小 川   茂(教 授)
 
<教育活動>
授  業
【観点1】教育方法及び成績評価面での取組
授業では,簡単な実験と観察をまじえながら,より具体性をもった講義を行った。特に,大学院の「生物教材研究」では,細胞学研究室所属の学生とともに開発してきた教材を実際に受講生に使用してもらい,教材をどの単元でどのように活用するか,教材をどのように開発するか,を受講生に考察させた。学部の一部の授業では適宜小テストを行い,知識の定着をみるとともに,その結果を成績評価と授業の改善にむすびつけた。
【観点2】教育の達成状況
学部卒業学生2名のうち1名は愛知県の小学校教員(正規採用)として,修士課程を中退した学生1名は千葉県の中学校教員(正規採用)としてそれぞれ勤務している。これらの結果が,私の行った授業と研究指導の効果によるものかどうかは判断できない。
研究指導
【観点1】学部
学部4年(2名)と学部3年(2名)の研究指導を行った。研究テーマはそれぞれ「中学校理科における光合成教材の検討」,「アヤメ科植物の発芽花粉における雄原細胞の観察とその教材化」,「花粉の発芽培地に関する研究」,「中学校理科におけるシダ植物の教材化」である。これらの研究指導をとおして,理科の教員として必要な実験器具の使用法,試薬の取り扱い方,植物の栽培法,顕微鏡操作法などを習得するよう指導した。
【観点2】大学院
大学院3名の研究指導を行った。研究テーマはそれぞれ「高校生物における細菌類の教材化に関する研究」,「中学校理科の光合成教材の再検討」,「双子葉植物花粉の“droplets- sheath”に関する細胞学的研究」である。これらの研究指導をとおして,理科の教員として必要な実験器具の使用法,試薬の取り扱い方,などとともに研究の進め方,研究論文のまとめ方を習得するよう指導した。
その他の教育活動
・ 糸魚川中学校,附属中学校,城北中学校,附属小学校,西城小学校における学生の教育実習の指導をおこなった。
・ 附属中学校主催の「わくわく大学デー」の講師を行った。参加中学生は19名。本学生物学実験室で約2時間の実験と観察を行った。
特色ある点及び今後の検討課題等
授業では専門性の高い内容だけではなく,専門の内容をどのように教育現場で活用するか,具体例を示しながら講義をおこなっている。学部の実験では,中学校や高等学校で行われている実験・観察テーマを中心にとりあげ,失敗しやすい点や注意すべき点をあげながら指導をおこなっている。専門の内容を教育と結びつけて指導していることが,教育活動の特色ある点である。実践力をいかにつけるかまでは指導していない。今後の課題である。
 
<研究活動>
研究成果の発表状況
論】(1)平成25年9月:Reddish-brown granules within the cytoplasm of generative cells of pollen grains in Hymenocallis littoralis (Amaryllidaceae),Cytologia,78巻,3号,pp.313-320
 
<社会との連携>
社会的活動状況
(1)平成25年8月7日〜平成25年8月8日:公開講座「理科野外観察指導実習D」(上越教育大学)
◎社会への寄与等
公開講座として「理科野外観察指導実習D」を行った。一般社会人の参加人数は少なく,社会のニーズに応えられたかどうかは判断できない。一般社会人の参加を促すために魅力ある講座とするよう,今後,更に努力したい。