亀 山   浩(特任准教授)
 
<教育活動>
授  業
【観点1】教育方法及び成績評価面での取組
・ 教育実地研究TATCでは,附属中参観の実習とその事前・事後指導を担当した。教師視点での初めての参観実習ということで,参観の視点や留意点を指導し意欲の向上を図った。
・ 教育実地研究Uでは,道徳と体育を担当した。道徳では,学習指導要領との関連,全教育活動における道徳教育の意味,模擬授業,指導案作成等々を指導した。授業作りの視点,基本的な組み立て方を学ぶ機会とすることをねらった。また,授業全体の改善,コーディネートを特任の先生方とともに行い,授業実践力を高める方向に模擬授業の回数を増やすなど授業改善に寄与した。
・ 教育実地研究V,Wでは,巡回指導を通して直接授業を見て直接指導を行った。学生の教育実習ルーブリックの達成状況の確認と,さらによい授業を目指すための留意点について指導した。授業に即した具体的指導を心掛けた。
・ 教職実践演習では,実践的かつ喫緊の教育課題を,集団討論やロールプレイの手法で指導した。学生の学びの総点検となることを意図して,真剣に考え討議する授業を意識した。
・ ボランティア体験・ボランティアA・ボランティアBの事前・中間・事後の指導を担当した。学生の活動実績が,学びとしてどう記述されているか教職キャリアファイルへの記述を通して実態を把握し,指導した。
【観点2】教育の達成状況
・ 教育実地研究TATCでは,附属中参観に真剣に取り組む様子が見て取れた。附属中の先生方の授業を,しっかりと受け止めた様子が,事後指導での「学びの交流」や「事後レポート」にも表れていた。
・ 教育実地研究Uでは,道徳の授業を通して,指導要領で求める「価値」の意味,いじめにかかわる事例の指導案作成などの活動を行った。学生のレスポンスシートでは,特に模擬授業や指導案作成でたくさんの学びがあった様子が記述されていた。この授業に刺激を受け,教育実習で意欲的に道徳の授業にトライする姿もより多く見受けられた。授業の成果と捉えている。
・ 教育実地研究V,Wでは,担当した学生が,様々な環境で,真摯に取り組んだ。また,その活動を支援できた。直面した自己課題の大きさにとまどう学生も多かったが,試練の場を前向きに消化し,成長できた学生がほとんどだった。
・ 教職実践演習では,「分かっているつもり」が「できない」現実に直面し,良い学び直しの機会となっていた。本授業が直接教員採用試験で生きた報告も受けている。
・ ボランティア体験・ボランティアA・ボランティアBの授業では,授業の意義を前向きに受け止めた学生ほど,意義ある活動をしていた。特にボランティア体験での活動の成果,意義については学校教育学会の場で発表させていただいた。
その他の教育活動
・ 初等・中等教育実習において,巡回指導にあたった。担当した学校の全学生の授業を参観。ルーブリックに基づく達成状況や実践的知見について指導した。
・ 初等・中等の教育実習期間において,実習相談会を夜間,及び休日に分担して担当し,実施した。
・ 初等・中等の教育実習の前に,指導案指導の期間を設け,実習に出る全学生の指導案の事前指導を実施した。
・ 学びのひろばにおいては「あそぼぉや」を担当し,事前の指導及び当日の活動の見守りを行った。妙高宿泊体験にも,宿泊し学生指導にあたった。問題行動もあったが,それへの対処を通して学生の生きた学びの場となっていた。
・ 学びのひろば妙高活動の事前指導で,危機管理研修会講師を担当。蜂毒アレルギー,熊との遭遇,熱中症対策等々,具体的な危機場面とその対応方法についてpreziを使い指導した。
・ 教育実地研究U受講者を中心に,キャリアカウンセリングの相談会を,学部・免Pの全受講生を分担して実施した。
・ 1年生への教職キャリアカウンセリングを行った。大学に入って1年が終わろうとするこの時期,教職を選択することへの不安をかかえる学生もいた。今後,3年間の学生生活を見通す大切な機会にでき,大変有意義なカウンセリングだった。今後は,「特任」だけでなく,「クラス担任(人間教育学セミナー等の)」が行うなど,見直しが必要と思われる。
 
<研究活動>
研究成果の発表状況
業】(1)平成25年9月:上越教育大学スタンダードを中核とした教育の質保証の成果と課題−「教職実践演習」と「教育実習」における「協働的省察行為」に着目して−(共著),平成25年度 日本教育大学協会研究集会 発表概要集
発】(1)平成25年8月:教職キャリアの育成を目指したボランティア授業カリキュラムの実践 〜初年時「ボランティア体験」における学生の意識〜,第28回日本学校教育学会 発表
学会活動への参加状況
(1)平成25年9月20日〜平成25年9月23日:第29回日本教育工学会出席(秋田大学)
◎特色・強調点等
教師教育を軸足におき,教職実践演習,教育実地研究T〜Wまでの実地指導,ボランティア各種授業(体験・A・B)と連携しての研究に取り組んだ。
その一方で,体育,学級経営,情報教育をサブテーマの研究対象に据え,効果的・効率的に教え,学ぶ方法を研究してきた。
学会以外に,第39回全日本教育工学研究協議会全国大会(JAET2013宮城・仙台大会),教育実践研究関連センター協議会北陸地区大会(金沢大学)に参加し,情報収集に努めた。
また,これからの課題である「グローバルな視野を持つ教員育成」に向けて,アジアの教育事情理解のため,韓国の先進的なICT教育に取り組む学校を視察してきた。また,日本学校教育学会スタディツアーに参加し,台湾の小中学校の教育事情を視察した。台湾では,今後の教材化を見越し,台湾の烏山頭ダムの建設でその業績が高く評価される八田與一氏に関わる情報収集を行った。
韓国,台湾の視察報告は,既に提出済みであり,今後冊子としてまとめられる予定である。これらの成果を,今後の教員養成や子どもへの指導,教材として活用していく。
 
<社会との連携>
社会的活動状況
(1)上越市立高田西小学校 学校運営改善推進員(上越市立高田西小学校,上越市教育委員会)
(2)水曜セミナー 講師 「水を怖がる子への指導泳げるまでのステップ・上達講座」 (上越教育大学)
(3)水曜セミナー 講師 「ズーミングプレゼンテーション 〜 Preziで教材作り 〜」第1回,第2回,第3回(上越教育大学)
(4)体育指導 実技指導講師 「倒立と,首はねおき,倒立前転について学ぼう!」(上越学校体育研究会)
(5)水曜セミナー 講師 「マット運動の指導(倒立と首跳ね起き)」 (上越教育大学)
(6)出前講座 講師 「かしこい子育て 心づくり・体づくり」(公孫会阿賀北支部研修会)
(7)出前講座 講師 「同和教育研修会」(十日町市立吉田中学校区教職員研修会)
(8)出前講座 講師 「ICT校内研修 iPadの教育活用の体験・紹介」(妙高市立新井中央小学校)
(9)スキー指導 講師(上越市立和田小学校)
(10)上越学校体育研究会 理事