赤外分光光度計    (堀場 FT-300S、 フーリエ変換方式)

○赤外吸収スペクトルを測定する装置です。
 化合物は各々、赤外線領域で特有の吸収を示します。  そのスペクトルは、その化合物の指紋のようなものです。  またそのスペクトルは、その化合物がどのような「基」(ベンゼン環を有する か、C=O を有するかなど)を持っているか判ったり、金属とどんな原子が結合 しているのかがわかったり、構造を推定することができたりなど、たいへん重要な データとなります。  その吸収スペクトルを測定する装置です。
 金属イオンは様々な有機分子と反応し、新しい化合物が次々と生まれています。  どのような反応でどのような化合物が生じるのかを調べるのは、とても基礎的で地味に見えるのですが、 金属イオンの化学的性質を理解するためにとても大切な研究です。  本実験室でも、このようなテーマで取り組んだひとが、いくつかの新しい 反応例を見い出し、世界でこの実験室にしかない新しい化合物を創り出してきました。本研究室では水熱条件(密閉容器内で100℃以上に加熱された水溶液中)で金属イオンと有機分子がどのような反応をするのかに重点を置いて追求しています。そのような実験を行い生成物を分析する時この装置は大活躍します。  この装置はユーザーが行う測定条件の設定などがとても容易で使いやすい装置です。