中 山 勘次郎(教 授)
 
<教育活動>
授  業
【観点1】教育方法及び成績評価面での取組
大学院「学習心理学特論」では,「講義支援システム」を活用して,自主学習用の参考資料を含むすべての講義資料をシステム上に登録し,受講生が自由に参照できるよう配慮した。
学部「授業の心理学」では,授業に関係する最新の研究成果を,使われている教材等をできるだけ実際に体験しながら理解できるよう,内容や実習教材を部分的に入れ替え,またより基礎的な知識を扱う「学習心理学」と連動させながら,体系的な学習を支援している。
【観点2】教育の達成状況
学部「学習心理学」において,学校教育に直接関係するテーマとともに,教員採用試験を見通したテーマ・教材等を多く取り入れることで,受講生の意識づけを高めることに成功している。
研究指導
【観点1】学部
4年生1人の研究を指導した。実践的な問題意識や発想を取り入れた研究指導を行っており,本年度は大学生における教員になることへの意欲の低下につながる要因に関する卒業論文が作成された。
【観点2】大学院
修士課程2年生(免P)2人,1年生1人の研究を指導した。学校現場の実践的な問題意識を,心理学の視点から理論的に裏づけ,解決方法を探るという方針で指導にあたっており,本年度は受験期におけるライバルの存在の効果,不登校傾向に対するソーシャルサポートの役割,中国の日本語学習におけるコミュニカティブ・アプローチの効果に関して,検討を深めた。
◎特色ある点及び今後の検討課題等
学習心理学に関する専門的知識の教授を意識しつつも,学校現場での実践という視点を常に持ちながら,内容を構成している。また,とくに学部の授業に関しては,受講生の質問を積極的に汲み上げてフォローしたり,授業改善に役立てるよう努力している。
 
<研究活動>
研究成果の発表状況
論】(1)平成26年3月:学習指導場面における教師の自律性支援(2) ―「失敗事例」の分析から―,上越教育大学研究紀要,33巻,pp.75-84
業】(1)平成25年8月:段階を踏みながら生徒を自発的な学びに向かわせる(単著),VIEW21(ベネッセ)
他】(1)平成25年度 研究室HPの公開(上越教育大学)
学会活動への参加状況
(1)平成25年8月17日〜平成25年8月19日:日本教育心理学会2013年度総会
◎特色・強調点等
Deciによる自己決定理論の,教育実践場面への適用可能性の追究と,必要な理論的改善についての研究を継続して進めている。また,学習指導に関する教育的カウンセリングやコンサルテーションに対して,動機づけ理論にもとづいて提言を試みている。
 
<社会との連携>
社会的活動状況
(1)平成25年10月17日:新潟県立安塚高校における「こころの授業」実施(新潟県立安塚高校)
(2)平成25年4月〜平成25年9月:新潟県立安塚高校における構成的グループエンカウンターの指導助言(新潟県立安塚高校)
(3)カウンセラー学校派遣事業に基づく派遣カウンセラー(新潟県教育委員会)
◎社会への寄与等
心理学の知見にもとづき,小学生の心理的問題に関するカウンセリング及び教員へのコンサルテーションを行ったほか,高校新入生の学校適応促進のための活動を支援し,また高校3年生を対象に,思春期の不安をコントロールするための授業を行った。