ 保育実習の実施及び成績評価
・ 次年度の保育実習計画の策定
3) 重点的に取り組んだ課題や改善事項及び前年度の検討課題への取組状況等
委員会及び専門部会における審議に基づき,以下のことについて重点的に取り組んだ。
・ 教育実習におけるインフルエンザ対策の継続
・ 教育実習ルーブリックの活用(年度計画の実施及び自己点検・評価)
・ 教育実地研究TA(観察・参加)1年次の実施(9/5〜8又は9/6〜9(4日間),170人(小規模小学校6校(上越市),特別支援学校5校(上越・妙高・柏崎市),附属中学校))
・ 教育実地研究TB(観察・参加)2年次の実施(9/5〜8又は9/12〜29(4日間),174人(幼稚園13園(上越・妙高市),附属幼稚園))
・ 教育実地研究TC(観察・参加)免P1年次の実施(5/25,6/22(2日間),128人(附属小学校,附属中学校))
・ 教育実地研究V(初等教育実習)の実施(5/30〜6/3及び9/5〜27(分離方式4週間),264人(学部172人,免P等89人,科目等履修生3人)(小学校66校(上越・妙高・糸魚川市),附属小学校))
・ 教育実地研究W(中等教育実習)の実施(5/16〜6/3(3週間),186人(学部126人,免P59人,科目等履修生1人)(中学校28校(上越・妙高・糸魚川市),附属中学校))
・ 総合インターンシップの実施(9月〜11月(毎週2〜3日)学部4年2人,(上越市立東本町小学校,附属中学校))
・ 糸魚川市へ拡大した教育実習協力校での実施(糸魚川市立小・中学校)
・ 幼稚園専修教育実習の実施(10月〜11月(2週間),学部4年13人,免P生2人(幼稚園2園(上越市),附属幼稚園)
・ 保育実習Tの実施(H24.2/14〜24(10日間),学部2年24人,保育園12園(上越市))
・ 保育実習Uの実施(8月(10日間),学部2年20人,社会福祉施設9園(上越・柏崎・糸魚川市)
・ 保育実習Vの実施(8月〜9月(10日間),学部3年1人,学部4年12人,保育園9園(上越市))
・ 保育実習Wの実施(8月〜9月(10日間),学部4年8人,上越市こども発達支援センター)
・ 上越市区部へ拡大した保育実習協力園での保育実習の実施
・ 指定保育士養成施設指定基準の改正に伴う平成23年度入学者の保育実習授業科目の変更
ウ 優れた点及び今後の検討課題等
1) 教育実習ルーブリックを活用するために教育実習の手引き(実習校用)を改訂し,教育実習協力校園へ配付した。来年度以降も引き続き,種々改善を図りながら教育実習の場で活用していく予定である。
2) 平成24年度から,新潟県立吉川高等特別支援学校が新規に教育実地研究TA及び介護等の体験の実習協力校となることが決定した。
3) 平成17年度から開始した大学院修士課程の教育職員免許取得プログラムについては,受講生が年々増加しており,初等教育実習及び中等教育実習において,教育実習連絡会及び教育実習協力校と連携を図りながら円滑な教育実習の実施に努めてきたところであるが,特に中等教育実習においては,学生の取得希望免許状教科と教育実習協力校における当該教科専任教員との調整が限界に近づいている状況である。
このような現状を踏まえて,平成22年度から教育実習協力校を糸魚川市に拡大して初等教育実習及び中等教育実習を実施しているが,平成23年度は特に中等教育実習において,「技術」の免許状取得を希望する学生が倍増し,調整は困難を極めたが,三市校長会の協力を得て調整することができた。
4) 平成21年度に流行した新型インフルエンザに備えて,教育実習委員会で作成した教育実習におけるインフルエンザ対策を継続して,実習生の健康チェック,実習校への感染の防止,補講措置等の対策を各教育実習でより徹底してきたが,平成23年4月に新型インフルエンザが第二種感染症の「インフルエンザ」となったことを受けて,本学のインフルエンザ対策の緩和を図った。
5) 平成19年度に全国の大学で麻疹(はしか)の感染が問題となり,以降,保健管理センターを中心として対応が進められてきた。その一環として,本学では平成20年度以降の入学者に対して,入学手続時に抗体検査の証明書を提出させることにし,教育支援課においても学生の抗体の有無を確認した上で,教育実習を実施する体制を強化し,継続して実施した。
6) 糸魚川市などの遠隔地での教育実習の実施に伴い,実習校への通学中の交通事故への対策,学生の経済的な負担についての有効な対策を検討する時期となってきており,教育職員免許取得プログラム受講者に対する教育実習校が遠隔地となることについて,平成24年度入学生用大学院学生募集要項から掲載しているが,教育実習委員会としても,引き続き安全対策を検討した。
7) 保育実習については,平成15年度から指定保育士養成施設の指定を受けた上で,平成16年度から保育士資格取得希望学生の必修科目として実施してきたところである。
このうち保育実習T及びVについては,平成22年度より保育士試験制度が変更され,試験による方法が養成施設で履修する方法よりも保育士資格の取得が簡易となったこと,及び養成する保育士の質確保を考慮し,試験による保育士資格の取得を目指す学生に対しても履修させることとした。
そのため,平成23年度は上越市子育て支援課及び上越市立保育園長会の協力を得て,実習保育園を従前の上越市立保育園10園から12園に拡大し保育実習を実施している。
保育実習Uについては,初等・中等教育実習と同様に妙高市,糸魚川市及び柏崎市の社会福祉施設にも協力を依頼しており,学部2年生が,実習のため通所するにあたり,交通事故への対策,経済的な負担についての対策を保育士養成コースの定員削減も含めて検討する時期となっている。
また,指定保育士養成施設指定基準が改正されたことに伴い,これまでの保育実習T,保育実習U,保育実習V,保育実習Wの授業科目を平成23年度入学者から,保育実習T及び保育実習指導T,保育実習U及び保育実習指導U,保育実習V及び保育実習指導V,保育実習及び保育実習指導Wの授業科目へと変更されるため,保育実習指導T〜Wの授業計画を検討した。