阿 部 靖 子(教 授)
 
<教育活動>
授  業
【観点1】教育方法及び成績評価面での取組
本年度も,昨年同様,個々の授業内容の中に教育現場の実践につながるような発展的内容を加え,その成果を見ながら,授業を実施した。従来,理論や基礎の部分で終わりがちであった内容に,野木授業や教材開発を多く取り込み,理論とのつながりを理解できる用授業を工夫した。また,毎回のレポートや作品,実践などをていねいにチェックし,コメントをつけて返却しながら,学生との相互評価を目指し,学生自身が評価規準を身につけられるよう授業を行った。
【観点2】教育の達成状況
本年度は,大学院生が1名修了し,神奈川県の教員として採用され,学部学生2名のうち,1名が出身地である滋賀県の教員として採用された。残る1名は出身地である山形で幼児教育に携わっている。教育のゼミを選ぶこと自体,教員になろうとする意欲が高いわけであるが,それだけでなく大学での教育は成果があったものと考える。
研究指導
【観点1】学部
学部教育において教科教育担当教員として最も重視していることは,教科専門の知識,技能をもとに,それをいかに子どもたちの指導に生かせるかという点であり,それを踏まえた研究指導を行い,学生の関心と資質を高めることに努めている。また,教育現場におけるワークショップなど,直接子どもたちとかかわる活動を企画し,学生を積極的に参加させ,学生の指導力を向上を目指している。
【観点2】大学院
大学院院生の研究テーマについては,常に教育現場を意識した物であるよう指導を行った。また,積極的に教育現場を訪れ,研究とともに実践力が高まるような指導を行った。
その他の教育活動
・ 中学校教育実習において学生指導を行った。
・ 学びのひろばにおいて,造形活動系クラブの顧問として学生指導を行った。
特色ある点及び今後の検討課題等
本年度特筆すべき点として,学部生の卒業研究において,従来は論文指導だけであったものを,本年度は卒業制作と卒業論文の両方を指導したことがあげられる。しかし,学生の制作場所の確保など,検討すべき問題が残り,今後の課題である。
 
<研究活動>
研究成果の発表状況
作】(1)平成26年3月:『放課後児童クラブ建物壁画』,妙高市
(2)平成25年10月:『革工芸ワークショップ』,上越市
(3)平成25年10月:『缶バッチワークショップ』,上越市
(4)平成25年9月:『さくらの学校記念プロジェクト』,上越市
(5)平成25年6月:『外来種』,新潟県民会館
学会活動への参加状況
(1)平成25年10月12日〜平成25年10月14日:大学美術教育学会・京都大会
◎特色・強調点等
環境をテーマとした作品を発表しているが,特に本年度は外来種の問題に着目し,それらへの警鐘をユーモラスに表現した。他には,教育現場でのワークショップを実施し,授業以外での美術教育の在り方について検討している。
 
<社会との連携>
社会的活動状況
(1)平成26年2月17日:新潟県児童生徒絵画・版画コンクール審査員(上越美術連盟)
(2)平成25年8月:教員免許状更新講習講師(上越教育大学)
(3)上越市建築審査会委員
(4)上越市発明・工夫・模型工作展実行委員会委員
(5)上越市発明・工夫・模型工作展審査員
(6)上越市少年少女発明クラブ指導員
(7)NPO里やま学校講師(NPO里やま学校)
(8)上越市建築紛争調整委員会委員
(9)新潟県環境影響評価審査会委員
◎社会への寄与等
本年度は,例年関わっている地方公共団体委員会委員を通しての貢献と,社会教育に関わる貢献と,さらに学校の記念事業や文化的活動に直接かかわる社会貢献を行った。特に,小学校での周年記念事業や文化祭におけるワークショップなどの活動は,地域と学校を結び,地域の活性化をはかる意味でも重要であり,地域作りが社会づくりにつながるものであることを認識するものであった。