水 落 芳 明(教 授)
 
<教育活動>
授  業
【観点1】教育方法及び成績評価面での取組
◆ 講義について学術研究と教育実践の往還を目指し,統合の過程を体験的に学ぶことのできる授業方法を開発し取り組んだ。それが院生たちの間で評判になり,M2の受講生や前年度に受講した院生が再度受講する等の姿が見られた。
◆ 研究指導について14名の院生全員及び学部4年生1名,合計15名が以下のいずれかの学会で発表を経験した。
日本教育工学会(秋田大学),日本教科教育学会(岡山大学),臨床教科教育学会(上越教育大学),日本科学教育学会(上越教育大学)
【観点2】教育の達成状況
◆ 研究指導について以下の学会誌に院生の論文が受理され,掲載が決定した。
日本教育工学会論文誌,臨床教科教育学会誌
◆ 教員採用試験対策について学卒院生2名を担当し,1名が神奈川県高等学校社会に合格
学部,4年生1名を担当し,新潟市小学校に合格
研究指導
【観点1】学部
毎週1時間程度の個別研究指導を基本とし,学生の希望によりさらに指導にあたった。
学卒院生,現職院生との協働による学修機会を多く設定し,院生が学校支援プロジェクトを行う連携協力校において,卒業研究のための授業実践の機会を得た。
その結果を分析し,卒業論文としてまとめさせたほか,現在,学会への投稿を目指してさらに修正中である。
【観点2】大学院
臨床共通科目,プロフェッショナル科目での学修成果を基に,院生チームでの共同研究と個別の研究テーマを設定し,週に1時間程度の個別指導と週に3時間程度の全体指導の時間を設定した。
また,学内の研究活動の成果を広く学会等で発表することを奨励し,以下の学会に院生を帯同し,合計15の学会発表を行った。
さらに,9報の論文を学会に投稿し,そのうち6報の論文が受理された。
その他の教育活動
・ 教育実習については,担当する学部生の授業指導として,上越市立保倉小学校の授業研究を指導した。
特色ある点及び今後の検討課題等
これまで現職院生,学卒院生,学部生の協働を軸とした指導を行い,教員採用試験での高い合格率や,学会等での発表,査読付き論文の掲載等の成果を得てきた。これらはすべて,院生,学部生の興味,関心を基に展開したものであり,それらに対応するために,私自身,多くの時間を費やして情報を収集し,研究指導にあたってきた。
しかし,概算要求事業の担当となったこと等により,会議等の回数が増え,研究指導の時間確保が難しい状況である。今後は効率的な研究指導の運営が課題である。
 
<研究活動>
研究成果の発表状況
論】(1)平成25年12月:体育科のティームティーチングにおけるトランシーバーによる先輩授業者の発話の聴取が後輩の発話に与える効果に関する事例研究,日本教育工学会誌,日本教育工学会,37(Suppl.),pp.133-136,2013.12
(2)平成25年9月:ネームプレートを使用した相互評価場面の可視化に関する研究−中学校2学年社会科地理学習を通して−,臨床教科教育学会誌,臨床教科教育学会,13(2),pp.39-46,2013.9
(3)平成25年4月:授業の目標表現が授業時間内の評価に与える影響に関する事例的研究,臨床教科教育学会誌,臨床教科教育学会,13(1),pp.121-128,2013.4
(4)平成25年4月:クラス替えに伴う新集団における『学び合い』の考え方による授業を受けた児童,臨床教科教育学会誌,臨床教科教育学会,13(1),pp.111-120,2013.4
(5)平成25年4月:『学び合い』の考え方による授業を評価する手法の有効性に関する研究,臨床教科教育学会誌,臨床教科教育学会,13(1),pp.101-110,2013.4
(6)平成25年4月:表現運動における自己表現と人間関係の向上との関連に関する事例的研究(共著),臨床教科教育学会誌,臨床教科教育学会,13(1),pp.93-100,2013.4
発】(1)平成26年3月:小学校音楽科におけるタブレット型端末を活用した和声学習に関する事例的研究(共),日本科学教育学会
(2)平成26年3月:学習者によるタブレット型端末の活用方法の選択に関する事例的研究(共),日本科学教育学会
(3)平成26年1月:タブレット型端末の利用による多種類の動画フィードバックの効果に関する事例的研究〜小学校3学年器械運動「マット運動」を通して〜(共),臨床教科教育学会
(4)平成26年1月:小学校体育学習における学習者によるタブレット型端末の活用方法選択に関する事例的研究(共),臨床教科教育学会
(5)平成26年1月:小学校外国語活動における自己効力感を高める“Hi,friends!”デジタル教材活用の事例的研究(共),臨床教科教育学会
(6)平成26年1月:CLIL(内容言語統合型学習)を活用した中学校英語科と社会科の統合型学習の事例的研究(共),臨床教科教育学会
(7)平成26年1月:大学生と現職院生による授業参観の共有が大学生の授業の捉え方に与える効果に関する事例的研究(共),臨床教科教育学会
(8)平成26年1月:ティームティーチングにおけるトランシーバーによる熟練教員の発話の聴取が新人教員の授業意識と指導技術に与える効果に関する事例的研究(共),臨床教科教育学会
(9)平成26年1月:小学校音楽科におけるタブレット型端末を活用した和声の指導に関する事例的研究(共),臨床教科教育学会
(10)平成26年1月:アウトプット型の述語を用いた目標表現の授業デザインが学習者の言語活動に与える影響に関する事例的研究(共),臨床教科教育学会
(11)平成26年1月:学習者によるタブレット型デジタル教科書の機能選択に関する事例的研究(共),臨床教科教育学会
(12)平成26年1月:教職経験のない学卒院生と現職院生が授業を相互参観することが学卒院生の授業力に及ぼす効果に関する事例的研究(共),臨床教科教育学会
(13)平成26年1月:校内授業研究において研究主任の働きかけが職員に与える効果に関する事例的研究(共),臨床教科教育学会
(14)平成25年11月:授業の目標表現が形成的評価に与える効果に関する事例的研究(共),日本教科教育学会
(15)平成25年9月:現職院生の発話が学卒院生の発話に及ぼす効果の事例的研究〜トランシーバーを活用した発話を共有する実践を通して〜(共),日本教育工学会
(16)平成25年7月:よい教師をつくるカリキュラムとは−大学と教育現場とをつなぐ視点から−(単),日本カリキュラム学会
◎特色・強調点等
担当する院生全員が学会で口頭発表したほか,査読付きの学術論文採録,本学研究紀要への論文掲載等を実現できた。
また,科学研究助成事業の研究代表として採択、及び研究分担したほか,本学として概算要求プロジェクト事業に採択され,富山大学,富山国際大学,新潟県教育委員会等と連携して事業を行った。
 
<社会との連携>
社会的活動状況
(1)学内の地域貢献講座として,富山講座,静岡県静岡市での講座の講師を務めた。
(2)新潟県立教育センター理科教育研修会講師