6 附属施設等
 
(1)附属図書館
@ 附属図書館
ア 設置の趣旨(目的)及び組織
附属図書館は,教育及び研究活動に資するため,図書・雑誌・その他の資料を一元的に収集・整理・保存し,本学の学生及び職員の利用に供することを目的として設置され,その管理運営は附属図書館長が行い,事務は学務部学術情報課学術情報チーム(情報管理担当,情報サービス担当)が担当している。
イ 運営・活動の状況
学習・教育・研究に必要な図書・雑誌等の収集・提供を引き続き行うと共に,電子ジャーナルを含む電子的情報資源へのアクセス拡大や利用指導にも努めた。なお,平成24年度の入館者総数は88,976人,開館日数は351日であった。
また,今年度実施した主な事項(企画)は以下のとおりである。
@) 基本学術研究図書・学習用図書の収集・保存
昨年度同様,全学の教員に対して推薦依頼を行い,それに基づき基本学術研究図書,学生用図書及び雑誌バックナンバーを収集した。また,シラバス掲載図書の網羅的収集とともに,チーム内で学生用図書,学生リクエスト図書,参考図書,地域資料,寄贈資料などの選定を行った。これにより本年度は学習用図書・教養図書を2,819冊,入手可能なシラバス掲載図書を80冊購入した。
この他,教科書,指導書を購入した。
また,7月から3月において,分類番号000〜079,082〜099,375.42〜399,400〜593.39,700〜999の範囲の蔵書点検を実施した。
A) ガイダンス等の実施
昨年度同様,新入生図書館利用ガイダンス,文献の探し方ガイダンス,電子ジャーナル講習会のほか,教員の希望による個別のガイダンス等を実施した。
B) 機関リポジトリの運用とコンテンツの拡充
今年度は以下のような事項を実施した。
経費確保のために国立情報学研究所の委託事業に応募し,配分を受けた経費により学内刊行物,学術雑誌論文等の論文を登録し,教育系サブジェクトリポジトリ及び新潟県地域共同リポジトリへのデータ提供も継続して行った。
また,学内教職員向けの広報資料を配付し,論文等の提供を呼びかけた。
C) 図書館利用を促進する取組
学生の参加による選書ツアーを1回実施し,64冊を購入した。また,学外者の図書館利用について「図書館利用案内(学外者用)」を改訂し,本学で開催した教員免許法認定講習など各種講習会の受講者に配付したほか,上越市をはじめ近隣各市の教育委員会に送付した。また,学校教育実践研究センターのセミナー室1にも配置した。さらに学外利用者における貸出サービスの対象として柏崎市民を追加した。その他,書架脇にブラウジング用の椅子を整備したり,利用者用PCの起動や動作速度を速めるためにメモリの増設と各種アップデートを行うなど利用環境の改善にも努めた。
D) 設備等の改善充実
今年度は以下のような事項を実施した。
1) 4月に利用者用ロッカーの使用方法を改善した。
2) 4月にブラウジング時の休息用として書架脇に椅子を整備した。
3) 4月に資料の持ち運び用にカゴを整備した。
4) 6月に利用者用パソコンの環境を改善した。
5) 7月に節電中の適切な換気と害虫の侵入を防ぐため,1階閲覧室(未設置箇所),階段踊り場,ライブラリーホールの窓に網戸を設置した。
6) 8月に長期休館時における既設の返却用ポストの収容を一時的に補助する用途で簡易図書返却ポストを整備した。
7) 8月に電動集密書架(南書架)の動作不良を整備した。
8) 10月に使用していない利用者用ロッカーを廃棄した。
9) 3月に入退館システム及びセルフ貸出装置を更新した。
E) 新潟県立看護大学図書館との相互協力
昨年度同様,文献複写料金と貸出条件を学内者扱いとするとともに,図書館主催の利用講習会への相互参加,レファレンスの相互協力を行った。
F) 研究紀要の発行
2月に「上越教育大学研究紀要第32巻」を発行し,3月に本学リポジトリ等において公開した。
ウ 優れた点及び今後の検討課題等
@) 図書館資料購入費
電子ジャーナルや外国雑誌の購入価格が毎年値上げされる現状においては,現在の図書館資料購入費では,最低限必要な図書類も購入が困難となることが予想される。教育・研究・学習に必要な資料購入予算の安定的な確保に努める必要がある。
A) 学生の情報リテラシーの向上支援
図書館利用促進のため,各種のガイダンス等を実施した。
引き続き,講習会の実施方法,内容を検討する必要がある。また,学生はもとより教職員のニーズを把握しながら,図書館で実施できる教育支援の更なる取組を考える必要がある。
B) 地域社会への貢献
平成24年度は329名の学外者の利用登録があり,1,746冊が貸し出された。今後は,「図書館利用案内(学外者用)」を効果的に配付し,地域住民の利用促進に向けた周知に努める必要がある。また,11月から12月には,新潟県文化振興課から「新潟出版文化賞」の入賞作品(図書15点)を借り受け,館内で展示を行い,当該文化賞と県内在住の執筆者を紹介した。
C) 資料の配置,保存,収納
当館の資料収容力は約30万冊であり,既に満杯となった書架が増えてきている。利用頻度の低い資料は除架し,別置きする等の対応を取っているが,効率的な資料再配置や新たな保管スペースの確保が必要である。
D) 機関リポジトリの運用とコンテンツの拡充
平成24年度は,本学研究紀要をはじめ,約550件の論文を登録した。
E) 図書館サービスの変化による利用形態の変化
電子ジャーナル,各種データベースの導入・維持を図る一方,文献複写等の各種サービスの申し込みをホームページからも受け付ける等,図書館サービスの電子化を推進している。その結果,来館しなくても図書館サービスを受けられるようになり,また,学外へ複写依頼しなくても電子ジャーナルで閲覧できる等,利用形態に変化が見られる。
今後更に,利用者の求めるサービスの提供に努めるとともに,利用統計等に現れない図書館サービスについても統計指標として可視化に努める必要がある。
A 運営委員会
ア 設置の趣旨(目的)及び組織
@) 組織設置の趣旨(目的)
附属図書館の運営に関する事項を審議するために置かれている。
A) 組織の構成及び構成員等
附属図書館長,各専攻長,及び学術情報課長の計5名により構成され,附属図書館長が委員長となる。
イ 運営・活動の状況
@) 委員会等の開催状況
平成24年度は,平成24年5月28日(月)と平成24年11月30日(金)〜12月7日(金)(メール開催)及び平成25年2月26日(火)の3回開催した。
A) 審議された主な事項
・ 平成24年度附属図書館業務計画
・ 平成24年度附属図書館経費
・ 平成24事業年度の業務実績に関する自己点検評価の実施及び平成25年度計画案の策定
・ 平成25年度開館日程
B) 重点的に取組んだ課題や改善事項及び前年度の検討課題への取組状況等
図書館の利用環境の改善,学習・教育・研究に必要な資料等の収集・保存などに取り組み,年度計画の達成に努めた。